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小学館文庫「英語どんでんがえしのやっつけ方」書評


奈良県 大友さんから


 大友さんは、私の「電話でレッスン」(映画でリスニング)の生徒さんです。2000年11月現在、「スピード」のシナリオを手がけておられます。「スピード」をテキストに選ばれただけあって、練習のスピードが速い。私はそれに間に合わせるために四苦八苦しています。この方は、現在塾の先生をやっておられ、すでにかなりの英語使いです。
 大友さんは、私の小学館文庫「英語どんでんがえしのやっつけ方」を読んで「電話でレッスン」を申し込まれたのではありませんでした。直接私のホームページを見て、私の「英語は風邪じゃないからウツラナイ」という主張に全面的に賛同してくださり、メールを下さったのでした。
 その後、小学館文庫を読んでいただいて、感想をお聞きしました。
 メールでいただいた感想を、ここに転載いたします。(根石記)



『いやぁー、非常に遅くなってしまい大変申し訳ございません。』なにかと夏休みは忙しくてなかなかやりたい事が捗らず、皆さんには迷惑ばかりかけているこの頃です。

以下に本の感想等を書かせていただきました。拙文ではございますが、ご自由にお使い下さい。ではでは・・・

 「ウァハッハッ(注:笑いです)、言いたい放題やネこのオヤジ!でも言いたい事はむっちゃ解る!!」まずこれがこの本の最初の感想ですかネ。(すんまへん)
 でもこの本に書かれてる事のほとんどは、事実であります。少なくともまともに語学をやったことのある人や、英語を教えたことのある人なら共感できるはずではないでしょうか。かく言う私も英語を指導して丸7年、いろいろな壁にぶち当たってまいりました。語学が嫌になりそうな時も数知れず・・・でもこの本は私が長年声を大にして言いたかったことを見事に、ズバズバ言ってくれてます。ありがとう根石さん!
 以下に私が特に共感した点を感想を交えて述べさせていただきます。

1.おバカな日本人よ!英語をなめるのも程々にしろ。
 「英語が話せるようになりたい!」だとか言っている日本人がココ数年で増大してますが、そのほとんどが夢を見ているのではないかと思うほどあきれてしまいます。またそれに応えるかのように、英会話スクールがふえているのも事実を裏付けているのは言うまでもありません。しかーし、そんなもんで英語が喋れるんやったら、誰も苦労するかっちゅーねん!高い金を払って、旅行でしか使えへんようなセリフ覚えてどないすんねん!はやく気付けよ、おバカさんたち。『英語は風邪じゃないからうつらない』ウーン、見事に言い当ててるね。英語を母語としない日本人が、日本の英会話スクールで週に数時間だけ英米人と共に時間を共有しているだけではハッキリ言って喋れません。まぁ、外国とかで5年間ならいざ知らず。日本人が英語を習得する事はかなりの努力が必要です。それも楽しくない、とっても退屈で投げ出したくなるような努力です。この苦労を乗り越えて始めて、英語が感じられると思うのですが・・・。それでも外国人のようにかっこよく英語を話したいとか、英米人とお話がしたいと思っている人はどうぞ無駄なお金を支払って、暇つぶしをして下さい。

2.文部省のみなさんへ
 ハッキリいってアンタ方は引っ込んどいてくれ。理想論ばっかりで、現状を知らん連中が、現場の人間を困らせてるんですよ。
 ココ数年、学生の英語のレベルがガタ落ちでもうどうしようもなくなっている。よかれとおもってやった事が、見事に裏目に出てるんですよ。ほんとに・・・
 教科書って言うのは国の許可が必要なの?っていつでも思います。でもよく考えてみると、受験生等が勉強している参考書や塾のテキストのほうがよっぽどまともで、信頼されているのは、やっぱりこちらのほうが優れているからなんですよね。指導要領なんて言うのは、ハッキリ言って学問の自由の妨げにしかならないと思うのですが。なにを勉強するかなんてものは個人の自由であって、そんな事とやかく言われる筋合はない。教科書の内容に口出す暇があったら、もっとほかのことがあるでしょうに。規制が無くなったらもっと素晴らしい教科書ができるのに・・・残念。おそらくこれは英語に限った事ではないでしょう。あーあ、なんでこんなことにも気が付かないんでしょうねぇー、文部省の人間よ!
 学生の負担を減らすなんて言ってはいるが、実のところ余計な事が多すぎてふえているんですよね。塾としては「メンドクセー」の愚痴ばかりです。

3.私達は、どれだけやっても結局は日本人!
 英語が好きでどれだけやっても、所詮僕らは日本人。そのことを解って英語に接する事が大事だと思う。どう足掻いても絶対に英米人には英語の点では負ける。勝とうなんて事は思わない。でも、このようなスタンスで英語を見つめて僕は英語がもっと好きになった。日本人英語があっても、それはかまわない。英米人に否定されようとも、それは一つの文化の証です。日本人が英語をいつまで経っても話せないのは、英米人に習おうとするからです。英米人の話す英語を理想とし、いつまでも前に習えの精神を捨てないからダメなんです。日本人はよその国の文化を、自分の国の文化に変えることが最も得意な民族だと思うんですよ。しかし、英語に関しては全く違うのは何故なんでしょうね。実際、言葉というものは難しいんです。簡単に一言で言い表せません。でもそれが面白いのもまた、言葉。

 このような面白い本に出会えてよかったです。


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