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「電話でレッスン」の生徒さんからの感想
「電話でレッスン」用電話料金試算

メールでアドバイス2001年前半分

メールでアドバイス     (1)


                ・・・・・・・・  2000年後半




教科書べらべら読み(中学生)


英会話用シンタックス獲得(一般)

映画でリスニング(一般)


 「電話でレッスン」を受けておられる生徒さんに、レッスンの後、メールでアドバイスしたり、電話で言ったことに補足したりした場合、そのアドバイスや補足をここに記録します。




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Bさんへ(2000年8月26日)
Subject: 補足します
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 電話で言ったことに補足します。

 靴で言えば、「履きこなす」。
 自分の口の筋肉とその動きの場合は何と言えば本当に適切な言い方なのか、難しいのですが、「使い込む」「鍛え込む」という感じで口を動かして下さい。

 その場合に、最初にテープを聞くのはイントネーションをつかむことを主眼にして下さい。

 イントネーションをつかまえたら、多少日本語くささが混じってもいいですから、

1.おとなしい音でテープのイントネーションの通りに音をつなげる。(なめらかさを
  作る)

2.ひとつながりの音をとぎらせないように、細心の注意を払って、徐々に強くはっき
  りさせていく。(なるべく発音記号通りに)

3.音がしっかりしたと思ったら、思い切り強くはっきりと言い続け、スピードをあげ
  ていく。

4.強くはっきりと口が動く状態で、最高速度を出す。

 以上の過程をおろそかにせずに練習して下さい。
 あせって、早めに「激しい動き」に入ってしまうと、音の連続が壊れ、「ジャム」になってしまいがちです。どの程度の音の連続性が得られたらどの程度に速めたり、強くはっきりさせていくべきかは試行錯誤しながらつかんで下さい。
 この全課程をやると必ず口の筋肉が痛くなるはずです。

 普段の30分の電話でのレッスンは、「技法グラウンド」と言います。

 上に書いた1〜4の練習は、「回転読み」と言います。小学館文庫で書いたものと同じで、自分一人だけで行う練習です。

 力がついてくれば、新しい文について「回転読み」を行うことももちろんできますが、今のうちは、電話のレッスン(「技法グラウンド」)でやり終わったところ(特にテスト範囲)に関して、「回転読み」で激しく練習しておいて下さい。

 私が一回言ったものを五回繰り返し言えるという口の動きの質は最低レベルの質だと考えて下さい。この最低レベルの質が確保できたら、自分で「回転読み」の坩堝に入れて、激しい口の動きに持ち込んで下さい。

 今のうちは、同じ文章を、 「技法グラウンド、一回→五回」 → 「回転読み」 の手順で激しい練習に持ち込んで下さい。

 口の全体にゆさぶりをかけるというか、激しく使い込むことを済ませてから、再度テープの音を媒介にして下さい。

 テープのネイティヴの音では、短く弱くても発音されているのに、日本人がスピードについていくことを優先して、飛ばしてしまう音があります。激しい口の動きをきちんと通してから「なめらかさ」と両立させると、弱い子音などを弱いままに発音しつつなめらかに言える状態になります。

 激しい口の動きを通してから、テープを媒介にする時は、どこを弱く(おろそかに)言うのかに気を付けて媒介して下さい。弱く短くおろそかに言うべきところをそのように言えるように修正します。

 たどるべき順序だけを書きますと、

 日本人の癖のある英語の音づくりでいいから、テープのイントネーションでなめらかさを作り、次に強くはっきりと激しく口を動かして、なめらかさと両立させる。 → テープの音を媒介にし、修正する。

 この順序で練習してみて下さい。

 次回はテストです。
 頑張って下さい。

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From: 根石吉久 <ax9y-nis@asahi-net.or.jp>
To: Hさん (滋賀県)
Subject: 驚いています(2000年8月27日)
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 音のひとつひとつがとてもきれいな音なので驚いています。

 ああ、こんなふうに俺は言えないなあと思いながら、レッスンをやらせていただいています。私は自分の音と比べると、Hさんの音に「正しさ」を感じます。

 このきれいな音に、強さが出てくるといいと思っています。強さを備えるための練習に関して、小学館文庫に書いたこととダブリますが、8月26日のBさん宛のメールを参照していただきたく思います。

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From: 根石吉久 <ax9y-nis@asahi-net.or.jp>
To: 大友さん (奈良県)
Subject: 音について
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 夏期講習ごくろうさまでした。私の塾は夏期講習をやらず、逆に休みをいただいているので、夏はむしろ楽しみにしています。

 s音を日本語の「シ」で代用するのが最初少し気になりましたが、短期間でクリアされてしまいました。

 大友さんに非常に特徴的なのは、イントネーションとリズムが非常にうまいことです。これは大いに有利なことです。歌や音楽から英語に入った方の特徴かもしれません。

 私は行儀が悪いので、外国人と食事をしているときに、例えば I don't know. と言おうとして、口のものを入れたまま、「ん ん ん」のように言ったりしますが、ちゃんと I don't know. として通じたりします。発音よりも、イントネーション・リズムの方が「通じる」ことだけに限れば大事だという証拠です。

 英語の音については、地域差、個人差があって当然で、日本人が日本語の音に影響された英語の音をしゃべるのもきわめて自然だと思っています。通じないと困るが通じさえすればいい。大友さんの音は十分に通じる音ですが、私の生徒さんの中には、通じる音にするために絶えず注意をする必要のある人もいます。他の方が参考にした場合に役にたつこともあると思いますので、私が普段、音に関して方針としているものを少し書いておきます。きれいな音よりも、通じる音を優先した簡略な方針です。

 まずは「ア」系列。

 今日、注意申し上げた ae 音ですが、これは「子音+a+子音」の形でよく現れます。発音の本では、口の両端を横に、顎をさげるなどと解説しています。私は、「口の両端を斜め上に吊り上げる」と生徒さんたちに言っています。「両端を横に、顎をさげる」という言い方だと二段階に意識されてしまいがちですが、「口の両端を斜め上に吊り上げる」という言い方だと一つだけのことをやればよく、これで十分にae音が出ます。多少金属音ぎみの音。
map, scratch など。

ear, ir, ur の形で単語の中に含まれる「ア」系列の音は、「口を狭くし、喉から声を出す」。発音記号では逆eにr音の組み合わせ。口を狭くしてあるので、「こもった」感じの音になる。
early, first, thursday など。

arの形で、単語の中に含まれる「ア」系列の音は、上の歯と下の歯を離す(3〜4センチ)。(赤ん坊が上手に出す音)
car, start など

以上は、アクセントがこれらの音にある場合です。

逆eと逆vの発音記号は区別しない。これは鵜田さんという方の発音の教え方に大きく影響を受けた方針です。

単語の前半にアクセントがある場合では、末尾近くにある母音はおざなりでよい。

子音はなるべく省略せず発音する。ただし、前置詞などに含まれる子音などは、舌や歯の位置だけ確保して、実際には発音されない「気配の音」にする。(弱いところは弱くする)(ただし、なるべく本来の舌、歯の位置を確保しようとする)

lの次にrが来る場合、舌の位置が極端に遠いので、l本来の位置(上の歯の裏側に舌の先をつける)を確保しがたい。もちろん、その位置を確保できるなら確保するのがいいが、lを発音しようとして、舌の先が歯の裏側の方に向かう途中で、r音に移ることはかまわない。
already , all right  など。

同じ音が連続する場合、後ろの音が優先される。

同じ音が連続する場合、前の音は、後ろの音を発音するために歯や舌の位置を確保するためだけの黙音となる。
want to  での黙音を■で表すと、wan■to となる。■の時、舌は歯の裏側にあるが音は出ない。(これも気配の音)

違う音だが、舌や歯の位置が同じ音の場合も、前の音は後ろの音を発音するための準備に使われ、黙音化する。(fとv。あるいはt、d、l、n)
don't let → don'■let

違う音だが、舌の位置がきわめて近い場合、前の音を黙音化するのに、後ろの音の位置で黙音化してよい。
eat the → t のときに歯と歯の間に舌を入れ、音を出さず、続けて the を発音 → ea■the

 ひとまず思いつくことは以上のようなものです。大友さんは、これらのほとんどをすでにクリアされていますが、ときどき子音を飛ばしてしまうのが気になる時があります。気配の音でいいですから、ほんの短く舌や歯の本来の位置に置こうとする練習をなさってくださるようお願いします。

 私の音の欠点は、逆にぐっと弱く言うべきところ、気配の音に変えるべきところを、発音がわかるほどに音に出すことかと自覚しています。

 将来、「スピード」をテキストとして採用する生徒さんが現れたときは、大友さんにその方の面倒を見ていただこうと考えていますが、ひとまず以上に書いた方針を踏まえて練習していただき、将来、これらの注意の仕方を使ってみていただきたいと思っています。

 もし、それはおかしいんじゃないのかというような点がありましたらご指摘ください。かなり、自分なりに工夫して作ってきた注意の仕方なのですが、ご批判があれば耳を傾けてみたいと考えています。

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滋賀県Hさんから
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 メールをいただきました。発音について先生からいつもほめていただき、勉強の励みにさせていただいております。また、アドバイスもいつも大変参考になり心から御礼申し上げます。
 ところで、本日は私事で大変恐縮なのですが、レッスンをお休みさせていただきたいのです。大変勝手で申し訳ございません。次週以降はしっかりと勉強をおろそかにすることなくがんばりますので、今後ともご指導賜りますよう宜しくお願い申し上げます。
 時節柄、先生におかれましても、どうかご自愛下さい。

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根石からHさんにお返事
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 レッスンを休まれること承知しました。
 来週は、休んだ分を取り戻す勢いでやっていただくことを期待しています。

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From: 根石吉久 <ax9y-nis@asahi-net.or.jp>
To: Mちゃん
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 M様

 このレッスンをやっていく場合に大事なことは、学校の授業より先に「読み」を済ませておくことです。授業の後を追いかけていくのと、授業より先にやっておくのでは、相当に効果が違ってきます。

 中学2年生の授業は急に進み方が早くなる場合があります。それに備えるためには、もう少し練習をやって下さい。

 30分というレッスンの時間をうまく生かしてもらうには、CDを使って予習しておいてもらうのがいいと思います。始めたばかりの頃は、予習よりも復習をきちんとしておいてもらうように言いましたが、もうそろそろどんどん予習をやって下さい。

 Mちゃんの場合は、一度読めるようにしてしまうとその後の定着がとてもいいですが、それでも一度やったものを放っておくと錆びつきが始まります。もうやってしまった範囲に錆を寄せつけないように、復習もうんとやって下さい。

 もうやって済ませてしまった範囲を使って、激しく口を動かすことで口の準備体操をやり、次に新しいところをCDを使って予習するという順序でやるのが一番いいと思います。

 授業より先にすらすら読めるようにしておけば、学校の授業がとてもわかりやすくなるので、なんとしてもこのレッスンの進度を学校より先に行かせておきたいのです。

 そのためには、1回のレッスンで2ページくらい進むように練習しておいてもらう必要があります。

 宿題の嵐が終わったそうでおめでとうございます。来週のレッスンは、たくさん進むように期待しています。

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From: 根石吉久 <ax9y-nis@asahi-net.or.jp>
To: Bさん
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 お会いしたこともないのですが、英語の練習だけの印象では、とてもおとなしい方だと思いました。英語の練習がとてもおとなしいと感じています。おとなしすぎるかもしれません。

 おとなしい練習は、練習としては不利です。おとなしい方は好きですが、練習としてはおとなしいままでいてもらうと不利が続きます。「乱暴に」練習せよと電話で申しましたが、正しくは、「激しく」練習せよ、です。

 第一回目のテスト、不合格になってしまって残念です。

 30分のレッスンで、私が一回言った文を同じ調子で五回繰り返していただいていますが、これは最低ラインの質を確保していただくためです。このことは、前回も書いたような気がします。

 字を見て五回繰り返せるレベルと、テストに合格するレベルには、かなりの開きがあります。

 レッスンによって、五回繰り返せるレベルが確保できたら、テストに合格するレベルまでは自分で持ち込んで下さい。その練習をするための準備が、「電話でレッスン」によって行われると考えて下さい。

 逆に言うと、「電話でレッスン」で終わらせた範囲は、自分で激しい練習に持ち込むことのできる文になっているはずだということです。

 「電話でレッスン」はペース・メーカーの役目を果たします。その後の自分一人で行う練習が、本当の実力を作ります。

 次回こそは合格するよう期待しています。

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From: 根石吉久 <ax9y-nis@asahi-net.or.jp>
To: Oさん
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 「映画でリスニング」のチラシを作りましたので、郵送させて下さい。

 最近、言語の磁場のことをしきりに考えます。日本には英語の言語的磁場がない。日本には日本語という言語の磁場しかない。

 英語はやらないでいるとすぐに錆び付くのですが、これは英語という言語の磁場が日本に存在しないためです。

 近頃、「英語は一生もの」と人に言っています。普通、「一生もの」というのは、買った品物の質がいいので一生使えるというような意味で使われているのですが、「英語は一生もの」という場合の「一生もの」はまるで違う意味で、やるならば一生やっていなければ駄目という意味です。そうでなければ、すぐに錆び付きが始まります。

 私の「電話でレッスン」で音づくりをし、シナリオ一本を仕上げてしまった人が現れたら、次に同じシナリオをやりたい人が申し込んでこられた時に、その生徒さんを紹介するというようにしたいと思っています。

 レパートリーを増やすために、二本目のシナリオを練習するためには、根石に一万円を支払っていただく必要があるのですが、自分が終わらせたシナリオを勉強する生徒さんの面倒を見ていただいて、生徒さんから一万円をいただけば、電話代以外は、プラスマイナスゼロで練習が継続できます。「一生もの」の英語をやり続けるためには、ひとまずはプラスマイナスゼロに持ち込んでいただくのが、実際的な条件として大事だと思います。

 レパートリーが増えていけば、プラスマイナスゼロはプラスに転じるだろうと思うのです。

 最低一本のシナリオを終わらせた時点から、私が作る「技法グラウンドネット」(仮称)のスタッフになっていただき、私のホームページ上で、スタッフに名を連ねていただきたいと考えています。それぞれのスタッフのレパートリーも公開して欲しいと思っています。その上で、生徒さんが現れたときに紹介をしていきたいと考えています。

 私の娘が、ひとまず英語の錆落としに「E.T.」をやっていますが、気の早いやつで、「E.T.」の後は「トレインスポッティング」をやりたいと言っています。これは面白い映画だと女房も言っていました。候補に加えてみていただけるとありがたいです。

 私の英語力もまだまだしれたものですが、人様に練習をさせる方法をつかんでいただくために、私を使ってみることを考えてみて下さい、と売り込たいと思います。

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From: 根石吉久 <ax9y-nis@asahi-net.or.jp>
To: Bさん (2000年9月3日)
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 練習している途中で、頭の中に字としての単語が浮かぶという問題ですが、私にも覚えがあります。

 これは、「音づくり」の過程で、「加速」することで解決されると思います。あるいは、それでしか解決されないかもしれません。

 小学館文庫「英語どんでんがえしのやっつけ方」でくどく言ったことは、単語にせよ、熟語にせよ、そのそれぞれのイメージをはっきり作れということでした。単語それぞれについてのイメージがはっきりしていないので、イメージが動くべき時に、字として頭に浮かんでしまうのではないかと考えています。

1.おとなしい音でテープのイントネーションの通りに音をつなげる。(なめらかさを作る)

2.ひとつながりの音をとぎらせないように、細心の注意を払って、徐々に強くはっきりさせ
  ていく。(なるべく発音記号通りに)

3.音がしっかりしたと思ったら、思い切り強くはっきりと言い続け、スピードをあげていく。

4.強くはっきりと口が動く状態で、最高速度を出す。

 以上の1〜4の過程に「加速」ということは含まれていますが、「イメージ化」については、言及されていません。

 本当は、音の動き(口の動き)とイメージの動きが同時であるのがいいのですが、なかなか最初はそうはできません。最終的には同時化されなければなりませんが、練習途中で「音」と「イメージ」がどちらが優先されるべきかということになると、私は「音」が優先されるべきだと考えています。

 それぞれの実力によって、その時々に作れる音の質は違いますが、それでも自分にとってベストな音というものは、どの実力の段階にある人にも必ずあるはずです。そのベストの音を確保することが先決問題です。

 ベストの音を作る場合に、めざすべき質は、より強く、より正確に、よりなめらかに、ということです。まず、ベストの音の確保ということを解決します。

 それを解決した後で、文庫本で書いた「電圧装置」を使った練習に入って下さい。これによって使われている単語、熟語、用法などをみなイメージ化します。

 これができたら、再び「音」に戻り、再度激しく口を動かします。イメージを自分の中で動かします。なるべく口の動き(音の動き)とイメージの動きが同時になるようにします。

1. 意味の欠如して(いるかもしれない)音づくり
2. 「電圧装置」による、単語等のイメージ化
3. イメージを音の動きに同致させる

 この1〜3の過程をすべてていねいにやることで、頭の中に動くものが字ではなくイメージになると思います。

 以上、昨日書いたものの補足です。


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From: 根石吉久 <ax9y-nis@asahi-net.or.jp>
To: 大友さん(奈良県) 2000年9月11日
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 レッスンの時に話したことと重なると思いますが、いくつか。

 レッスンの後、「スピード」を最初から最後まで見ました。見る回数を重ねるごとに、わずかずつですが、確実に聞き取れるものが増えていくのは、楽しいものだと改めて思っています。

 初めはゆっくりでいいから、丁寧に確実に音を作り、音がしっかりしてから徐々に加速し、イントネーションの面で日本人の英語の読みの「盆踊り状態」を脱するということを継続してやり、シラミつぶしにシナリオを一冊やっつけるというのが、現在やってもらっているレッスンです。もっとも、大友さんは、イントネーションのレベルでは、すでに「盆踊り状態」を脱しておられます。ですから、今やっているレッスンは、今後、私のホームページで少しずつ広げようと考えている「技法グラウンドネット」(仮称)のスタッフとして、他の人のめんどうをみてあげるときがきたら、使っていただきたい技術の伝授という意味で重要なものだと考えています。

 ひとまずは、「スピード」をやっつけましょう。
 今のところでは、この映画の中で私が一番好きなセリフは ANNIE の言う Speeding. です。テキストの66pにあります。ANNIE のこれを言うときの表情がなんとも言えません。

ANNIE Well, I should probably tell youthat I'm taking the bus ...because
I had my driver's license rovoked.
JACK What for?
ANNIE Speeding.

 いつもここで笑います。

 映画は英語で直に理解しながら見ていると、字幕に気をとられて見逃しがちな細部がたくさんあるのがわかります。映画好きな人には、絶対にお薦めの方法ではないかと思います。英語を聞き取る能力、英語をしゃべる能力が、映画を楽しむことの副産物になるということは、しゃちこばった学校英語を越え出るには実にいい方法ではないでしょうか。

 「技法グラウンド」を大学受験のリスニング対策用に塾で使っていただくことは、大いにお薦めできます。「技法グラウンド」は一人になって激しく「回転読み」に突入するために、最低レベルの口の動きを確保するためのものだということを塾生の皆さんにお伝え下さい。本気になってやってみようという人には、私の小学館文庫を薦めてみて下さい。

 塾で「技法グラウンド」を採用してみた結果は、是非ご報告いただきたく思います。全国に多数ある塾の中で、この方法を採用するところが増えてくれれば、学校英語の閉塞状況に風穴をあけることができると考えています。

 できましたら、早くホームページをたちあげていただいて、私の「技法グラウンド」という方法を採用してみての経過を、そのホームページに書いていただくのが助かります。部分的に私のホームページに転載させていただくことを、今のうちからお願いしておきます。また、「技法グラウンド」が根石の考案であることと、その奥に控える「回転読み」が小学館文庫「英語どんでんがえしのやっつけ方」に書かれていること、補足的な記事、あるいは文庫発行後に考えたことは私のホームページで読める等の情報を併記していただくとありがたく思います。

 次回も、テストとしては初めての範囲となります。練習を「回転読み」に持ち込んでいただいて、なるべく私の手助けなしに片っ端からパスなさることを願っています。

 では、この一週間の健闘を祈ります。


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From: 根石吉久 <ax9y-nis@asahi-net.or.jp>
To: Mちゃん 2000年9月11日
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 一週間、まるごと体育祭のために授業をつぶすとはキチガイじみた中学校ですね。

 疲れていたせいか、読みが「間延び」している感じがしました。この「間延び」した読みのことを、私は「盆踊り状態」と呼んでいます。私は「電話でレッスン」を始めたばかりの人には、あまりうるさく言いませんが、練習に慣れてきたら、「盆踊り状態」を「ダンス状態」に変えていくことを要求しています。

 体育祭のために、英語が盆踊りを踊らされるとは、とんだ迷惑です。困った学校です。

 「盆踊り」を「ダンス」に変えるやり方を書いておきますので、体育祭が終わって体力が回復したらやってみて下さい。

 一番大事なことは、口の動きに力をこめて、激しく大量にやることです。ももちゃんの音は、なかなかいい音ですから、これまでに私が言ったポイントを踏まえてやってもらえばいいのですが、大事なのは「激しく大量に」ということです。この点がまだ少し弱いかなと思います。

 「激しく大量に」やると、口の動き自体に無駄な動きがなくなっていき、スリムでシャープな動きになります。つまり、口の動きをダイエットするわけです。このとき、必ず口の筋肉が痛くなります。痛くならないようだと、あまりいい練習ではないと思って下さい。

 途中でCDの音を媒介にして下さい。イントネーション(調子)をつかむには、CDを媒介にしてもらうのがいいと思います。

 では。


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To: 根石吉久 <ax9y-nis@asahi-net.or.jp>
From: Mちゃんのお母さん
Subject: Re: 補足
Date: Tue, 12 Sep 2000
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(Mちゃんに、メールと取り次いでもらったため、Mちゃんのお母さんからお返事あり)

いろいろありがとうございます。やっと中学の運動会が終わり、10日後に実力テストがあるのだそうです。ここの、土地柄というか、風土というか、とにかく、なにそれ!と言いたくなることだらけです。ときには、激しくストレスとして感じられます。

メールは、Mに伝えました。さっそく、今日からはじめるようです。

わたしは、まだまだ、ビデオを見続けています。
ではまた。

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From: 根石吉久 <ax9y-nis@asahi-net.or.jp>
To: Bさん 2000年9月11日
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 テスト合格、おめでとうございます。

 これで、私が要求している練習のレベルが少しわかっていただけたと考えています。

 テストが合格した範囲は、音がしっかりしてきました。やったばかりの新しい範囲は、まだ音が
不安定です。「回転読み」を激しくやってください。

 日本語は、唇の回りの狭い範囲だけ動かして十分に音が作れる言語ですが、英語は顎が動き、舌が速く激しく動く言語です。ほっぺたの筋肉も顎も舌もどんどん動かして、動きの全体の範囲を広げていってください。これをやると、日本人には相当行儀の悪いことをやっている感覚が生じますが、それでちょうどいいくらいです。

 おとなしい日本の女の人は私は大好きですが、こと、英語の練習に限っては、このおとなしさが邪魔になります。一人で「回転読み」をされるときは、激しく強くはっきりと口を動かして下さい。

 前回のメールで、「音づくり」を何よりも先だてよ、ということを書きました。そのことについて、レッスンのときに質問をいただきました。理解するためのイメージづくりを「電圧装置」でやるとして、それと「音作り」との練習の順序はどうなるのかという質問だったと覚えています。

 私の「音づくり」を先だてよ、という主張は、練習の順序だと考えていただかなくて結構です。前回のメールだとそのように読めてしまいますが。

「音づくり」を先立てよというのは、練習の順序というよりは、重要性の問題として、「音づくり」を優先せよと読み変えていただきたく思います。

 これまでの日本の学校の英語、受験用の塾の英語に見られる決定的な欠点は、「音づくり」の軽視です。お題目としては、「音づくり」が大事なことを否定できる人はいないでしょうが、実際に、では、学校や受験塾が「音づくり」をちゃんとやっているかといえば、まるでそうではありません。

 こういう一般的な状況につきつける主張という色合いが私のもの言いにはありますので、現状に突きつける言葉として、「音づくり」の最優先というものがあるとお考え下さい。練習の順序ではありません。

 イントネーションを自分で決定するためには、すでに文が理解されていなければなりません。しかし、「音づくり」のレベルが「通じる音」として確保できていなければ、理解は単にアタマだけの理解になってしまい、語感やイメージを持つことができません。

 音の問題と理解の問題は、鶏と卵のようなもので、練習の順序としてどちらが先かというのは、本当に決定しがたいところがあります。

 肝心なことは、理解と音を、同致させるというレベルを確保するということです。最終的にそれが同致しさえすれば、どちらから手をつけていただいてもかまいません。

 前回のメールでは、「音づくり」の練習によって理解のための「電圧装置」の練習をサンドイッ
チするという案を提示してあります。

 「電話でレッスン」で行う「技法グラウンド」で、「回転読み」に突入するための最低レベルの音を確保することはすでに書いたように思いますが、「技法グラウンド」(電話でレッスン)から時間をおかずに、激しい「回転読み」をなさることで、最初に音の問題を解決してしまうことも有効な一つの方法です。

 次に、「電圧装置」でイメージづくりをします。

 最後に、また「回転読み」を行いますが、このときは、理解と音を一致させる(同時に動くよう
にする)ことが眼目です。

 練習の前後関係はいろいろ試してみてください。こういうやりかたが自分に向いているというものを見つけた場合は、メールで教えていただくとうれしく思います。その場合、お名前をイニシャルに変えた上で、私のホームページに掲載させていただきたくお願いします。英語のやり方を探している方は日本にたくさんいますので、他の人の役にたつ記事だと私が思ったときは、是非掲載させていただきたいのです。

 ではまた。

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From: 根石吉久 <ax9y-nis@asahi-net.or.jp>
To: Mちゃん(中学2年生)
Subject: 両立
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 文を何回も言い続けて、なめらかに言えるようになったら、ていねいに、連続が壊れないように気をつけて、少しずつはっきりと強く正確に言うように練習して下さい。

 今日のレッスンで気がついたのは、なめらかに連続させようとして、口の動く範囲が狭くなってしまうことでした。

 なめらかに言える状態をしっかり確認できてから、少しずつはっきりと強く正確にしていき、次には、「とても」はっきりとつよく正確に言えて、しかもなめらかに連続している状態に持ち込むのです。

 「強くはっきりと」と、「なめらかに連続」というのがなかなか両立させるのが難しいのですが、これは是非練習して下さい。この練習の中にとても大事なものがあります。

 私の塾生にも多く見られることですが、「強くはっきりと」言おうとすれば、連続が壊れやすくなり、「なめらかに連続」させようとすれば、口の動く範囲が狭くなり、その結果、「強くはっきりと」した読みではなくなりがちです。

 つまり、なかなかこの両立が難しいということです。
 でも、そろそろこの難しい両立にいどんでもらっていい段階になっていると思います。
 是非チャレンジして下さい。

 最初は難しいですが、「強くはっきりと」と、「なめらかに連続」とを両立させるのがじょうずになったら、その後には「加速させる」という練習が待っています。「加速させる」練習で、日本人特有の英語の「盆踊り状態」の読みから脱出します。

 今はひとまず、「なめらかに連続」するようになった文を「強くはっきり」させていくという読みの練習を継続して下さい。できたら毎日練習して下さい。これをやっているうちに、自然に「加速させる」コツがわかってきます。

 レッスンの時にも言いましたが、非常に多くの日本人の英語は、大学入試の時が実力のピークであり、その後はどんどん駄目になっていってしまうのです。私のレッスンは、中学や高校の学校のテストにももちろん役にはたちますが、本当のねらいは、大学入試以後に「生き残れる英語」を作ることです。中学で採用している教科書をテキストに選んではいますが、ねらいは学校の英語を越えてサバイバルしていく英語です。

 今レッスンでやっているところが、学校よりずいぶんと先に進んでいることがわかり、少し安心しました。学校の授業の吸収をよくするのに、きっと役に立つはずです。
 しかし、あくまで成績のためではなく、実力のために練習するのだと肝に命じておいて下さい。学校のやっているところより、レッスンが先に進んでいるなら、学校対策はひとまずいいとして、自分の練習のレベルアップをねらって下さい。

 実力はそのまま練習力です。

 実力のある人ほど、質のいい練習を大量にできます。そして、実力をどんどん練習の中に活かして使うべきです。

 逆に、実力を作るためには、練習力をレベルアップしていけばいいのです。練習力をレベルアップしていけば、自然に実力はついてきます。

 練習力はそのまま実力です。実力をつけようと思うなら、練習力をつければいいのです。

 練習して下さい。「うんと」練習してください。語学というのは、「うんと」やることが大事なのです。そろそろそういう段階にさしかかってきています。

 次回のレッスンを楽しみにしています。
 では。

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Mちゃんよりお返事
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わかりました。どうも、メールありがとうございました。最近、いそがしくて、練習する時間がありませんでした。今週は、練習します。  M

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From: 根石吉久 <ax9y-nis@asahi-net.or.jp>
To: Hさん (滋賀県)
Subject: すごいと思います
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 やはりすごいと思いました。
 ar の開く音について、一点注文をつけましたが、他には何も申し上げることがありません。レッスンをやっていて、私の音よりもはるかにいい音を作る人を相手にするのはなかなかこころぐるしいものがあります。

 私の生徒さんの中では、日本人の英語が最も欠いているものを最も持っておられる方です。

 私の生徒さんの一人に大友さんという塾の先生をやっておられる方がいらっしゃいますが、この方に申し上げたことを繰り返すしかありません。

 つまり、私が練習の方法を提示しますから、それのポイントをしっかりつかんでいただいて、できることでしたら他の人の面倒を見てあげてほしいということです。今お持ちの「音」を自分ひとりのものにしておかれたら、世の中のためには大いなる損失です。

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From: 根石吉久 <ax9y-nis@asahi-net.or.jp>
To: Bさん
Subject: 激しく大量に
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 確実に少しずつよくなってきています。

 初回のテストは不合格でしたが、以後二回、見事にクリアされました。

 言いよどむ時に、私がポイントになる単語を言ったりしていますが、これは私の方で言いたくなるので言っています。練習が足りないと明らかにわかり、言いよどむ単語を言う程度ではどうにもなりはしないと思った時は、私は助け船は出しません。

 私が助け船を出さない場合は以下の二つの場合があります。

一. 練習が完璧に行われており、助け船を出す必要がない場合。
二. 練習がまるで足りず、助け船を出す程度ではどうにもなりはしない場合。

 もうしばらくの間は、助け船を出します。
 助け船が不要になるレベルの練習をめざして下さい。
 「激しく大量に」。今はこれが一番大事だと思います。

 どうか今の調子を維持して下さい。今の調子を維持していけば、必ず英文に対する勘が育ってきます。そうなれば、英語に対する武器をもう一つ持つことができます。

 今日のレッスンで言った、f,v の出し方。子音と子音にはさまれた a の音 [ae]の出し方、単語に含まれるar の開く音、ir, ur, ear の狭い音などのポイントはしっかりつかんで下さい。これらの音がきちんと出るようになるだけでも、今よりもずっと「通じる音」になります。「回転読み」をするときに、以上のポイントを常時意識して練習して下さい。そのうちに、自然に口が動くようになります。

 英語の単語の綴りは不規則なようで、意外に発音との間に規則性があります。慣れれば、発音記号などを見なくても、単語の綴りを見ただけで発音がわかるようになります。

 文法的な質問をメールでお受けすることは歓迎します。どうぞお寄せ下さい。

 私の「電話でレッスン」を受けることによって、自分の英語がこんなふうに変わった気がするというようなことがありましたが、それも是非メールでお聞かせ下さい。できましたら、私のホームページに掲載させていただくことを前提に書いていただくと助かります。その場合、個人を特定できる要素はすべてメールから削除して掲載致します。書いていただけませんか。

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From: 根石吉久 <ax9y-nis@asahi-net.or.jp>
To: 大友さん(奈良県)
Subject: おめでとうございます
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 私の生徒さんの中では、10ページを範囲とするテストに合格なさったのは大友さんが初めてです。他の皆さんは、今のところテストは5ページずつで行っています。いずれ、他の皆さんも10ページのテストというのに挑戦していただくことになりますが、シナリオを使ったレッスンでの、10ページ分のテストの初めての合格者として、大友さんのお名前を記録させて下さい。おめでとうございました。

 ただし、次回28〜46ページのはきついと予想しています。今日のテストの範囲も前半はこなれているのがわかりましたが、後半のこなれがいまひとつという感じがありました。今日のテスト範囲の前半部分と同じ程度の「こなれ」を28〜46ページでも作り出していただくようにお願いいたします。

 大友さんを相手のレッスンは私にも張り合いがあります。かなりの時間を使って準備しておかないとどっちが生徒かわからなくなるような相手ですので、こちらも準備に念を入れています。

 細部にとらわれて全体を見失うという学習者が多い中で、大友さんは最初に全体をつかまえるというという大事なコツをすでに持っておられる方です。読みにもそれを感じます。これは大いなる利点です。

 しかし、細部というか、言葉そのものに即するということが、私のテストでは必要になります。 練習というものは、細部から入っても、全体から入ってもいいのですが、最後に細部が全体を作り、全体が細部を照らすということが「同時の構造」として意識に実現されなければなりません。

 日本における英語という観点からは、全体から細部という矢印の方がいいのではないかとは思っています。シンタックスが同致する言語を学ぶ場合は、細部から全体へ向かう矢印でいけるだろうと考えています。

 この矢印の問題は、例えばフランス人が英語をやる場合と、日本人が英語をやる場合とでは、まったく事情が異なるのだという問題をはらんでいます。

 多くの語学学習者と大友さんが違うところは、全体から細部に入ろうとなさることで、これは大枠でいい矢印だと思います。

 しかし、普通の日本人の生活環境には英語による言語的磁場が払底していますから、細部から全体に向かう矢印も必要です。単語ひとつひとつ、熟語ひとつひとつに即する練習です。

 シナリオ全体ということで考えれば、一つの文によって、その前後の流れが浮かぶ(細部から全体へ)という矢印です。

 これは生活言語では必要のないことです。生活言語では絶えず細部にだけ心が向かっていればいいので、全体というものは生活過程の流れそのものとしてすでに存在しているからです。それを意識していようといまいと、すでに過程そのものが生きられています。意識は細部にだけ関わればいいわけです。

 語学がこの一点でまったく違います。語学では、細部から全体に向かう(全体を呼ぶ)方向と、全体から細部に向かう(細部を呼ぶ)方向とがあり、最後にそれを同致させるということが必要です。

 同致させるとは、細部が全体を映し、全体が細部を映している状態です。

 私のものの言い方は、私が勝手に発明したものが多くわかりにくいかもしれません。

 いずれにせよ、具体的な言葉そのものに即していただく練習を激しくやっていただき、28〜46のテスト範囲をクリアしていただきたく書きました。

 具体的な方法としては、「回転読み」です。「回転読み」のさなかに、具体的な言葉ひとつひとつに触っていただきたく思います。

 言語そのものに興味のある方だと聞いてうれしく思っています。ハンガリー語が、他の多くのヨーロッパ語とシンタックスを異にするという話は初耳で、非常に興味深い話でした。ハンガリー語とモンゴル語との比較をやるのは非常に面白いのではないでしょうか。大学に編入され、大学院に進まれた頃にはそんな話も聞かせていただけるのではないかと期待しています。レッスンの時間に言語の話をしてしまい、申し訳なかったと思いましたが、私も言語には興味があるので、ついつい言語のことが話題になると話しこんでしまいます。お許しください。

 細部について。
 レッスンのときに言ったことと重なりますが、bus の音が bass になりがちでした。これだと、ブラック・バスとかナントカ・バスという、魚になります。

 以前書いたものと重なりますが、以下に再度書いておきます。

 子音と子音にはさまれる a はほとんどの場合、発音記号では [ae] となり、口の両端を斜め上に吊りあげます。bass がそうです。日本語の「ア」で代用できません。

 単語の中に出てくる u を「ア」の系列で発音する場合は、口をせばめて喉から空気を口の外に送り出すようにします。bus がそうです。これは、日本語の「ア」で代用しても通じます。

 今日のレッスンでみつかった問題は、「ア」系列の音の多くを、[ae]としてしまう問題です。これはやはり誤解を招きます。区別してほしいところです。

 日本語にはない、[ae] の音をきちんと出せるようになり、[r]音が瞬時に出せるようになる訓練をするだけで、日本人の英語は音に関しては相当使えるようになると考えています。大友さんは、すでにこの二つをクリアされているのですが、英語に特徴的な [ae] 音を、逆e 音や 逆v 音 にもあてはめてしまう癖があります。これを意識なさってくださるようにお願いします。

 日本人が [ae] 音と [r] 音をクリアしても、一般的にはどこまでもシンタックスという難物が残ります。これを、今後の日本の一般の英語学習者がどうクリアしていくかは難題です。私としては、ひとまず「回転読み」というものを提示しましたが、私の塾の回りでごく少数の人がやっているだけです。

 大友さんはSVOシンタックスの思考回路は、一般的な英語学習者より強い方ですが、次回のテスト範囲を相手に「回転読み」を是非試してみていただきたく思います。そして、それを試してみたうえでの感想をメールでいただけるととてもうれしいのですが。

 「回転読み」を駆使して、次回のテストをクリアされたなら、私としてはもっともうれしいことです。

 では次回。


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From: 根石吉久 <ax9y-nis@asahi-net.or.jp>
To: Mちゃん
Subject: 確認
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 レッスンの時に言ったことと同じことですが、確認してもらうために書きます。

 英語をしゃべる人を正面から見ていると、口の開きはそれほど大きくありませんが、口の中では舌が激しくすばやく動いています。

 日本人が最初からその速い動きを真似しようとすると、はっきりした舌の動きがともなわないまま、唇のまわりだけを速く動かした音になりがちです。

 日本語は唇の周辺の筋肉だけを弱く動かしていても、充分にしゃべれます。日本人は、そういう口の動かし方に慣れているので、英語の「音づくり」が大変なのです。

 日本人は、実際に使う音と練習に使う音とを区別し、練習ではことさらに「強く・はっきり」口を動かすようにすべきです。こうして「通じる」ために必要なだけのはっきりした動き(特に舌の動き)を作って安定させます。これが安定してから、「加速」の過程に入ります。

 加速すれば、自然にそれまでの練習よりも口の開きは小さくなります。それは特に気をつけていなくても、自然に小さくなります。ですから、最初に音を作るときに、くどいと感じるくらい「強く・はっきり」と、そして、口を大きく動かしておく必要があるのです。

 今週は、以上のポイントに気をつけて練習しておいて下さい。

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From: 根石吉久 <ax9y-nis@asahi-net.or.jp>
To: "Xeno" 大友さん
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 前回のレッスンから時間がたってしまいましたが、言いたかったことを書いておきます。

 シナリオを激化された音読で扱う場合、次のようなステップを踏むことを試してみて下さい。4段階になっています。

1.字を見て同じ調子で5回完全につながるように。
2.字を見て同じく10回。
3.字を見ないで同じ調子で5回完全につながるように。
4 同じく字を見ないで、10回。

 自分に甘くならないようにこれをやると、ずいぶんと時間がかかるのがわかります。しかし、これは実は時間の節約です。練習レベルそのものが良くなることほど時間の節約になることはありません。

 私は最近人に会って英語の話をするたびに、「練習力はそのまま実力なのだ」と言っています。テストで何点とれたかとか、どんな学校に合格したとか、娑婆が関心事としていることより低い地平に、この原理はあります。

 しかし、低いのでも何でもないのかもしれません。この原理はただ単に見えにくいだけのことかもしれません。「練習力はそのまま実力なのだ」という原理は、語学においてはとことん真実だと思います。どんな種類の試験のどんな得点よりも確かなことだと言えると思います。

 少しずつでも結構ですから、私の助け船なしで、私が行うテストにパスすることを当面の目標になさって下さるようにお願いいたします。

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From: 根石吉久 <ax9y-nis@asahi-net.or.jp>
To: Mちゃん
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 「電話でレッスン」の練習を始めてもらって、もう一年近くになるんじゃないでしょうか。
 だいたい一年で、どの人も音が変わってきます。
 Mちゃんの場合は、お母さんは自己流だと言っていますが、私はとてもいい音だと思っています。その音は、練習の初めにもありました。
 Mちゃんの場合は、この一年未満でもっとも変わったのは、「連続性」だと考えています。

 予習をしてくれと、前回(?)言いましたが、今回は復習について書きます。

 もうレッスンでやり終わった場所をいつも読んでいて下さい。特に一年の教科書は、読むスピードで自分の中に「意味」が動くような読み方をして下さい。これは強引に「意味」を動かすことで動きます。

 これを練習してくれると、「連続性」が強くなります。意味がわかっている文の方が、ただ単に音だけを連続させる文よりも簡単に連続させることができます。これまでの練習よりも苦労かもしれませんが、読むことがこれまでより面白いものになると思います。

 相撲でいう「地力」というやつが、だいぶ出来てきました。(相撲なんか見ないか?)だから、長い文でも「連続」しやすくなってきています。

 今週もしっかり練習しておいて下さい。


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To: 根石吉久 <ax9y-nis@asahi-net.or.jp>
From: Mちゃん
Subject: Re: 地力
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Thank you ! OK
わかりました.  

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From: 根石吉久 <ax9y-nis@asahi-net.or.jp>
To: Hさん (滋賀県)
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(Hさんに、私がやっている「電話でレッスン」についての感想を求めたところ、メールで感想をいただきました。別のベージにその感想はほぼまるごと掲載させていただく予定ですが、感想自体の中に私が疑問に思ったことなどを、Hさんにお聞きしたメールをここに掲載します。2000年10月16日午前3時。根石吉久)
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 レッスンに対する感想をありがとうございました。

H>  思えば ある地方新聞の今週のおすすめ読書コーナーで 根石先生の著書の紹介を拝見いたしましたのが今年の6月頃でした

 「ある地方新聞」は何新聞でしょうか。私は書評が出たことを知りません。もしも、その記事が手元にございましたら、コピーをお送りいただけませんでしょうか。記事が見当たらない場合は、新聞社の名前と住所・電話だけでも結構ですのでお教えいただきたくお願いいたします。

H> 基本としている勉強方法をあげてみますと 抽出を1回当たり100回(これがやっとです)をこなした後に話体にもっていくと 理論ではなく日本語で会話をするように内容が理解できるような気がします 先生が仰言っていた音を捉えることの大切さがしみじみと分かります

 私からの質問ですが、「抽出を1回あたり100回」というのは、「抽出」という教材に載っている英文一つにつき、100回音読するという意味に受け取ってよろしいでしょうか。
 もしそうだとすると、深く納得できるものがあります。一切の掛け値なしに申しますが、Hさんは、現在の私の生徒さんの中で、もっともよく練習をしておいてくれる人です。おそらく、「英文一つにつき、100回」の音読だろうと思っています。

 私はこのことに躊躇なく敬意を払います。
 ありがとうございます。私の行儀の悪い主張をこれほどに受け取ってくれた人がいることで、寝不足を重ねながら小学館の文庫をなんとか形にしたかいがあったと思っています。

H>  最後に 発音についてですが 自分で効果があるのか疑問なんですが 洋楽を聞こえたまま歌うという方法を実行していました 完全に覚えてしまった曲は10〜12曲程度なんですが音読の学習がとてもやりやすいのはこれを続けているからかもしれません
 毎日歌う これが基本でしょうか

 私は発音の一点に関しては、Hさんにかなわないと感じています。前にもメールで書きましたが、本当に自分一人のものにしておいたらとてつもなくもったいない発音です。レッスンの途中で、私はHさんの発音に聞き惚れていることがあることを白状します。

 耳のいい人なんだと思います。
 私は歌う方面に関しては、からきし駄目で、調子っぱずれに歌えるのは、「唐獅子牡丹」と「網走番外地」だけです。 歌が好きで、自分で英語で歌えるというのは、うらやましいです。その歌が、とても役にたっていると思います。何の疑問も抱く必要はありません。絶対に役にたっています。どうぞ、これからも、毎日好きな歌を歌って下さい。それから、歌の方のレパートリーもふやしていってくださるようにお願いします。

H> これから先も新たな成長がありましたらご報告いたします

 是非、お願いします。
 どこがどう変わったかということを、具体的に書いて下さると、私のホームページを読みにきてくれる人たちの役にたつと思いますので、自分の英語の変化に気をつけていて下さることをお願いしておきます。

 この私のメールの一部もホームページに掲載する予定です。先生だの生徒だのという固定した関係でなく、双方向で同じ平面でやりとりできるのが、メールのいいところですので、どうぞ、ブラインド・タッチの練習もなさって下さい。そして、どんどん自分の英語の変化を私に報告してくださるのが、私としてはもっともうれしいことです。

 私が作成した、ブラインド・タッチの練習用テキストがあるんですが、プレゼントいたします。とても地味なやり方ですが、私の無料パソコン教室で実際に使って効果は確認してあります。
 ローマ字入力で練習なさって下さい。
 「い・く・う・こ・お・・・」という変な順番に並んでいますが、根拠はあります。もっとも動かしやすい指から動かしていくという練習です。これをワープロソフトで、「きいきい」なら「きいきい」を、一行くらいずつ打ち込んでいきます。間違いなく一行打ったら、次の「いきいき」を同じようにやります。並んでいる通りの順にどんどん打ち込んでいきますと、おしまいまでやったときには、意識せずに指が動くようになっているはずです。
 今時のことですから、ブラインド・タッチの練習用にゲーム仕立てのソフトがいくらでもあります。私のものは、なにしろ地味でいけませんが、ゲーム仕立てのものよりは合理的に作ってはあります。

 ぶしつけなお願いですが、お友達に英語をやってみようかという人がおられましたら、是非私の生徒になることを薦めていただけませんか。Hさんにレッスンをしてきて、芯のある方だということも承知しておりますので、Hさんのおっしゃることなら耳を傾けてくれる人は必ずいると思います。

 私は、テストの点はテストの点にすぎないと考えている者です。
 実力とは練習力のことであり、練習力はそのまま実力を形成するというのが私の基本の考えです。それは先日のレッスンで申し上げた通りです。

 私の野心は、「練習者」のネットワーク作りです。Hさんが、「ワーキング・ガール」を一冊片づけて、二冊目の練習に入られた頃に、私はホームページ上で「ワーキング・ガール」の「電話でレッスン」を受ける人を募集します。「ワーキング・ガール」をやりたいという人が現れましたら、是非Hさんに先生をやっていただきたいのです。

 原則は、私と同額でやっていただくことです。

 生徒さんを持っていただけば、電話代以外は、レッスン料はプラスマイナスゼロになります。長くレッスンを続けるために、大事な条件だと思います。

 いや、正確には私と同額ではありません。私はレッスン料の一割をいただきたいと考えています。一万円のレッスンでしたら、九千円をとっていただき、千円は私がいただきたいのです。そのことで、ここをこうしてみてくれというアドバイスを、どなたの生徒さんにもメールでアドバイスしていきたいと考えています。このアドバイスを蓄積していけば、アドバイスのデータベースが育ちます。このデータベースを育てるために千円を私に恵んでくださるように願っています。

 私の英語が錆び付かなかった最大の理由は、私が塾という仕事をやってきたことです。人の面倒をみることが、自分の英語を錆び付かせない最大のコツだと思っています。これを、現在の私の生徒さんにもやって欲しいのです。そのためにも、少しずつ裾野を広げていかなければ
なりません。

 最初のテキスト(シナリオ)は、各自好きなものを選んでいただいて、私がレッスンします。その方が二冊目をやる場合に、私がどの人の生徒さんになってもらうのがいいか、按配します。例えば、アクションものをやった後の人に、「ワーキング・ガール」をやるように私が指定した時に、古川さんに引き受けていただくというようなネットワークです。

 日本には、英語学習の教材は溢れかえっていますが、「学習者」のネットワークがありません。インターネット上で、励まし合いのネットワークはあるようですが、練習そのもののネットワークがありません。
 また、日本には米軍基地、およびその周辺の酒場以外には英語の磁場というものがありません。私が考えているネットワークが立ち上がるなら、電話線を通じたものであれ、磁力が弱いものであれ、ともかく、「磁場」と呼べるものができるだろうと考えているわけです。

 忙殺されているときは、ご返事が遅くなりますが、遠慮なさらずに、どんどんメールを下さるようにお願いします。

 生きている間に実現するものかどうか知りませんが、ネットワーク作りという野心が私にはあります。


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From: 根石吉久 <ax9y-nis@asahi-net.or.jp>
To: Sさん(埼玉県浦和市)
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(浦和市のSさんから、私のホームページの「売店」の中の「回転読み」「技法グラウンド」を録音したテーブ購入の申し込みがありました。いただいたお手紙に「アメリカ英語口語教本入門編」を始められたとありましたので、練習方法をアドバイスしたメールを書きました。「電話でレッスン」の生徒さんではありませんが、「アドバイス」の一つとしてここに掲載させていただきます。メールを送った後に、追記した部分も含みます。2000年10月16日午前4時。根石吉久)

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 テープの送付、遅れまして申し訳ありません。

 ただいま、ようやく送付の準備が整いましたので、明日郵送いたします。

 「アメリカ英語口語教本入門編」を始められたとのこと。少し古い英語ではあるが、きちんとしたテキストであるとの評判を聞いております。いい選択だと思います。

 49歳ですか。私と同じ歳です。

 私が踏み外してはならないと考えているポイントは以下の通りです。

1.「音づくり」を通じてインプットせよ。
2.理解せよ。
3.(インプットしたものを)錆びつかせるな。

 「日本在住のまま」に英語をやる場合は、以上のどの項目が欠けても、英語はものになりません。

 肝心なことは、どんなテキストやCDを手に入れた場合でも、それをどう扱うかだと考えています。

 それに関しては、最近出た本で、笹野洋子さんという方が書かれた「40歳からの英語独学法」(講談社)がとても参考になります。この方は、NHKの放送を活用せよとおっしゃっておられます。

 その場合に、その放送を自分でどう扱うかということが肝心です。その点について、笹野さんは、それぞれの文を50回音読せよと言っておられます。全面的に同意できる練習方法です。

 翻訳のように「読む」英語をやられるなら、50回でいいと思いますが、「話す」英語をやられるなら、100回がいいとは思っています。「聞き取る」英語なら、私の「映画でリスニング」がいいと思います。

 「映画でリスニング」は、絶えず「音づくり」をしながら進みますので、聞き取れるようになった英語は、自分の口の動きとしても残ります。これは、「話す」英語も同時に作っていることになります。一挙両得の方法です。

 問題は「音」です。舌をどの位置におくのか、唇の両端をどの形にひっぱるのか、弱めて聞こえなくてもいい音をどう作るのか。総じて「音づくり」に関しては、NHKだろうが、町の英会話学校だろうが、まるで手ほどきをしません。そもそも、学校がこれをやりません。

 私の「電話でレッスン」は、この点に的を絞ったレッスンです。「アメリカ口語教本」を手に入れられたのであれば、そのテキストを使ってでも、「電話でレッスン」は可能です。是非、検討なさっていただくようお願いいたします。一年やれば、ご自分でCDを相手にやるのとまるで違う結果が出ます。あるいは、CD相手に、確信を持って、ご自分でどんどん練習を進めることができるようになります。初期の一年というのは、非常に大事な期間です。厚かましいながら、ここを私に手ほどきさせていただきたいと考えているのです。

 お送りするテープを聞いての感想をお聞かせくださるとうれしく思います。

 では、また。


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From: 根石吉久 <ax9y-nis@asahi-net.or.jp>
To: 大友さん(奈良県)
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 レッスンの後、一人酒を飲んで、現在午前4時です。その間、メールをいくつか書きながら、横目で、映画「midnight run」を見ていました。
 この映画はおすすめです。
 「スピード」は、せりふのテンポが速いので、速さに慣れるにはいいテキストですが、「midnight run」は、議論や悪態が長いセリフで頻出するのがいいと思いました。

 映画自体に味があります。

 テキストは、スクリーン・プレイ出版から出ていましたが、私が買った直後に絶版になってしまいました。出版社の責務を果たすという意味では、スクリーン・プレイ出版は腰抜けです。
 このテキストは、一切解説がついていません。ですから、「スピード」の次にやられるのにいいテキストではないかと考えています。
 私もこのテキストを音読しておりますが、知らない言い回しがたくさん出てきて、めんくらいます。「スピード」の次にはこれをやってみませんか。おすすめできます。

 まだ先のことですが、私のおすすめは「midnight run」です。

 ひとまずは、「スピード」に注力しましょう。

 では。


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Iさんに
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(月曜素読舎のインプット教室に少しの間、通われて、英語の練習のきつさにへこたれた方へさしあげたメールの転載です。根石吉久)
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 メールをありがとうございました。

 英語というものをずいぶんと軽く考えておられたように思います。Yさんと同じようなことを続けておられると、使える英語ができてくるまでに、本当に300年も400もかかります。
 Yさんには、強いことを何度も何度も言ってきましたが、あまり感じるものがないようです。

 私は何歳の方が教室に見えられても、なんとかして使える英語を持たせようと思うのです。
 もの言いがきつくなるのは避けたくても避けられません。
 日本人にとっての英語というのは、「使える英語」と「使いものにならない英語」しかありません。その中間の無数のグラデーションの中の英語は、しょせん「使えない英語」です。
 そういう英語でも不自由しながら用事をたすことはできましょう。しかし、私が皆さんに持たせたいと思ってきた英語はそんな英語とは違います。

 日本語による思考の回路を日本に生きていて自覚する人はきわめてまれです。しかし、英語による思考の回路が形成されはじめれば、英語も日本語も対象化できるようになります。

 私が皆さんに持たせたいと願ってきたものは、この「対象化」です。

 英語をやることは、ヘリコプタを使ってスケッチ旅行をするようなこととは違います。英語をやることは本当に足でヒマラヤの具体的な山に登ることと等しいほどの行為です。

 語学が実は本格的な登山なのに、人々はそれをハイキング程度のものと見間違うのです。見間違うから遭難します。つまり、英語は死にます。語学がハイキング程度のことで身につくという幻想は資本がやたらにまき散らします。だまされたい人はだまされているがいいのです。別に文句はありません。

 私としては、心構えをして、真剣にとりくんでいただきたいと願っていますが、人それぞれです。一生の間、西洋的思考回路に電流が流れることがなかった人の人生も人生ではありますから。


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Bさんへ
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 質のいい練習をしておいていただくほど、レッスンの料金と電話代が活きてきます。新しいところをもっと量的にかせいでほしいと願っています。
 一人でやる練習の質をよくすることで、電話でのレッスンの量をかせぎ出すこと。今週は、それを念頭に置いて練習して下さるようお願いします。


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大友さんからのご返事
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midnight runですか。うーん、見た覚えがないです。
一回、レンタルして見てみます。
おもしろっかたら、次はそれかな?
でもスクリーンプレイ絶版なんですよね?
なんとかして手に入らないんですかねぇ。

スピードを一通り終えるのがいつの事やら全く解りませんが、次回の作品をぼちぼち決めときます。

レッスンにスピードを選んだのは、別にこれといった理由は有りません。ただ、2,3回見たことがあったし、なんつっても本屋にいったらならんでたのが、決めた理由です。すんまへん。

でも同じ映画をこんなに何遍も見たんは初めてです。
もうええかげんストーリー覚えました。でも台詞を覚えるのは苦労します。
映画自体は、ストーリーの面白さもさることながら、なんといってもテンポのよさがgoodです。だらだらした映画は個人的に好きではないんで・・・ただ、西海岸の英語は速いわ!聞くのが大変。特に黒人の英語は・・・でもやりがいがあってイイです。

実は、次に「マトリックスやろかなぁ」なんて考えてました。キアヌ=リーブスで攻めよかなっておもってました。でも映画1回しか見てないし、スクリーンプレイが出版されているかもわかりません。

そうそう、僕海外行った時、タイタニックのビデオ安かったんで買いました。もちろん字幕なしの、英語版。けっこう見まくりました。あれってスクリーンプレイでてるんでしょうか?あれでもイイなぁ。でもあの映画ってぜんぜんイギリス英語じゃないやん!!ですよね?

レッスンでたびたび間違える発音ですが、やっぱり癖になってますね。多分普段の授業でも間違って発音してるんでしょうね。(おぉー怖)
家で練習する時には意識的にやってるつもりですが、テストになると文章思い出すので精一杯なんでしょうね。あと、映画のスピードに出来るだけあわせようとすると舌がこんがらがっちゃいます。もっと練習に時間がとれればいいのですが・・・困った生徒でゴメンナサイ。

つぎのテストは最初からですね。前回よりもスピードアップできるようにがんばります!

長くなりましたが、またメールします。

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古川さん(滋賀県)から
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 私の拙い文章をHPに載せて下さるとのこと、誠に光栄に感じております。
 掲載の際の名前ですが「滋賀県の古川さん」でお願いしたいと思います。名前の方は、申し訳ありませんが控えさせていただきたく思います。
 句読点の件ですが、目上の方、尊敬に値する方への提出文章と言うことでわざと省かせていただいたのですが、なるほど読みにくいですよね。手間をおかけして申し訳ございませんが、付加していただけますでしょうか。
 ところで、先般先生にお尋ねいたしておりました“You`re tough when it`s warranted,accommodating when you can be.”の文章の訳ですが、今日、英語教室の先生にお聞きいたしましたところ、「あなたは必要なときは強くて(普通の時は)人に(調子を)合わ
せることができる人だ」という訳をしていただきました。誉め言葉なんだそうです。この英語教室の先生はアメリカの方なのですが、母親が日本人ですので生まれながらのバイリンガルらしいのです。
 また、「抽出を1回あたり100回」というのは、「抽出」という教材に載っている英文一つにつき、100回音読するという意味です。
 最後になりますが、先生の書評を見つけましたのは「京都新聞」という地方紙です。記事は残念ながら処分してしまいまして残っておりません。そこで、住所と電話番号をお知らせさせていただきます。

 京都市中京区烏丸通り夷川上ル
 ■総合案内(075)241−5430です。
 京都新聞社 社会報道部・文化報道部とありますので、おそらく文化報道部の方ではないかと思います。

 思えば、毎週読まないところなのに(書評が掲載されるのは週1回)本当に不思議な出会いだと感じております。まさに「運命の出会い」といったところでしょうか?
 これからもいろいろと御指導賜りますよう、宜しくお願い申し上げます。


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Hさん(滋賀県)へ
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済みませんが、疲れ果てていますので、このホームページに直接書きます。メールでお返事する気力もない状態です。
今日、京都新聞に問い合わせたところ、「閲覧・検索」専用の部屋があるらしく、別の電話番号を教わりました。075−256−0007。
私の本のタイトルを言い、6月頃の記事だと言い、探していただけますかと言いましたら、これから探して、見つかったら折り返しお電話することでよろしいですかとのこと。それでお願いしました。
いくら待っていても電話が来ないので、再度電話。私の携帯電話の番号を伝え、自宅にかけてかからなかったら、090−3316−4180にかけていただきたい旨をお願いしました。

京都の人は、本当に感覚が違います。
こちらが一度お願いしたことを京都の方が確認するときは、「〜でよろしいですか」とは言わず、「〜でよろしかったですか」と過去形(完了形?)で言うのに気づきました。
うちの女房は、「〜でよろしいですか」すら言えません。たいてい電話をしているのを聞いていると、「〜でいいですか」と言っています。うちの女房のがさつさは、ヨーロッパの言語のがさつさに一脈通じるものがあります。女房は土佐の産です。
土佐でとれた女を女房にすると、とても無自覚に男をいじめるので・・・、まあいいか。我慢するしかねえ。
京都の人の「〜でよろしかったですか」は過去形(完了形)でものを言うことによって、自分が間違えた場合の逃げ道を作ると同時に、自分が間違っている場合に、相手にそれを指摘させやすくしています。京都はやはり優雅です。
 京都新聞への問い合わせの件は、「今日中に調べがつかないと思います」とのことでした。多分、コンピュータに記事のタイトルを入力してないのでしょう。記事のタイトルと日付だけ入力したデータベース作りに、人を一人雇うのがいいと思いました。
 のんびりしてますね。京都新聞は。

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> ところで、先般先生にお尋ねいたしておりまし
>た“You`re tough when it`s warranted,
>accommodating when you can be.”
>の文章の訳ですが、今日、英語教室の先生にお聞
>きいたしましたところ、「あなたは必要なときは
>強くて(普通の時は)人に(調子を)合わせるこ
>とができる人だ」という訳をしていただきました。
>誉め言葉なんだそうです。この英語教室の先生は
>アメリカの方なのですが、母親が日本人ですので
>生まれながらのバイリンガルらしいのです。

 私の方でも、ウドのところへテキストを持ち込んで訊いてみました。accomodating が「(相手を)受け入れる(姿勢である)」ということが判明しましたので、大筋で古川さんの教室の先生のおっしゃる内容でいいのですが、実質的には命令文です。ほめ言葉ではないと思います。

People's impression of me starts with you.
You're tough when it's warranted,
accomodating when you can be.
You're accurate, you're punctual, and you
never make a promise you can't keep.

 という流れの中に置かれた文ですので、You're accurate. が意味的には、Be accurate. であるように、You're tough. は Be tough. の意味です。
 教室の先生にもう少し広い範囲を読んでもらえば、先生も納得してくださると思います。


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Mちゃん(山口県)へ テスト開始について
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 そろそろ「電話でレッスン」の「教科書べらべら読み」を始めてもらって1年になりますので、来週からレッスンの初めにテストをします。

 この「電話でレッスン」の「教科書べらべら読み」で練習をしはじめた最初のページは、ニューホライズン(1)の88ページです。
 一年用教科書の88ページを「1−88」のように表します。89ページは「1−89」と表します。
 「電話でレッスン」のテスト用に、これまでやった範囲にページを割り振ります。

第一回目のテストは以下の範囲です。

1  1−88
2  1−89
3  1−90
4  1−92
5  1−93
6  1−94

 一年の教科書、88ページから94ページがテスト範囲ということになります。6ページずつやるのは、サイコロの目が6つあるからです。サイコロを振って、この中のどれか1ページを決めます。ページが決まったら、教科書を見ずに、こちらが一回言った文をいつものように五回続けて言って下さい。

 こちらは、同じ文を3度まで読みます。その間に、5回連続で言えるようになればOKです。
1ページ分全部できて合格です。

 合格したら、いつも通りの練習をします。
 不合格になったら、テスト範囲を使って復習をします。テスト範囲の復習が時間内に終わってしまったら、次のテスト範囲を使って復習します。

 不合格になると新しいところをやらないという厳しいテストです。「教科書べらべら読み」という場合の「べらべら」の質を鍛えておいて下さい。

 では来週。


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From: 根石吉久 <ax9y-nis@asahi-net.or.jp>
To: "xeno"
In-Reply-To: Your message of "Mon, 16 Oct 2000
Subject: Re: 一回見てみます
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 midnight run を観ていただいたとのこと。
 私はこの映画は好きです。
 二冊目の候補に考えておいて下さい。
 原則は、生徒さんの選んだシナリオを扱うことになっていますので、これ以外のものでももちろん結構です。
 midnight run はなかなか味がある。それがおすすめの理由です。

 bus は完璧でした。
 今日気になったが言わなかったことは、子音の省略です。複数のsなどは、できるだけ発音なさって下さい。ネイティブもこういう細かいものはすっとばしますが、別に私らがアメリカ人の行儀の悪い英語をマネする必要もありません。

 私の「技法グラウンド」というものは、私が一回言ったものを、同じ調子で、通じる音で、五回繰り返し言っていただく練習です。「電話でレッスン」を申し込まれた方に、まったく基礎力のない人は今のところ一人もおられませんが、たとえ基礎力がない人が申し込まれた場合でも、私は「技法グラウンド」を駆使します。むしろ、まるで初めて英語をやる人に向いている方法ではないかと思っています。

 これを大友さんの塾で採用してみていただくことを是非おすすめします。生徒数は、五人から六人が限度です。それ以上になると、「技法グラウンド」は駄目です。

 一人ずつ、名前を呼んで自分の前に座らせ、「技法グラウンド」をやってみて下さい。それを続けていると、「読みがよくこなれているページ」ができます。

 この「読みがよくこなれているページ」の文をつかって、生徒に文法的な質問をします。

 私が英語の在日性に対して突きつけている原則は、

1 「音づくり」を通じてインプットせよ
2 理解せよ
3 インプットしたものを錆びつかせるな

 このうちの「2」に関しては、「読みがよくこなれているページ」についてのみ、質問すべきだと考えています。

 例として、私が今日、私の塾で生徒に質問したものを列記しておきます。テキストは「ニュー クラウン」という中学の教科書です。

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岡沢
49-5 mean ○
50-6 has ○
50-6 many riddles ○
59-6 riddles の s
50-6 like this
65-6 it 


飯島
51
want to ○×○
be である理由  △○○
be ?形 △○○
不定詞の形 △○○

do you know △ ○○
know△○○
why の後ろにあるもの △○×

first ○○
about △○○
think about ○○

there are ×○
without △○

so △○
want to ×○
those ×○
people in those villages  ×○

not any  ○
not yet ○

a cure for them ○




多田

23-6 from ○○
70-4  on Sundays ×
70-4 Sundays の s ○
71-1 is ×△×
71-1 at home
71-1 your




樋口

   meet you △○
   to meet you △○
18
  too △○○
18
welcome to △
20 
this is △○
     that's 何と何の短縮 △○
     country △○
22
   factory △
   Is that △
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 数字は教科書のページです。
 単語だけ書いてあるのは、単語の意味を聞いた場合がほとんどです。
 それぞれの生徒にいろんな質問をしています。
 質問に答えられない場合、その場で教えてしまう場合もありますが、基本的には自分で調べるように指示します。
 ○、△、× の意味は以下の通りです。

○・・・質問したことに正しく答えた。
△・・・その場で教えるのが適当と判断したものを教えた。
×・・・質問したことにとんちんかんな、あるいは間違ったことを生徒が言った。

この ○、△、×で、生徒の理解の推移を確認できます。○が3つ続いたら、その行を削除します。
例えば、

about △○○

 about がどういう意味を表すか生徒に質問して、生徒が知らなかったので、「〜について」ということだと教えた。そのことを△で表しています。 その後、二度同じ質問をして、生徒が二度とも正解したことを、○○ で表しています。

about △○○○

 WZエディタというエディタで、ただのテキストファイル上でメモをとっていますが、○が3つつながれば、一行を削除します。生徒の中に定着したと判断したわけです。

1 「音づくり」を通じてインプットせよ
2 理解せよ
3 インプットしたものを錆びつかせるな

 このうちの「2」を生徒の中に成立させるために以上のようなことをしています。

 わかりにくいかもしれません。

 もしお望みであれば、シナリオの「スピード」を使いながら、大友さんに質問をつっこまれる生徒の役をやっていただいけば、実際にどうやるのかを体得していただけると思います。

 この技法は塾という場所では、非常に有効です。

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"xeno"> でもスクリーンプレイ絶版なんですよね?
"xeno"> なんとかして手に入らないんですかねぇ。

 スクリーンプレイという腰抜けの出版社が絶版にしてしまいました。midnight run をやられるならこちらでコピーしてお送りします。
 コピーすることは、腰抜け出版社の出版物に対して行う当然の礼儀です。出版社の責務を果たしていないのですから。スクリーン・プレイ、どうにかしろ、馬鹿たれが! ですね。

"xeno"> でも同じ映画をこんなに何遍も見たんは初めてです。もうええかげんストーリー覚えました。でも台詞を覚えるのは苦労します。

 私もまったく同様です。

"xeno"> テンポのよさがgoodです。だらだらした映画は個人的に好きではないんで・・・

 このへんも、ditto. 特に甘い恋愛ものを毛嫌いしております。

"xeno"> そうそう、僕海外行った時、タイタニックのビデオ安かったんで買いました。もちろん字幕なしの、英語版。けっこう見まくりました。あれってスクリーンプレイでてるんでしょうか?あれでもイイなぁ。

 調べてみましたが、出てないようです。
 他の出版社を調べていただけば出ているかもしれません。

"xeno"> レッスンでたびたび間違える発音ですが、やっぱり癖になってますね。多分普段の授業でも間違って発音してるんでしょうね。(おぉー怖)

 私は決してきれいな正しい発音を持っている人間ではありません。しかし、世の中で英語を教えておられる方でも、私が直せる発音はたくさんあると思っています。私が「ゆいまある」という喫茶店でやっている教室に来ておられた生徒さんに、地元の高校の先生がおられましたが、やはり母音については、レッスンの中で注意して直していただきました。
 ちなみに、滋賀県の古川さんという「電話でレッスン」の生徒さんは、共鳴音を出すのが抜群にうまい! 私は聞き惚れているときがあります。

 お願いがあります。
 大学生で、英語を鍛えたい人を「電話でレッスン」の生徒にご紹介いただけませんでしょうか。その人には、「スピード」をやるようにすすめて下さい。つまり、その人に大友さんの生徒になっていただくわけです。

 その場合、私と同額でレッスンを行って下さい。週1回、月額1万円です。
 そのうちの千円を私がいただきます。

 お金の流れとしては、生徒さん→私の郵便口座→大友さんの口座となります。

 この流れの中で、私の口座に千円が落ちます。

 この千円で、大友さんの生徒さんに、私がメールで直にアドバイスします。このアドバイスは、私のホームページのこのページの記事となります。また、2ヶ月に一回程度、私が直にその生徒さんのテストを行います。そのことによって、私の「技法グラウンド・ネットワーク」のスタッフをやっていただける質の英語かどうかを私が判断します。スタッフをやっていただけるようなら、その生徒さんにもできるだけ私の方から、生徒さんを紹介します。どんな末端にいる生徒さんも、私がテストをし、その英語が人のめんどうを見ていい質を備えているかどうかをチェックします。
 そのための千円です。

 私の野望は、「練習者のネットワーク作り」です。これが立ち上がるなら、学校の先生と生徒のような固定的な関係をぶち壊すことができます。このネットワークでは、どの人も皆「練習者」です。

 ちょうど、私が大友さんというつわものを相手に、予習のために必死に練習していること、これがこのネットワークの実質です。
 できあがった先生などというものは、英語の在日性という一点において、存在するはずがないということです。先生づらをして、「英語がわかっている者」と「英語がわからない者」を二分する学校的思考法を破壊したいと考えます。

 ある人が別のある人のめんどうがみれる。そういう関係は成立します。しかし、先生と生徒などという既製の学校的思考は破壊する必要があります。
 何よりも本気で英語をやろうとする人たちのためにです。

 また、メール下さい。


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封書 Cさんから
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先日はお世話になり、ありがとうございました。ボキャブラリー楽暗記・2・ニュース編 (株)創育 のp45までのコピー同封します。

次に始める箇所は、

p12
He was nominated by the Republican Party
to be its candidate for the next presidential
election.

からです。
よろしくお願いします。

(根石付記。Cさんは、千葉県市川市の方で、私の小学館文庫「英語どんでんがえしのやっつけ方」を読まれ、会社から一週間の休みをとり、私の家の近くの「ルートイン更埴」というホテルに滞在され、私の塾で実際に練習をしていただきました。市川に帰られてから、「電話でレッスン」を始めるという電話をいただき、すぐにテキストが手に入らないので、最初の部分のコピーをお願いしておきました。昨日コピーを送っていただきましたが、その中にあった封書の文をここに引用させていただいたものです)


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Cさんに 封書
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コピー届きました。ありがとうございました。

「ボキャブラリー 楽 暗記」(以下、「楽」と表記)の12p.から始めますが、私が1回読んだものを5回「同じ調子で繰り返す」ことはすでにわかっていただいていると思います。塾を見に来ていただき、実際に練習していただいた時には、「途中で途切れる・読み違える」文に関しては、もっと練習するように私から言い渡し、同一の文を練習していただきましたが、「電話でレッスン」ではこれができません。

 「楽」の文で、「途中で途切れる・読み違える」ものがありましたら、私の自作教材「抽出」をやります。およそ半ページの分量を、私が1回読み、5回繰り返していただくという練習を行い、再度、「楽」の文に戻って、「楽」の文を続行させます。

 従って、「楽」の練習を始めるにあたって、「抽出」と「話体」が必要です。先日、こちらに見えられた時に、最初のものを各一冊ずつお渡ししたような覚えがあるのですが、お手元にありますでしょうか。

 「抽出」「話体」を併用する必要があるかどうかで、月額の料金が異なります。

1.「楽」のみ(あるいは映画シナリオのみ)を使用して練習可能な場合・・・月額1万円
2.「抽出」「話体」併用が必要な場合 ・・・月額1万2千円

 1と2の差額はほとんど教材費の分です。月額の中に含めてあるのは、練習が複雑化することも考慮されています。

 「抽出」の番号で50を終了したら、月額1万円のコースに移っていただく力がついていると思います。私が「ゆいまある」「やじろべえ」などの喫茶店で相手にしている生徒さんたちを見ていても、ほとんどの方がその力は手に入れておられます。

 「抽出」「話体」「テープ」の送付に関してですが、最初の月の1万2千円を送っていただいたら、こちらから「抽出1〜50」、「話体1〜500」「テープ全5本」をまとめてどさっと送ってしまいます。使い終わったら少しずつ送ることもできますが、手間が大変なので、どさっと送らせていただきたく思います。

 郵便貯金口座番号は、
11180−21641261(根石吉久)です。ここへ送金いただいたら、お電話いただきたくお願いいたします。早急に、教材一式をお送りいたします。

 できましたら、なるべく早めにメールを開通させていただきたくお願いします。このような連絡事項をお送りするのには、何よりもメールが便利です。また、「電話でレッスン」の後、メールでアドバイスを行ったり、文法事項の質問にメールでお答えすることもあります。
 是非開通させていただきたくお願いいたします。

 昨日、電話さしあげましたが、お留守でした。PHSの方は電源が切れておりました。またお電話いたします。

  根石吉久

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Cさんに
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 お電話ありがとうございました。
 Cさんが調べた電話料金を聞いて、びっくりぎょうてんしました。以前、山口県のOさんに調べてもらった額とあまりにも違うので、すぐにNTTの「料金問い合わせ受付けセンター」(0121−026519)へ電話し確認したところ、4月1日から料金が改訂されていて、新しい料金だと、Oさんの試算と同じ額になることがわかりました。
 私も料金の改訂が4月1日からであるということを知りませんでした。電話料金に関して、私のホームページにページを作成する必要があると思いました。NTTの長距離電話の料金が法外に高い時代が長いこと続きましたので、今でも長距離電話の料金がめちゃくちゃ高いと思っている人が多いのではないかと懸念しています。
 NTTが根付かせてしまった長距離電話は高いというイメージが今でも広く行き渡っているなら、私の「電話でレッスン」を申し込まれる方が二の足を踏まれるおそれがあります。ホームページ作成の必要があると考えたのはそのためです。

 作成しおわったら、ここからリンクを張る予定です。

「電話料金試算」

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From: 根石吉久 <ax9y-nis@asahi-net.or.jp>
To: 大友さん
Subject: ごくろうさま
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 今日はなんとなく練習に元気がないような気がしましたが、気のせいでしょうか。
 中盤にさしかかるとさすがにきついですね。
 初めのうちは、気持ちが新しいので、張り切ってやりますが、だんだんきつくなってきます。ここをなんとか乗り切って下さい。必ず実力が違ってきますので。

 私の「技法グラウンド」は同一の文を繰り返し繰り返し言い続けることで練習が成立します。同一の文を繰り返すのは、日本には普通の生活の中に英語の言語的磁場がないことが理由です。この練習方法は、フランス人やドイツ人には(彼らには共通の欧米語シンタックスがありますから)それほど必然性はないのですが、日本人には「繰り返し」は特にスピーキングの力をつけるためにどうしても必要です。

 レッスンの終わりにも言いましたが、古川さんが書いてくださった「電話でレッスン」の感想を、私のホームページに掲載しました。読んで下さるようお願いします。この中で、古川さんは一つの文を100回言い続けると書かれており、私はそれを読んで深く納得するものがありました。テストやレッスンを軽々と越えていかれることの元に、この「100回」という回数があるのだとわかり、このような生徒さんを得ることができたことの幸せをかみしめています。

 大友さんのようになかなか時間がとれない方の場合でも、50回はやっておくことをおすすめしたいと思います。無駄のように思われますが、実はこれが一番時間の節約になります。自分の中に長くそのままの形で残りますから、それを元に応用をきかせるための原形が作れます。

 次回はまるで初めての範囲のテストです。
 多少の助け船を出す必要はあるだろうと思いますが、なるべく助け船なしで言えるように練習しておいていただけることを希望しています。

 xeno のホームページ見ました。
 私がやってきた塾と多くの共通点、共通する主張があることを発見しました。
 大友さん自身のホームページはいつ立ち上がるのでしょうか。それができたら、是非相互リンクをお願いしたいと思っています。

 私の小学館文庫「英語どんでんがえしのやっつけ方」への感想もホームページに掲載させていただきました。誤植などありましたら、メールでお教え下さい。

 私は大友さんのレッスンがある日は、4時間程度は練習します。そうしないと、レッスンが形にならないのです。なかなか強者を相手にするのはきついことです。そこへ、古川さんがどんどん強者となりつつあるので、私は悲鳴をあげたくなります。今のところ悲鳴はあげずにやっています。

 市川市のCさんという方が、難しいボキャブラリーをちりばめた例文集を使って、「電話でレッスン」を始められたので、私の練習もとてもきついことになっています。しばらくの間は、シナリオを使った電話でレッスンは「スピード」と「ワーキング・ガール」に限定しようと思っています。体力の限界です。

 語学は蝋燭をかじるような味気ないものだということをつくづく噛みしめています。しかし、「スピード」をビデオからMDに落とし、車のエンジンをかけるとそれが聞こえ始めるようにして、聞こえてくるものが次々に瞬間的に把握できているのを実感するのは、快感でもあります。この快感がなければ、私は語学なんぞやらないだろうと思います。

 この歳になって、これほど英語の音声面につきあうことになるとは思ってもおりませんでした。しかし、蝋燭を囓った後には、いつもなんらかのごほうびがあります。なんとか続けていこうと思っています。

 時間をみつけて、なるべくたくさん練習なさってくださることをお願いします。

 では。


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2000年11月17日
From: 根石吉久 <ax9y-nis@asahi-net.or.jp>
To: Mちゃんのお母さん
Subject: Welcome!
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 昨日、チェーンソーを振り回して、胡桃の木を切り倒しました。今日はその枝を、やはりチェーンソーで切りました。以前、胡桃をお送りしたのは、この木に生ったものです。おふくろは子供を四人産みましたが、子供を産むたびに木を植えていたらしく、正確なところは確かめてありませんが、多分、私が生まれた時に植えた木だと思います。私が小学生の頃、若い木が同じ場所にあったように覚えています。ほぼ50歳の胡桃の木ですが、これはずいぶん年寄りなんでしょうか。数年前、どの枝にもびっしりと胡桃の実をつけましたが、その後少しずつ実の数が減って、ここ2,3年はまるで実をつけなくなっていました。
 別の畑をおやじから借りていますが、そこに子供の胡桃の木を植えました。隣の畑にある胡桃からこぼれた実が芽を出したものを、植え替えたものです。この木が人間の背丈より高くなっています。そのうちにまた胡桃をお送りできるようになるかと思います。

 今日、暗くなってチェーンソーをしまって、土手に腰を降ろしていたら、妻がMちゃんのお母さんが「電話でレッスン」で「映画でリスニング」をやりたいという電話をくれたと言い出しました。
 大歓迎です。私からの呼び名は、「Mちゃんのお母さん」ということにさせて下さい。昔からの知り合いではありますが、「電話でレッスン」においては、私の生徒としては、Mちゃんの方が先輩ですので、「Mちゃんのお母さん」とさせていただきます。
 と言いますのも、私はレッスンの後、「メールでアドバイス」を書くことがありますから、そのメールに登場していただくお名前として、「Mちゃんのお母さん」を使わせていただこうと考えているためです。すでにお気づきのことと思いますが、このメール自体も「メールでアドバイス」のところに載せようと考えて書いておりますので、すでにここで「Mちゃんのお母さん」と書かせていただいています。

 学生のときに、ランゲージ・ラボラトリーの設備のある大学の授業を受けられたと、以前、お聞きしたように覚えています。NHKの英語番組を長く続けてこられたこともお聞きしました。テープに録音した音を自分の発音と比べて使う練習をされたこともお聞きしています。
 私の英語は、まるで野育ちで、多分、Mちゃんのお母さんよりははるかにへたくそな発音をするかと思いますが、その点をあらかじめご承知下さい。
 私はネイティヴと同じ音を出すことを最終目標にしていません。ネイティヴの音は大いに媒介すべきですが、媒介にとどめるべきものであり、日本人が日本に在住のままに作るべき音は、あくまでアンダスタンダブルな音であるべきだという考えです。生活がアメリカ人やイギリス人と同じでないのに、アメリカ人やイギリス人と同じ音やリズムでしゃべることは変なことだという感覚の持ち主です。
 しかし、机の上の練習では、なるべく媒介物の音に同じになるように練習することは大いにやるべきことです。実際に使う時は、多少は盆踊りを踊っているようなリズムになることは、通じさえすればかまわないことだと考えています。非常に多くの日本人の英語が、あまりにも盆踊り状態が過ぎるので、基本的にダンス状態である英語とは似ても似つかないものになってしまうということがあります。一度は机の上でしっかりとダンス状態を作っておく必要がある。それをやってさえあれば、実際に使うときに、少しくらい盆踊りを踊っても十分に使える英語になります。
 NHKの英語を録音し、自分の音をそれと比べ、修正するような練習をなさった方ですから、すでに盆踊りを脱したイントネーションやリズムを備えておられるものと思いますが、一応、発音やリズムに対する私の基本的な考えはお伝えしておいた方がいいだろうと思い、これを書いています。

 レッスンでやっていただくことは、基本的にはMちゃんがやっていることと同じです。「技法グラウンド」と言いまして、私が1度読んだものを5回、同じ調子で読んでいただく練習です。
 「技法グラウンド」は、それ自体が練習でもあり、テストでもあります。私の方としては、「技法グラウンド」をやって、生徒さんがどのくらいの練習をしておいてくれたかを調べているわけです。練習のレベルを調べ、「技法グラウンド」とは別の、「テスト」と呼んでいるテストの範囲の大きさを決めたりします。

 「技法グラウンド」は、小学館文庫で書いた「回転読み」への導入部分でもあります。これが、「技法グラウンド」のもう一つの性質です。
 「回転読み」の「回転」をよく効かせることができるようになった人は、「技法グラウンド」の前に、「回転読み」で練習しておくことができますので、「回転読み」と「技法グラウンド」は練習の順序として固定されたものではありません。
 音声面に限った読みの基礎を作る必要がある初心者にとっては、「技法グラウンド」で「回転読み」に入るための最低レベルの音の質を確保していただいています。「回転読み」の技術をすでに持ち始めている方には、「技法グラウンド」はどんどん先に進んでいただくために行うテストとなります。この場合は、普段は、「回転読み」で自分で練習しておいていただきます。先に進んでも、そんなに急激に錆びつくことがない音ができていると私が判断できれば、OKを出します。
 「技法グラウンド」と「回転読み」の関係は以上です。

 Mちゃんのお母さんには、英語の力を磨いていただくだけでなく、私が考案して使っている「電話でレッスン」のやり方を身につけて欲しいと思っています。そのことは、以前にもこのレッスンにお誘いしたメールで書きましたし、同じことを現在、奈良の大友さんという方、その他の方にもお勧めしています。
 現在小学生のMちゃんの弟さんが中学生になったとき、英語をどうするかと考えているというお話を、以前お聞きしましたが、是非、「電話でレッスン」で使われている「技法グラウンド」のレッスンができるようになっていただきたく思います。そして、それを使って小さな英語教室を開いていただくことが、私の希望です。
 中学の教科書を教材にすれば、中学生がやる英語の「基礎の基礎」が作れます。現在の学校に欠けているのは、「基礎の基礎」です。「基礎の基礎」さえ作ってやれば、子供は意欲を出します。

 12月から、「逃亡者」。私自身が12月から、「電話でレッスン」からの逃亡者になりたい気分があるのですが、そうは言っていられません。私がやるべき「逃亡」は、しんねりむっつりの更埴市の風土病からの「逃亡」ですから・・・。電話線を伝って、私はこの土地から「逃亡」したいと考えています。

 私は現在、「電話でレッスン」の準備をしておくのに四苦八苦しております。「逃亡者」を始めて、手が回るだろうかと心配です。私の英語は、準備をしておかなくて、レッスンができるレベルにはありません。
 私がしておく準備とは、シナリオのテキストを文頭から文尾まで(盆踊り状態でなく)、一度で読める質を私の口の動きとして確保しておくことです。
 現在、「スピード」と「ワーキングガール」、ボキャブラリ増強用の「ボキャブラリー 楽 暗記」、それと、Mちゃんの「New Horizon」と、4つのテキストが「電話でレッスン」で使われています。
これに「逃亡者」が加わると、私としてはとてもきつい。
 この他に、塾や教室の形で、「七年目の浮気」、「シャイン」「ゴースト」「フルメタルジャケット」「オズの魔法使い」「麗しのサブリナ」「ボディガード」などを使っています。こちらは、電話代という問題がないので、一発で読めない場合は、私が二度読んでも許してもらってやっています。なるべくなら、すべて一発で読みたいのですが、どうてんてこ舞いしても無理ですので、一発で読めなかったら二度読むことを許してもらっています。

 Mちゃんのお母さんとやる「逃亡者」のレッスンでも、私はできるだけ自分の読みの準備をしておくつもりですが、例の自宅自作、チェーンソー振り回しなどでどうしても時間がとれないときがあるかもしれません。

 ですから、しばらくの間、以下の条件でレッスンを受けていただくことを希望したいと思います。

 通常は、レッスンは30分だが、40分行う。

 この10分の超過分で、私の方に多少の準備不足があった場合でも、レッスンは成り立つと踏んでいます。
 30分を40分に伸ばすことによっては、レッスンに必要な費用は変化しないことにします。月に40分から50分の時間の超過が生じますので、数百円の電話代の超過になります。

 現在、Mちゃんのレッスンが金曜日夜9時半から、その後、市川市の方と10時10分から10時40分というレッスンがあります。時間が少し遅くなりますが、Mちゃんのお母さんには、10時50分から使っていただくと好都合なのですが、ご都合はいかがでしょうか。10分の超過分は11時台になり、料金が少し安くなります。市川の方の時に試算した資料(100キロ以上、夜11時以降)を使って試算してみましたが、「しゃべりっち」との併用で、月5回と多めに見て、500円ほど超過になります。これは、更埴・山口間でも同じかどうか、わかりませんので、NTTに問い合わせて確認していただけると有り難く思います。

 では、ご返事をお待ちします。

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From: 根石吉久 <ax9y-nis@asahi-net.or.jp>
To: Mちゃん
Subject: テスト範囲
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テスト範囲を言っておくのを忘れました。
2年の教科書、13〜21ページです。
よく練習しておいて下さい。

かなりなめらかさが出てきています。今後は、口の動きをはっきりさせたまま練習してください。


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Date: Fri, 24 Nov 2000
To: 根石吉久 <ax9y-nis@asahi-net.or.jp>
From: Mちゃんのお母さん
Subject: Re: Welcome!
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昨日,さっそくMDなるものを買ってきました.山田電気で,SONYのMDウォークマンを安くしていました.やっと充電が終わったところです.うちのテレビは,今年買ったばかりです,ステレオの接続コードではないかというのでこれを接続しようというところです.メカおんちですが,なんとかしなくてはと思っています.しかし今や,MDとなったウォークマンを見て感慨深いものがありました.発売したばかりのカセットのウォークマンを買ってどきどきしていたのが20年前.かるくちいさくなることが要求されて,手のひらに入るくらいになっているのが,かえって怖い.恐怖でどきどきしています.

とかなんとかいっているうちに,とにかく始めなくちゃどーしようもないとばかり,MDになぜか左しか入らない音を聴きつつ,TVレポーターの早口にくるしんでいるところです.「逃亡者」のテキストを読んだり,ビデオを見たりしていると,なぜか,シナリオを読んで役作りをした,ハリソン・フォードの考えたことってなんだろうとか勘ぐったりして,うれしいんですね.覚えるつもりはなかったんですが,"How dare you !'というのが,突然出てきましたね.主人公が,ものすごく感情を込めている場面の一言なので,こういうのは,すうっと入ってくるのですね.

さて,今日Mちゃんに,第1場面のMDに入れた,音声のみを聴きたいというので,わたすと,字幕が欲しいときたもので,シナリオをわたすと,それを見ながら,2回ほど聴いて楽しんでいました.「おかあさん,無理じゃない? このレポーターまじ早すぎ!」ま,そういわれると少し安心して,そうよね,同じは,ちょっと無理よね,と気を楽にしているところです.だいいち,この言い方って男らしすぎるとかなんとか,割引しながら,テキストにむかっているところです.
先生の英語は,すげえべらべらだよというMちゃんの話をいつも聞いているので,かなり,気が重いのも確かです.

人にもよるのでしょうが,わたしの場合,どうにもこれではだめだ,いよいよとなったときからしか何でも始めようとしない悪い癖があり,今回,テキストに向かいながら,丸太のように重くて動かない舌を,もてあましながら,本当に,後悔しました.もう半年でも,1年でも前なら,もう少しましだったように思うんですね,何か証拠があるわけでもないんですが.どうしてこう最低をかんじてからからしか始められないのかと自分を情けなくも思い,だからこそここでなんとかしなけりゃ,もう,顧みることもなくなってしまうかもしれない.アメリカでの苦労は何だったんだ! あたしは,モンタナで,ドライブするために去年苦労して免許も取ったというのに...と,ここまで考えがおよんでようやく,将来に楽しみというものがあるかもしれない,少なくともそれを何とかする.なんとかしなきゃ.今は,ようやくそこまでです.
べらべら英語をわたしがいつか誰かにレッスンするなんてところまで,到底,今は考えられません.ただ,レッスンが終わって,自分で記録をつけようとは,思っています,専用のノートを作り,MDのことから始まって,わたしレベルの問題をメモっていこうとはおもっています.Mちゃんが見て何かの役に立つかな,といったところです.
何といっても,途中で挫折しない保証は,どこにもない.わたしは,ようやく,決心が付きましたが,やりはじめて,これって,挫折する人がいるかもしれないな,と思いました.こどもたちは,学校でやっているところですから,まだしも,わたしのような主婦は,毎日15分のラジオの英語を聴いたか聴かないかで,あれこれしていると,1か月位すぐ過ぎてしまうものです.最も挫折しやすい種族かもしれません.さらに,わたしが,最も恐ろしく想像したのは,苦労して1冊やったシナリオの英語をあっという間に忘れてしまう馬鹿である(かもしれない),というものでした.これに関しては,Mちゃんの様子を見ているので,他の人よりかなり,希望というか,最後までがんばれば,それなりにきっとさらなる意欲というものもでてくるだろう,との予測は,つきます.ただ,年齢的にも比較できるような記憶力はないし,そこが,ほんとに恐ろしいところです.
わたしと,Mちゃんが英語の話題が多く,ついにお母さんまで,ぶつぶつなんか英語でやっているので,下の小4の男の子が,けろけろおもしろがっています.
何か単語をいうと,すぐまねをしますが,わたしなどよりずっといい発音ができるような感じがあります.
このひとは,2歳のとき,アメリカで知らないおばさんに"Hello!" と家族の誰も真似できない発音で声を掛けていました.来年から何かお話の,テープと本で(アーノルド・ローベルのかえるくんシリーズが好きだったので,注文しているところです)様子をみようかなと思っています.ま,これには,別に理由があってのことです.ほんとうは,直ぐに根石さんにべらべらで面倒を見て欲しいところですが.それにしても,わたしのレッスンの日も連続で,電話が続きますが,耳に負担がかかりませんか.

12月の第一金曜日からの開始で,午後10時50分から40分間,よろしくお願いします.

とにかく,べらべらの初心者として,がんばってやってみようと思っています.
たぶん,MDの使い回しがうまくなってくるとともに,わたしの口のほうも,エンジンがかかってくればいいな,と思っているところです.では,また.

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Yさんへ。 2000年12月10日
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 月曜素読舎のインプット教室に来ておられたYさんが教室を去られる旨のメールをくださったのに対し、申し上げたアドバイスを以下に貼り付け。(根石吉久)
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 お母さんの看病に専念なさってください。

 英語に関して少し書いておきます。
 練習のレベルはそのまま実力のレベルを反映します。逆に、練習のレベル自体をあげていくことが、そのまま実力を作ります。

 練習が同じレベルにとどまる人は、英語は上達しません。

 何度も何度も、この練習のレベルではものにはならないということは申し上げました。しかし、何も根本的には変化がありません。
 練習の低レベルを維持する力が強く、この点でもなかなか強情な方だと思い続けてきました。

 練習のレベル自体をダイナミックに変えようと思われたならまたおいで下さい。
 これまでの練習と同じようなものを続けるだけでしたら、時間の無駄ですから、英語をおやめになることをお勧めします。これまで見てきた限りでは、英語を使えるレベルにすることはあきらめられる方が賢明と思います。あれでものになるということを望むのでしたら、奇蹟以外には頼れるものはありません。

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From: 古川さん
To: 根石吉久 <ax9y-nis@asahi-net.or.jp>
2000年12月15日
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 すみませんでした。添付させていただいた質問の内容をメールさせていただきます。
今回レッスンをしていただいた「ワーキングガール」で下記の点についてお聞きしたいと思いますので宜しくお願いいたします。

(1)p37 Tess3番目のセリフ
  The closing party for Minidyne-Dalton marger

この箇所の意味です

(2)同頁  Tess6番目のセリフ
  It’s simple,elegant,yet makes a statement.

訳し方をお願いします

    Then you hit`em with your smarts.

youとしてTessが話す意味はどのようなことを言っているのでしょうか?

(3)p40 Jackの4番目のセリフ 
  No, no. But I promised myself that

   Tess3番目のセリフ
I’m looking for someone myself.

 以上 myself とありますが、意味はともかく使い方について教えて下さい。


 時間の方ですが、22時10分からで結構です。勝手申し上げてすみません。
ところで、お返事いただいた中のMIME format というのは何のことでしょうか?

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From: 根石吉久 <ax9y-nis@asahi-net.or.jp>
To: 古川さん(滋賀県)
2000年12月15日
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"M.H-F> (1)p37 Tess3番目のセリフ
"M.H-F>  The closing party for Minidyne-Dalton
marger

 marger は merger です。
 Minidyneという会社とDaltonという会社が「合併」する場合、どちらかの会社を「閉じた」うえで、合併するのではないでしょうか。それが closing の意味するところだと考えています。
 「合併」にともなって、これまでの会社をclose するに際し催すパーティということだと思います。

"M.H-F> (2)同頁  Tess6番目のセリフ
"M.H-F>  It’s simple,elegant,yet makes a statement.

 yet は but とほぼ同等の意味です。
 make a statement は「はっきりとものを言う」あるいは、「はっきりと主張する」というくらいの意味かと思います。
 「(服装が)シンプルでエレガントで、だけど、(単にあたりさわりのないものでなく)主張を持つものでなくちゃ」というくらいのことと思います。

"M.H-F>  Then you hit`em with your smarts.
"M.H-F>
"M.H-F> youとしてTessが話す意味はどのようなことを言っているのでしょうか?

 なぜ you を使っているのか、ということでしょうか。ここは、I でも you でも they でも言いたいことは伝わるところで、主語は訳さない方がわかりやすいかもしれません。

 I (will) hit them with my smarts.

 でもいいのですが、自分が利口であると言っているように聞こえかねないので、you を使っているのではないでしょうか。 hit は「(強く)印象を与える」。 hit'em の them も「不特定の他人」を表す用法で、あえて訳すなら「人々に」ということです。
 with は「道具・手段」を表す語の前に使います。
 「知性で人々に(強い)印象を与える(つもり)」あるいは、「そうすれば、あなたは知性で人々に(強い)印象を与えるのよ」というくらいのことだと思います。

"M.H-F> (3)p40 Jackの4番目のセリフ 
"M.H-F> No, no. But I promised myself that

"M.H-F>  Tess3番目のセリフ
"M.H-F> I’m looking for someone myself.
"M.H-F>  以上 myself とありますが、意味はともかく使い方について教えて下さい。

 Jack のせりふの方は promise oneself で「自分自身に約束する」ということですから、「自分で自分に誓った」というほど強くはなくても、「自分で(こうすると)はっきり決めた」というくらいには強めて言う場合の言い方だと思います。それと、自分と他人との関係を含まず、自分と自分との間の「約束」ですから、promise するという行為が「内心」で行われたことも同時に表します。誰にも口に出して言ってないけれども、「自分ではっきり決めた」ということです。

 Tess のせりふの方の myself は少し用法が違います。これは副詞的な用法で、「私自身も・私も」というふうに訳せます。

"M.H-F> ところで、お返事いただいた中のMIME format というのは何のことでしょうか?

 私もよく知らないのですが、添付ファイルが開けない場合、いつもそのメールの性格を表す表示のところに MIME format という文字が読めます。

 MS-DOS というOSの後継アプリケーションがほとんどウインドウズ版しか発売されておらず、不安定でタコなOSですが、ウインドウズを私のコンピュータから外すわけにはいかないというジレンマがあり、仕方なくウインドウズを使い続けています。
 しかし、ウインドウズ以外にマイクロソフト製品を導入する予定はなく、メールソフト、ワープロ、ブラウザ、エディタ、表計算ソフト等、すべてマイクロソフト以外の製品を組み合わせて使っています。

 今回の問題は、私の環境で「ワード」文書が読めなかったということなのではないかと思っています。

 「ワード」がいくら標準づらをしても、マイクロソフト製品は使う予定がありません。
 今回いただいたものは、「ワード」文書だったのでしょうか。確かに「ワード」を使う人は多いのでしょうが、「ワード」は単に多々あるワープロのひとつにすぎません。ですから、「ワード」用の文書形式は、誰にも開ける文書形式というものではありません。
 私は今後も「ワード」を導入する予定はありませんので、申し訳ありませんが、シンプル・テキスト形式のメールでお願いしたいと思っています。

 英文の文法的な説明で不明なところが残るようでしたら、またメールをお願いします。

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根石吉久
Email ax9y-nis@asahi-net.or.jp
URL http://www.asahi-net.or.jp/~ax9y-nis
TEL 026(272)4330
C phone 090(3316)4180
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From: 根石吉久 <ax9y-nis@asahi-net.or.jp>
To: Mちゃんのお母さん
In-Reply-To: Your message of "Fri, 24 Nov 2000
Subject: ミイラ
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m> 昨日,さっそくMDなるものを買ってきました.

 音が左しか入らないという問題は解決したでしょうか。
 私もMDなるものは、ごく最近になって初めて使ってみたのですが、語学には抜群にいい機械だと思いました。ビデオから録音した映画の音声から、言葉が含まれない余計な部分を削除できること。繰り返し聞きたい文の頭に切れ目を入れれば、ひとつのセリフを何度でも繰り返し聞くことが簡単にできること。この二つが、MDが語学に大いに寄与するものだと思います。MD以外のメディアでは不可能であるか非常に面倒になるものを、簡単にできるようにしたという点で、テープやCDとはまったく違う利点があります。MDをうまく自分で編集すれば、市販の語学教材よりもはるかに安く、自分用の教材が作れますし、編集作業そのもので練習を兼ねることもできます。
 今後は、生徒さんたちにはMDを持つことを薦めようと思っています。

m> さて,今日Mちゃんに,第1場面のMDに入れた,音声のみを聴きたいというので,わたすと,字幕が欲しいときたもので,シナリオをわたすと,それを見ながら,2回ほど聴いて楽しんでいました.「おかあさん,無理じゃない? このレポーターまじ早すぎ!」ま,そういわれると少し安心して,そうよね,同じは,ちょっと無理よね,と気を楽にしているところです.

 語弊が生じることを恐れつつ言いますが、私の「回転読み」というものは、「馬鹿の一つ覚え」を積極的に行うものです。私の英語というものは、「馬鹿の一つ覚え」を激化したものにほかなりません。このやり方では「一つ覚え」が本当に成立するまで、同じ文にとどまります。
 別名「すっぽん読み」とも申します。ひとつの文にくらいついて離さないことで、シンタックスの身体化、単語・熟語等のイメージ化、把握の瞬間化などを行います。これは、電話を使ったレッスンで行うのではなく、一人でやっていただくしかありません。Mちゃんのお母さんの英語の音は、まるで心配のない音ですから、要点は「激化」というところにあります。「馬鹿」になることの難しさ、「すっぽん」になることの難しさというものかと思います。
 「馬鹿の一つ覚え」をいくつもいくつも増やしていけば、「馬鹿の一つ覚え」のヴァラエティ・ショウが成立します。それが成立すれば、「一つ覚え」が雪解けを起こし、変化・変形し、流動しはじめます。「応用」がきき始めると言っても同じです。
 語学は、根本的にネイティヴ言語獲得とは異なりますので、最初に言語の自由度を求めないで下さい。日本には英語の言語的磁場がないので、最初に言語の自由度を求めた練習は失敗することが多いと思います。
 むしろ、積極的に一つの文という「監獄」を求めるのが当該の言語的磁場を欠く場所での基本的な語学の形だと思います。 「監獄」内部の激しさを練習とすることによって、「まじ早すぎ!」が割とゆっくりとした言い方に聞こえるようになります。
 後は、「しらみつぶし」あるのみです。

m> 先生の英語は,すげえべらべらだよというMちゃんの話をいつも聞いているので,かなり,気が重いのも確かです.

 日本人に絶対にべらべら読みは必要だと考えていますが、私の「べらべら」も練習を絶えず伴うものです。私の常用語は日本語です。この言語を使っている限り、英語のシンタックスは作ったそばから錆び付いていきます。日本語は鉄に対する酸のように、英語に働きます。ですから、いつでも錆を落としていないとどうにもならなくなります。
 アメリカ等で数年暮らし、一応英語のシンタックスを身体化した人が日本に帰ってきて、「英語を忘れてしまうのが困る」とこぼしますが、これは日本語の酸の強さを言っているのだと思います。 ですから、練習あるのみ、なのです。
 私の「べらべら」などというものも、ネイティヴな言語の「ぺらぺら」とは似て非なるものです。単に練習によって成立しているだけです。 非常に逆説に聞こえるでしょうが、「べらべら」が「ぺらぺら」ではないこと、つまり、ネイティブな性質ではないことが、私が日本人を相手に英語の練習をさせる場合や、日本人に特有の現象をとらえる場合に、欠かせない条件です。そうでないと、ヨーロッパ系の外国語学習を内在的に把握することはできないと思っています。
 「ぺらぺら」や「べらべら」におじけづくことは一切必要ありません。とりわけ、「机上」という語学の天地においては、それは必要ありません。
 練習すれば、「べらべら」になる。その「べらべら」を錆び付かせないように保持する。日本にいてやれることはそこまでです。ネイティブな言語が流入するための受け皿をなるべく大きなものに育てること。
 日本にいて作れるものは、ネイティブな英語では絶対にありません。あくまで受け皿です。ここを混同して考えている人が大多数であっても、です。

m> もう半年でも,1年でも前なら,もう少しましだったように思うんですね,何か証拠があるわけでもないんですが.どうしてこう最低をかんじてからからしか始められないのかと自分を情けなくも思い,だからこそここでなんとかしなけりゃ,もう,顧みることもなくなってしまうかもしれない.アメリカでの苦労は何だったんだ! あたしは,モンタナで,ドライブするために去年苦労して免許も取ったというのに...

 意を決して始められたのですから、それでいいではありませんか。いずれ、「アメリカでの苦労」のことをお聞きしたいと思っています。アメリカで発音を英語ネイティヴの先生について習った経験については非常に興味があります。
 音だけに限定すれば、Mちゃんのお母さんの音は私の音や妻の音よりもはるかにアメリカ本場のものに近いと思います。
 NHKの語学番組を聞き続けることでは、音は維持できても、シンタックスの錆び付きは防止できなかったということは言えますか?私は、そういうことではなかったのかと推測していますが・・・。
 「回転読み」は馬鹿みたいな方法ですが、このやり方は、日本で英語をやることは、当該の言語の磁場を欠いた場所でやるということなのだということを徹底的に意識して考案されました。練習方法でもあり、凝縮の方法でもあり、保存の方法でもあります。「回転読み」には防腐作用もあります。
 「防腐作用」という語を自分で書きつけて、連想が飛んだのが、「ミイラ」という語です。
 日本で作る英語というのは、「ミイラ」ではなかろうかというのが言いたいことです。つまり、死んでいるというのが、語学の言語の本質だと考えているのです。語学の言語から生活の言語に渡るということは、口で言うのは簡単ですが、なまじのことではありません。これは、「ミイラ」が生き返るということなのですから。
 実際のミイラが生き返ったということは知りませんが、語学のミイラは生き返ります。これこそは、アメリカ帰りのアメリカ英語が関わり知らぬことです。アメリカ帰りのアメリカ英語は、いくら疑似ネイティヴでも、ネイティヴではあるのです。当該の言語的磁場の中に根を降ろしたことのあるシンタックスですから。しかし、これは「生きる」ことしか知らなかった言語能力です。
 語学で作った英語は、「死んだ」言語から始まっています。ミイラです。それがもし生き返るなら、そこにある目もくらむような断崖を転げ落ちることなく、生き返ってきたのだというダイナミズムをはらんでいます。このダイナミズムこそ、日本育ちの日本英語に備わっているバネです。アメリカ帰りのアメリカ英語という平らなものが決して持つことのないダイナミズムです。
 いくら「ぺらぺら」の流暢さにおいて劣っても、「死から生」へという流れを生きて生き返った言語です。
 モンタナでドライブする時に向けて、ミイラを腐らせないで持ち続けて欲しいです。できたら、うんと大きなミイラ(受け皿)を作って欲しいと願っています。

momo> べらべら英語をわたしがいつか誰かにレッスンするなんてところまで,到底,今は考えられません.ただ,レッスンが終わって,自分で記録をつけようとは,思っています,

 本当は、他の人のめんどうをみてあげるのが、自分の英語を維持させるためには最良の方法なんですが・・・。そのうちにまた考えてみて下さい。

m> わたしが,最も恐ろしく想像したのは,苦労して1冊やったシナリオの英語をあっという間に忘れてしまう馬鹿である(かもしれない),というものでした.

 私のレッスンは、「テスト」というものが毎回行われます。これは、「保存機能」です。忘れたら、思い出して記憶をリフレッシュさせればいいのです。そうする過程で、同じ英文への「なじみ」に厚みができてきます。単に覚えるということより、「なじみ」になり、その「なじみ」の厚みを増していくことが大事です。このレッスンをしばらく続けてもらえればわかりますが、文が「なじみ」になる過程を実感してもらえるものと思います。

 自宅自作現場の作業に手足も頭も心もとられてしまっている時があり、私が準備不足の時は、今後も妻が代役をやる時があるかと思いますが、よろしくお願いします。

 なるべく私がやります。
 どうにも手が回らなくなったときは、妻の代役でお許し下さい。
 先日は、突然の妻の代役で双方緊張しているのがわかりました。ごめんなさい。


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From: 根石吉久 <ax9y-nis@asahi-net.or.jp>
To: Bさん(福岡県)
Subject: 文法コンシャス
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 ゆうべは、少しきついことを言ったかなと反省しています。
 レッスンを始めた頃に言ったことを思いだしてくれ、練習の「激しさ」が足りないと言いましたが、その後、なぜ練習が「激しさ」に至らないのかを推測して考えました。
 もしかしたら、「激しさ」を要求するのは少し早いのかもしれないと思ったのです。
 基礎的な「こなれ」がもっと必要な段階におられるのかもしれないと・・・。
 それで、先ほど電話をさしあげ、「文法コンシャス」の導入と、「復習範囲独立」の二つをお薦めしました。一ヶ月ほど、試しに使ってみてください。

 文法的な理解の媒介について、整理し、補足します。
 
1 「音づくり」を通じてインプットせよ
2 理解せよ
3 インプットしたものを錆びつかせるな

 私が日本在住のまま、使える英語を持つための原則としているものは以上の3つです。このうちのどれをおろそかにしても、日本在住のまま英語力を作り、持ち続けることはできません。
 これまでの「電話でレッスン」でやっていただいてきたものは、この3つの条件のうち、「1」と「3」に関する練習です。毎回、レッスンの初めに行われるテストは、「3」の「錆びつかせるな」に対応しています。レッスン本体は、「1」に対応しています。
 「文法コンシャス」という練習は「2」をも組み込むものです。進むスピードは遅くなりますが、「理解」の正確さをもたらすものと思います。

 「復習範囲独立」を導入することにより、先日申し上げたものと、次回のテストの範囲が変わります。

   テスト1 7〜11
   テスト2 22〜26

 上記の範囲をテストします。
 それぞれの範囲で5問ずつ出ます。

 いつか時が至れば、「激しい練習」に持ち込むことが絶対に必要です。その時を迎えるために、ひとつここは足踏みして踏み固めることをやってみましょう。

 では。


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「ゆいまある」という喫茶店でやっている「ひげもじゃ英語塾」の生徒さんが「電話でレッスン」併用を検討してくださっていることについて、メールで案内しました。それのコピーです。
−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−
Sさんへ
−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−

 日曜日、夜遅くレッスンするのは駄目でしょうか。奈良の大友さんという方のレッスンが、11時からありますが、11時半頃終わります。その後、11時40分〜0時10分にレッスン枠を作れば作ることができます。
 せっかくやる気になってくれたので、なるべく希望の曜日にやりたいのですが、どうしてもその時間帯にしか枠が作れません。

 「抽出」をやっている間は、妻が代理をすることがあるかもしれません。私が疲れ果てているときは、代理をたてる場合があります。

 「抽出」の練習を月4回、「電話でレッスン」でやると、比較的早めに抽出48まで終えることができると思います。抽出48が一つの峠で、以後は、「抽出」は非常に楽になります。
 それ以後、シナリオを使ったレッスンが始まりますが、その時に「逃亡者」「スピード」「ワーキング・ガール」「E.T.」「七年目の浮気」「ゴースト」のうちから一つシナリオを選んでもらうという条件でよければ、日曜日に枠をもうひとつ増やして使っていただこうと思っています。
 
 シナリオに入って以後も、「逃亡者」「E.T.」「七年目の浮気」から一つテキストを選んでいただいた場合は、妻が代理でやることがあるかもしれません。

 以上の条件で、日曜日にやるということを検討してみてくれませんか。

 お返事をお待ちしています。


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 通常の映画のシナリオを使った英語の「音づくり」をやってこられたBさんが、「文法コンシャス」というレッスンに切り替えられました。これは、シナリオの音づくりのスピードをゆるめ、そこに含まれる文法に関する質問にどんどん答えていくものです。その第一回目にした質問とアドバイスを貼り付けておきます。 このレッスンは、受験勉強とリスニング・スピーキングの能力アップを両立させるのに有効だと考えていますが、30分では時間が少なすぎます。1時間あれば、十分にいいレッスンとして成り立つだろうと思います。(2000年12月23日 根石)
−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−
Bさん(福岡県)へ
−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−


Interesting. You've been following this,
you say?

interesting ○
be動詞現在形 ○
現在進行形 ○
進行形 ○
follow ○
be動詞の過去分詞 ○
現在完了進行形の訳 ○
follow this ○
you say? ○
訳 ○

No chance you overheard it, say, on the
elevator?

no ○
chance ○
no chance? ○
overhear ○
overhear →変化 △
動詞変化の順序 △
you overheard it は・で、・にかかる △
say ○
on the elevator ○
訳 ○

No. No way.
no way は・を強めたもの ○

Somewhere?
somewhere ○

It's my idea.
訳 ○

Good. Good. Discuss it with anyone else?

discuss の前に・の省略 ○
some は疑問文で ・に変わる ○
anyone else ○
with 〜 ○
訳 ○

Nope. You think that there's something
there?

nope ○
think that S V ○
You think that S V ? ○
there's 〜 △
something △
some 〜 △
there's something △
there △
訳 ○

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以上が今日した質問です。
これとまったく同じ質問を次回にします。
△は私が説明したものです。
○は、説明しなくてもわかっていたものです。
次回は、○△×のどれかが記入されます。
○が3つ連続すると、その一行が削除されます。
○が3つ連続するまで、その質問が残留します。
苦手なものをあぶり出すことができます。

次回、これらの質問に次々と答えられるようにしておいて下さい。

この「文法コンシャス」という練習は、時間との闘いです。30分の中にテストがあり、その後の時間で、前回した質問がすべて出されます。

それに答えた後の時間でようやく新しいものがやれます。音声関係の進み方がゆっくりになるので、その分、テストをパスしていくための質をあげていって下さい。

30分という時間では少し少なすぎるかもしれませんが、テスト範囲の読みを徹底的にやっておいて、テストにとられる時間を縮め、新しいことをなるべくやれるようにして下さい。

 (昇給があったら、一回一時間のレッスンも考えてみて下さい。お金は倍かかってしまいますが、電話による家庭教師のようなものができます)

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