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小学館文庫「英語どんでんがえしのやっつけ方」書評


岡田幸文さんから


 私のエッセイ集『根石吉久の暮らしの手帳』を出版してくれたミッドナイト・プレスの岡田さんが、『n』8号(2000年5月25日発行)で、「英語どんでんがえしのやっつけ方」について書いてくれました。拙書に触れた部分のみの引用です。原文は縦書きです。
                    2000年9月26日 根石吉久


埋め草日記
 -----こわれゆく日々(1)


 某月某日

(略)

 
事務所でベートーヴェンの弦楽四重奏を流しながら、送られてきた根石吉久の『英語どんでんがえしのやっつけ方』(小学館文庫)をパラパラと読む。これは『けんか英語入門 英語のやっつけ方』の復刻プラス書き下ろしからなる270ページのヴォリュウムだ。
 「あとがき」に、「若い人たちに期待します。/若いうちにどかどかとやってください。歳をとると、もう、あたしゃ、くたびれて、くたびれて・・・」とあるのは少しさびしいが、書き下ろしの「英語の周囲の不愉快な湯気」をパラパラと繰っていると、まだまだ衰えるところを知らない筆鋒だ。
 「この本は日本に生まれて、日本語を日常語としながら英語をやる人のために作りました。そこに育つものを日本英語と名付け、大きく肯定したい気持ちが私には強くあります」
 これが根石の立場だ。
 いまの若い女の子における「生活言語の語学化」を指摘する根石の言葉は、「いまの若い女の子たちは、気分として日系アメリカ人になりたいんです」という秋元康の言葉と重なるだろう。
 「帰国子女」宇多田ヒカルの出現、あるいはインターネットによるボーダーレス化の進行が、これからどのような「日本語/英語」環境をもたらすのだろうか。

(略)



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