【5001】
【タイトル】Naima
【 日時 】02/08/24 18:45
【 発言者 】Eliot
Naima san wrote:
>私もジャズ関係の評論を読んでいて、play pianoに
>何度も出くわしました。 裸の不定詞、たとえば、
>"All I have to do is think of her." も、数十年前から、
>もう普通になってますね。私は英語圏で生活した事が一度も
>ないのですが、インターネットやら、ビデオやDVDやら、
>音声多重放送など、生きた英語にふれる機会が豊富で、
>いい世の中になったと思います。学校の英語の先生達も
>もっとそういう機会を活用して欲しいです。

おっしゃる通りです。しかし、現実には学校英語関係の英語素材しか
見ないという英語教員が非常にたくさんいます。普段から少しでも
新聞・雑誌・本・テレビ・映画などで使われている現代英語に触れて
いればわかるようなことを知らない人が多くて残念です。例えば、
次の四つの文はほぼ同じ意味を表すことができますが、@とAだけ
しか知らない高校英語教師はわんさかいます。
@Maybe the teacher made a mistake.
AThe teacher may have made a mistake.
BThe teacher might have made a mistake.
CThe teacher could have made a mistake.

BとCは仮定法過去完了の文でしか使われないと信じ込んでいて、
生徒たちに「これらはまれな(あるいは特殊な)用法だ」とか
「最近使われるようになったのだろう」とか、適当なことを言う
先生が多いようです。もう少し勉強してほしいものです。



【5003】
【タイトル】Eliotさん
【 日時 】02/08/24 19:14
【 発言者 】Jackie
>発音矯正を目的とした授業(あるいは訓練)は通常、大学の
カリキュラムの中にはないのではないでしょうか。

音声学はあっても矯正のクラスはない。
つまりは 習った音声学で 自分で発音を学ぶことが 教師になる人に求められているわけですね。
このごろは 留学している方も多いようですし 新任の教師の発音はよくなっている と考えてよろしいでしょうか?

ところで 小学校教師のための発音クラスは その後如何ですか?



【5004】
【タイトル】Jackieさん
【 日時 】02/08/24 20:22
【 発言者 】英語しゃべりたい
Jackieさん
その教室を開いていたときはどのようなレッスンをしていたのですか?



【5008】
【タイトル】英語しゃべりたいさん
【 日時 】02/08/24 22:33
【 発言者 】Jackie
>Jackieさん
その教室を開いていたときはどのようなレッスンをしていたのですか?

お盆前ごろの掲示板にそれらしきものをかいたのですが

☆初心に戻って基礎からSTUDY。思いきって中1英語から。基礎固めは上達への近道。

中学校の教科書を使っての基礎の徹底。文法。音読 Q読み 日本語から英語への英作。シャドーイング。

長崎玄弥の96文型. 文を 現在過去未来 進行形 現在完了に瞬時に変える。40秒でチャレンジ。

英会話の缶詰という 本をつかった 英文日記。英借文。

☆Let's Sing a song.
英語の歌や Jazz Chantsでの リズムと発音。Udaさんの30音。
Love me tender, Stand by me (No, I Won't ウオゥントゥ be afraid)
Last Christmas (つながる音 gave you, next day.) 歌詞を素読したり
テープと一緒に歌う。 ささやき読み ラップバージョン)

市販のInterchange や Passport などを使った旅行英会話などです。

ときおり気分転換として
英字新聞の簡単で 興味深い記事を読む。
☆あなたもMovie Star.
台本を見ながらなりきって英会話。 会話の流れとコツをつかみます。
新作映画の スクリプトをウイークリー新聞から得て
映画館にカセットを持ちこみ録音、それをつかったききとりと 台本読み。

多くの生徒が基礎力が足りないため 映画は あまりできませんでした。
普段のレッスンに 飽きてきたころをみはからってのリフレッシュにつかいました。


☆日本人講師が丁寧にTeach.
 外国人講師に習っても 雰囲気だけで出来た気分になりがち。日本人講師が 英語と日本語で効率よくしっかり教えます

☆は チラシのキャッチコピーでした。



【5014】
【タイトル】Jackie さん
【 日時 】02/08/24 23:46
【 発言者 】根石吉久
【 リンク 】http://www82.tcup.com/8246/nessy.html


>長崎玄弥の96文型. 文を 現在過去未来 進行形 現在完了に瞬時に変
える。40秒でチャレンジ。

これは効くと思います。

http://www82.tcup.com/8246/nessy.html



【5015】
【タイトル】Jackieさん
【 日時 】02/08/24 23:48
【 発言者 】Eliot
今は公立校の英語教師に採用されるのは非常に狭き門です。
先日、ある大学生が私の県立高校英語教員採用試験の一次試験を
受けたけど、競争率150倍で、採用は二人しかいないと言って
いました。

どのような採用試験をしているかがわからないので、断定は
できませんが、少子化と不況の影響で公立校の英語教員になるのは
非常に難しく、採用される人の英語力は三十代以上の英語教員の
それと比べると、かなりましなのではないでしょうか。

しかしながら、三十代〜六十代の英語教員たち数万人はこれから
何十年も教壇に立つはずですし、過去数年の超狭き門の採用試験を
突破して採用された人たちは非常に数が少ないので、全体として
見ると、英語力の不足する教員がうようよいるという困った状況は
続くでしょうね。

当然ですが、採用試験では受験者の発音のうまさは評価の一部にしか
過ぎませんから、激戦を勝ち抜いて採用される若者たちの発音が
どの程度のものかはよくわかりません。私の知る限り、英語圏に
留学していたといっても、発音のレベルには大きな個人差があり、
下手な人は、通じるけども下手ということもよくあります。

一方、英語教育研究大会などでよく行なわれる公開授業(舞台の上で
授業を行なうもの)では、担当の英語教員は非常に発音が上手で、
流暢な英語を話すという場合が多いのですが、残念なことに、
上手なのは先生だけ、ということが多くて、がっかりします。
先生の発音を聞いているだけで自然と発音が上達するというような
生徒はわずかしかいないのに、先生は発音訓練を授業の一部として
厳しく、かつ継続的に行なったりはしないのでしょう。

学校の先生たち対象の英語発音講習会のことを少しお話します。
昨年から始めて今年の6月までに五回「発音ワークショップ」と
銘打って、英語の指導者(小中高教諭と塾や英会話学校の指導者)に
フォニックスと発音を教えました。

上手な人もかなりいた一方で、あぜんとするほど下手な人が何人も
来ましたよ。(それでも来るだけましとも言えますが・・・)
受講者の95%以上が女性でした。男性教員は発音に興味がない人が
多いのでしょうね。

教員経験30年近くの男性の高校英語教員は有声音と無声音の区別が
わからないと言って、私を驚かせました。

「のどに手を当ててd, d, dと言うと声帯の振動を感じるでしょう。
それが有声音です。つまり、声帯が振動して声が出ている音です。
一方、t, t, tと言うと声帯の振動が感じられませんよね。それが
息だけの音、すなわち無声音です」と説明したところ、その先生は
「du, du, du...あ、ほんとだ。振動を感じる。tu, tu,tu...あれ、
こっちも振動を感じますよ」と言いました。t,t,tと発音できず、
tウーと、しっかり母音をつけて発音していたので、当然声帯の
振動を感じたわけです。あぜんとしましたよ、私は。

この先生、人間的にはとてもいい方のようでしたが、発音は100%
完全なカタカナ発音でした。この先生の生徒たちはその発音を
どのように評価して聞いているのでしょうか。



【5017】
【タイトル】Eliot さん
【 日時 】02/08/25 0:03
【 発言者 】根石吉久
【 リンク 】http://www82.tcup.com/8246/nessy.html


>上手な人もかなりいた一方で、あぜんとするほど下手な人が何人も
来ましたよ。(それでも来るだけましとも言えますが・・・)

唖然とするほど下手な人たちに、この俺を紹介してください。
一年後には、唖然としないくらいに変えてみせます。

http://www82.tcup.com/8246/nessy.html



【5019】
【タイトル】Eliot さん
【 日時 】02/08/25 0:22
【 発言者 】根石吉久
【 リンク 】http://www82.tcup.com/8246/nessy.html


 大学が問題だと思います。
 音声学が学問として高みに置かれていて、Eliot さんや私がやっているような、「般若」とか、「診察室のアーン」とか、私の、「息を束にして素直に通してやる」とか、「舌をもちあげて、息が通るのを邪魔 する」とかいう言い方が、程度の低いものとして大学で扱われるのが大問題だと思っています。

 音声学は確かに学問だ。
 しかし、アメリカの音声学の引き写しの学問がなんぼのもんじゃ。

 日本人とは日本語の音をすでに持っている人のことだ。
 だったら、日本語の音を変形させたものを「中間項」にするのが当然だと思います。

 私のエリオットさんへの最大の興味は、アメリカ英語の音でもなく、イギリス英語の音でもなく、日本人の口が発音して「感じのいい音」で、しかもどこへ出 しても「通じる音」という考えです。これこそ、日本人のための音です。
 そして、CDを聞かせていただいて、Eliot さんはその音を自分の体ですでに実現しておられることです。

 私の英語は行儀が悪いです。
 日本語でしゃべって行儀が悪いのに、英語だけ行儀よくすることは、非常な無理があります。そんな程度の者ですが、これからの講義(「感じのいい音」の講 義)を楽しみにしています。是非、お願いしたいのですが。

http://www82.tcup.com/8246/nessy.html



【5020】
【タイトル】Ask Jeeves for Kids
【 日時 】02/08/25 0:28
【 発言者 】Eliot
英語学習者にとって、面白くて役に立つお勧めサイトです。
ページの真ん中の欄に英語で質問を書くと、その答えが
得られそうなサイトを教えてくれます。質問の英文に
文法的間違いがあっても大丈夫です。

ページの左端のNEWS RESOURCESという箇所をクリックすると
子供向けサイトのリンクがずらりと出てきます。やさしい英語で
ニュースなどが読めます。

http://www.ajkids.com/



【5022】
【タイトル】Eliot さん
【 日時 】02/08/25 0:49
【 発言者 】根石吉久
【 リンク 】http://www82.tcup.com/8246/nessy.html


旧掲示板で、私が仕事の仕込みの途中で、

t音のすぐ後に th音があるとすごく口が動かしにくい、tの発音を舌を上の
歯の先につけて気配に変えることは間違っていないかどうか質問させていた
だき、Eliot さんが、それでいい、と即答して下さったことがありました。

そんな調子で、今後、仕込みの途中で疑問点を書かせていただき、それに対
してお返事をいただくというやり方で、今後ここでの講義をお願いしたいと
願っております。

http://www82.tcup.com/8246/nessy.html



【5023】
【タイトル】Eliot さん
【 日時 】02/08/25 0:55
【 発言者 】根石吉久
【 リンク 】http://www82.tcup.com/8246/nessy.html


>男性教員は発音に興味がない人が多いのでしょうね。

 彼らは、純正英語音を出そうとすることが恥ずかしいのだと思います。

http://www82.tcup.com/8246/nessy.html



【5024】
【タイトル】大学の英語音声学
【 日時 】02/08/25 0:59
【 発言者 】Eliot
根石さん

本来でしたら、大学は最高学府として「学問としての英語音声学」を
すべきでしょう。中学と高校で英語を6年間も勉強してきた学生は
英語を英語として発音することができるようになっており、実用面で
問題はないレベルに達している・・・そして大学では学問として
英語の音声学を学ぶ・・・

本当はそうあるべきですよね。ところが、中学と高校の英語教育が
音声面では惨憺たる状況ですから、大学でまったくの初歩から発音を
教える必要が生じているわけです。しかしながら、その必要なことを
大学でもやっていないのが現状なのです。おっしゃる通り、英語
音声学の時間には発音の解説はするでしょうが、学生の発音を矯正
するのにあまり役立ってはいないのです。

「大学が問題」とも言えますが、やはり、中高でやるべきことを
やっていないという事実の方が大問題だと思います。

>これからの講義(「感じのいい音」の講義)を楽しみにしています。
>是非、お願いしたいのですが。

私は、英文法ではなく「英音法」の本を、中学生向け、高校生向け、
大人向けにそれぞれ書きたいと考えています。もちろん巷にはすでに
英語発音指南書は多々ありますが、私はどれも帯に短し、たすきに
長しだと感じています。おっしゃるように、日本人にとって一番
学びやすく、それでいて、世界のどこででもきちんと通じる、感じの
よい英語の発音を日本の英語学習者たちに教えたいのです。

本にまとめる前の予行演習として、ここ大風呂敷で「発音講座」を
開講しようと思います。近いうちに始めます。ご期待に沿える内容に
なるよう努力します。



【5026】
【タイトル】発音講義
【 日時 】02/08/25 1:04
【 発言者 】Eliot
>今後、仕込みの途中で疑問点を書かせていただき、
>それに対してお返事をいただくというやり方で、
>今後ここでの講義をお願いしたいと願っております。

はい、これもぜひやりましょう。一方で、さっき書いたように
できたら、「音作りへの道」でやったように、連載という形でも
進めていければと思います。ただし、ペースはぼちぼちという
ことになるでしょう。



【5027】
【タイトル】さらに努力します
【 日時 】02/08/25 1:14
【 発言者 】素読舎出張所長Eliot
>唖然とするほど下手な人たちに、この俺を紹介してください。
>一年後には、唖然としないくらいに変えてみせます。

6月の発音講習会の参加者にはビラを配って宣伝したんですけどね。
以前の会の参加者に郵送できたらとも思っていますが、まだして
いません。すみません。これからも機会があるたびに宣伝活動を
いたします。



【5028】
【タイトル】マクミラン英英辞典
【 日時 】02/08/25 1:17
【 発言者 】根石吉久
【 リンク 】http://www82.tcup.com/8246/nessy.html


Eliot さん

この辞書は、アマゾンで見たところでは、紙の辞書のように見えました。
この辞書がハードディスクに入れば、すぐにでも買いたいです。

http://www82.tcup.com/8246/nessy.html



【5029】
【タイトル】あああ、
【 日時 】02/08/25 1:19
【 発言者 】根石吉久
【 リンク 】http://www82.tcup.com/8246/nessy.html


佐賀に俺の塾の出張所ができた。
所長さんの名前は Eliot さん。
皆さん、よろしくお願いいたします。

http://www82.tcup.com/8246/nessy.html



【5030】
【タイトル】Eliot さん
【 日時 】02/08/25 1:20
【 発言者 】根石吉久
【 リンク 】http://www82.tcup.com/8246/nessy.html


「発音講義」、お願いいたします。

http://www82.tcup.com/8246/nessy.html



【5031】
【タイトル】発音の質問大歓迎
【 日時 】02/08/25 1:26
【 発言者 】Eliot
左上のカウンターが昨日の未明に零から動き始め、この時点で
すでに四百を超えています。同じ人が何度も見に来ていることを
割り引いても、相当数の人がここを訪れていることがわかります。

これを読まれている方々にお願いします。英語の発音に関する疑問が
ありましたら、どんなことでもいいですから、この掲示板で質問して
いただけないでしょうか。先ほど書いたように、今後私は根石さんの
掲示板で発音講座を始めるつもりです。皆さんからの質問があれば、
おおいに助かります。音をお聞かせできない掲示板ですから、必ずしも
十分な回答にならないこともあるかもしれませんが、できるだけ
一生懸命にお答えしますので、ぜひ質問を書き込んでください。

ご質問なさる際には、題名を「発音の質問」としてください。

どうぞよろしくお願いします。

と、勝手なことを申しましたが、OKですよね、根石さん?



【5032】
【タイトル】マクミラン英英辞典(CD-ROM標準装備)
【 日時 】02/08/25 1:33
【 発言者 】Eliot
根石さん

アマゾン日本のページには次のように書いてありますよ。
--------------------------------------------------------
本体の情報をそのまま収録したCD-ROMを標準装備、米語発音と英語発音両方を搭載し、英語のホームページを閲覧中に調べたい語句にポインターを合わせ るだけで自動的に意味を表示する最新の検索機能を装備。
--------------------------------------------------------------

さらにページの下の方にあるカスタマーレビューには・・・
--------------------------------------------------------------
付属のCD-ROM辞書は、米,英それぞれネーティブの発音を音声で収録し、インクリメントサーチ、ワイルドカードなど各種条件検索に対応しているほか、 文字サイズは大・中・小の3種類から選択が可能。

 辞書を起動しておけば、単語上にマウスを移動させるだけで、ブラウザ(IE)に表示している英文の単語を辞書から検索してくれる。
 ハードディスクへのフルインストールも可能(要ディスク容量560MB)。しかし、30日ごとにオリジナルCD-ROMのチェックが入るので、CD- ROMはすぐに取り出せるところに置いておく必要がある。CD-ROM辞書は、Windows版(Windows98以降)のみ。
---------------------------------------------------------------



【5033】
【タイトル】Jackie さん
【 日時 】02/08/25 1:37
【 発言者 】根石吉久
【 リンク 】http://www82.tcup.com/8246/nessy.html


>実は何年か前に 場所を借りて教室を開きました。
ターゲットは会社員都高校生以上だったので
通いやすい駅前。(見栄っ張り)


ああ、なるほど、そういうことだったのですか。
さぞかし傷つかれたことと思います。
日本に来て、英語を教えて金にしようと思う外人の多くが、語学的な実効ということではまるで使い物にならないやつが多いですが、そいつらをなだめすかすよ うなことが仕事になったのではないかと推測しています。

そうじゃなくて、自分一人でやる教室を作られることを願っています。

http://www82.tcup.com/8246/nessy.html



【5034】
【タイトル】皆様
【 日時 】02/08/25 1:43
【 発言者 】根石吉久
【 リンク 】http://www82.tcup.com/8246/nessy.html


Eliot さんに発音のことで質問があるときは、

>題名を「発音の質問」としてください。

 私もそうしますが、歳をとってすぐに忘れるのが困る。
 発音の質問、発音の質問、発音の質問、発音の質問、発音の質問、発音の
質問、発音の質問・・。
 まあ、このくらい回転書きをしておけば、忘れないだろうと思います。
 皆さんが、質問をしてくれれば、私もそれにならって、「発音の質問」と
書けばいいんだなとわかるので、年寄りのためによろしくお願いします。

http://www82.tcup.com/8246/nessy.html



【5047】
【タイトル】英語で英語を教える
【 日時 】02/08/25 11:33
【 発言者 】Jackie
>一方、英語教育研究大会などでよく行なわれる公開授業(舞台の上で
授業を行なうもの)では、担当の英語教員は非常に発音が上手で、
流暢な英語を話すという場合が多いのですが、残念なことに、
上手なのは先生だけ、ということが多くて、がっかりします。
先生の発音を聞いているだけで自然と発音が上達するというような
生徒はわずかしかいないのに、先生は発音訓練を授業の一部として
厳しく、かつ継続的に行なったりはしないのでしょう。

もぐりで教師の研究大会に参加したことがあります。
いくつかの授業をビデオで見たり 模擬レッスンを見たりしました。

ひとつは 中学入門期の指導ということで 音声とピクチャーカード
だけて This is She is
Who is,  I like, などを 教えるというものでした。
もう一つは 高校の ディベートのクラスで環境をテーマにして討論するというものでした。
どちらも 英語のみの授業でした.英語で指示をだし 英語で授業をする。教師は日本語を使いませんでした。

一つ目のほうは 体を動かしたり リズムをとったり
割と生徒も楽しそうでした。教師はもっと楽しそうでした。
先生方からも 絶賛の評価をうけていました。

高校のディベートの授業は 教師の準備不足,生徒の単語力 いやその前に
作文力のなさが 原因とみられ 自爆していました。環境というテーマも普通の高校生が日本語ですら考えてもいないことを 英語で発表させようとするのです から 明らかに無理があります。

入門期は音声(それも英語)だけで 指導をすることが いまは あたり前となっているのでしょうか?
英語を英語で教えるということが 私は無駄におもえるのです。それも週3時間余りの公立で。生徒はわかったようなわからないような むずがゆいのではない でしょうか。

英会話学校に勤めていたときも 日本人講師も英語のみで教えるのが鉄則でした。 日本語で説明すれば 一言ですむことを英語でわからせる努力をする。 appleなどの名詞なら 絵カードで対応できますが
抽象名詞 形容詞になると説明は難しい。
発音のP は 紙を口の前にたらし
それが 動くように 息を強くだすことを見せることで 教えていました。
(日本語説明ナシ)
実に 時間の無駄に思ったものです。
しかし英語で習うということは 生徒の自尊心をくすぐるものなのでしょう。 エイカイワ学校はうまいところをついています。

公立の授業参観にいったときは やはり 中学1年のクラスも2年のクラスも英語で教えていました.〔参観日だけ特別なのですか?)
3年のクラスのみ 受け身を 日本語で説明していました。それも ちっともわかりやすくありませんでした。
こりゃまた 眠かった。生徒も眠そうでした。

私は中学生を教えたことがなく現場のことはよくわからないのですが
教室にきた高校生をみている限り
たとえ よい高校に入学していても 基礎力 足腰が ついていないことが多かったです。英会話 基礎ナシで習うのは 砂の上に家を建てるようなものです。
英語ができなくても 英会話ならできるという 不思議なことですね。

話しが飛び飛びになってしまいました。 乱文失礼したしました。



【5048】
【タイトル】転写です。
【 日時 】02/08/25 18:23
【 発言者 】根石吉久
【 リンク 】http://www82.tcup.com/8246/nessy.html


以前の掲示板から、流れる寸前の転写です。
----------------------------------------------------

ローズと10個の英単語 投稿者:Eliot  投稿日: 8月23日(金)22時52分36秒

Roseをカタカナで書くと普通「ローズ」ですが、他にもローズとしか
書けない英単語がたくさんあります。皆さん、以下の10個の英単語を
発音し分けることができますか。これらの語は、代表的なアメリカ英語では
すべて発音が異なります。ただし、BBC英語では lawsとlore’sは同じ発音に
なりますが。

rose
roads
loads
lows
lords
laws
lore’s
roars
loathe
loathes

日本の英語教育ではこのような発音のことはほとんど無視されますので、
生徒の大半がひどい日本語発音しかできないままテキストの難易度だけが
上がっていきます。そして、先ほどの10語のすべてを「ローズ」として
しか発音できない生徒たちが、ペーパーテストで「発音問題」なるものに
答えさせられるのです。ばかげたことです。

そんな生徒と大差ない発音しかできない英語教員が、lordsとroars の発音の
違いには無頓着のくせに、生徒が play piano などと書いたら、the がない
から×だ!!!と、大騒ぎするのです。実際は play piano も play the
piano も正しいのに・・・

http://www82.tcup.com/8246/nessy.html



【5049】
【タイトル】発音の質問
【 日時 】02/08/25 20:36
【 発言者 】根石吉久
【 リンク 】http://www82.tcup.com/8246/nessy.html


Eliot さん

[a:] の音と、[逆さc:」の音とではどちらが口は大きく開きますでしょう
か。
[a:] の口の形のままで、「オー」というような気持ちで言うのではまずいで
しょうか。
ご教示ください。

http://www82.tcup.com/8246/nessy.html



【5050】
【タイトル】音読の効用
【 日時 】02/08/25 21:07
【 発言者 】べいべ[Profile 関東地方に住む30代の男性の方]
こんばんは。
べいべが音読の効用について実感した時のことを書きます。数年前に仕事でTOEIC教材と関わることがあり、参考にしようとTOEICの講演会を聞きに 行ったのです。講師は、前に話題に出ました千田潤一さんに強く影響をされた鹿野さんという方でした。TOEICの1問として4つの英文の音声を聞きまし た。その中から、1つの英文を選択する問題で、正解を示した後に、その英文を10回音読するよう会場に指示され皆で一緒に音読をしました。その後、紙に音 読をしながらその文を5回、できるだけ早く書くように指示されました。
つまり、音読と音読筆写の練習を行いました。
その後、最初に戻り、4つの文の音声テープをかけました。すると、その1つの英文のみとてもはっきりと聞こえてくるのです。こころなしか音がそこだけ大き いようにさえ聞こえました。そうか、こうやって、一つずつなじみのある文を増やしていくのかと思いました。

mailto:tkfm@da2.so-net.ne.jp



【5051】
【タイトル】音読の効用、つづき
【 日時 】02/08/25 21:16
【 発言者 】べいべ[Profile 関東地方に住む30代の男性の方]
さて、音読の効用に開眼し、さっそく音読にとりかかりました。その中で、英語の発音の中には、カタカナで表されているものからずれているものがあること (例えばsixにある/i/の発音)を知り、中には、英語としては違いがあるのに自分で意識していないもの(wantとwon't)もあり、イントネー ションも違えば、音の連結なども大切と知りました。
そういうものを知らないままですら、あれだけはっきり聞き方がかわったのですから、発音、イントネーションを獲得しながら音読することは相当の効果がある のではないかと思っています。また、音読から聞こえ方への効用を書きましたが、音読を重ねることにより、英文の読み方も変わっていったと実感しておりま す。
さらに、ここの2週、回転読みをはじめ、また気づきがあったのですが、それは、また、近いうちに書きたいと思います。「どんでん」の感想もやはり近いうち に必ず書きます。(と宣言しました。)

mailto:tkfm@da2.so-net.ne.jp



【5052】
【タイトル】自己注釈
【 日時 】02/08/25 23:04
【 発言者 】根石吉久
【 リンク 】http://www82.tcup.com/8246/nessy.html


>[a:] の口の形のままで、「オー」というような気持ちで言うのではまずいで
しょうか。

 これをやると、[逆さc:]の方が、唇に力が入るように思います。

http://www82.tcup.com/8246/nessy.html



【5053】
【タイトル】ぺいぺ さん
【 日時 】02/08/26 0:23
【 発言者 】根石吉久
【 リンク 】http://www82.tcup.com/8246/nessy.html


「音読の効果」ありがとうございます。
「どんでん」の感想もよろしくお願いいたします。

http://www82.tcup.com/8246/nessy.html



【5054】
【タイトル】「回転読み」のコツと応用(1)
【 日時 】02/08/26 1:11
【 発言者 】根石吉久
【 リンク 】http://www82.tcup.com/8246/nessy.html


 今日、レッスンのときに Akka さんに「回転読み」のやり方を話しました。それをここに記録しておきます。
 話の前提として、小学館文庫「英語どんでんがえしのやっつけ方」(以下、「どんでん」と略称)から引用します。

----------------------------------------------------
 一つの文章の全体を、ゆっくり自分に言い聞かせるような気持ちで、何回も何回も音読します。必ずはっきりと声に出して練習して下さい。
 ていねいに、ゆっくり、繰り返し繰り返し自分に言い聞かせていると、やがて自分の中に自然に「音のつながりの型」が触知できるような感覚が生まれてきま す。その「型」が自覚できたら、わずかにスピードを速めます。
 「型」が壊れないように(言い間違えたり、とぎれたりしないように)、よく気持ちを集中して、ごくわずかずつスピードを速めていきます。
(略)
はっきり言いながら、しかもなめらかに回転させて、しばらくは一定の速度を保持します。「音の型」がさらに安定してきますから、それに応じてごくわずかず つ再びスピードを速めていきます。(略)最後は自分の限界まで速くしてしまいます。
(略)
「はっきりと」と「速く」を両立させるのは、最初のうちはなかなか難しいことです。しかしこれを両立させたとき、その例文は長く体に記憶されます。口の筋 肉の動きと連動する形で文がまるごと記憶されます。(略)
 一つの文章の「回転読み」を完成させるのに、はじめは五分かけても十分かけてもかまいません。もっとかかってもかまいません。はっきりと言え、しかもな めらかに、最高速度で、という状態になるまで放り出してはいけません。初心者では、百回や二百回は、一つの「回転読み」を完成させるのに、少しも多い数で はありません。
(略)
「回転読み」の過程で作るべき音は、あくまで「通じる音」でなければなりません。
----------------------------------------------------

 途中、省略しながら引用しましたが、詳しくは小学館文庫をお読みください。
 「どんでん」は独学用です。今日、Akka さんに言ったのは、ここで引用したことと似た部分と異なる部分がありました。Akka さんは「電話でレッスン」の生徒さんで、「回転読み」への導入部分となる「技法グラウンド」をもう長いこと続けておられます。ですから、「どんでん」から 引用したもの以外のこともかなり言いました。

http://www82.tcup.com/8246/nessy.html



【5055】
【タイトル】「回転読み」のコツと応用(2)
【 日時 】02/08/26 1:12
【 発言者 】根石吉久
【 リンク 】http://www82.tcup.com/8246/nessy.html


 言ったことその通りではありませんが、なるべく忠実に再現してみます。

 音が安定してきたら、そっと速くしていく。ある程度スピードに乗って言えるようになったら、それを維持して、強くはっきりと正確に言うようにする。強く はっきり言おうとすると速くは言いにくいし、速くしようとすると音が崩れやすい。「強くはっきり」ということと「速く」ということは両立させにくいことだ から、スピードが出て音の連続が安定しているのをしっかり確認しながら、そっと、ゆっくりと「強くはっきりと正確に」に持ち込む。両立させにくいことを 「ていねいに、強引に」両立させる。
 最後は、これ以上速くしたら絶対に音が壊れるという寸前まで速くしてしまう。
 そのスピードが出たら、それをしばらくずっと維持する。口が痛くなっても維持する。
 そして、急に、口を動かすのをやめる。
 そうすると、発音器官が止まるので、自分の意識で音が「つんのめる」。
 口は動かしていないのに、意識に音が触知できるような感覚が生じ、いくらでも意識で言い続けられる状態になるのを確認する。
 そして、再び声を出す練習に入るが、今度は、極端にていねいにゆっくりと言う。
 そのゆるいスピードの中へ、ていねいに意味を注ぐ。「ていねいに強引に」意味を充電すると言ってもいい。そして、音と意味が同時に動くように気持ちを集 中する。コツは「はっきりと思う」ということだ。ここで、音に強く意味を充電できれば、そのうちに、逆に放電が起こるようになる。つまり、音をきっかけに して意味が動くようになる。
 音をきっかけにして意味が動くようになったら、なるべく音と意味が分離しないように気持ちを集中して、また少しずつ少しずつ言うスピードを速めていく。 こんどは、「普通に言っているスピード」まで速めるだけでいい。最高速度は出す必要はない。
 普通に言っているスピードで、音と意味が同時に動くなら、それは「しゃべる」ことにも使えるし、「読む」ことにも使える。「しゃべる」ことや「読む」こ とのスキルにすぐに使えるレベルに近づいたということだ。
 これまでは、「強くはっきり」とか、「少しずつ速める」とか、「最後は最高速度」とかいうことばかり言ってきたが、今日からの一週間は、「わざとゆっく り」をよく練習しておいて。

 というような話を Akka さんにしました。
 札幌・Okada さんにも同じような話をしました。
 この掲示板を読まれている方で、「回転読み」に興味を持たれた方は、遠慮せずにご質問ください。

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【5056】
【タイトル】大風呂敷発音記号
【 日時 】02/08/26 1:34
【 発言者 】Eliot
根石さん

ご質問ありがとうございます。すぐにでも回答を差し上げたい
ところですが、その前に大きな問題を処理しておかねばなりません。
すなわち、発音記号をどうするかということです。言い換えれば、
この掲示板で英語の発音をどのように表記するかという問題です。

根石さんが書かれた「逆さc:」や、これまでに使ったことがある
「逆さe」「逆さv(あるいは「逆v」)」などという言い方は
かなり面倒ですし、その他、例えばjudgeの子音部分の記号は言葉で
言い表すのが大変難しいですよね。かといって、[d3]などとごまかす
のにも限界があります。

IPA(国際音標字母)のフォントをネットからダウンロードして
使うことも可能なのでしょうが、利用するときにいちいち一覧表から
一字ずつ拾ってくるもの面倒くさいようです。

そこで私は、あるオンライン辞書の発音表記を参考にして以下の
発音記号を作りました。これならキーボードで簡単に打ち込めて
便利だと思います。ただ、ほとんどの方にとっては見慣れない表記
なので、わかりにくいと思います。でも、発音の質問に対する回答を
書き込む際には必要に応じて「大風呂敷発音記号」の一覧も添付
しますので、大丈夫ではないでしょうか。

ちなみに、そのオンライン辞書はMerriam-Webster On Lineという
サイトのもので、大風呂敷発音記号はだいたいそこの発音表記と
同じです。

以下、大風呂敷英語発音記号の一覧です。一覧にない子音は通常の
発音記号と同じものを使います。例えば、b, d, f, g, h, kなど。
また、「逆さe」のあいまい母音と「逆さv」の区別はなく、
どちらにも/&/をその記号として使います。強勢がなければ前者、
あれば後者となります。

大風呂敷式英語発音記号
/&/ は abut の a と u /I/ は ice の I
/&:r/ は further の ur /j/ は job の j
/&r/ は further の er /[ng]/ は sing の ng
/a/ は ash の a /ou/ は go の o
/A/ は ace の a /o:/ は law の aw
/O/ は mop の o /oi/ は boy の oy
/a:/ は spa の a /th/ は thin の th
/au/ は out の ou /[th]/ は the の th
/ch/ は chin の ch /u:/ は loot の oo
/e/ は bet の e /u/ は foot の oo
/E/ は easy の ea と y /y/ は yet の y
/i/ は hit の i /zh/ は vision の si

/a:r/ は car の ar /er/ は fair の air
/ir/ は near の ear /or/ は horse の or
/ur/ は tour の our

発音記号は/ /ではさむ
( )は省略可
第一アクセントがある音節の前に '
第二アクセントがある音節の前に "

表記例
 abut /&'b&t/ further /'f&:r[th]&r/ ash /ash/
ace /As/ mop /mOp/ spa /spa:/
out /aut/ easy /'EzE/ go /gou/ ice /Is/
job /jOb/ sing /si[ng]/ law /lo:/ thin /thin/
the /[th]&, [th]E/ loot /lu:t/ foot /fut/
yet /yet/ visioin /'vizh&n/ general /'jen(&)r&l/
organization /"org&n&'zAsh&n/ secretary /'sekr&"terE/



【5057】
【タイトル】Eliot さん
【 日時 】02/08/26 1:39
【 発言者 】根石吉久
【 リンク 】http://www82.tcup.com/8246/nessy.html


英語関係の大学教員たちののおさぼりについて

 実は、私は大学の英語科教員養成課程の単位は全部とってあります。教育実習もやりました。それで、それを教員免許に変えることをさぼったおかげで、教員 免許はありません。どうせ俺は、学校の教師は勤まらんという見定めが自分に対してあったのでした。教員養成課程の単位を全部とったのは、貧乏な親が金を出 して大学に出してくれたので、格好だけは学校教師になるような格好をしないと申し訳なく思ったのでしたが、最終的には親をだまくらかしました。いや、余談 でした。すみません、今日も酒が入っております。

 大学の教員養成課程には英語の音声学がありました。そして、それが現在の私の仕事に役に立っているかといえば、まるで糞の役にも立っていません。

 日本の大学の英語科教員養成課程には、「日本人=日本語の音をすでに身体化した後の人」を前提として、それをしっかりと踏まえた英語教育用の「音声学」 がないのです。これは、私にしてみれば、見過ごすことのできない英語関係の大学教員たちの「おさぼり」です。

 私は「矯正」という考え方が嫌です。「矯正」も糞もないと思っています。
 日本の英語教育界からすっかり欠け落ちているのは、「中間項」という考えだと思っています。日本語の音を変形させて変えた音は、日本語の音と英語の音の 「中間項」です。
 私はこれを全的に肯定しています。肯定するどころではなく、必要不可欠なものだと思っています。
 この「中間項」をきちんと確保するだけでも、日本の英語はがらっと変わるはずだと考えていますが、アメリカの音声学を引き写すことしかしてこなかった日 本の大学(教員)は、「中間項」のための学問をまるでやっておりません。さぼり続けてきたのです。

 日本の英語の現状、そのていたらくを放置してきた大学の責任は決して軽いものではない。それは、文部省のボンクラどもと同罪だと思っています。

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【5058】
【タイトル】見にくいので、もう一度
【 日時 】02/08/26 1:40
【 発言者 】Eliot
大風呂敷式英語発音記号
/&/ は abut の a と u ・・・・/I/ は ice の I
/&:r/ は further の ur ・・・ /j/ は job の j
/&r/ は further の er ・・・・/[ng]/ は sing の ng
/a/ は ash の a ・・・・・・・/ou/ は go の o
/A/ は ace の a ・・・・・・・/o:/ は law の aw
/O/ は mop の o ・・・・・・・/oi/ は boy の oy
/a:/ は spa の a ・・・・・・ /th/ は thin の th
/au/ は out の ou ・・・・・・/[th]/ は the の th
/ch/ は chin の ch ・・・・・ /u:/ は loot の oo
/e/ は bet の e ・・・・・・・/u/ は foot の oo
/E/ は easy の ea と y ・・・ /y/ は yet の y
/i/ は hit の i ・・・・・・・/zh/ は vision の si

/a:r/ は car の ar ・・・・・ /er/ は fair の air
/ir/ は near の ear ・・・・・/or/ は horse の or
/ur/ は tour の our



【5059】
【タイトル】根石さんの質問への回答(1)
【 日時 】02/08/26 1:57
【 発言者 】Eliot
質問:
/a:/(あるいは/a:r/の前半部分)と/o:/(あるいは/or/の前半部分)
の口の開きが同じでよいか、それとも/a:/,/a:r/の方が口の開きが
大きいか。

回答:
アメリカ英語とBBC英語の差、さらにアメリカ英語の内部での
地域差と個人差によって、この質問に対するお答えはなかなか
複雑なものとなります。

一般的には/a:(r)/の方が/o:/よりも口の開き、より正確に言えば、
あごの開きは大きいといえます。/o:/は/a:/よりもやや下あごの
位置が上がります。

すみません。眠くて手と頭がよく働きません。続きは明日にさせて
ください。



【5060】
【タイトル】頭が痛い
【 日時 】02/08/26 2:12
【 発言者 】根石吉久
【 リンク 】http://www82.tcup.com/8246/nessy.html


「大風呂敷発音記号」というものができるのは、構わないのですが、眺めて
いて、頭が痛くなりました。

& が [逆さe]だというのは、じきにわかったのですが、後は、やはり、
頭が痛いです。(アルコールのせいもありましょうが・・・・)

本当に、発音記号の表記には困ります。
インターネットとやらのアメリカ文化(文明?)で、英語音の発音記号がお
ろそかにされているんじゃ、アメリカの自己標準化の「あっけらかん」の問
題はなかなかの大問題です。

どうしましょう。頭が痛いのも、我慢していれば直るかとも思いますが、初
心者には、一般の辞書にある発音記号のエイリアスみたいなのが出来ると、
いよいよ、英語の音は難しいものという思いこみを作りかねないとも思って
しまいました。

困りましたね。本当に。

/O/ は mop の o
大文字のアルファベットは、アルファベット読みでいいのかと思っていたら
そうではなかったので、このあたりの概念の整合性がないのが、初心者、中
級者の混乱に拍車をかけてしまう懸念があるとも思いました。

どうしましょう。

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【5061】
【タイトル】いや、わかりました
【 日時 】02/08/26 2:20
【 発言者 】根石吉久
【 リンク 】http://www82.tcup.com/8246/nessy.html


Eliot さん

書かれたもので、私の疑問はほぼ解決しています。
[a:] の方が口の開きが大きい(場合がある)というところでわかりました。

私は、一応の方針として、[a:]の口の形で[逆さc:」を出していいよ。
(そうすると、唇に力が入るから、少し小さめの口の開きになるよ。)
というような説明を生徒にしていこうと思いました。

生徒さんや初心者の方で、なんのこっちゃと思われた方は遠慮せずに、なん
のこっちゃと言ってください。

私が説明できると思います。

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【5063】
【タイトル】発音記号(早速手直し)
【 日時 】02/08/26 2:33
【 発言者 】Eliot
早速手直ししました。大文字の母音はアルファベット読み、小文字は
短母音です。実際にはアメリカ英語ではmopとspaの母音は同じです
から、mopを[ma:p]と表記することもできますが、[mop]の方が
分かりやすいでしょう。

ではおやすみなさい。

大風呂敷式英語発音記号
/&/ は abut の a と u
/&:r/ は further の ur
/&r/ は further の er
/a/ は ash の a
/A/ は ace の a
/o/ は mop の o
/a:/ は spa の a
/au/ は out の ou
/ch/ は chin の ch
/e/ は bet の e
/E/ は easy の ea と y
/i/ は hit の i
/I/ は ice の I
/j/ は job の j
/[ng]/ は sing の ng
/O/ は go の o
/o:/ は law の aw
/oi/ は boy の oy
/th/ は thin の th
/[th]/ は the の th
/u:/ は loot の oo
/u/ は foot の oo
/y/ は yet の y
/zh/ は vision の si

/a:r/ は car の ar
/er/ は fair の air
/ir/ は near の ear
/o:r/ は horse の or
/ur/ は tour の our

発音記号は/ /ではさむ
( )は省略可
第一アクセントがある音節の前に '
第二アクセントがある音節の前に "

表記例
 abut /&'b&t/ further /'f&:r[th]&r/ ash /ash/
ace /As/ mop /mop/ spa /spa:/
out /aut/ easy /'EzE/ go /gO/ ice /Is/
job /job/ sing /si[ng]/ law /lo:/ thin /thin/
the /[th]&, [th]E/ loot /lu:t/ foot /fut/
yet /yet/ visioin /'vizh&n/ general /'jen(&)r&l/
organization /"o:rg&n&'zAsh&n/ secretary /'sekr&"terE/



【5064】
【タイトル】英語の音についての素朴な疑問
【 日時 】02/08/26 2:48
【 発言者 】根石吉久
【 リンク 】http://www82.tcup.com/8246/nessy.html


をここへ書いてください。
題名は、「発音の質問」としてください。
Eliot さんが本を書かれる予定です。
本当に素朴な質問が本当に役に立つのです。
お願いします。

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【5073】
【タイトル】大風呂敷英語発音記号(第二案)
【 日時 】02/08/26 17:32
【 発言者 】Eliot
根石さん、皆さん

昨晩手直しして提案したものが「第一案」です。↓の第二案は主に
母音の表記をできるだけ英和辞典で使われているものに近づける
ようにしてみました。また、[ng]と[th]をNGとTHに変えて、[ ]を
使わないでいいようにしています。いかがでしょうか。

大風呂敷式英語発音記号
/&/ は abut の a と u
/&:r/ は further の ur
/&r/ は further の er
/a/ は ash の a
/ei/ は ace の a
/o/または/a:/ は mop の o
/a:/ は spa の a
/au/ は out の ou
/ch/ は chin の ch
/e/ は bet の e
/i:/ は easy の ea と y
/i/ は hit の i
/ai/ は ice の i
/j/ は job の j
/NG/ は sing の ng
/ou/ は go の o
/o:/ は law の aw
/oi/ は boy の oy
/th/ は thin の th
/TH/ は the の th
/u:/ は loot の oo
/u/ は foot の oo
/y/ は yet の y
/zh/ は vision の si

/a:r/ は car の ar
/er/ は fair の air
/ir/ は near の ear
/o:r/ は horse の or
/ur/ は tour の our

発音記号は/ /あるいは[ ]ではさむ
( )は省略可
第一アクセントがある音節の前に '
第二アクセントがある音節の前に "

表記例
abut /&'b&t/
further /'f&:rTH&r/
ash /ash/
ace /eis/
mop /mop/ /ma:p/
spa /spa:/
out /aut/
easy /'i:zi:/
go /gou/
ice /ais/
job /job/ /ja:b/
sing /siNG/
law /lo:/
thin /thin/
the /TH&, THi:/
loot /lu:t/
foot /fut/
yet /yet/
visioin /'vizh&n/
general /'jen(&)r&l/
organization /"o:rg&n&'zeish&n/
secretary /'sekr&"teri:/



【5074】
【タイトル】第一案と第二案の比較
【 日時 】02/08/26 17:54
【 発言者 】Eliot
どっちの方がわかりやすいでしょうか? 上が第一案での表記で、
下が第二案での表記です。

It takes a lot of time and patience for your dreams to come true.
/it tAks & lot &v tIm &n 'pAsh&ns f&r y&r drEmz t& k&m tru:/
/it teiks & lot &v taim &n 'peish&ns f&r y&r dri:mz t& k&m tru:/

I know that being an astronaut is not everybody's dream.
/I nO [th]&t bEi[ng] &n 'astr&"no:t iz not 'evrE"b&dEz drEm/
/ai nou TH&t bi:iNG &n 'astr&"no:t iz not 'evri:b&di:z dri:m/



【5075】
【タイトル】発音記号育ち
【 日時 】02/08/26 18:41
【 発言者 】根石吉久
【 リンク 】http://www82.tcup.com/8246/nessy.html


私の英語は、発音記号育ちのため、私には圧倒的に下の方がわかりやすいで
す。

・アルファベットや類似形の文字で代用できないものだけを、&などの記号
で代用するという方針でいかがでしょうか。

・[縦長s] が sh はわかりやすいですね。
 この伝でいくと、[t+ 縦長s] は、 ch でしょうか。

・[d3]は例示してくださった文の中にありますでしょうか。

・TH NG の大文字表記もわかりやすいです。

Naima さんも発音記号考案にご意見を!
浜谷さんもどうですか?

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【5078】
【タイトル】こんな感じです。
【 日時 】02/08/26 19:22
【 発言者 】Eliot
>[縦長s] が sh はわかりやすいですね。
 この伝でいくと、[t+ 縦長s] は、 ch でしょうか。
[d3]は例示してくださった文の中にありますでしょうか。

これでどうでしょう?

church /ch&:rch/

judge /j&j/

younger /'y&NGg&r/



【5079】
【タイトル】ちょっと思いついたので
【 日時 】02/08/26 19:52
【 発言者 】根石吉久
【 リンク 】http://www82.tcup.com/8246/nessy.html


吊り上げ音、一瞬般若などとあだ名をつけた[ae]音ですが、

大文字の A はどうでしょうか。

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【5080】
【タイトル】逆さv、逆さe
【 日時 】02/08/26 19:59
【 発言者 】根石吉久
【 リンク 】http://www82.tcup.com/8246/nessy.html


この両者を区別すべきであるという意見を以前 Eliot さんが書かれました
が、ひとまずは同じ発音記号で表すということでよろしいでしょうか。

私は、口の形は同じで、息の勢いが違う、とか、逆さvの方が唇にちょっと
力が入る、逆さeは唇から力が抜けていい、などと言ってきました。

この両者はひとまずは、同じ発音記号で表して、コーチ側の指導や、自学者
のネイティヴ音録音教材の媒介の過程で、徐々に区別していけばいいものだ
という考えです。
無機的なものに有機性を備えるには、発音記号のきめ細かさではなく、実際
の口の動きの中で自然に体得しなければ駄目だと思います。そういうものは
他にもたくさんありますので、ひとまず、逆さv、逆さeを同じ発音記号で
表すことに賛成です。



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【5085】
【タイトル】回転読みテープ
【 日時 】02/08/27 0:20
【 発言者 】素読ファン[Profile 九州地方に住む30代の方]
根石さんの塾で実際に行われている回転読みのテープを拝聴させて頂きました。
これを聞いて根石さんのおっしゃる「激しくやる」というものが漸く
理解出来た気がします。正直舐めていました。
Naimaさんはこれを「生」でお聞きになったのでしょうから
それはそれは驚かれた事だろうと思います。
私はこのテープを両面一気に聞いてしまいました。

「とうとう俺にも本気で英語を殺す時が来たか・・・」

これが直後の私の思いでした。
それとともに非常に晴れ晴れとした気持ちになりました。
一点の曇りもありません。こんな感覚何時以来でしょうか・・・。
大袈裟に聞こえるかも知れませんが、痛め付けられた(回転読みにおいて)
あとの爽快感はマサに「喧嘩」でしか味わえないのかもしれません。
「英語どんでん返しのやっつけ方」は私にこれを教えてくれました。
ただただ感謝です。

「素読」「音作り」「電圧装置」「回転読み」「回転書き」「切断読み」
これらと本気で対峙し、喧嘩していくことをここに決意致します。

>Eliotさん、Naimaさん、べいべさん、その他のみなさま

毎回貴重な投稿ありがとうございます。
私の知識では内容に付いていけない時などありますが
少しづつ吸収させて頂きたいと思っています。
理解出来ない時など質問などさせて頂くことが
あると思いますが、何卒よろしくお願い致します。



【5089】
【タイトル】素読ファン様
【 日時 】02/08/27 0:35
【 発言者 】根石吉久
【 リンク 】http://www82.tcup.com/8246/nessy.html


一緒に英語を殺しましょう。

しかし、殺しても殺しても、英語は死にません。
私どもは日本語の磁場で生きているので、すぐに生き返って、あっちのほう
であっかんべえをしやがるのです。

殺し続けるしかないようです。

んべえ

http://www82.tcup.com/8246/nessy.html



5090】
【タイトル】んべえ、はゴミ
【 日時 】02/08/27 0:37
【 発言者 】根石吉久
【 リンク 】http://www82.tcup.com/8246/nessy.html


ですが、あってもいいかもしれない。
なんか、いい。んべえ、は。
英語、やんべえ。

(翻訳その1: 英語、やるべえ!)
(翻訳その2: 英語、やべえ!)

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【5091】
【タイトル】発音表記簡略一覧
【 日時 】02/08/27 0:56
【 発言者 】Eliot
根石さん

逆さeと逆さvの区別はせずに、
「強勢があれば逆さvの音価になり、なければあいまい母音になる」
ということでOKだと思います。

一方、further の二つの母音を表す記号を /&:r/と/&r/のように
区別していますが、これも、アクセントがあれば、長く強い/&:r/に
なり、アクセントがなければ、短く弱い /&r/になると考えれば、
これら二つの母音を区別して書く必要はなく、/&r/の記号ひとつで
事足りるという考え方もできます。そうしたら、次のような表記に
なります。
further /'f&rTH&r/
murder /'m&rd&r/

第二アクセントを打つことによって、次の二つの/&r/の発音が異なる
ことも表せます。
forward /'fo:rw&rd/
password /'pas"w&rd/

/&r/だけにするか、それとも/&:r/と/&r/の二つを使うか、
どちらがよろしいでしょうか。ご意見をお願いします。

それと、ashの母音を [ae]か、[a]か、あるいはご提案のように[A]か、
そのどれにするかを考えましたが、一番簡単な[a]でよいのではないか
と思っています。[a]を採用すれば、a, e, i, o, uの小文字すべてが
短母音を表すことになり、一貫性がありますから。

大風呂敷式英語発音記号簡略一覧
/&/ は abut の a と u ⇒ /&'b&t/
/&:r/ は further の ur ⇒ /'f&:rTH&r/
/&r/ は further の er ⇒ /'f&:rTH&r/
/a/ は ash の a ⇒ /ash/
/o/または/a:/ は mop の o ⇒ /mop/ /ma:p/
/a:/ は spa の a ⇒ /spa:/
/ch/ は chin の ch ⇒ /chin/
/j/ は job の j ⇒ /job/ /ja:b/
/NG/ は sing の ng ⇒ /siNG/
/o:/ は law の aw ⇒ /lo:/
/oi/ は boy の oy ⇒ /boi/
/th/ は thin の th ⇒ /thin/
/TH/ は this の th ⇒ /THis/
/y/ は yet の y ⇒ /yet/
/sh/ は she の sh ⇒ /shi:/
/zh/ は vision の si ⇒ /'vizh&n/

/a:r/ は car の ar ⇒ /ka:r/
/er/ は fair の air ⇒ /fer/
/ir/ は near の ear ⇒ /nir/
/o:r/ は horse の or ⇒ /ho:rs/
/ur/ は tour の our ⇒ /tur/

発音記号は/ /あるいは[ ]ではさむ
( )は省略可
第一アクセントがある音節の前に '
第二アクセントがある音節の前に "



【5093】
【タイトル】/&:r/と/&r/
【 日時 】02/08/27 1:01
【 発言者 】Eliot
投稿して、改めて見てみると、/&:r/の中のコロンが見にくいですね。
という理由で、/&r/一本やりでいいかしら、という気になりかかって
います。



【5094】
【タイトル】Eliot さん
【 日時 】02/08/27 1:08
【 発言者 】根石吉久
【 リンク 】http://www82.tcup.com/8246/nessy.html


今日は、私の頭がすでにめろめろです。
私の基本的な考えは、発音に関する規則は少ない方がいいというものです。

人が誰とつきあい、どんな場所で英語を使うかによって、よりよい音を求める
人は、自分で音をもっと細分化していけるだろうと考えています。

日本人には、発音のルールは少ない方がいい。
これが基本の考えです。

ですから、/&:r/と/&r/ は後者に一本化することに賛成していただけたらと
思いました。

sbさんなんかはどう思いますか。

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【5095】
【タイトル】根石さん
【 日時 】02/08/27 1:15
【 発言者 】Eliot
>日本人には、発音のルールは少ない方がいい。
>これが基本の考えです。

賛成です。/&r/だけにしましょう。

さて、今日も夜更かしで、明日の「夏期補習授業」が心配に
なってきました。では、おやすみなさい。



【5096】
【タイトル】Jackie さん
【 日時 】02/08/27 1:26
【 発言者 】根石吉久
【 リンク 】http://www82.tcup.com/8246/nessy.html


私は、日本では、英語を英語で教えるというメソッドは、単なる見栄に終わ
るだろうと思っています。
生徒がわからないなら、どんなメソッドにも意味はない。
で、日本で、英語を英語で説明して誰がわかるというのでしょうか。
アメリカ帰りどものこの見栄っぱりを、私は陣痛を伴うような苦痛とともに
激しく憎んでおります。

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【5099】
【タイトル】撥音表記
【 日時 】02/08/27 3:17
【 発言者 】Naima[Profile Germanyに住む秘密の秘密の方]
英国の辞書で使っているあのケッタイな撥音記号と米国式の撥音表記との狭間で右往左往していたので、最初Eliotさんの撥音表記を見た時には、「また撥 音表記の規則を覚えなあかんのか」と溜め息が出ました。 Eliotさんのご苦心の賜物なのに、罰当たりな事です。 でも、撥音表記簡略一覧表を拝見し て、案外シンプルで分かりやすい」で安堵しました。 今の中学生は撥音記号なんかは習わないんですか?

自分のホームページに「素読舎流ドイツ語学習日記」のページを作りました。 語数分類をしてる最中なんですが、テキスト3巻全部を網羅しようと思うと時間 がかかるので、とりあえず1巻目だけやってしまう事にしましたが、それでもいいですよね? 英語で言うと中学3年生くらいまでのレベルです。 8月中にリ ストを完成させて、9月1日から回転読みに入るつもりです。

明日はベルリンの近くの何たら言うリゾート地に1泊旅行します。 リゾート地で1泊なんぞするのは日本人だけみたいです。 普通は1週間とか10日とか行 くもんなんですと。



【5100】
【タイトル】大風呂敷英語発音記号(試用版)
【 日時 】02/08/27 10:32
【 発言者 】Eliot
とりあえずこれを使っていくことにしますので、よろしく。
何か不都合があったり、もっとよい提案などがありましたら、
改訂していきたいと思います。

大風呂敷英語発音記号一覧
/&/ は abut の a と u ⇒ /&'b&t/
/&r/ は further の ur と er ⇒ /'f&rTH&r/
/a/ は ash の a ⇒ /ash/
/o/または/a:/ は mop の o ⇒ /mop/ /ma:p/
/a:/ は spa の a ⇒ /spa:/
/ch/ は chin の ch ⇒ /chin/
/j/ は job の j ⇒ /job/ /ja:b/
/NG/ は sing の ng ⇒ /siNG/
/o:/ は law の aw ⇒ /lo:/
/oi/ は boy の oy ⇒ /boi/
/th/ は thin の th ⇒ /thin/
/TH/ は this の th ⇒ /THis/
/y/ は yet の y ⇒ /yet/
/sh/ は she の sh ⇒ /shi:/
/zh/ は vision の si ⇒ /'vizh&n/

/a:r/ は car の ar ⇒ /ka:r/
/er/ は fair の air ⇒ /fer/
/ir/ は near の ear ⇒ /nir/
/o:r/ は horse の or ⇒ /ho:rs/
/ur/ は tour の our ⇒ /tur/

発音記号は/ /あるいは[ ]ではさむ
( )は省略可
第一アクセントがある音節の前に '
第二アクセントがある音節の前に "
この一覧にない記号は一般の発音記号と同じ



【5101】
【タイトル】発音記号表記例
【 日時 】02/08/27 10:33
【 発言者 】eliot
Dear Ann Landers: I've read your column since I was 7.
dir an 'land&z aiv red y&r 'kol&m sins ai w&z 'sevn

Now, I have a daughter that age. Reading about other people's
nau ai hav & 'do:t&r THat eij 'ri:diNG &'baut '&TH&r pi:plz

problems has made me realize how small mine are.
'probl&mz h&s meid mi: 'ri:&"laiz hau smo:l main a:r

You guided me through a difficult childhood and adolescence.
y& 'gaidid mi: thru: & 'dif&"k< 'chaild"hud &nd "ad(&)'les&ns

I could pick up the paper every day and learn how others
ai k&d pik &p TH& 'peip&r 'evri: dei &nd l&rn hau '&th&rz

solved problems similar to mine. And I knew I wasn't alone.
solvd 'probl&mz 'sim&l&r t& main &nd ai n(y)u: ai w&znt &'loun



【5109】
【タイトル】Naima さん
【 日時 】02/08/27 15:58
【 発言者 】根石吉久
【 リンク 】http://www82.tcup.com/8246/nessy.html


「語数別分類」は、是非やらなきゃならないということはないですから、あん
まりこだわらないでください。

それよりも、
「回転読み」→「文法理解」→「回転読み」
のように、「動きの中に置いてやる」という原理部分の方が大事です。

「語数別分類」があれば、「回転読み」をレベルアップしていくのに楽だと
いうことはありますが、語数がランダムであっても、「回転読み」はできま
す。

手間を考えれば、だいたい5語〜7語くらいのおおざっぱな分類でやっても
らったってかまいません。おおざっぱにやる場合は、その次はだいたい7語
〜10語くらいを別のノートに採録します。

自学用ですから、「語数別分類」自体に時間をとられないようにしてやって
ください。

http://www82.tcup.com/8246/nessy.html



【5110】
【タイトル】Naima さん
【 日時 】02/08/27 17:07
【 発言者 】根石吉久
【 リンク 】http://www82.tcup.com/8246/nessy.html


「回転読み」をやる場合ですが、なめらかにうまく回転し始めてから、
さらに50回くらい回転させ続けることをお奨めします。
なめらかにうまく回転しはじめるまでの回数は、捨ててしまって下さい。

最初にどかんとやっておくと得です。

http://www82.tcup.com/8246/nessy.html



【5112】
【タイトル】英語音声学の授業
【 日時 】02/08/27 17:57
【 発言者 】eliot
>日本の大学の英語科教員養成課程には、「日本人=日本語の音をすでに
>身体化した後の人」を前提として、それをしっかりと踏まえた英語
>教育用の「音声学」がないのです。これは、私にしてみれば、
>見過ごすことのできない英語関係の大学教員たちの「おさぼり」です。

大学を出てまだ二、三年の同僚英語教員に大学での英語音声学の授業に
ついて話を聞いてみました。「受講した学生たちの発音を向上させるのに
何の役にも立たなかった」というコメントでした。まさに根石さんの
おっしゃるとおりですね。



【5113】
【タイトル】中学生は発音記号を教わりません
【 日時 】02/08/27 18:24
【 発言者 】eliot
Hi, Naima! (Naimaと単に名前を呼び捨てするだけでは落ち着かないので・・・)

>今の中学生は撥音記号なんかは習わないんですか?

そうなんです。文部科学省制定の学習指導要領には「中学生に
発音記号を教えるべし」とは書いてないのです。中学一年生の
教科書には発音記号も載っていませんし、二年生三年生になっても
発音記号にはまったく触れないという教員が大多数だと思われます。

私は今高校一年生を教えていますが、公立中学校や塾で発音記号を
習ったという生徒はほとんどいません。発音記号どころか発音そのものすら
何にも習わなかったという生徒が多くて、お話になりません。

発音記号を習わなかった中学生が高校生になり、そのうちの一部は大学
受験のための勉強をします。英語のペーパーテストには発音問題があり、
下線部の発音が異なるものを選べ、などという問いに答える練習をする
生徒たちは、英語の発音ができませんから、「この単語とあの単語は
『発音記号が違うから』、同じ音ではないんだ」というような、わけの
わからないことを覚える羽目になります。

例えば、broadは[bro:d]でroadは[roud]という「記号だから」、発音が
違う、と考えるのです。で、彼らの口から出るのはせいぜいブローdと
ローdにすぎません。

問題
singer, finger, younger, hungerのうち、ngerの部分の発音が違うのは
どれか?

singerのngerだけが[NG&r]で、他の語はすべて[NGg&r]となるから、
正解はsingerです、と覚えても、声に出せば、皆「ガー」と発音する
のが、大学受験生の99%でしょう。

(ちなみに、singerを['siNG&r]ではなくて、['siNGg&r]と発音する
英米人もいますので、こんなささいなことをテスト、それも紙上の問題で
問うこと自体がばからしいことです)



【5122】
【タイトル】要約
【 日時 】02/08/28 0:29
【 発言者 】根石吉久
【 リンク 】http://www82.tcup.com/8246/nessy.html


 先日「回転読み」の発展形として、回転の最高スピードを出してから、口の動きを止め、意識で音を「つんのめらせる」ことを書きました。その後、極めて ゆっくりと言いながら、語法や単語に意味をきっちり充電する、という部分が発展形です。
 このことを、今日のレッスンでも、戸倉お嬢と、佐賀Kさんに話しました。ここにそれを要約します。

・文全体をていねいにゆっくり音のつながりが安定するまで言い続ける。
・安定したら、徐々に速めていく。
・ある程度のスピードが出たら、それを維持し続け、さらに音の連続を安定させる。
・安定したら、連続を壊さないように、徐々に速めていく。
・最高スピードを出す。(音が壊れそうになる寸前のスピード)

・口を動かすのを止める。

・きわめてゆっくりと文全体を読みながら、意味を充電する。
・音が動けば意味も動く状態を確認する。
・音と意味が分離しないように気持ちを集中させて、徐々にスピートをあげる。
・実用的なスピードまで持ち込む。

 口を動かすのを止めるまでの練習は「音づくり」の練習です。
 きわめてゆっくり言いながら充電を始め、意味と音を一体化させながら、実用的なスピードに持ち込むのは、「音と意味の同致」の練習です。

 この二つをひとまず、意識的にわけて練習してください。
 音を気にしていたら意味は考えられない。
 意味ばかりに気を取られていたら、音がおろそかになりがち。

 語学では、音と意味は、当初分離しています。
 これを一体化に持ち込むことをねらうために、以上の要約をご参考ください。

 べいべさん、これを実験してみていただけるとうれしく思います。

http://www82.tcup.com/8246/nessy.html



【5131】
【タイトル】べいべさん
【 日時 】02/08/28 1:17
【 発言者 】根石吉久
【 リンク 】http://www82.tcup.com/8246/nessy.html


千田潤一さんの「TOEIC テスト トレーニングブック グラマー編」をご
紹介下さったのは、べいべさんでしたっけ。旧板でも新板でも、酔っ払っ
てやっており、恩知らずにも、ご紹介くださった方がわからなくなってしま
いました。

確かにこの本では、5語までの文について「語数別分類」をしています。
中学レベルの文法理解は、5語までの文でできるというコンセプトです。
これは、私自身が「語数別分類」をやっている途中で気付いたことと同じも
のだと思いました。関係代名詞は駄目ですが、その他の中学文法は3語の文
で、多くが説明できてしまいます。

私の「語数別分類」はあくまでも「回転読み」をゆっくりとレベルアップさ
せるためのもので、ここのところが、千田さんと少し違っていました。
私は最終的には30語くらいまでを「語数別分類」として扱いたいと思って
います。

http://www82.tcup.com/8246/nessy.html



【5132】
【タイトル】しかしまあ、
【 日時 】02/08/28 1:19
【 発言者 】根石吉久
【 リンク 】http://www82.tcup.com/8246/nessy.html


私より先に「語数別分類」をやっていた人がいたことは、やはりびっくりし
ました。
千田さん、おみそれしました。

http://www82.tcup.com/8246/nessy.html



【5135】
【タイトル】両立可能
【 日時 】02/08/28 1:53
【 発言者 】根石吉久
【 リンク 】http://www82.tcup.com/8246/nessy.html


 Ray さんでしたっけ、「多読」をやりながらとても辞書なんかひけたもんではないと書かれたのは。これに関しては、浜谷さんも、斎藤大明神もそう書かれていまし た。

 読書をしながら、辞書をひくのは、駄目だと私も思います。
 しかし、英語で読書をするときにちょっとした工夫をするだけで、辞書をひくことと読書することは両立します。

 シャーペンを持ちながら読書するのです。
 で、知らない単語があったら、それをシャーペンを使って、マーク付けをします。
 マークは、下線でもいいし、四角で囲ってしまってもいいです。後で一目でわかればどんなマークでも構いません。私は、老眼ですので、四角で囲っていま す。

 マークだけつけておいて、辞書はひきません。
 未知の単語にマークだけつけて、どんどん読む要領で読みます。

 後で、単語を覚えようとするとき(「電圧装置」をお奨めします→小学館文庫「英語どんでんがえしのやっつけ方」参照ください)、マークをつけたものだけ 単語練習として別仕立てで練習します。

 時間差攻撃です。
 普通に読書するときに、マーク付けの手間だけ惜しまなければ、読書と単語練習は両立するということです。

http://www82.tcup.com/8246/nessy.html



【5136】
【タイトル】回転読み発展形
【 日時 】02/08/28 6:45
【 発言者 】べいべ[Profile 関東地方に住む30代の男性の方]
先週、先々週と回転読みを続けてきました。
使ったのは、月の名前の由来について20文ほどで説明してあるものです。全部で2分半くらいです。読みは、ラジオのDJ風です。(英協がだしているNon Stop English Waveという雑誌からとりました。リスニングの素材とを探している方はチェックしてみてください。ここです→http: //www.eikyo.or.jp/wave/)

実際、こんなに音ができていないとは思っていませんでした。50回ではとてもとても、100回くらいでやっとよろよろと音ができあがってきたようです。

そろそろ、意味とくっつけてもよいかと思いますので、口の動きをとめる、ゆっくりと意味を充電することに挑戦します。



【5138】
【タイトル】英語を英語で教える
【 日時 】02/08/28 13:58
【 発言者 】eliot
Jackieさん

>一つ目のほうは 体を動かしたり リズムをとったり
>割と生徒も楽しそうでした。教師はもっと楽しそうでした。
>先生方からも 絶賛の評価をうけていました。

そういう授業で一体何を学んでいるのかが問題ですよね。
確かに楽しいことは大切ですが、それだけで終わっているのでは
ないかと心配です。週に三回の授業を一年間やって確保できる
時間は、3×30=90がせいぜいでしょう。90×50分は
4500分ですから、75時間です。三年間では225時間に
なります。

起きている時間を一日16時間だとすると、225時間は
14日に過ぎません。三年間で与えられている時間はわずか
二週間なのです。もっと正確に言えば「教室で教師に与えられた
時間」は二週間しかないのです。生徒は教室以外でも勉強する
ことができますが、教師はこの二週間を使って教室で生徒に
英語を教えることしかできません。

貴重な二週間を遊びのような作業で埋め尽くしていいのか
どうか、英語教員は真剣に考える必要があります。私は
英語を英語で教えるということに全面的に反対という立場
ではありませんが、わずか二週間しか時間がないうえ、
一クラスの人数は40名という状況で、教員の自己満足に
終わるかもしれないような授業をやっているひまはないはず
でしょう。

>入門期は音声(それも英語)だけで 指導をすることが
>いまは あたり前となっているのでしょうか?

必ずしもそうではないでしょう。やりたくてもできない
英語力の教員も多いのではないでしょうか。

私は、入門期に音声を教えることを重要視する者ですが、
英語だけを使って、音声だけで指導するということには
反対です。それはあまりに効率が悪いと思います。いくらでも
時間があるという状況であるとか、教室自体が英語国にあり、
教室を出ても英語に取り囲まれているというのであれば、
話は別ですが。

>英語を英語で教えるということが 私は無駄におもえるのです。
>それも週3時間余りの公立で。生徒はわかったようなわからないような
>むずがゆいのではないでしょうか。

おっしゃる通りです。

>英会話を 基礎ナシで習うのは 砂の上に家を建てるようなものです。
>英語ができなくても 英会話ならできるという 不思議なことですね。

英語の音声を無視して、英語を学ぼうとすることも、砂の上に家を
立てるようなものです。日本の中高英語教師の大半がこの当たり前の
ことを無視しています。そのせいで、日本の英語学習者(中学生から
大人にいたるまで)のほとんどの英語は根元がぐらぐらです。



【5139】
【タイトル】/a:/と/o:/to
【 日時 】02/08/28 15:45
【 発言者 】Eliot
根石さんからの質問に対する答えが中途でしたので、続けます。

/a:r/ではなく、/r/が伴わない/a:/という音はアメリカ英語では
つづりがaではなく、oのときによく使われています。例えば、
god, boxなどの母音はアメリカでは口を大きく開いて、唇を
丸めずに発音します。これらの二語は単独で発音されると、英国人の
耳には guard, barks と聞こえます。BBC英語では ar のつづりを
/a:/と発音し、/r/を発音しないからです。アメリカ英語ではaの
つづりのときに/r/を伴わない/a:/を用いることは多くありません。
calm, fatherなどが /ka:m/ /'fa:TH&r/ と発音される他には、
外来語で用います。例えば、pasta /'pa:st&/などです。

一方、BBC英語では/a:/の音を ar と a のつづりのときによく使います。
arm, car, barn, park, hard, star
ask, answer, castle, can't, fast, pass
上の二行の語の母音はBBC英語ではすべて/a:/です。一方アメリカ英語
では、上の行は/a:r/で(/a:rm/ /ka:r/など)、下の行は/a/です。
(/ask/ /an(t)ser/など) なお、/a/はashという語の母音です。

アメリカ英語の/a:/と/a:r/の口の開きは、BBC英語の/a:/と同じと
考えてよいでしょう。

さて、/o:/ですが、イギリス英語ではつづりに r があってもなくても
使います。例えば
stalk, bought, all
stork, born, horse
BBC英語では stalkとstorkはまったく同じ発音です。/sto:k/

アメリカ英語では上の列は/o:/ですが、下の列の語には/o:r/を使います。
stalk /sto:k/
stork /sto:rk/

さて、これからややめんどくさい話です。

イギリス英語の/o:/は唇の丸めが強く、あごもかなり上がっています。
日本語の「お」よりも口の開きが狭い音です。唇に力を入れて、口を
しっかり丸めて、するどく「オー」と発音します。

一方、アメリカ英語の/o:/は(/o:r/ではありません!)は、イギリス英語
の音とはかなり違った音です。まず/a:/を発音します。できるだけ、口の
奥の方から、発音します。それから唇を少し丸め、あごをほんの少しだけ
上げて、口の奥の方から「アー」と「オー」の中間の響きの音を出します。
これがアメリカ英語の/o:/です。

この際、殻をむいた、つるりとしたゆで卵を片手に持って、口にくわえて
いる気持ちでやるといいでしょう。(想像上の)ゆで卵のせいで唇は
少ししか丸めることができないし、あごも下げすぎず、上げすぎずに
ちょうどいい程度に口が開いた状態になります。

では/o:r/の出し方です。/o:r/の最初のところは/o:/と同じか、それより
あごが少しだけ上がり、唇の丸めがやや強まっています。/o:/と発音し、
続けてすぐに/r/を発音します。

アメリカ英語の/o:/と/o:r/については次の二点に注意してください。
@/o:/は多くのアメリカ人の発音で/a:/に近い音、あるいは完全に
 /a:/と同じ音になります。ただし、個人差と地方差がありますし、
 一個人の発音にもぶれがあります。例えば、I thought he was
tall.を /ai tha:t hi: w&z to:l/と発音するような人は決して
 珍しくありません。

 A/o:r/の最初の部分の母音が、唇の丸めが強く、あごもさらに上がって、
  goの母音/ou/の最初の部分と同じように発音されることがしばしば
  あります。そのような発音をする人の storkの発音は stoke /stouk/
  に/r/を挿入したように聞こえます。もしその人が stalk の母音に
  /a:/を使えば、storkとstalkはまったく違った響きとなります。
  /o:r/の発音開始時点の音が狭い音か、広めの音かというのにも
  個人差と地方差があります。

以下、日本人英語学習者のための指針です。
@/a:/ /o:/ /ou/の三つを区別する必要があるので、/a:/を口を一杯に
 開いて発音し、/ou/は唇をしっかりと丸めて「オ」を発音した後に弱い
 「ウ」にスムーズに移るようにする。/o:/は/a:/と/ou/の中間の音
 として、唇を少し丸めて「ゆで卵くわえ」の要領で発音すればよい。
 決して /o:/ を「オウ」のように言わないようにすること。

A/o:r/の/r/を発音する習慣のない人は、/o:r/は@の要領で/o:/と
 発音すればよい。あくまで/ou/との区別をつけるようにすること。
 一方、/o:r/の /r/を発音する習慣のある人は/o:r/の出発点の音は
 日本語のオに聞こえる音でありさえすれば問題ない。

B/a:r/の/r/を抜かしても一向にかまわない。/r/の発音に気を取られて、
 /a:/の音が妙になったら通じないので、/a:/をしっかり発音すること。



【5140】
【タイトル】訂正
【 日時 】02/08/28 15:52
【 発言者 】Eliot
↓題名の訂正です
/a:/と/o:/と/a:r/と/o:r/



【5141】
【タイトル】恥をさらします。all
【 日時 】02/08/28 22:59
【 発言者 】Jackie
アバウトな指導の恥さらしです。

all 口を縦に開けて 指3本ぐらい。舌は下げる。その形でおーいと呼びかける感じ。と指導してました。
そうか これでは 口があけすぎですね。 ちょっと 唇を丸めて言えばいいんですね。
私は LLの授業で一応発音はやったはずなのですが
うろ覚え指導してました。いけませんね。 発音の本をもう一度おさらいします。

all が どうしても アール になってしまう生徒がいて tall はタール。
うーん できないか・・じゃあ 普通に おーいと 遠くに呼びかける お でいいよ。口の形も、と言っていました。
エリオットさんの 方法で やってみます。

Too hot to walk to work today.



【5142】
【タイトル】eliotさん
【 日時 】02/08/28 23:16
【 発言者 】sb[Profile 近畿地方に住む30代の男性の方]
>「回転読み」→「文法理解」→「回転読み」のように、「動きの中に置いてやる」という原理。。。
国広さんの「意味の分かった後の音読」という言い方も根石さんの「動きの中に置いてやる」というのと同じこととお考えでしょうか?



【5143】
【タイトル】Eliot さん
【 日時 】02/08/29 1:03
【 発言者 】根石吉久
【 リンク 】http://www82.tcup.com/8246/nessy.html


英語の音の話がこんなに面白いとは、最近になってようやく知りました。
詳しく説明していただきありがとうございます。
最近になって、こういう細かい話がよくわかるようになってきました。
今後ともよろしくお願いいたします。

http://www82.tcup.com/8246/nessy.html



【5144】
【タイトル】アメリカ英語のstockとstalkとtall
【 日時 】02/08/29 14:16
【 発言者 】Eliot
http://www.m-w.com
↑を開いてCollegiate Dictionary右の白枠にstockを記入してから
Look it upをクリックするか、Enterキーを押してください。開いた
ページのstockという見出し語の右の赤いスピーカーの絵をクリックすると
stockの発音が聞けます。別のウィンドウが開きますが、その中の
hear it againをクリックすれば何度でもstockの発音が聞けます。

アメリカ英語ではoで書かれる音が、私たちにはやや長めの「アー」と
聞こえることに注意してください。

さて、それからAudio pronunciation for "stock"と書いてある方の
ウィンドウを閉じて、ページの右端にある Dictionaryと書かれた枠の
中にstalkを記入して、Dictionaryをクリックするか、Enterキーを
押してください。そうすれば、stalkのページが出てきます。

先ほどと同じ要領で、stalkの発音を聞いてみてください。まるで
stockのように聞こえるでしょう。やはり「アー」のように聞こえます。

しかし、tallを聞いてみると、こちらの母音は「オー」に近く聞こえます。
母音の発音記号はまったく同じなのに、こんなに違うのです。アメリカ
英語の発音にはかなりの「音のぶれ」あるいは「音の揺れ」が存在します。

標準的なイギリス英語にも音のぶれは存在しますが、かの地にはひどい
方言の差があり、これは私たち外国人英語学習者には到底手におえない
分野です。



【5145】
【タイトル】sbさん
【 日時 】02/08/29 16:30
【 発言者 】Eliot
>>「回転読み」→「文法理解」→「回転読み」のように、「動きの中に
>>置いてやる」という原理。。。

>国広さんの「意味の分かった後の音読」という言い方も根石さんの
>「動きの中に置いてやる」というのと同じこととお考えでしょうか?

國弘さんの言う「意味のわかった後の音読」とは根石さんの「意味の充電」
以降の作業を指しているのでしょう。音を音として練習するために、意味を
考えるよりも前に徹底的に回転読みをするというようなことを國弘さんが
推奨していたわけではないと思いますが、いかがでしょうか。

意味がわからないものをいくら読んでも「それだけでは」力にならない
ということを國弘さんは「意味のわかった後の音読」という言い方で
おっしゃっていたのではないでしょうか。

一方、根石さんが書かれた「動きの中においてやるという原理」という
言葉の意味が私にはよくわかりません。

根石さん、ご説明願いますか?



【5146】
【タイトル】アメリカ英語のfatherとbother
【 日時 】02/08/29 16:35
【 発言者 】Eliot
father /'fa:TH&r/
bother /'boTH&r/
上のように発音を表すとアクセントのある母音の発音が異なっている
ように思われますが、実はアメリカ英語のoの短母音はfatherの/a:/と
同じものです。特にアクセントがあるときはoの短母音はかなり長めに
発音され、botherのoはfatherのaと同じ音で発音されます。
http://www.m-w.comでfatherとbotherを聞き比べてみてください。
..atherと..otherの部分がまったく同じように聞こえることでしょう。

今度はpossibleを聞いてみてください。最初のoの母音がはっきりと
「アー」と長く聞こえるでしょう。



【5148】
【タイトル】ただ今
【 日時 】02/08/29 16:44
【 発言者 】Naima[Profile Germanyに住む秘密の秘密の方]
朝の9時30分です。 昨日はちゃんと回転読みが出来なかったので、今からやります。

Eliotさん、教科書ガイドには撥音をカタカナでも示してあった様に思います。 撥音記号もちゃんとした撥音も教えない学校英語は、公文式とどこが違う ねんっ!と思いました。 公文式が繁盛する原因がわかった様な気がしますわ。

英語の回転読みの時には、私も真摯に撥音をやり直します。



【5149】
【タイトル】Eliot さん
【 日時 】02/08/29 20:11
【 発言者 】根石吉久
【 リンク 】http://www82.tcup.com/8246/nessy.html


 知識を動きの中に置いて働かせ、動きと一体化した理解に変えるということは、私が素読という方法を元に置いてあるところから出てきていると思っていま す。

 素読は、ひとまず知識や理解を棚にあげておいて、音声的にテキストをすらすら読めるようにすることを重要視します。この場合、コーチがいることが普通で す。
 素読(音読)を通してテキストを身体化した後では、(理想的には)テキストはいつでも暗唱できる、つまりいつでも動きとして駆動できる状態で自分の中に 保存されます。

 こうして身体化されたテキストは、生活過程の中で発酵を続けるというのが私の理解です。素読で扱う漢文というものは、文字は中国語でも、シンタックスは 日本語ですから、ときどき暗唱して、すらすら読める(言える)状態をリフレッシュさせていれば、徐々に意味を備えてきます。磁場と交わる個人の言語の成長 によって、(意味の発酵過程を通して)、身体化されたテキストに意味が充電される。さらに、生活の中でいろいろな問題に直面してものを考えさせられる時、 テキストが新たな表情を浮かべることがある。徐々にあるいは表面的に備わった意味が、一挙に深さを獲得するような瞬間がある。この深さは、生活の方から、 あるいは生活の中での思考から、テキストに充電されるとほぼ同時に、テキスト自体が開示しているような感覚を伴います。

 テキストの(意味の)発酵過程までも含めて、素読の全体と呼ぶならば、これは英語の磁場において英語を素読すれば必ず効果があるはずだという現在の私の 見通しにつながってきます。(私はこれを試してみたいが、生徒がいません。)

 素読というのは、漢文の読み方という一種変わった「日本語」に適応されていたものですから、ことさら意味というものが備わる過程を問題にしなかったのだ と思います。英語という外国語の学習に適応するには、意味の充電過程を意識的に導入する必要があります。ここが伝統的な素読と私の方法が違うところです。

 いつ、音と意味を同致させるかは、厳密でなくていいと考えています。比較的初期にそれが同致するのがいいが、國弘さんにせよ、私にせよ、音と意味が同致 した後が大事だと言っているので、そこが最重要なポイントだと思っています。
 意味がわかっているもの、理解しているものをさらにどんどん音読せよ、という点では私は國弘さんとまったく同じ意見です。この回数は多いほどいい。

 音のセンスが特にいい人を除くと、只管朗読といった場合に、間違った音や通じない音で只管朗読をやってしまうおそれがある。自分ではいいと思っていて も、通じない音で只管朗読をやってしまう人の数は決して少ないものではないだろうというのが私の推測です。この一点が、國弘さんの只管朗読の数少ない弱点 の一つだという批判が私にはあります。

 これは、つまり英語学習の初期には「音づくり」のコーチが必要であるということを意味しています。
 語学では当初、音と意味が分離しているのが普通ですから、音は音として独立して扱うことができますし、そう扱うべきだという考えです。これは、 Eliot さんの「音作り」でもそうだと推測しています。私も、まったくの初期から一貫して文全体を扱うというところが、Eliot さんと違うだけで、ひとまず意味を棚にあげ、(イントネーションやリズムまで含めた)「音」自体を練習させるという点では一致しています。これは、「原理 的には」素読と同じなのです。
 國弘さんの、「意味が分かった上での只管朗読」には、それを成立させるための前提というものが本当は必要なはずです。只管朗読以前、というものがある。 それが、「音づくり」の過程だ、と考えているわけです。

 「回転読み」 → 「理解」 → 「回転読み」

 この場合の、最初の「回転読み」は「音づくり」のためのものです。「理解」以後の「回転読み」は、理解を伴う音読という点で、國弘さんの「只管朗読」と 同じです。

 英語のスキルという点では、私はまったく國弘さんの足元にも及ばない者ですが、語学論というフィールドに立ってものを言うなら、國弘さんの「只管朗読」 は、それが成立するための前提がくらがりになっているという指摘はできると思っています。

http://www82.tcup.com/8246/nessy.html



【5151】
【タイトル】誤読しているといけないので
【 日時 】02/08/30 1:12
【 発言者 】根石吉久
【 リンク 】http://www82.tcup.com/8246/nessy.html


これから、國弘正雄の「英語の話し方」を再読します。

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【5152】
【タイトル】疑問(2)
【 日時 】02/08/30 5:48
【 発言者 】根石吉久
【 リンク 】http://www82.tcup.com/8246/nessy.html


----------------------------------------------------
 戦争が終わったのは中学三年のときで、当時私は神戸におりました。やがて米英軍が進駐してきたのですが、子供心にも何とか自分の勉強してきた英語を使っ てみよう、と思って進駐軍兵士に話しかけたところ、驚くなかれ、こちらの言うことが相手に通じるだけでなく、相手の言うことも、中学三年生としては驚くほ どよくわかったのです。
----------------------------------------------------

 進駐軍の兵士を相手に英語を使ってみたら通じたというのだから、それまでの只管朗読で「通じる音」は作れていたということになる。そうすると、それまで の只管朗読で、國弘が媒介にしていた音は、学校の先生の朗読の音だったということになる。
 おそらくは、只管朗読の実践と「同時進行で」、学校の先生の朗読の音を媒介し続けたということだろう。この先生の音が質のいいものであったのか、そうで なかったのかに関しては、國弘は一言も触れていない。
 ここまで考えてきて、いつも私はわからなくなるのだ。國弘が進駐軍の兵士を相手にして「通じた」という音の質は、只管朗読という動態が作り出したもので あるのは間違いないが、そのときに媒介にされた学校の先生の朗読の質はどう関わったのかということなのだ。たとえ、先生の朗読の質が劣悪であったとして も、國弘正雄はこの質を手に入れたのかどうか。もしもそうなら、モデルの音が悪くても、只管朗読という動態自体が、通じる音を獲得させる作用があるという ことになる。
 それとも、モデルの先生の音がよかったのか。この本一冊の中で、その後の時代の録音技術を使ったモデル音の媒介方法はたくさん書かれているが、國弘正雄 の中学時代の只管朗読のモデル音に関しては、「教室での先生の朗読だけが、唯一のお手本だったのです。」という一行があるだけだ。非常にそっけない。先生 が備えていた「音」のおかげをこうむったというような記述はない。

 國弘自身の記述を越えて、いろいろ忖度することはよろしくないのは重々承知で忖度するのだが、「先生の音がモデルの音として決して上質のものでなかった にも関わらず、通じる音は只管朗読という動態ひとつで体得できた」という言い方に、國弘が、それは事実とまったく違うと言うかどうかである。私の野良犬根 性と違って、國弘正雄は行儀のいい人であるから、自分が習った先生の発音についてつべこべ言わないだけなのではないかという疑いは私にはっきりあるのであ る。
 もしも万が一、といつもここで私は考えるのだ。もしも万が一、先生の音の質がよくなくても、國弘が「通じる音」を獲得していたとしたら、それを獲得させ たものの正体は、只管朗読という「動態」なのではないのか、と。
 音全体の5割から6割を越える部分が英語の音と非常に近いなら、それを英語として受け取る進駐軍兵士はいるだろう。兵士の側がそれを英語として受け取る 時に、負担は生じるだろうが、ともかく英語として受け取るだろう。だから、「通じた」ということになるだろう。
 この5割から6割程度の英語に非常に近い音は、ほとんどネイティヴのモデル音なしでも成立させうるものなのではないかという仮説が私にあるのだ。五百 回、千回という音読の回数によって、余計な母音がとれる(子音が連続する)というようなことは自然に生じ、それが英語の類似音をもたらす、と。
 それとも、学校の先生のモデル音の質がよくて、國弘が進駐軍兵士に話しかけたときには、その音の全体の8割、9割が英語の音だったのか。
 このあたりが、いつも強い疑問として残る。
 途中まで再読した限りでは、やはりこの同じ疑問が残った。

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【5153】
【タイトル】疑問(1)
【 日時 】02/08/30 5:48
【 発言者 】根石吉久
【 リンク 】http://www82.tcup.com/8246/nessy.html


 「國弘流 英語の話し方」を読み返している途中ですが、書きます。

根石>國弘さんの、「意味が分かった上での只管朗読」には、それを成立させるための前提というものが本当は必要なはずです。只管朗読以前、というものがあ る。それが、「音づくり」の過程だ、と考えているわけです。

 これを再考しています。「只管朗読以前」に「音づくり」というものがあるべきだと思うものの、國弘正雄は、それを只管朗読「以前」とはとらえていない。 また、只管朗読をやりながら、「同時に」音を鍛えていくのだと明確に書いているわけではない。しかし、明示されていないだけで、國弘正雄の考えは、後者で あると思われる。
 複製音声の使い方について、かなり詳しくこの本には書かれている。この本を書いた時点での複製音声技術に制約されて、テープの使い方として書いてある が、もちろんこれはCDでもDVDでも構わないはずだ。要するに複製音声の使い方ということとして、耳を傾けるべき内容である。
 しかし、テープ云々は、後の時代における音声複製技術を國弘の方法に適応する方法である。私がこの本を読んだときの最大の興味は、「國弘正雄自身はどの ようにして英語の音を自分のものとしたか」という一点にあった。テープレコーダーもテープもなかった時代に、國弘はどのようにして英語の音を身につけたの かという疑問ひとつに焦点を絞って読み進めた覚えがある。
 この点に関しては、初読時に読んだものと同じ記述しかみつからなかった。
 以下、引用。

----------------------------------------------------
 私の中学時代は何しろ戦争中でした。テープなんてものは当然ございません。教室での先生の朗読だけが、唯一のお手本だったのです。戦争が終わって、神戸 に進駐軍があふれるようになると、事情は一変しました。私は同じ中学のリーダーを二冊もち、若い兵士をつかまえては、その一冊を渡して朗読を頼み、また自 分でも読み、意見を求めたものです。区切りやイントネーションなどを教科書に書き込んだのは、言うまでもありません。ときには、五人、六人の兵士が順番に テキストを回して、私一人のためにリーダーを朗読してくれました。私は耳だけでなく、目も動員して、英語を朗読する彼らの口元を、まるで子供が昆虫の生態 を観察するように見つめました。
----------------------------------------------------

 國弘という人のものおじのなさと開明性へのこだわりのなさをよく語る文章であるが、ここではそれを言いたいのではない。また、こういうことをする国弘正 雄を、回りの悪たれがきどもがどう見ていたかということもここで言いたいことではない。
 只管朗読が媒介にした音は、学校の先生の音と、進駐軍の兵士の生の音だけだったというところに注目したいのだ。國弘自身が媒介にした英語の「音」の問題 に関しては、それ以外には言及がない。
 この進駐軍の兵士を相手にしたときに明らかになった、「それ以前」の只管朗読の成果については記述がある。再び引用する。

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【5154】
【タイトル】疑問(3)
【 日時 】02/08/30 5:49
【 発言者 】根石吉久
【 リンク 】http://www82.tcup.com/8246/nessy.html


 國弘正雄は、何年もアメリカで勉強していた期間がある。以下の記述は、滞米以後の自身の英語の音に関するものだろう。

----------------------------------------------------
 また、自慢めきますが、発音を褒めてもらったことも何度かあります。今でも記憶に新たなのは、アメリカの有名な Today Show というテレビ番組に出たときです。(略)私の英語を耳にして、ニューヨークのさる大学の先生がわざわざ電話をかけてきて、「お前の英語はアドライ・ス ティーブンソンを思い起こさせる」と告げてくれたのです。もちろん私は喜びました。
----------------------------------------------------

 これは、何年も後のことだろう。あるいは、NHKの番組で英語の音が鳴るようになって以後、あるいはテープなどの複製音声が手に入るようになって以後、 あるいはまた、アメリカで生の英語の磁場に身を置いて生きて以後のことだろう。中学三年時の英語の音のことではないだろう。
 私の興味は、あくまでも國弘正雄の中学3年間にある。この3年の間の國弘自身の「音」の質にある。もしかして、他の國弘の本にはそれについて言及されて いる部分があるのかないのか。今のところ、私は國弘正雄自身がそれを明らかにした記述を知らないのだ。
 戦争中の中学3年間で、モデルなしで、音の全体の5割、6割を英語として受け取られるようにしたのであってもすごいことなのだが、それが8割、9割とい うところまで行くには、自分自身による「音づくり」の過程で非常に良質な日本人の英語音かネイティヴ音を媒介にしているはずだ。まして、アドライ・ス ティーブンソンを思い出させる云々の音は、はるか後年のさらに一段と鍛え込まれた音(9割5分以上の英語音)のことだろう。

 「驚くなかれ、こちらの言うことが相手に通じるだけでなく」と國弘は書いている。これが、5割、6割という話なのか、8割、9割という話なのか、まった く謎である。この謎が残る限り、國弘の只管朗読は密教だと思うのである。
 この密教を顕教として開示するなら、「只管朗読以前」=「音づくり」というものが立ち現れるはずなのだ。音に関して、特別な才能を持った人以外には、 コーチが必要であるという一項目が立ち現れるはずだ。
 國弘正雄の方法は非常にすぐれたものだが、音に鋭いわけではない多くの人が、間違った音=通じない音で只管朗読をやってしまうことを防ぐてだてがない。
 「動態」は、そんな馬鹿げた事態を必ず打ち破るのかどうか。
 この人の若い頃にコーチがいたら、この人は必ず英語を使えるようになっていただろうに、コーチがいなかったばかりに、まるで最初からやらなければならな いのだと思うしかない人に私は時々出会う。そして、只管朗読は英語のプロになるための方法なのだと國弘自身が言明していることを正直なことだと思う。英語 のプロになる人は、この密教を顕教として自身の中に開くだろう。

 しかし、多くの人にはコーチが必要なのだ。ネイティヴ音の複製の媒介方法に関してだってコーチが必要な人が大半なのだ。
 これが明らかに言われないかぎり、「音づくり」などという労多くして実りの少ない仕事の立つ瀬がない。

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【5155】
【タイトル】基礎
【 日時 】02/08/30 8:48
【 発言者 】Jackie
Eliotさん。

>英語の音声を無視して、英語を学ぼうとすることも、砂の上に家を
立てるようなものです。日本の中高英語教師の大半がこの当たり前の
ことを無視しています。そのせいで、日本の英語学習者(中学生から
大人にいたるまで)のほとんどの英語は根元がぐらぐらです。

音声から教えている教師も 英語の音づくりには 趣を置いてませんね。
絵カード その他をつかいながら 英語で教え 理解させる つまりは英語で考えさせる。というのが 主流のようですね。

英会話学校ではコミュニカティブなアプローチが主流ですが
やはり 基礎ができていないため 徒労におわります。時間数も年80時間ほどです。
学校でも コミュニカティブ 会話主流になりつつある。
教科書に リスニングやライティングのセクションが増えたことはよろこばしいことですが 音や本文,基礎文法が体に染み込んでいないのに これらを
やることは 短い授業時間の上の効率を考えると納得がいきません。

英会話学校にくる生徒たちも 大学受験を通っていても
根底はぐらぐら という人達が たくさんいます。

なんとか ならないものでしょうかねえ。
巷で英語を教えるものとしては ビジネスチャンスともいえます。
稼げるように 頭をしぼっているところです。



【5156】
【タイトル】國弘正雄の滞米期間
【 日時 】02/08/30 14:05
【 発言者 】根石吉久
【 リンク 】http://www82.tcup.com/8246/nessy.html


>國弘正雄は、何年もアメリカで勉強していた期間がある。

 國弘正雄の著作に、磁場と机上を激しく往復したというような言い方はな
いが、この人はそれをやった人に違いないと思っている。
 その後、「英語の話し方」を読み進めて出会った記述によると、13年間
だったそうである。

 「英語の話し方」では、この13年間に國弘の中に起こったこともくらが
りになっている。もっとも記述しにくい性質のものであることは承知の上で
あるが、この13年間に生じたことの何が同時通訳の質にどう関わっている
のかが明らかにされないと、日本在住のままでは手に入るはずのないものを
手に入るかのように錯覚して、日本在住のままに激しく英語をやって衰弱す
る人は今後も増えていくだろう。英語亡者のような人たちは確かにいるのだ。

 13年アメリカにいた場合、単なる英語亡者だったら、日本語ができなく
なって帰ってくることは十分にありうる。5年アメリカにいただけで、日本
語がしゃべれなくなって帰って来た者を私は知っている。
 國弘正雄がすごいのは、この人の日本語のバネは、英語のスキルにバネが
備わることによって弱まるどころか、逆に強くなったのではないかと思わせ
られるところにある。日本語がきわめてまっとうなのだ。
 だからこそ、同時通訳の神様などと言われるのだろうが、この呼称は國弘
に対しては失礼な言い方だろう。同時通訳などという一つの職能のスキルに
おいて優れているだけの人では決してない。語学論の先達として、他に並ぶ
人がいない。語学と語学論を堅く結びつけたという点で、國弘正雄は語学の
神様というべきだ。
 語学と語学論を堅く結びつけること。そこから生まれる語学論こそ、「在
日英語」のアイデンティティを決める。
 「在日英語」のアイデンティティーを英語のスキルに求めた場合に、これ
ほど惨めなものはないだろう。
 國弘の同時通訳能力の形成過程だって、「在日英語」にあったはずはない。
それは滞米にあったことは間違いないだろう。
 國弘がすぐれているのは、その同時通訳能力の形成過程を「成立させたもの」
=「前提」を決して見過ごすことがなかったこと、その「前提」が中学時代の
音読にあったとして提示したところにある。
 そんじょそこらの上級者が、喉元過ぎて熱さ忘れるところで、國弘が決して
忘れることがなかったところにある。

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【5157】
【タイトル】旧制中学
【 日時 】02/08/30 14:28
【 発言者 】根石吉久
【 リンク 】http://www82.tcup.com/8246/nessy.html


國弘・「英語の話し方」に旧制中学は5年だったと書いてある。
その旧制中学3年の時に、神戸で國弘は進駐軍の兵士に話しかけている。

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【5158】
【タイトル】國弘正雄「英語の話し方」(たちばな出版)
【 日時 】02/08/30 23:24
【 発言者 】根石吉久
【 リンク 】http://www82.tcup.com/8246/nessy.html


この本は、雑誌の記事を書くために仕事で読んだので、非常に速く目を走らせ
た。
今度ゆっくり読んでみると、含蓄のある言葉がたくさんある。
急所を言い当てるときの國弘の言葉は、実に的確だ。
再読してみてよかったと思う。

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【5161】
【タイトル】イギリスの地方局
【 日時 】02/08/31 20:16
【 発言者 】Eliot
BBCであっても、各地の放送ではそれなりに訛りがあります。
興味のある方は聞いてみてください。

BBCスコットランド
http://www.bbc.co.uk/scotland/radioscotland/includes/html/listen.shtml
BBCウェールズ
http://www.bbc.co.uk/wales/live/rwg2.ram
BBCアルスター(北アイルランド)
http://www.bbc.co.uk/northernireland/ru_popup.shtml
BBCマージーサイド(@リヴァプール)(録音によるニュースのみ)
http://www.bbc.co.uk/liverpool/realmedia/news.ram



【5168】
【タイトル】(無題)
【 日時 】02/09/01 7:11
【 発言者 】boy
 國弘正雄の方法は非常にすぐれたものだが、音に鋭いわけではない多くの人が、間違った音=通じない音で只管朗読をやってしまうことを防ぐてだてがない。
 「動態」は、そんな馬鹿げた事態を必ず打ち破るのかどうか。
 この人の若い頃にコーチがいたら、この人は必ず英語を使えるようになっていただろうに、コーチがいなかったばかりに、まるで最初からやらなければならな いのだと思うしかない人に私は時々出会う。そして、只管朗読は英語のプロになるための方法なのだと國弘自身が言明していることを正直なことだと思う。英語 のプロになる人は、この密教を顕教として自身の中に開くだろう。

 しかし、多くの人にはコーチが必要なのだ。ネイティヴ音の複製の媒介方法に関してだってコーチが必要な人が大半なのだ。
 これが明らかに言われないかぎり、「音づくり」などという労多くして実りの少ない仕事の立つ瀬がない。



【5169】
【タイトル】発音のコーチ
【 日時 】02/09/01 7:18
【 発言者 】boysome228
>國弘正雄の方法は非常にすぐれたものだが、音に鋭いわけではない多くの人が、間違った音=通じない音で只管朗読をやってしまうことを防ぐてだてがない。
>しかし、多くの人にはコーチが必要なのだ。ネイティヴ音の複製の媒介方法に関してだってコーチが必要な人が大半なのだ。

 先ほど、ゴミを投稿してしまいました。スミマセン。

 発音の指導にはコーチが必要とのご意見、全く仰る通りと思います。先にEliotさんが、大学での音声学の授業では発音は全く矯正されないという主旨の コメントをされていましたが、音声学はどうして発音指導にそれほどまでに無力であると思われますか?



【5170】
【タイトル】説明あって練習なし
【 日時 】02/09/01 11:46
【 発言者 】Eliot
boysome228さん

私が知る限り、大学での英語音声学の授業では英語の音声の解説が
あっても、それを学生が身に付けるまで練習させるということが
ありません。

泳ぐことがない水泳理論解説教室や、ビデオを見て説明を聞くだけの
自転車の乗り方講習の無力さと同じことです。



【5171】
【タイトル】英語発音講座(第1回)
【 日時 】02/09/01 12:36
【 発言者 】Eliot
アメリカ英語かイギリス英語か(その1)

日本の学校で英語を学び始める場合、100%近くの学習者は
アメリカ英語の話者による録音教材が発音の手本となります。
私が知る限り、検定済み中学校英語教科書準拠のテープ・CDは
アメリカ英語ですし、NHKの英語講座のゲストもほとんどが
アメリカ人です。

こういう状況でイギリス英語の発音を習得しようとするのは、
流れに逆らって進もうとする船のようなものですから、私は
日本の中学生はアメリカ英語の発音をモデルとして練習する
のが現実的な選択だと思えます。

一般の日本人はアメリカ英語とイギリス英語の発音の差をほとんど
聞き取ることができませんから、「英語は英語だろ? たいして
違わないんじゃない?」と思っている人が多いことでしょう。
確かに発音に限って言えば、そしてあまりにひどい地方訛りを
除けば、アメリカ人とイギリス人はお互いを理解するのに支障が
ないほど彼らの英語は似ています。しかし、それは私たちが
東京アクセントと関西アクセントのいずれでも理解できるような
ものです。お互いに聞いてわかるからといって、両者が同じ
ものだということにはなりません。

特に、英語学習を始めたばかりの初学者にとっては、模倣すべき
モデルがいくつもあったら、無用な混乱の元となります。耳の
いい生徒ほどそうです。例えば、次の文の中の母音はアメリカ
英語とイギリス英語(いわゆるBBC英語)ではすべて異なって
います。

Tom Jones never talks fast there.

ta:m jounz ‘nev&r to:ks fast Ther.(米)
tom j&unz ‘nev& to:ks fa:st The&.(英)

Tomの母音は、アメリカではfatherのaと同じで、長めの母音ですが、
イギリスでは唇が丸まっており、短い音です。Jonezの母音は、米音では
唇をしっかり丸めた「オ」に似た音から出発し、わずかに/u/の方向に
唇が動きますが、ほとんど/u/が聞こえない発音もあります。英音は
出発点が/&/(=あいまい母音)であり、唇は丸まっていません。その
音から/u/へ移動します。

neverの/e/は英音は「エ」とほぼ同じですが、米音はもっと口の開きが
大きく、私たちには「ア」に近く聞こえることもあります。neverの
erは英音ではアクセントがある/&/、すなわちcutやbusの母音と
同じ音ですが、米音は下を巻き上げるか奥に引っ張るかのいずれかの
方法で発音される、子音の/r/と同じ音です。

talksの/o:/はアメリカ英語では口の丸めは比較的弱く、「オー」と「アー」の
中間のように響く母音です。この音はしばしば/a:/と発音されます。英音は
唇をしっかりと丸め、口をとがらせる感じで、狭い「オー」を発音せねば
なりません。

fastの母音はイギリスではfatherのa と同じですが、アメリカではash の
a と同じです。thereの母音は英音が/e/か/a/を長く発音するだけか、/e/か
/a/+/&/です。アメリカ音は/e/か/a/+(/&/+)/r/となります。

こんな簡単な文の中でもこれほどの違いがあるのです。イギリス英語と
アメリカ英語の差は気にする必要がないという人が多いのですが、確かに
どっちの発音でも通じるという意味ではそれは正しいのですが、発音を
学び始める初学者は、どちらか一方の発音がモデルとして提示して
もらわないと困るはずです。

もっとも、日本では中学校で英語の発音の練習がほとんどありませんから、
たいていの中学生は何にもモデルを持っていないという状態ではあります。
(第2回に続く)



【5172】
【タイトル】回転→理解→回転
【 日時 】02/09/01 14:07
【 発言者 】sb[Profile 近畿地方に住む30代の男性の方]
>國弘さんの「只管朗読」は、それが成立するための前提がくらがりになっているという指摘はできると思っています。

國弘さんと根石さんのおっしゃっていることが「同じ」であることが確認できました。ありがとうございした。



【5173】
【タイトル】エリオットさんの英語発音講座
【 日時 】02/09/01 14:13
【 発言者 】sb[Profile 近畿地方に住む30代の男性の方]
毎回読みたいと思います。
advertisementの発音で指導上困られることはありませんか?
英米の発音差の件です。



【5174】
【タイトル】ごあいさつ遅れました
【 日時 】02/09/01 15:00
【 発言者 】もっこり
新しい掲示板になって、なかなか書き込む機会がありませんでした。
Eliotさんの発音講座が始まりましたね。楽しみにしています。

私の方は、少し旅の話などを書こうと思っています。
旅先は、トンガとフィジーでした。

トンガ語やフィジー語は聞き取りやすいので楽しいです。特にトンガ語。
母音がaeiouの5つしかないうえ、rとlの区別で迷わずに済むし、
thだのshだのの舌や唇を酷使する妙な音がありません。

喋ってもらった言葉を聞こえたとおりに再生すれば
通じてしまうのでたいへん愉快でした。カタカナ読みで十分です。
もっとも覚えた単語も、帰国して1週間ですっかり忘れてしまいましたが。

また、トンガ人やフィジー人が喋る英語も、
母語の干渉を受けているせいか、とても聞き取りやすかったです。
トンガの場合、母音の「狭い音」や「広い音」の区別はあいまいで、
aiueoの5つで済ましてしまう人も多く、そのうえ
子音で終わる単語にも、よく母音がくっつきます。
thはtで代用し、pとb、tとdの区別がありません。
小学校から勉強しているので、日本人よりも総じて英語は得意ですが、
発音はネイティブのそれより、
(オーストラリア人やニュージーランド人の旅行者が多い)
格段に理解しやすかったです。



【5181】
【タイトル】Eliot さん
【 日時 】02/09/02 2:08
【 発言者 】根石吉久
【 リンク 】http://www82.tcup.com/8246/nessy.html


>根石さんが書かれた「動きの中においてやるという原理」という
言葉の意味が私にはよくわかりません。

 「動きの中においてやる」というのは、「知識を動きの中に置いてやる」ということです。そしたら、知識はその場ですぐに使えます。音に関する知識(般若 の面、診察室のアーン、ゆで卵を口でくわえるような感じ、など)でも同様です。あるいは、文法の規則でも同様です。
 一方、大学の英語音声学などは、スコラスティクなもので、知識を「動きの中に置いてやる」という最重要な一点をとことん欠いていますから、インポテンツ を続けています。
 死んだ知識のままにとどまるのが、大学の英語音声学です。
 知識が知識のままでやんの、馬鹿みたい、というのが率直な感想です。
 また、大学の英語音声学は、日本人のためのものになっていないということも指摘しないで済ますわけにはいきません。

 日本語と英語はまったく音韻的に異なる言語だということ自体は正しい。
 しかし、だからといって、その学問的な正しさが、日本人の口がその「まったく音韻的に異なる言語」を音韻的に正しいものに「中間項」をすっとばして移行 すべきだという信仰をかもしだすなら、俺は必ず蹴とばしてやると、私は腹をくくっています。

 中間項のための説明の言葉、般若、診察室、ゆで卵などが、一段も二段も劣った言い回しであるという英米かぶれの学者どもの、馬鹿な信仰がある。
 この馬鹿な信仰を抱いている馬鹿どもは、日本人のための英語の音声学をかつて一度も作ったことがない。やつらは、主にアメリカの学説の引き写ししかして いないのです。

 ここに日本の英語のスカンピンの根元があります。
 くたばれと申し渡すべき馬鹿たちが確かにいると思っております。

http://www82.tcup.com/8246/nessy.html



【5182】
【タイトル】自己注釈
【 日時 】02/09/02 2:30
【 発言者 】根石吉久
【 リンク 】http://www82.tcup.com/8246/nessy.html


>しかし、だからといって、その学問的な正しさが、日本人の口がその「まったく音韻的に異なる言語」を音韻的に正しいものに「中間項」をすっとばして移行 すべきだという信仰をかもしだすなら、俺は必ず蹴とばしてやると、私は腹をくくっています。

 ああ、ひでえ日本語を書くもんだ。
 酔っぱらいながらも、なるべく文章は酔っ払わないようにと心がけていますが、どうも私は無理なことをやっているらしく思われます。酔っ払って読んでいて も、なんじゃこれと思うような酔っ払った自分の日本語を読むことはよくあります。酔っ払った私の酔っ払った日本語や、酔っ払っていない人の酔っ払った日本 語に辟易することがよくありまして、腹立たしいこと限りないです。

 で、書き直しです。自分で書いたのに、「わけわかんねえ」ので、書き直します。
 酔っ払っているので、そういう労力は苦になりません。

>しかし、だからといって、その学問的な正しさが、日本語と「まったく音韻的に異なる言語」を「あちゃら的に」正しいものとして、「大学は偉い」という神 棚にあげていることが気にくわない。そして、その正しさを信仰する者どもが、英語音と日本語音の「中間項」をすっとばして一方から一方に移行できるという 信仰をかもしだすなら、俺は必ずその信仰を蹴とばしてやる。そのように腹をくくっています。

 Eliot さんの実践は実に現実的です。
 現実的であるという一点で、Eliot さんは、「あちゃら的」大学教授を越えています。
 Eliot さんの実践は、現代の日本の学校の授業として一流です。
 俺は酔っ払っていますが、本気で言ってるんですよ。

http://www82.tcup.com/8246/nessy.html



【5184】
【タイトル】もっこりさん
【 日時 】02/09/02 2:43
【 発言者 】根石吉久
【 リンク 】http://www82.tcup.com/8246/nessy.html


もうろうとしておりますが、ご挨拶いたします。
旅の想い出を、お書きいただけたらうれしいです。

お書き下さったものを読んで、トンガ、フィジーのあたりに日本語の親類が
いるように思いました。

いつか、俺もそのあたりに行ってみたいです。

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【5185】
【タイトル】ある企業。
【 日時 】02/09/02 10:24
【 発言者 】Jackie
知人が派遣で勤めているIT系企業。
外資に売却された。
会議も欧米とテレビ電話をするようになり その通訳.翻訳をしている。
IT系の単語を知らないのに 日本人上司は 通訳(英語を話せる人)は なんでも訳せるとおもっているらしい。会社から 組織、機械のしくみに関する詳し い説明もなかったそうだ。
彼女は 英語はもちろんかなり話せるが エンジニアではない。通訳としての経験もない。
日本語で詳しく知らない言葉を 英語で言えるわけがない。 とくに エンジニアの言葉は 専門用語が多く、日本語ですらわからない。
それをどシロウトに 通訳をさせるという危険。有名企業がこんな お粗末なことをやっている。
今 専門系の本を自宅で読んで 学習しているとのこと。勤勉な彼女は
きっと この壁をのりこえ 一流になっていくだろう。

英会話クラスが はじまったそうだ。
週2回 英会話学校から外国人講師が 派遣されている。
「週2回 半年もすれば 話せるようになる」と多くの参加者が言っているそうだ。中学英語もおぼつかないというのに。
語学の習得には よく予習されたレッスン支払うお金と自分が学習に費やすたくさんの時間が必要だ。

まったく語学を軽くみているというか なんというか。

一流といわれる企業の内情であった。これから 危機意識のない人々は
リストラされるだろう。
株をもってなくてよかった。



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【5186】
【タイトル】Jackieさん
【 日時 】02/09/02 12:30
【 発言者 】べいべ[Profile 関東地方に住む30代の男性の方]
ビジネスチャンスとなっているが、なぜ儲からない、なぜ、大手英会話スクールだけが勝ってしまうのかというお話しを少し前に書かれていらっしゃったかと思 います。
なんのお力にもなれないのですが、教育学者の佐藤学さんという方の言葉を紹介したいと思います。
「私はここ数年たくさんの失望を重ねてきました。ですが、希望を失ってはいません。」
「いろいろな教育のやり方があるのですが、全部、並立させてしまっていいんです。学校の中でこっちのクラスは、こういうふうに。あっちはこうと。最初は、 見た目のいいやり方に生徒が殺到するかもしれません。でも、結果を出していけば、すぐに逆転すると信じています。」
(講演からなので正確な引用ではないのですが)

佐藤さんは、教育学者ですが、学校教育の場に足しげく通い、そこからの提言を行っている方です。

Jackieさんの投稿で、希望を失っているように感じたわけではないのですが、英会話メジャーに立ち向かっていく時、少しは元気がでるのではと思い書か せていただきました。

いつも、投稿を参考にさせていただいております。特に、前に書かれた生徒さんへの指導内容は自分なりにまとめてとってあります。これからもよろしくお願い します。



【5187】
【タイトル】Naima さん
【 日時 】02/09/03 0:49
【 発言者 】根石吉久
【 リンク 】http://www82.tcup.com/8246/nessy.html


書かれませんね。
回転読みに取り組んでおられることと推測しています。
何か変化らしいものが生じましたらご報告をお願いします。

千田潤一さんの本をありがとうございました。
数日前に届いております。お礼を申し上げるのが遅れまして申し訳ありませ
ん。
千田さんは、5語までの分類しかしておらず、語数別分類の動機も私とは少
し違っておりますので、私のホームページ上の語数別分類は推進する価値は
十分にあることがわかりました。
いずれ、ご協力をお願いしたいと思います。

http://www82.tcup.com/8246/nessy.html



【5188】
【タイトル】べいべさん, Okada さん
【 日時 】02/09/03 1:11
【 発言者 】根石吉久
【 リンク 】http://www82.tcup.com/8246/nessy.html


 「回転読み」の実験はどんな進み具合でしょうか。
 「回転読み」は一つの文にとどまって練習するところが、「只管朗読」と違うところです。一つ一つの文を「回転読み」で仕上げ、ある程度のまとまった量を 「只管朗読」に持ち込むとうまく連携すると思います。

 「回転読み」で「音づくり」ができたら、意味と音を意識的に合体させますが、そのときには思い切ってスピードを落としてください。意味と音が分離しない 状態を維持しながら、非常な低速から再び徐々に加速していってください。その間、意味と音を分離させないことが眼目となります。

 日本語と英語のシンタックスの逆立のために、文全体としての意味がどうもうまく形成されないと思われるときは、読みが切断されてしまってもかまいません から、逆立したシンタックスのままに意味が流れるように、意識を集中させてください。ポイントは視線の動きを左から右への一方通行だけに使うことです。左 へ戻さないようにしてください。

 もしも、意味の流れが途切れてしまって、左へ戻す場合は、文の頭まで戻して、最初から再びゆっくりと文末に向かって下さい。文末までたどり切れないとき は、途中まで戻すのではなく、必ず文頭まで戻り、文頭から文末までたどり切る練習をしてください。

 それでも、文全体の意味がうまく形成されないという感じがする場合は、「音づくり」のための「回転読み」(低速から最高速度まで出す)に戻って、しばら く高速の「回転読み」を持続してから、再度極端な低速(切断を含んでもよい)で音に意味を合体させる練習に戻ってみてください。

 高速と低速を交互に使い分け、意識にゆさぶりをかけるわけです。

 いくつもの文を「回転読み」(音づくり)+「音と意味の同致」で仕上げ、まとまった量のものが連続して意味(イメージ)のともなうものとして読めるよう になったら、その状態のままでまとまった量を読めば、「只管朗読」になります。

 音と意味を合体させる場合は、英単語や熟語を日本語に置き換えず、「意味そのもの(イメージ)」を動かすようにしてください。「音づくり」と共に、これ がもっとも大事なことです。

 以上のアドバイスは、先日の「電話でレッスン」で札幌・Okada さんに言ったことに補足したものです。

 Okada さん

 Okada さんにも、以上の練習を試してみてのご報告をお願いしたいと思っていますので、よろしくお願いいたします。

http://www82.tcup.com/8246/nessy.html



【5192】
【タイトル】回転読み
【 日時 】02/09/03 6:56
【 発言者 】べいべ[Profile 関東地方に住む30代の男性の方]
9月に入り、回転読みにつかう教材を変えました。前に使っていたのでは、やや難しいので一度レベルを下げてみました。
新しく用意したのは、「英語の頭に変わる本」中田憲三著(中経出版)です。これは、リズムトレーニングと称し、リズムの同じ文を5つほど一度に学ように なっています。また、最初はリズムだけ「だ・だ・だー」と練習するようになってます。
この練習用のCDを、通勤で歩いているときや昼休みなど細切れ時間に聞いて、夜うちに帰ってから回転読みをしていこうと思っています。
9月中に1冊終わらそうとすると、一日あたり20〜30文になってしまい少し多いかなと思いますが、とりあえず始めてみます。
今日は40文もあって、そのうちいくつか抜き出すと
(1)I'll take two.
(2)It's your fault.
(3)You look down.
(4)By the way.
(5)I insist.
・・・
(10)I'm awake.
と続きます。今は文が短いですが、すぐ長い文になっていきます。

CD音声は、著者自身で、日本人が獲得する発音の参考になると思っています。また、発音を獲得するために発音体操(口をしっかり閉じてからパと音が鳴るよ うにあけて/p/の音を練習する。実際は、/pppppp/と繰り返す。それができると/pr pr pr pr/と発展していく)もついておりこちらも時間がとれたら取り組んでいきます。

音作りを意識して教材を決めましたが、意味とくっつくところまでしっかりやると決意しておりますので、そちらで気づいたことがあればまた報告いたします。



【5193】
【タイトル】sbさん
【 日時 】02/09/03 16:23
【 発言者 】Eliot
>advertisementの発音で指導上困られることはありませんか?

私は、この単語のように英米の発音が非常に違う場合には、原則として
アメリカ発音を用います。教室では特にそうです。理由は、録音教材の
アメリカ英語話者と同じ発音を覚えさせるほうが生徒の負担が軽かろうと
思うからです。

advertisement 米/"adv&r'taizm&nt/ 英/&d'v&:tism&nt/ 以外にも
vase 米/veis/ 英/va:z/
laboratory 米/'lab&r&"to:ri:/ 英/l&'bor&tri:/
など、たくさんありますよね。



【5194】
【タイトル】はじめまして
【 日時 】02/09/03 18:23
【 発言者 】Eric
はじめまして。ハンドルネームEricで今後この掲示板に色々書かせてもらおうと思います。ある偉大な方の御指導のもと、音声教育に情熱を注いでいる中高 一貫学校の英語教員です。1年前ぐらいから旧掲示板を含め皆様の熱いご意見、討論、(たまに)けんかなどを拝見いたしまして、私のようなものが出入りでき るレベルではないと思っておりましたが、そういう偉大な方たちと少しでも意見が交わせるのであれば幸いと思い、勇気を出して書き込みに参加させて頂こうと 思います。近いうちに今私が行っている音声教育の実態、効果、問題点などを書こうと思います。どうぞよろしくお願いいたします。まずはご挨拶までに。



【5195】
【タイトル】dの発音
【 日時 】02/09/03 18:54
【 発言者 】べいべ[Profile 関東地方に住む30代の男性の方]
先月の後半に挑戦した回転読みの中で困ったのは、
January and February were added later.
の中にあるaddedが、CDの音声のように発音できず、「アデド」の「デ」と勢いが足りないというか、つぶれているような感じの発音になってしまいま す。
また、Aprilの語源となったギリシャの神様Aphroditeのdの発音もうまくいきませんでした。
どうしてよいのかアドバイスをいただけないでしょうか?



【5196】
【タイトル】へいべさん
【 日時 】02/09/03 19:44
【 発言者 】Jackie
>最初は、見た目のいいやり方に生徒が殺到するかもしれません。でも、結果を出していけば、すぐに逆転すると信じています。」

へいべさん 励ましありがとうございます。
見た目のいいやり方、つまりは 楽しく英会話 よりも
音読をベースとした基礎体力づくりが 必要なことを 気付いてもらうこと、、これが とてつもなく 大きな壁に見えることがあります。
一見、自分一人でもできそうな 基礎訓練のため コーチなしでも また こんなこと 金をかけなくても 自分でできる、と思う人々に対する
マーケティングを 考え中です。
高橋尚子に監督が必要なように、おっとぉ 話がでかくなりすぎました。

インチキ(ちょっと言いすぎですが)英会話学校は 夢を売るマーケティングで 拡大しましたからねえ。

逆転をめざして。



【5198】
【タイトル】*(^o^)*
【 日時 】02/09/03 20:41
【 発言者 】Naima
ハンブルクは迷わず秋に突入です。 昨日の午前中は快晴にもかかわらず、薄手のコートが必要でした。 いたる所にリンゴの木があるのですが、実が落ち始め ています。

根石さんのビール腹など、ドイツでは可愛いもんです。 うちのだ〜〜りんは体重80kgになり、その腹は臨月の妊婦なみです。 身重ちゃん、ですわ。

ドイツ語回転読みの報告が出来なくて申し訳ありませんでした。 自分のホームページにドイツ語学習日誌を書いている最中でもありましたが、どうこをどう間 違ったのか、ファイルをめちゃめちゃにしてしまいました。 今週末に気合いを入れて新しいURLで更新するつもりです。

回転読みしてるのは昨年学校で使ってたThemen New 1と言うコースブックです。 自分でも薄々は気がついていたのですが、(^^; 、おそろしい事には、何と、5語文どころか3語文もあぶなっかしい状態だと言う事が判明しました。 赤っぱじなのですが、 Wer ist das? (Who is that?) を Where is that? と混同してた事も判明。 英語に似てるので、鷹を括って勉強してい結果です。

始めてまだ1週間ほどの事なので、ご報告するほどの成果はありませんが、それでも闇に目が慣れてくる様に、だんだん形が見えて来ている実感はあります。  既習の文のスラスラ化訓練の中で、うろ覚えだった人称代名詞の変化や動詞変化が確実に身に着いて来ています。 ややこしい冠詞や前置詞なども名詞や動詞と 一体化して頭に入って来ます。 一度はみっちり叩き込まれた文法事項なので、やる気になれば修得は速いように思えます。

語彙につぃてですが、初級で学習する単語は2500程度、ドイツの初級ドイツ語検定の必須単語もそれくらいと聞いています。 私の場合、この必須単語につ いても文の中に出て来ればなんとなく意味がわかるけれども、使い方を知らない単語が殆ど、という体たらくです。

実は、去年から引続き、週2回プライベートレッスンを受けています。 会話ではなく本読みです。

1冊8000語程度の長さの児童書を、先生の朗読と解説つきで読んでいるのでいるのですが、読み流し聞き流しているだけで、激しく音読してなかったのが災 いしてます。 朗読をにテープに録音して持ち帰り音読していましたが、2〜3回しかしていませんでしたので、いづれ時間的余裕ができれば、これも回転読み の教材にしようと思います。

今、読んでいる児童書はもうすぐ終わるので、その後は、回転読みで スラスラ化したテキストの文をつかって作文し、先生が添削し録音したものを回転読みする、それを実際の場で使ってみる、と言う手順で行こうかと思ってま す。

多読で認識語彙は増えるでしょうが、それを活用語彙にするには、やはり音作り、例文の回転読み、回転書き、その語を使っての作文と音読、などがなければ、 磁場のある所に住んだところで身つかないです。 根石さんのおっしゃる通り、私の様に文法の基礎がグラグラの者が多読による学習を始めても隔靴掻痒の感が あります。(ん? この4文字熟語の使い方、ピント外れか...) とにかく、まずテキスト3巻をやっつけてしまってからにします。

今学期はお約束(?)どおり、ドイツ語学校の受講の更新はしませんでした。 結局すべき事は自学自習なので、それが出来ていない状況で学校に通っても無駄 な事が身に染みてわかりましたので。

このまま順調に回転読みを続ければ絶対ものになるぞ、との実感をすこしづつ得はじめると、あれだけやる気のなかったドイツ語に対しての意欲も湧いて来てい ます。

現在、旧友の娘息子達3人が我が家に居候しています。 朝夕は学生寮の管理人おばちゃん、日中と土日は観光ガイドのねえちゃん状態なので、しばらくはろく に時間がとれませんが、いい結果をご報告できる様に続けて頑張りますね。

根石さん 夜出歩いて怪しまれない様にお気をつけ下さい。



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【5199】
【タイトル】dの発音
【 日時 】02/09/03 22:07
【 発言者 】Eliot
べいべさん

/d/を発音するときに極力舌先が前歯に触らないようにして、
代わりに前歯の根元の歯茎に舌先を押し当てて発音すると
英語の/d/になるはずです。/t/についても同じです。英語人が
teaと発音するときの/t/の音は日本語の「ティー」の最初の
子音とはずいぶん響きが違いますが、舌先の当たる位置を
調整するだけで日本語のタ行の子音が英語の/t/になるはずです。



【5200】
【タイトル】皆様
【 日時 】02/09/04 1:05
【 発言者 】根石吉久
【 リンク 】http://www82.tcup.com/8246/nessy.html


 Eliot さんが書かれた以下のポイントは貴重です。

----------------------------------------------------
以下、日本人英語学習者のための指針です。
@/a:/ /o:/ /ou/の三つを区別する必要があるので、/a:/を口を一杯に
 開いて発音し、/ou/は唇をしっかりと丸めて「オ」を発音した後に弱い
 「ウ」にスムーズに移るようにする。/o:/は/a:/と/ou/の中間の音
 として、唇を少し丸めて「ゆで卵くわえ」の要領で発音すればよい。
 決して /o:/ を「オウ」のように言わないようにすること。

A/o:r/の/r/を発音する習慣のない人は、/o:r/は@の要領で/o:/と
 発音すればよい。あくまで/ou/との区別をつけるようにすること。
 一方、/o:r/の /r/を発音する習慣のある人は/o:r/の出発点の音は
 日本語のオに聞こえる音でありさえすれば問題ない。

B/a:r/の/r/を抜かしても一向にかまわない。/r/の発音に気を取られて、
 /a:/の音が妙になったら通じないので、/a:/をしっかり発音すること。
----------------------------------------------------

 質問がありましたら、根石にしてみていただけたらありがたく思います。
 私が説明してみて、いや、違うぞ、という場合は、Eliot さんからチェックが入りますから、質問する人も質問される人(俺)も比較的気楽です。
 このあたりが実に掲示板というもののいいところです。
 初心の方に私が説明することで、私が勉強できるので、私が嫌でなかったら私に説明させてください。説明させろよ、このやろ、とは申しません。
 直接に Eliot さんから説明してもらう方がいいもん、という方は、勝手にしてみて。

http://www82.tcup.com/8246/nessy.html




【5202】
【タイトル】べいべさん
【 日時 】02/09/04 1:15
【 発言者 】根石吉久
【 リンク 】http://www82.tcup.com/8246/nessy.html


[d]なんかの連続が、エイトビートがフォービートになるような感じで言え
ないという問題は、音読(回転読み)の回数の問題に帰着すると思います。

Eliot さんの舌の位置に関する説明をよく消化した上で、なにはともあれ、
回数を回すこと。音が安定したら、徐々に回転を速くしていくこと、あたり
がポイントかと思いました。

http://www82.tcup.com/8246/nessy.html



【5206】
【タイトル】ありがとうございます
【 日時 】02/09/04 6:53
【 発言者 】べいべ[Profile 関東地方に住む30代の男性の方]
Eliotさん、ありがとうございました。
舌の先の位置が少し変化しただけでも音が変わっていくのですね。
自分の感覚ですがずいぶんよくなったように思います。

根石さん
回転読みの回数の問題に帰着するとのこと、おっしゃるとおりに思います。
連続すると舌がついていかないので、音が英語らしさを失ってくるのですね。今は100回以上の音読が必要に思っています。(2語、3語くらいの文なので 100回もたいそうなことではないのですが)
また、この語数の文ですと、連続して10回は回転させようと挑戦しております。



【5211】
【タイトル】音声授業
【 日時 】02/09/04 14:57
【 発言者 】Eric
私が今行っている音声授業は、日本の学校ではほとんど行われていません。それはみなさんよくご存じのことだと思います。はっきり言って異質なことをしてい ると自分ではよく分かっていますが、生徒の反応はとてもいいです。少なくともだらだらと文法を説明して、カタカナ発音で音読させるよりよっぽど活気があり ます。何より、何も隠さずありのままを見せた授業参観では、「目から鱗でした」「私もあんな授業を受けたかった」「今後とも是非続けてください」というお 褒めのことばしかありませんでした。国が考えている英語教育と、子供たちがそして親たちが求めている英語教育にはまだまだ大きな違いがあるのだと思いま す。具体的にどういう授業かは今後少しずつ書こうと思います。文法の授業を削ってまで音声教育をしているので今現在文法の力は十分ではありませんが、何度 も正しい音で読む練習をしていこうと思っています。「量はいつか質にかわる」、音声教育は100利あって1害なしだと思います。



【5212】
【タイトル】最近思うこと
【 日時 】02/09/04 20:17
【 発言者 】sb[Profile 近畿地方に住む30代の男性の方]
>新しいことをやる時間を「もぎとる」ことができるかどうかは、一週間
の間の練習の質次第です。具体的には、まずは音読の回数を増やしていた
だくことで対処できるはずです。まずそれをやっていただきたくお願いい
たします。
レッスン日だけ練習することもありました。何とか時間をうまく作りとにかく「ゴースト」を終わらせたいです。「ゴースト」を終わらせるのは私にとってたい へんです。「ゴースト」を終わらせることにどれだけ意味があるか今の私は本当に理解していません。でも最近、初見の文の10数回程度の回転だけで5回連続 できるようになることが多くなってきました。とてもうれしいことです。これはたいへんなことです。「電話でレッスン」の収穫です。確かに700選もいろい ろあるようです。エリオットさんにもいろいろ教えてもらいました。根石さんの丁寧な解説プリントもいつでも参照できるように送っていただきました。700 選はシンタックスの内在化(文語体口語体共に)と割り切っています。コロケーションや現代の用法などの頻度(つまり本当に頻繁に使われてそれが相手にとっ てもイメージしやすく、コミュニケーション上もよい使い勝手のよいチャンクや文)もクリアしなければなりません。まずは、根石さんのアプローチで「質」を 確保する。その次に「英語のあふれ」としてそれこそ千田さんらのコレクションの文(1語〜せいぜい7・8語までくらいの文)や「今・ここ・私」に「近し い」ものを少しでも多く「アウトプット」することで「インプット」していきたいと思っています。今後ともいろいろアドバイスをよろしくお願いします。



【5213】
【タイトル】発音の基本書
【 日時 】02/09/04 20:30
【 発言者 】sb[Profile 近畿地方に住む30代の男性の方]
>advertisement 米/"adv&r'taizm&nt/ 英/&d'v&:tism&nt/ 以外にも
vase 米/veis/ 英/va:z/
laboratory 米/'lab&r&"to:ri:/ 英/l&'bor&tri:/
など、たくさんありますよね。
&はschwa?ですね。laboratoryの英音、知りませんでした。私はlaboratoryは米語で、advertisementは英語 と米語が自分の中に混在していることを、いま意識しています。
発音の基本書を作られるのなら、付属CDはエリオットさんの音がいいと思います。本当に発音に関する出版物はお粗末過ぎます。エリオットさんに教えていた だいた「発音パーフェクト辞典?」で、初めてほぼまともなものに出会いました。でもエリオットさんが初心者向けの本当に基本的なものを出版されることで、 「日本人の日本人による日本人のための英語発音(音読)基本書」の誕生です。楽しみにしていいですか?「発音パーフェクト辞典」を読んでの質問がいくつか あるのですが、この「大風呂敷」で質問させていただいてもよろしいですか?



【5217】
【タイトル】こういう本がありました。
【 日時 】02/09/05 1:40
【 発言者 】村田
「それでも英語やりますか─英語病を克服しないと英語も上達しない!」(藤田悟 編著:洋泉社MOOK)という本を読みました。著者は大学の先生です。

冒頭の総論的な部分を読んでいて、根石さんの言ってることとかなり近い感じがしました。
例えば、語学をする理由。
著者は、現代日本で英語(外国語)を学ぶ理由は、文化的価値のみ、と言ってます。

「英語を学んだ非英語人は、英語の言語世界のことを知ることができるが、同時に英語以外の言語の世界(自分の母語の世界)も知っている、英語を使う場面で はそれなりの英語的作法・思考法で自分を表現したり情報を得たりする一方で、英語以外の言語世界でもそれにふさわしいやり方で考えを整理したり、表現した り、発想したりすることができる。一人の人間の中に複数の言語世界が共存していることになる。言語は特有の発想法や文化的色づけを伴っているから、複数の 言語世界に生きていれば、一人の人間の中に矛盾・葛藤が生じてくることは避けられない。自分でバランスよくコントロールしないと、人格の統合が破壊されて しまうことさえあり得る。
複数の言語を一人の人間が使うということは、そこに生じる矛盾や葛藤を引き受けることになるが、同時にいろいろな意味で活力のもとにもなる。これと比べ て、(たとえば)英語一色の世界にしか生きていない人間の貧しさというものは容易に想像することができる…(p.33-34)」

根石さんは、英語をやる理由のひとつとして、「語学をすることによって日本語の言葉の富が豊かになる、そして英語側の富も豊かになる」ということを挙げて いましたが、相通ずるものを感じました。

この本には、國弘正雄さんへのインタビュー「英語は必要悪です」と、著者とピーター・バラカンの対談「わたしが日本語を話せるようになるまで」というのが 収録されてます。ピーター・バラカンの部分はまだ読んでいませんが、面白そうです。



【5219】
【タイトル】sbさん
【 日時 】02/09/05 11:26
【 発言者 】Eliot
>「日本人の日本人による日本人のための英語発音(音読)基本書」の
>誕生です。楽しみにしていいですか?

ぜひ本は作りたいと思っています。あまり先のことにならないように
取り組むつもりです。

>「発音パーフェクト辞典」を>読んでの質問がいくつかあるのですが、
>この「大風呂敷」で質問させていただいてもよろしいですか?

どうぞ何なりとお願いします。



【5221】
【タイトル】/o:r/
【 日時 】02/09/05 11:48
【 発言者 】Eliot
------------------------------------------------------------
A/o:r/の/r/を発音する習慣のない人は、/o:r/は@の要領で/o:/と
 発音すればよい。あくまで/ou/との区別をつけるようにすること。
 一方、/o:r/の /r/を発音する習慣のある人は/o:r/の出発点の音は
 日本語のオに聞こえる音でありさえすれば問題ない。
------------------------------------------------------------
上の記述に補足します。

/o:r/の/r/を抜いて発音しても一向にかまいません。無理に/r/を
言おうとすると/o:/の母音がきちんと発音されずに間違った音に
なってしまう心配があります。"Of course."と言うつもりで、
"Of curse."と発音した大学生がいましたが、これではだめです。

/o:r/の/r/を発音しない人は、語末に/o:r/が来る場合に/o:/の
代わりに/o:&/のように/&/(=あいまい母音=さかさe)をつけて
言ってもいいと思います。そうすれば、/ou/との区別がいっそう
はっきりします。語中でも/o:&/と発音してもいいのですが、
言いにくいと思いますので、語中では/o:/と「むきゆで卵くわえ」の
要領で言えばいいでしょう。
例えば
 store /sto:&/ ただし storm は /sto:m/
 for, four /fo:&/ ただし fork は /fo:k/

このように storeとstormの母音として/&/ありとなしの二種類を使う
ことは英米人の間にも存在することであり、決して間違いではありません。



【5223】
【タイトル】「電話でレッスン」を受けて
【 日時 】02/09/05 15:04
【 発言者 】tiny sand[Profile 九州地方に住む50代の女性の方]
   根石先生こんにちは 佐賀Kです
   皆様  初めまして

「電話でレッスン」を始めてから、2ヶ月程経ちましたので、少し感想を
書いてみたいと思います。

パソコンの初心者である私は、ネットサーフィンがおもしろくあちこちで
「ホームページ」を楽しんでいました。その時「素読舎」を知りました。
今年の5月のことです。「素読舎」は中身が濃く1ページ1ページが、花火が
ドカンと上がるくらいに迫力があって本当にびっくりしたものです。

共感するところが多く、早速「英語どんでんがえしのやっつけ方」を読みました。この本を読んでしまってからレッスンの申し込みをしようと思って
いましたが、根石さんの時間枠が埋まらないうちにと思い、50ページ位
読んだところで申し込みをした次第です。

でも早くレッスンを受け始めてよかったなあと思いました。
「回転読み」はとてもおもしろいです。
初めての文を読む時、口は重く頭も重いのですが、くるくる読んでいく
うちに、口が少しずつ軽くなって頭もすっきりしてきます。一文につき
100回程読むと音が安定してきて口がなめらかになってくるようです。
50回ずつ分けて読む時もありますが、やはり連続して100回の方が感触が
違い、その後の練習も楽になるように思います。

私は17.8年程前に、国弘正雄さんの「英語の話しかた」という本を読み
ました。その中で「只管朗読」という言葉と「中学校の教科書を500回
ないしは1000回も読んだ」ということが、とても印象に残りずっと頭の
片すみにありました。
かといって何をするでもなく、気まぐれに「NKHのラジオ講座」を聴いたり
「テレビ講座」を見たり英会話学校に行ったり・・・
恥ずかしいのですが、何一つインプットすることもなく今日まできて
しまいました。

もう一度英語をやり直したいと思った時に、根石さんと出会うことが
できたことを大変感謝しています。それと同時に幸運に思っています。
また、私が大切に持っていた国弘さんの本が(ここでは新しい方の本
ですが)たびたび登場するので嬉しいです。

話は変わりますが、13年程前に「松香フォ二ックス研究所」の
「フォ二ックス講習会」と「発音クリニック」に参加したことがあります。
「フォ二ックス」(音と文字の関係)は、新鮮で興味深くその後
スペリングを覚えるのにとても役に立ちました。 「クリニック」の方は
今のことは知りませんが、その頃は30人程のクラスでネイティブの先生が
すべて英語で講義されたので、初級者である私にはよくわかりませんでした
それに根石さんもおっしゃっているように、ネイティブの人には日本人の
口の動かし方は、わからないと思いました。

「電話でレッスン」は1対1で丁ねいに教えていただけるので、
よくわかります。
「apple]の「a」は参考書などには「口をエの形にしてア」とか
「アの形にしてエ」とか書いてあって、口がまごまご、もぐもぐしてしまい
ます。でもレッスンでは、その音を「一瞬般若」とか「口の両端をつり
上げて」と教えていただいたので、パッと出せるようになりました。

それでは根石先生 これからも御指導よろしくお願い致します。
皆様       いろいろとアドバイスをよろしくお願い致します。

初めに少しと言っておきながら、だらだらと長くなってしまい
申し訳ありません。






【5227】
【タイトル】根石さんの「意味の充電」以降の作業
【 日時 】02/09/05 21:42
【 発言者 】sb[Profile 近畿地方に住む30代の男性の方]
>意味がわからないものをいくら読んでも「それだけでは」力にならない
ということを國弘さんは「意味のわかった後の音読」という言い方で
おっしゃっていたのではないでしょうか。
ありがとうございます。その通りですね。「意味の充電以降の作業」に移る前の長いながーーーい、「いろんなことを考える段階」がありますね。「いろんなこ と」とは「構造、音声、文法など」です。



【5228】
【タイトル】sbさん
【 日時 】02/09/06 17:26
【 発言者 】Eliot
twelfthsの/l-f-th-s/のは連続の方がglimpsedの/m-p-s-t/よりも
は難しいのは、舌や唇のが動きが大きくならざるを得ないからです。

texts /teksts/の/k-s-ts/のように三つの子音の連続と考えるべき
です。なぜなら、この語をどんなにて区切って発音しても /ts/ を
/t/と/s/に分けて発音することがないからです。/ts/は/ch/と同様に
一つの子音と考えるべきです。

次のペアの/ts/と/t s/は別の発音です。/ts/は一つの音、/t s/は
二つの子音です。
knots and /na:ts and/
not sand /na:t sand/



【5230】
【タイトル】(無題)
【 日時 】02/09/07 2:15
【 発言者 】Eric
今日他校からの転入生3名に前の学校で音声について教えてもらいましたかと質問したところ、「まったくない」と言っていました。ちなみに私立ですので、転 入考査を受け、それなりの成績がないと入学できない学校です。試しに教科書を読ませたところ、単語の読み間違いというのはほとんどありませんでした。本人 たちも、実際に教えていた英語の先生、塾の先生もそれで満足だったのでしょう。しかしやはりカタカナ読みでした。ちなみに私が教えているのは中学1年生 で、ほぼ全員中学校になってから英語を習い始めた生徒たちです。1学期約2ヶ月間教科書、文法をいっさいしないでひたすら発音指導をしました。教科書に 入ってからも音読ばかりして、さらに発音についてやってきました。夏休みの1ヶ月を引いたとして約4ヶ月分の差は大きいと感じています。転入生たちには意 識改革をまずしなければいけません。ただ、私の授業について話をしたところ、目を輝かせ興味深そうに聞いてくれていました。やはり、ほとんどの人が正しい 発音で上手に読めるようになりたいと思っているんでしょうね。



【5231】
【タイトル】sbさん
【 日時 】02/09/07 2:29
【 発言者 】根石吉久
【 リンク 】http://www82.tcup.com/8246/nessy.html


>「意味の充電以降の作業」に移る前の長いながーーーい、「い
ろんなことを考える段階」がありますね。「いろんなこと」と
は「構造、音声、文法など」です。

 「いろんなこと」が必要な段階では、すべての「いろんなこと」をきちんとやるのがいいと思います。それらすべてに共通する肝要なコツは、しっかりと「思 う」ということです。
 考えること、推理すること、解析すること、断定すること。イメージを作ること、イメージを動かすこと、イメージを動かして抽象度を高めること。これらは すべて、「思う」ということから派生する様々な姿態です。様々な姿態をそれぞれに名付けたものに過ぎず、中心にあるものは、「思う」ということです。

 さまざまな心の労働による姿態は、心に動くすべての仮象によって、心を耕すことのためにあります。政治や経済の道具となるためではないと思います。
 語学の対象としての言語の中では、英語はもっとも世知辛いものです。
 英語以外の語学をやる人の多くに自明のことが、英語をやる人々には自明でないことがままあります。

 自分の意識の力を信じること(イメージの多産を信じること)と、現世の力を信じること(アメリカを機軸とする信仰に入ること)とは、私においてはうらは らなことです。
 英語をやりながら英語信仰に逆らうこと、これは私において、深いところで一致しているもと思われます。

 例えば通訳、例えば翻訳、例えば英語教育。例えば、例えば、例えば、道具としての英語。
 それらは身過ぎ世過ぎです。そして、それもまた語学でしょう。
 しかし、語学の星はまったく違う空に光り出すものと私は思っています。

http://www82.tcup.com/8246/nessy.html



【5232】
【タイトル】訂正
【 日時 】02/09/07 2:32
【 発言者 】根石吉久
【 リンク 】http://www82.tcup.com/8246/nessy.html


深いところで一致しているもと



深いところで一致しているものと

http://www82.tcup.com/8246/nessy.html



【5233】
【タイトル】Eric さん
【 日時 】02/09/07 3:02
【 発言者 】根石吉久
【 リンク 】http://www82.tcup.com/8246/nessy.html


>今日他校からの転入生3名に前の学校で音声について教えてもらいました
かと質問したところ、「まったくない」と言っていました。

 日本の英語教師たちの皆が皆無能なわけではないと思います。
 Eliot さんに向けて書いたことがありますが、日本に日本人のための英語
の音声学が成立していないことが諸悪の根元だと私は考えています。つまり、
大学がおさぼりを続けていることが諸悪の根元です。

 例えば、Eliot さんが書かれた「殻をむいたゆで卵をくわえるつもり」の
口の形という言い方などは、実に秀逸です。
 こういう種類の知識を私ども英語に関わる人間で集積していく必要がある
と私は強く信じています。英語を学ぶ日本人にもっとも必要な言葉は、こう
いう種類の言葉だと思います。

 音でさえ、一度はこういう言葉で理解し、その理解を通して、ネイティヴ
音の複製を媒介にするというのが、日本での英語音声の扱い方としてもっと
もまっとうなものだと考えています。そうすれば、英語の音の繊維が見えて
くる。


 日本の学校の英語音の扱い方は、何の説明もしないまま、ネイティヴ音の
複製を聞かせ、それをそのまま真似して言えというようなことばかりやって
きたと思います。英語フリークには羞恥心があまりありませんので、そんな
やり方でも喜んで真似するかもしれません。喜んで真似しているうちに、上
手になって、後に留学などして、ぺらぺらになって帰ってくるなどというこ
ともよく見られる光景かもしれません。そして、心がぺらぺらにうすっぺら
ということもよくあることです。

 Eliot さんや Eric さんがやっておられる音声教育は絶対に必要なもの
です。しかし、それとまったく同等の比重で必要なものは、語学の領域にお
ける意味論だと考えています。

 音がいいかげんだと、語学をやっていく上で、圧倒的に不利です。つまり、
損得でいうなら、圧倒的に損です。語学での音の問題は、正しいとか正しく
ないという問題よりも、はるかに損得の問題だと考えています。

 音と意味の合体の問題こそが眼目だと思っています。
 これは損得を越えた問題です。むしろ語学の成否を決める肝要な一点であ
り、音と意味の合体(同時性)を欠いたら、いくら良質な音を教室で成立さ
せても、語学は成立しません。

 そして、生徒の脳味噌に手をつっこんで、音と意味を合体させることはで
きず、音と意味の合体は、ただただ生徒の主体性にまかせられるしかないと
いうことが、原理として成立します。

 だとすれば、そこで説得力を持ちうる語学論が肝要ではないでしょうか。

 もちろん、日本に英語のまともな音声教育がほとんどないことは重大な問
題ですが、それ一つが解決すればすべてが解決するというようなことではな
いでしょう。
 大学の教師どもをどやしつけて、音声学をちゃんと作らせること、さらに、
音と意味の合体(同時性)に導くことのできる言葉(語学論)を成立させる
こと。

 日本の英語に緊急に必要なことは、そういうものだと思っています。

 まともな英語の音声教育は、音と意味の合体(同時性)を成立させる
ためにこそある。そう考えていますが、いかがでしょうか。

http://www82.tcup.com/8246/nessy.html



【5234】
【タイトル】告白
【 日時 】02/09/07 3:12
【 発言者 】根石吉久
【 リンク 】http://www82.tcup.com/8246/nessy.html


 異質シンタックスを越えて、その向こうへ歩くこと。
 これが、日本在住のままに英語を作ってきて、ほぼ30年に近い私においても、いまだ苦労するところです。
 この苦労は、ちまたの英語フリークどもの知ったことではないでしょう。

 異質シンタックスを越えた地点で、エセアメリカ人みたいな歩き方だけはしたくない。

http://www82.tcup.com/8246/nessy.html



【5235】
【タイトル】tiny sand さん(1)
【 日時 】02/09/07 4:07
【 発言者 】根石吉久
【 リンク 】http://www82.tcup.com/8246/nessy.html


 もういちど、「電話でレッスン」を受けられての感想を読み直して、本当にうれしい思いをいたしました。感謝いたします。
 うちの女房の世間での評判は、「お前には過ぎた女房だ」というものですが、tiny sandさんが書いてくださったものを読まれた方々は、「お前には過ぎた生徒だ」と言うかと思いました。女房に関しては、私にも言い分があり、世間の評判 をそのまま鵜呑みにするものかと思っていますが、tiny sand さんに関して「お前には過ぎた生徒だ」と言う人がいたら、私は「その通りだよ」と言えると思いました。

> 初めての文を読む時、口は重く頭も重いのですが、くるくる読んでいく
うちに、口が少しずつ軽くなって頭もすっきりしてきます。一文につき
100回程読むと音が安定してきて口がなめらかになってくるようです。
50回ずつ分けて読む時もありますが、やはり連続して100回の方が感触が
違い、その後の練習も楽になるように思います。

 「くるくる読んでいく」という言い方が面白いです。
 本当に女の人は語学が好きな人が多いですが、どうしてなんだろうと以前から不思議に思っています。私の場合は、「うなろぅ、英語めが」という感じで、当 初から非常に敵対的というか、「やっつけるべき対象」だったのですが、tiny sand さんはまるでそうではない。私は、語学に対してそんなに融和的になれず、いまでも、「野郎、語学めが、てめえ、論にしてまるめてやるから待ってろ」ってな 感じです。

 私のホームページを読まれてから「電話でレッスン」を申し込まれる方は、非常に練習の質がいい人が多いと私ははっきり感じています。語学論をやってきて よかったと思える時は、そう感じることができる時です。どうぞ、今の練習の眼目を外さず、続けてください。必ず飛躍のある方だと見込んでいます。

> 私は17.8年程前に、国弘正雄さんの「英語の話しかた」という本を読み
ました。その中で「只管朗読」という言葉と「中学校の教科書を500回
ないしは1000回も読んだ」ということが、とても印象に残りずっと頭の
片すみにありました。

 國弘さんは、私の先達であると私は勝手に決め込んでいます。
 直に教えを乞うたこともなく、お会いしたこともなく、著書の書評をやったことがあるだけですが、戦後の日本でまともな「語学論」を成立させた人は、この 人一人だと思っています。
 多読、ディベートなどを唱えた松本道弘などは、自身が毎日、商社でキッタハッタの商取引を英語でやっていたことが、電話線を通じて日々英語の磁場の磁力 を浴びていたことであることを、言い切れておりません。多読、ディベートなどの練習が成立しうるための前提を提示できておりません。そのくせ、「英語道」 などを唱え、語学を修練に変え、まったく英語の磁場を欠いて生きる人々に、スキルを信仰させ、自分を高みに上げるという間違いを犯しています。私は、いつ か松本道弘について、しっかり論じてみたいというもくろみがあります。
 「磁場」という一語によって、松本のスキルの種明かしは可能だと思っている者です。

 國弘さんの「只管朗読」は、松本が欠いた「前提への認識」によるものです。
 私の先達は、今だ國弘正雄一人です。

http://www82.tcup.com/8246/nessy.html



【5236】
【タイトル】tiny sand さん(2)
【 日時 】02/09/07 4:08
【 発言者 】根石吉久
【 リンク 】http://www82.tcup.com/8246/nessy.html


> また、私が大切に持っていた国弘さんの本が(ここでは新しい方の本
ですが)たびたび登場するので嬉しいです。

 私は古い方のやつを持っていないのですが、お貸しいただけませんでしょうか。
 読んで必ずお返しいたしますので。

> 「電話でレッスン」は1対1で丁ねいに教えていただけるので、
よくわかります。
「apple]の「a」は参考書などには「口をエの形にしてア」とか
「アの形にしてエ」とか書いてあって、口がまごまご、もぐもぐしてしまい
ます。でもレッスンでは、その音を「一瞬般若」とか「口の両端をつり
上げて」と教えていただいたので、パッと出せるようになりました。

 実のところを申し上げると、tiny sand さんが出される発音は、私が出せないでいる音を多く含んでいて、忸怩たる思いを持つことがあります。
 個々の音に関しては、私よりはるかに上手に出されるものが多いです。
 たまに直すべきだなと思う音があって、直します。そのあたりでは私には蛮勇というものがあります。
 また、イントネーションが盆踊りだなどと、私はづけづけと言います。また、音読が安定した後で少しずつ音読のスピードをあげてみてくれというような注文 をつけました。そして、一週間後には、音の流れの中にきれいな子音の連続が穫れていました。そして、盆踊りが少しダンスっぽくなっていました。こういう素 直さには本当に頭が下がります。
 必ず飛躍される方だと思うことには、こういう根拠があります。

> 皆様       いろいろとアドバイスをよろしくお願い致します。

 皆様

 tiny sand さんは、私の可愛い生徒さんです。
 アドバイスをよろしくお願いします。
 Eliot さんの講義をすべてその場で理解できるだけの音をすでに備えておられる方です。
 個々の音に関してより、tiny sand さんが求めておられるのは、「音と意味の同致」のレベルの練習方法だと私は考えています。
 このあたりに比較的分け入った方は、sb さんですが、このあたりのことを言葉にしてみることを sb さんにお願いします。
 また、最近ここに踏み込まれているのは、札幌・Okada さんです。
 Okada さんにも、お願いしたいと思います。

http://www82.tcup.com/8246/nessy.html



【5237】
【タイトル】死なない英語
【 日時 】02/09/07 4:16
【 発言者 】根石吉久
【 リンク 】http://www82.tcup.com/8246/nessy.html


Jackie さん

お知り合いに、出版社の方がいらしたら、この私をご紹介ください。
言いたいことは、この掲示板で言っていきますが、もっとすっきりした形で
読めるものを編集してくれる編集者が、喉から手が出るほど欲しいです。

http://www82.tcup.com/8246/nessy.html



【5238】
【タイトル】村田君
【 日時 】02/09/07 4:23
【 発言者 】根石吉久
【 リンク 】http://www82.tcup.com/8246/nessy.html


> 「それでも英語やりますか─英語病を克服しないと英語も上達しない!」(藤田悟 編著:洋泉社
MOOK)という本を読みました。著者は大学の先生です。

 その本、貸してください。

http://www82.tcup.com/8246/nessy.html



【5241】
【タイトル】sb さん
【 日時 】02/09/07 5:07
【 発言者 】根石吉久
【 リンク 】http://www82.tcup.com/8246/nessy.html


 一度コンピュータの電源を切って、いつものように英語のペーパーバックを持って、寝床に横になりましたが、sb さんに書いておこうと思い、もう一度机に戻りました。

 ヴォキャブラリーの増強に関して、今後、私がやっていこうと思っている練習方法の一つを書いておこうと思ったのでした。

 現在、私はコナン・ドイルの The Hound Of Baskervilles というやつを読んでいます。
 最終章になり、もうすぐ種明かしになります。この次は、ドストエフスキーの Idiot の英訳本を読む予定です。

 で、お奨めしたいのは、ペーパーバックスを読むことです。
 適当なページを開いてみて、1ページに5つくらいわからない単語がある本を選ばれると、ストレスなく読めます。

 いわゆる「多読」を勧める人たちは、読みながら辞書をひくなと言っています。この点に関しては私も賛成です。また、「多読」派の人々は、とにかく読め、 たくさん読め、推理を働かせて意味をとり、単語になじめと言っています。この点に関しては、私は半分賛成で、半分反対です。

 私が勧めたいのは、辞書をひかないで読み進めるときに、シャープペンシルを使うというやり方です。やることは単純で、知らない単語があったらシャープペ ンシルで印をつけるということだけです。それ以外は、普通に読書していきます。

 印は、アンダーラインだけでもいいですが、私は最近老眼がすすんでしまい、後でわかりやすいように知らない単語を四角で囲んでいます。いずれにせよ、後 ですぐにわかるように印をつけます。

 いわゆる「多読」派の人々のやり方と違うのは、知らない単語に印をつけていくということだけです。こうして、何冊もどんどん読みます。

 単語の練習ですが、「電圧装置」をお勧めします。

 読書は読書で進める。ただし、印だけつけておく。
 単語練習は単語練習で別にやる。印がついている単語を拾って、「電圧装置」でやります。読書と単語練習の二本立てに、「電圧装置」をかませるだけです。

 ヴォキャブラリ増強は、しょせん少しずつたくさんやる以外にないので、この方法はお薦めできます。読み終わった英語の本(未知の単語に印がついている) を本棚の同じ場所に固めておきます。一冊ずつ、少しずつ「電圧装置」で単語を殺します。一冊目が終われば、二冊目をやります。その間に、読書は十何冊目か に進むかもしれませんが、二本立ての間のスパンが開くのは気にしないでやってください。単語練習で片づけるのが、4,5冊目になれば、未知の単語として印 をつけておいたもののいくつもが既知のものに変わっているのに気付くだろうと思います。

 私はなかなか時間がとれず、ヴォキャブラリ増強はとぎれとぎれにやっています。
 いずれにせよ、この作業はきりがなく、しょせん死ぬまでやるしかないものだと思ってやっています。
 わかりにくいところは、ご質問ください。

http://www82.tcup.com/8246/nessy.html



【5242】
【タイトル】大学
【 日時 】02/09/07 8:50
【 発言者 】Jackie
>もちろん、日本に英語のまともな音声教育がほとんどないことは重大な問
題ですが、それ一つが解決すればすべてが解決するというようなことではな
いでしょう。
大学の教師どもをどやしつけて、音声学をちゃんと作らせること、さらに、
音と意味の合体(同時性)に導くことのできる言葉(語学論)を成立させる
こと。

知り合いのAETが大学講師の口を探していて その手伝いに 教官公募のHPを見ている。( BA MAとも日本語専攻のバイリンガル。TESOLは持っ ていないが 小,中、高で AETとして英語を教えた。教育に熱意のある日系女性)

大学の教師になるのは 現在かなり狭き門みたいですね。
非常勤講師でも博士号が必要なことも多い。いくつかの論文提出、日本人でも英語で講義ができることが 条件になっている。
優秀な方々が教鞭をとっている。

近頃の授業は 映画を使ったり。ディベートがあったり、通訳もどきの訓練があったり HPのシラバスを垣間見る限り とても 面白そうだ。 私も取りたい 授業がわんさかある。

それなのになぜ 一向に日本の英語は改善されないのだろう。 一クラスの人数が多すぎるのだろうか? 教授講師たちが自分の論文,研究に急がしすぎるのだ ろうか?
それとも日本で生活していく上で一部の人を除き英語なしで生きていける=必要性がないからだろうか?

いや、
大学受験をくぐりぬけても 多くの大学生の 英語の土台がぐらぐら(音声素読 内在化)だからかもしれない。



【5243】
【タイトル】松本道弘
【 日時 】02/09/07 10:09
【 発言者 】べいべ[Profile 関東地方に住む30代の男性の方]
おはようございます。

根石さんの書かれた松本道弘が私が持っている松本道弘への印象と少し異なり、また、その違いが「磁場」とはどういうものだろうと考えようとするとき干渉し てしまうので、相違することを書きます。

私が現在持っている著書は「TIMEを読む」と「FENを聴く」(講談社新書)だけですが、その他の著書で次のよう書かれていて、今でも覚えています。
・商社に入社したが、海外とのやりとりの全くない部署に配属された。
・そのため、もどかしさのような気持ち(だったかな?)にとらわれた。
・商社の雰囲気としては英語をやっていくことに理解があったが、松本は会社では英語のえの字も見せまいと決意する。
・その後、英語を使わない業務に従事した。

とあるので、「きったはった」の世界に生きる松本とは違う印象があります。

話がそれますが、もう一つ印象に残っているのは、日系人のふりをしてデパートなどの英語の多少使えそうな店員に英語で話し掛けを行ったということです。こ れは、根石さんのいう自分を高みにおいたということでしょうか?
自分をネイティブにおくことにより、強引に、日本において磁場を作ったようにも思えます。

ずいぶん話をそらしてすみませんでした。今、松本道弘論を聞きたいわけではなく、根石さんにその準備ができましたら、その時に伺えればと思っております。 ですが、私にとっては強烈な印象でしたので、磁場を論じるたとえとして松本道弘が登場すると混乱してしまうので書きました。



【5244】
【タイトル】はじめまして
【 日時 】02/09/07 10:16
【 発言者 】HIRATA M[Profile 神奈川に住む30代の男性の方]
皆さんはじめまして。HIRATA Mと申します。
根石さんからのお誘いもあり、初登場です。
私は、現在のところカタコトの英語しかしゃべれないのですけど、2年半近く、地元横浜鶴見
にある、発音を専門に教えてくれる学校に通っています。通い始めたきっかけは、佐伯智義さ
んの「英語の科学的学習法」(講談社)という本を読み、英語の学習は発音から始めなければ
ならない、と書いてあったからです。同書では日本語と英語の音素数の違いや、発声器官の筋
肉の違いについて触れてあり、成る程!英語はまず発音だ!と納得したからです。さらに良い
事に、家の近くに発音を教えてくれる英語学校があったのです。今現在、予め決められた文章
であれば、ほぼネイティブに近い発音ができるようになりました。発音をPHYSIOLOGICALと
TECHNICALの両面から数値化して測定してくれるので自分の上達度合いや弱点がよく分かるよう
になっています。PHYSIOLOGICAL面からは、腹筋、肋間筋など8種の筋肉の発達度合いを測定し
てくれます。発音の中の音質については、こつこつと筋肉トレーニングを積み重ねることによ
り、ネイティブ並になることができます。"twelfths"という単語も楽に発音できるようになり
ました。子音の発声力を鍛えないとこの単語は上手く言えないでしょう。

前述の佐伯さんは発音について次のように述べています。
転載開始
 発音の良し悪しは、英語の上達を左右します。そこで、発音に自信のない方は、発音の理論
も教えてくれる英語学校を探して(残念ながら、その数は少ないようです)、発音クラスを少
なくとも3年間は、繰り返し受講します(発音クラスがなければ、それは良い学校とは言えま
せん)。
転載終了(「英語の科学的学習法」22頁)

私の通っている英語学校はHPがあります。URLは載せませんが、興味のある方は"THE
JINGLES-SUMMIT"で検索してみて下さい。色々書きたいことがあるのですが、今回は発音につい
て少し書いてみました。これからも書き込みをさせて頂きます。

>Eliotさん
 失礼ですが、ハンドルネイムはT.S.Eliotからですか?

>村田さん
 ピーター・バラカン氏は私の音楽上の師匠なのでできれば名前の後に"さん"か"氏"をつけ
ていただきたくお願いします(笑)。



【5246】
【タイトル】HIRATA M さん
【 日時 】02/09/07 12:46
【 発言者 】Jackie
「驚異の英語革命・・」
スティーブさんの著書、棚のおくから引っ張り出してきました。
腹部,胸、喉の筋肉の使い方が 英語と日本語では違う、と割と詳しくかいてありますね。
昔読んだときは わけがわからなかったけれど 今は 理解できます。
もう一度腰をすえて 読んでみます。
一日5分のトレーニング×200日から2年の訓練でネイティブに近い発音ができるようになると書いてあります。
日本人は平均数値84から始めてネイティブの発音90を目指す。

HIRATA M さん、 トレーニングと上達の実感をレポート お願いします。



【5247】
【タイトル】訂正など
【 日時 】02/09/07 15:32
【 発言者 】Eliot
sbさん

訂正です。別に酔っ払っていたわけではなく、慣れないキーボードの
コンピューターであわてて書いたので、妙な日本語にしてしまい
ました。

twelfthsの/l-f-th-s/のは連続の方がglimpsedの/m-p-s-t/よりも
は難しいのは、舌や唇のが動きが大きくならざるを得ないからです。

twelfthsの/l-f-th-s/の連続の方がglimpsedの/m-p-s-t/よりも
難しいのは、舌や唇のが動きが大きくならざるを得ないからです。

HIRATA Mさん

Eliotは映画E.T.の主人公の少年Elliotからですが、うっかり
Lをひとつ抜かしたので、T.S.Eliotのようになってしまいました。
しかし、私の本名のイニシャルがT.S.なので、T.S.Eliotからと
言ってもいいですね。もっとも、私は別にT.S.Eliotの愛読者では
ありませんが。

ザ・ジングルズのことについてほとんど何も知らないのですが、
興味深そうですから、さっきアマゾン日本で本を注文しました。

ちょっと気になることがあるので、もう少し書かせていただきます。

THE JINGLES-SUMMITのサイトを読んでみたところ、「ネイティブ並に
なる」という言葉が使われていました。HIRATA Mさんも「筋肉
トレーニングを積み重ねることにより、ネイティブ並になることが
できます」とお書きになっていますね。

鵜田さんのサイトにお便りのコーナーがあり、そこにスティーブ・
ウォーカー氏を発音の師とするという人の文があります。URLは
http://www.uda30.com/OTayori/oTayori24.htm
です。

その人はウダ式発音訓練に疑問を呈し、次のように言っています。
---------------------------------------------------
口の動きのみを訓練し、スペルとの関係をどんなに頭にたたきこんだ
ところで完璧なネイティブ並みの発音が出せるようになるというのは
信じがたいのです。わたしがここでネィティブ並みといっている
のは、ネィティブが聞いてまったくその英語の中に日本語訛りが認識
できないレベルです。
---------------------------------------------------

うーむ・・・私は日本人が「ネィティブが聞いてまったくその英語の
中に日本語訛りが認識できないレベル」になることができるのを否定
する立場ではありませんが、それを英語学習の目標にした場合は
おそらく99.9%の日本人英語学習者は目標に到達せず、彼らの
英語学習は「失敗」の烙印を押されるのではなかろうかと危惧します。

上のお便りをウダさんに出した人が言いたいことは、ウダ式では
いくら頑張っても「日本人訛りゼロのネイティブ並発音には到達
しない」から、鵜田さんの方法は不十分だろうということでしょう。
鵜田さん自身の発音をも疑っているようです。以下、引用します。
---------------------------------------------------
発音に関して「ザ・ジングルズ」方式にまさるものに出会った事の
ないジングルズ信者の私としては、Udaさんの発音がジングルズ方式で
診断して90に達しているのかが非常に気になります。
---------------------------------------------------

ここまでネィティブ並志向が強いのは、一種の信仰のようにも
思えます。以前この掲示板にもそういう感じの自称俳優さんが来られ
ましたが、一般の学習者が「ネィティブ発音」でなければ価値なしと
思い込んではならないと信じます。

誤解がないように申しておきます。私の発音は実用上全く問題が
ありません。大学生として留学したときにはアメリカ育ちと思われた
ことさえあります。しかし、私は自分の発音を「ネィティブ並」だと
思ったことなどありません。非常に上手だが、それでも外国訛りは
逃れられないものだと割り切っています。また、英語学習者はやはり
ネィティブの発音をモデル(根石さんは「媒介」と言われますね)と
して、一生懸命に発音練習に励み、聞き手に「不快感も大きな負担も
与えない、理解しやすい発音」を身につけるべきだし、その過程では
ネィティブに「近い」音を出すよう努力をせねばならないと思います。
そのような練習を経て日本人英語学習者が獲得した「英語の音」と
「ネィティブ並の音」を比較して、後者の方に価値があると考える
ことには強く反対です。

なお、私は英語学習の過程で「発声器官の筋肉トレーニング」など
したことがありません。



【5248】
【タイトル】英語暗唱大会
【 日時 】02/09/07 16:36
【 発言者 】Eliot
私が4月から教えている高校1年生たちはほぼ全員が中学校で
英語の発音訓練を受けていません。ですから、カタカナ発音しか
できない状態で高校に来て、私の指導を受けることになった
生徒たちです。あまりに下手なので、授業時間の多くを発音指導に
割いても、効果が見られず、1学期には私は「もう手遅れか」と
暗い気持ちになったことが何度もありました。

しかし、最近は明らかに変化が「聞かれ」ます。なぜ発音が大切
なのかということをしつこく言い聞かせ、何度も何度も同じことを
練習させているうちに、発音を練習することはこれからの英語学習に
欠かすことができないものだとという理解や、発音を上達させたいと
いう気持ちが生徒たちに広がってきたようです。

さらに彼らのやる気を刺激するため、勤務校の文化祭(9月15日)
で、高校新入生の英語暗唱大会を企画しました。15名の枠に対して
20名以上が希望しましたので、予選をせねばなりません。4月の
頃に比べ、相当上達した生徒もいますから、ぜひ多くの保護者にも
見てもらいたいと思っています。週3時間の授業で1学期やっただけ
でも、これだけの成果があるということを。

よろしければお近くの方はおいでになりませんか。9月15日(日)
の午前11時から1時間半程度の予定です。場所は佐賀市のK学館
中学校・高等学校(佐賀の方はおわかりでしょう)です。



【5251】
【タイトル】Jingles vs 鵜田式
【 日時 】02/09/07 18:05
【 発言者 】boysome228
>THE JINGLES-SUMMITのサイトを読んでみたところ、「ネイティブ並に
なる」という言葉が使われていました。HIRATA Mさんも「筋肉
トレーニングを積み重ねることにより、ネイティブ並になることが
できます」とお書きになっていますね。
鵜田さんのサイトにお便りのコーナーがあり、そこにスティーブ・
ウォーカー氏を発音の師とするという人の文があります。URLは
http://www.uda30.com/OTayori/oTayori24.htm
です。
その人はウダ式発音訓練に疑問を呈し、次のように言っています。
“口の動きのみを訓練し、スペルとの関係をどんなに頭にたたきこんだ
ところで完璧なネイティブ並みの発音が出せるようになるというのは
信じがたいのです。。。。”

 私も口の動きだけでなく、呼吸法(=腹式呼吸発声)もマスターした方がよりネイティブ英語発音に近くなると思います。でも、鵜田さんが共鳴音と言ってい るのは、多分腹式呼吸発声音の事ではないかと思われますので、実際には両者はそれ程違わないのではないかと思っています。



【5252】
【タイトル】ネイティヴ並みの発音! わらかしてくれるぜ。(1)
【 日時 】02/09/08 3:51
【 発言者 】根石吉久
【 リンク 】http://www82.tcup.com/8246/nessy.html


 私には、ネイティヴ並みだとか、ネイティヴと同じだとかいう種類の発音にあこがれたり、そこに価値を見ている人たちの気持ちがわかりません。わからない だけでなく、そんなものが価値であるもんかと思っている者です。あるいはまた、彼らの価値(幻想)をひっくりかえしてやろうという強い気持ちはいつも持ち 続けて生きてきた者です。
 これらの人々は、世の中に拝金主義者がいるのと同じような意味で、拝音主義者たちなのだと思っております。阿呆か、という気持ちをどうにも消すことがで きない。
 世の中の拝音主義者たちの音の扱いは、盆栽好きが盆栽が好きなのと変わらないとも思っています。枝振りがどうだの、景色がどうだのと言っているのとレベ ル的には何の変わりもない。
 別に人の趣味をどうこう言うことはないが、しょせん趣味じゃねえか。

 こう書くと、私が発音を鍛えること自体を否定しているかのように聞こえるところがやっかいです。私は、発音を鍛えること自体はまったく否定しません。否 定しないどころか、下手ながら、人様の発音を変えたりすることも仕事の一部としている人間です。これまでもやってきたし、今後もやろうと思っていることの 一部に、発音の細部に分け入って、日本人用に「一発でわかる言い回し」を工夫していくこともあります。

 発音というくらいで、ことは「音」に関わるものです。つまり、どこまでも語学の机上の話です。「音」というものがどこまでも語学的なものであることを認 識していない拝音主義者が掃いて捨てるほどいて、まことに困ったものだと常日頃思っています。
 確かに、物理学的には空気をふるわせて私たちの耳に聞き取れるものは「音」です。しかし、私たちは、日本語をしゃべって、自分が「音」を出していると 思っているでしょうか。だれもそんなことを思っているとは思えません。私たちが出しているのは、「音」ではなくて「声」です。誰も「音」そのものなんか しゃべっちゃいないし、聞いちゃいない。言葉は感情であり、相手の存在そのものです。だから、相手の「声」はいつも細かな神経を働かせて、しっかりと聞い ています。

 語学をやっているくせに、「机上」と「生活場面」の区別もできないようなお馬鹿はたぶん死んでもなおるまい。

 語学の言語の「音」は、生活言語に渡るときに「声」にならなければならない。「声」になれないような「音」は「音」として未熟者であるため、語学の机上 にすっこんでいろと言えばいいしろものに過ぎません。

 どんなに発音がよくても、「声」になれない「音」というものがあります。
 発音が下手くそでも、ちゃんと「声」になる「音」というものがあります。

 どっちがまともなのか。
 「声」になれる「音」がまともなのはわかりきった話です。語学の言語が「言葉」になれるのですから、軍配はこちらにあがる。
 「言葉」になれない上手な「発音」に何の意味があるのか。
 馬鹿なことを信仰しているくらいなら、声楽家にでもなれ。こちらは、「声」楽家とはいうものの、声を「音」に鍛え込み、しかも純粋音をめざす職業だ。審 美趣味は邪魔にならんだろう。しかし、語学は審美趣味とは何の関係もない。

http://www82.tcup.com/8246/nessy.html



【5253】
【タイトル】ネイティヴ並みの発音! わらかしてくれるぜ。(2)
【 日時 】02/09/08 3:52
【 発言者 】根石吉久
【 リンク 】http://www82.tcup.com/8246/nessy.html


 私にとって、「音」に意味があるのは、外国語の「音」を「声」に渡らせるために必要であるからに過ぎまない。あるいは、生活場面で相手の外国語の「声」 をちゃんと受け止めるために、机上では「音」を鍛える必要があるから、「音」に意味があるに過ぎない。
 あたしゃ、盆栽趣味の人々や、拝音主義の人々のような審美趣味は、糞食らえだと考えている者であります。

「音」は語学をやるうえでの、損得や必要性の問題に過ぎないのだ。

 さてさて、しかし、外国語をやるのですから、真似することは必要です。そして、語学の机上で、ネイティヴ音を真似するときに、「より下手に」真似しよう とする人はいないのではないでしょうかね。誰でも、「より上手に」真似しようとすると思います。英語の音を真似しようとするだけで、穴があったら入りたい ような気持ちになるおやじさんだって、いざ真似を実行し始めたら最後、必ず「より上手に」真似しようとします。「より下手に」真似しようとしたら、そもそ もそれは真似ではないからです。
 これが、審美性やら、盆栽的音いじりやら、拝音主義が生じる根元です。だって、誰でもが「より上手に」真似しようとするのだから、より上手に真似のでき た人の方が、上等であるということになります。で、ここにご立派に、「ネイティヴと同じ信仰」や「ネイティヴ並み信仰」が生じます。
 実に日本人だ。実に盆栽だ。何が「ネイティヴと同じ」か!
 どこがいったい同じなのか言って見ろ。発音に関して、「ネイティヴと同じ信仰」や「ネイティヴ並み信仰」を持ったそのことによって、「ネイティヴと同 じ」ではないのだ。どこまで行ってもあんたらに欠けているのは、語学を語学として認識する哲学なのだ。

 「音」や「発音」の質が信仰になった限りにおいて、私は、アホか、と言うことを全然ためらう気がないのです。

 アホくせえ。音信仰。「音」を鍛えることは、読む書くしゃべる聞くのあらゆることに通じており、英語の音の繊維がわかる方が絶対に得なのであるから、あ るいは、意味を本当に抱きしめるために、音の繊維がわかることが絶対に必要であるから、ただその一点において「音」が大事なだけだ。
 しかし、言ってみりゃ、「音」なんざ、必要性と損得だけのもんじゃねえか。審美性やら、「きれいな発音」やら、「ネイティヴと同じ」なんかはいつでも蹴 飛ばしてやる。語学という天地においてはくだらない信仰である。

 言葉は「音」じゃねえよ。言葉は「声」だ。
 肝心なものは「音」じゃねえよ。それが「声」になるかならないかだ。

 ジングルズにせよ、鵜田式にせよ、その回りに集まる人たちにとことん欠けているものは、「音に関する認識」です。それを欠いて、いくら「音」が上手に なったところで、それがなんぼのもんじゃい。誰か答えてくれい。

 ちなみにかつて私は鵜田さんとはメールのやりとりがあり、以上の考えは手短ながら伝えてあります。

http://www82.tcup.com/8246/nessy.html



【5254】
【タイトル】Eliot さん
【 日時 】02/09/08 4:03
【 発言者 】根石吉久
【 リンク 】http://www82.tcup.com/8246/nessy.html


今、発音に関する Eliot さんの考えをもう一度読ませていただきました。
もっとも基本的なところにおいて、私は賛成です。

http://www82.tcup.com/8246/nessy.html



【5255】
【タイトル】Eliot さん
【 日時 】02/09/08 4:10
【 発言者 】根石吉久
【 リンク 】http://www82.tcup.com/8246/nessy.html


ちなみに申し添えます。
そこらによくいる「ネイティヴ並み」のアメリカ帰りの英語発音より、私は
ご自身で「非常に上手」だと言われる Eliot さんの発音の方がはるかに好
きです。

聞かせていただけば、確かに「非常に上手」な発音ですが、私にとってはそ
れだけのものではない。この音には、日本人の心が通っていると思うところ
があるのです。

日本人のための「感じのいい英語発音」という Eliot さんの考えを強く支
持します。そして、Eliot さんが自分の体でそれを実現しておられることに
敬意を抱いています。

これからの日本の英語に必要なのは、「ネイティヴ並み」なんかではありま
せん。Eliot さんが体現しておられる発音です。
日本の現在の英語の状況がどんなに暗いものであっても、Eliot さんの体現
された音こそは一筋の光だと思っています。

http://www82.tcup.com/8246/nessy.html



【5256】
【タイトル】音と意味
【 日時 】02/09/08 4:11
【 発言者 】根石吉久
【 リンク 】http://www82.tcup.com/8246/nessy.html


音と意味が同致しないならば、意味がない。
音だけがあって意味がないのだから、文字通り、それこそ文字通り、意味が
ない。

http://www82.tcup.com/8246/nessy.html



【5258】
【タイトル】HIRATA M さん
【 日時 】02/09/08 5:07
【 発言者 】根石吉久
【 リンク 】http://www82.tcup.com/8246/nessy.html


お書きいただきありがとうございます。
ジングルズのことは、2,3年前にある人からお聞きして、本だけは買いま
した。ジングルズをやられた方には、お送りした私の発音などは、「なんじ
ゃ、こんなもの」という程度のものかもしれません。

>発音の良し悪しは、英語の上達を左右します。そこで、発音に自信のない
方は、発音の理論も教えてくれる英語学校を探して(残念ながら、その数は
少ないようです)、発音クラスを少なくとも3年間は、繰り返し受講します
(発音クラスがなければ、それは良い学校とは言えません)。

 HIRATA さんが引用なさった佐伯智義さんの文章を上に引用させていただき
ましたが、この中で、「発音の良し悪しは、英語の上達を左右します」という
部分にはまったく賛成の意見を持つ者です。
 また、「3年間」という期間に関しては、人様の発音をつべこべ言ってきて、
生徒さんの音の変化を見てきた経験から言うと、下手な部類に属する人が、上
手な部類に属するようになるのに必要な期間としては、根拠のある期間の提示
だとも思います。確かに中学生くらいの口の筋肉のやわらかい年齢層の生徒で
もそのくらいはかかります。

音と意味で、どちらが先決問題かと言うならば、私は音が先決されるべきだと
考えているのですが、当初から意味に触れるならどんどん触れとも考えていま
す。
微視的に見て、音と意味では音が先決されなければならないというだけです。
巨視的に見るなら、國弘正雄の「只管朗読」でいいと思います。
その動態の中で、徐々に音を鍛えていくのでいっこうに構わないと思ってい
ます。
私の提示した定式の中に、

回転読み → 音と意味の同致(理解) → 回転読み

というものがあります。同じ一つの文を繰り返し読むのが「回転読み」です
が、例えば、一つの文を繰り返し繰り返し10分なり20分読み続けるとし
て、その過程で、

回転読み → 音と意味の同致(理解) → 回転読み

をやった場合、最初の「回転読み」と、「音と意味の同致(理解)」を経た
後の「回転読み」では、実は内実が違っています。後の方の「回転読み」は
意味(理解)を伴った「回転読み」になります。

回転読み → 音と意味の同致(理解) → 回転読み

の過程の全体をもさして、「回転読み」と呼ぶこともありますので、私の「回
転読み」は意味も扱うものです。音を鍛える過程も、意味を音に合体させる過
程も含んでいます。この点で、Uda 式ともジングルズとも違います。
 「音」を大事なものと思うのは、あくまでも「意味」と合体させるときの「
音」が質的に「通じるもの」でなければならないからです。この語学における
意味論、あるいはイメージ論こそは、「音派幼稚園」の授業に欠けているもの
であると考えてきました。

ご意見をお願いいたします。

http://www82.tcup.com/8246/nessy.html



【5260】
【タイトル】面食らってます
【 日時 】02/09/08 7:59
【 発言者 】HIRATA M[Profile 30代の男性の方]
私の初めての書き込みに対してレスがたくさん来てしまい少々面食らっています。
本当はジングルズより佐伯智義さんの著作に対する意見を期待していたのですが…。
私が”ネイティブ並”という言葉を用いたのがいけなかったようですね。

私はスティーブ・ウォーカー氏やジングルズの崇拝者ではありません(氏はとても面白い人です。もともと
理系出身の方です。)。発音を習ってみよう、と思い立った時のとっかかりがジングルズだっただけなので
す。一番の動機は家から歩いて通えるということでしたが(笑)。

発音に求めるレベルというのは、各人の目標に従えば良いのだ、と思います。コミュニケイトできるレベル
でよければ、それでよいでしょうし、ネイティブのようになりたいのであればそうすればよいし、ネイティ
ブより上手くなりたいのであればそれを目指せばよいのだ、と思います。ジングルズのユニークな点、功績
は、その人の発音レベルを数値により客観評価する手法と、発音を上達させるためのメソッドを開発した点
にあると思います。

さて、自分の体験からですが、発音がよくなると聞き取り能力が増します。自分が発音出来ない音は聞き取
れない、というのはある程度まで事実です。さらに、知らない単語を自信を持って発音できるようになり、
また記憶しやすくなります。発音に対する不安がなくなるからです。発音がよくなるとは、発音に自信が持
てるようになることです。一つでも自信のある分野があれば、勉強は楽しくなるものです。発音が良くなる
ことは英語の勉強に対する動機付けとしてとても有効です。私は”ネイティブ並”と書きましたが、自分で
は正しい発音、きれいな発音と言う意味で使っています。そのスタンダードを持つこと、知っていることは
重要であると考えます。

Eliotさんは
>なお、私は英語学習の過程で「発声器官の筋肉トレーニング」などしたことがありません。

と書かれていますが、英語の学習環境のなかで発音を身に付けられたのだと思います。逆に自然に身に付け
たものを他人に対して効果的に教えることは困難なことであると思います。生徒に発音を教えるとは、生徒
に筋肉トレ−ニングをさせることではありませんか?

私は専門家でもなんでもないのであまり発音論の細かな話には立ち入りたくありません。
これから”英語のやっつけ方”を本格的に実践しようとしているところなので。

>Jackieさん
 お教えしますので、メイルを下さい。商業的なことは掲示板に書きたくないので…。

mailto:minoru01@mue.biglobe.ne.jp



【5261】
【タイトル】HIRATA Mさん
【 日時 】02/09/08 13:56
【 発言者 】Eliot
↓にお書きになっていることに賛成します。ただ、私が英語学習の
過程で自然に英語の発音を身に付けたわけではないということだけは
言わせてください。中学校で英語学習を始めて、たくさんの英語に
耳を傾け、発音教本を読み、こうかな、ああかな、と唇や舌の形や
位置を確かめ、膨大な音読練習を積み重ねた成果として身に付けた
ものです。ですから、私が学校英語、受験英語の現場で生徒たちに
発音を教えることができるのも、そういう経験をした者だからです。

もちろん生徒に発音を教えるということは、彼らに口と口の周りの
筋肉のトレーニングをさせるということです。私はそれには情熱を
注いでいます。一方、ジングルズではもっとたくさんの筋肉を
鍛えねば、日本人には英語の音は出せないということのようですが、
私はそんな筋肉鍛錬の方法は知らないので、自分でもしたことが
ないし、生徒にもさせたことがありません。でも、ウォーカーさんの
本を読んで、役に立ちそうなものを見つけたら、取り入れていきたい
とは思います。



【5263】
【タイトル】ネイティブ並み発音
【 日時 】02/09/08 14:06
【 発言者 】Eliot
日本人訛りゼロのまるでアメリカ人(あるいは英国人、カナダ人、
エトセトラ)そのもののような発音を要求されるのは、日系米人
なんかを演じたい俳優志望者かスパイ志望者だけではなかろうかと
思います。私はどちらの願望もないので、今の英語発音で満足です。



【5265】
【タイトル】語彙力と発音のバランス
【 日時 】02/09/08 21:57
【 発言者 】boysome228
>私の「回転読み」は意味も扱うものです。音を鍛える過程も、意味を音に合体させる過程も含んでいます。この点で、Uda 式ともジングルズとも違います。
 「音」を大事なものと思うのは、あくまでも「意味」と合体させるときの「音」が質的に「通じるもの」でなければならないからです。この語学における意味 論、あるいはイメージ論こそは、「音派幼稚園」の授業に欠けているものであると考えてきました。
ご意見をお願いいたします。

 根石さん。回転読みが意味と音との合体を意図したものであるという点、この点が鵜田さんやジングルズとの違いという主旨はよく分りました。鵜田さんが発 音を重視しているからと言って、意味を軽視しているとはも思いませんが、意味と発音の合体について特に何も触れていないので、その点は根石さんの手法の方 が更に一歩踏み込んだものである事は確かだと思います。
それでも、意味は意味、発音は発音と独立したディメンジョンの事象であるので、どちらもより良いに越したことはありません。その意味で、よりネイティブに 近づこうとするのは決して悪いことではないと思います。語学というのは総合力であるので、ある点のみがずば抜けて良くて、他はさっぱりというのでは勝負に なりません。語彙力・文法力が抜群にあって、自らこの点は上級だと自認する人は、自分の発音を更に磨きをかけて全体のバランスをとろうと思うのは極めて自 然な事であると思います。



【5266】
【タイトル】なぜ発音の改善が大事か?
【 日時 】02/09/08 22:16
【 発言者 】boysome228
>さて、自分の体験からですが、発音がよくなると聞き取り能力が増します。自分が発音出来ない音は聞き取れない、というのはある程度まで事実です。さら に、知らない単語を自信を持って発音できるようになり、また記憶しやすくなります。

 平田さん、仰る事よく分ります。私も貴方のご意見に全面的に同意するものです。私は完璧な(あるいはそれに限りなく近い)ネイティブ発音ができる人は、 映画やニュースなどの英語が100%聞き取れるという説を支持するものです。逆に言うと、そうでない人はまだ発音の改善の余地があると思っています。確か に皆がこのレベルを目指す必要はないでしょうけど。。。そこに山があるから登りたい、という心境でしょうか?まあ英語フリークと言えるかも知れませんが、 それ程不可能とも思えません。英語が聞き取れれば聞き取れるほど、例えば英語放送などを楽しみながら語彙を増強できるという正のフィードバックも働きます し。。。やはり改善したらそれだけの効果は期待できると思います。



【5267】
【タイトル】発音に関して
【 日時 】02/09/09 0:04
【 発言者 】HIRATA M[Profile 30代の男性の方]
発音論の細かな話には立ち入りたくない、と書きつつまた書きます(笑)。

>Eliotさん
 ”自然に身に付けた”という表現は適切ではありませんでした。私はEliotさんが発音を習得した方法
は、Eliotさんが書かれた通りであろうと推測してました。Eliotさんには才能があるのだと思います。
本当に耳が良い人は、聴いた音を再現することができます。舌の位置や口の開き方や音を変化させること
(例えば、ア→アとエの中間→エの発音を微妙にズラして行き適合する発音を探し出すこと)により、正
確な音を探し出せる能力があるのです。多分、その能力がない人はこの作業をすると膨大な時間を費やし
てしまうことでしょう。なので、会社員など、時間がない人は発音法を習ってしまった方が手っ取り早く
効率的なのです。
>膨大な音読練習を積み重ねた成果として身に付けたものです。
これがすなわち筋肉トレーニングなのだと解釈します。力士がジムに通ってトレーニングするのではなく、
"てっぽう"や"しこ"といった、昔ながらの方法で体を鍛える方法がそれに該当するのだと思います。

 佐伯智義さんは次のように書いています。
転載開始
英語の発音は難しいのですが、発音練習は発声器官の筋肉トレーニングなので、発音の仕方を学び、
辛抱強く、発音練習を3年、続ければ外国人に通じる発音をマスターできるでしょう。
転載終了(「英語の科学的発音法」22頁)

 私はこれを読んでジングルズを始めました。

 さらに、根石さんも次のように書いています。
転載開始
 t,d,v,f,th,l,rなどの日本語にない音をきちんと音作りしながら、「回転読み」をやると、口の筋肉
がつくづく痛くなる。これは、腕立て伏せをやって、腕の筋肉を鍛えるのと本質的に同じだ。口の筋肉
を鍛えるんだ。
転載終了(「英語どんでんがえしのやっつけ方」102頁)

 私はこの部分を読んで、この人は本物だ、と断定する一つの理由になりました。

>私はどちらの願望もないので、今の英語発音で満足です。
 私は英語に限らず、何事においても満足したら進歩はない、と考える者です。

 最後に、長くなりますが、佐伯智義さんの著書から引用させて頂きます。
転載開始
 ですから、Listen carefully.(注意して聞きなさい)とかRepeat after me.(私の後について繰り返し
唱えて下さい)とか、ネイティブの教師が言っても、日本人の耳では、日本語にない英語の発音は聞き取
れないのです。そこで、ます発音の仕方から教えるべきなのですが、ネイティブの素人教師は。このこと
に気付いてくれません。
「発音の理論を学ぶことが、発音を良くするためには必要(M.Antier)」なのですが、英語の音声学(
Phonetics)を母国で学んだネイティブは、日本に何人いるのでしょうか? 殆どいないと言っていいでし
ょう。ですから、ネイティブの教師は、理論的に発音の仕方を日本人に教えることができないのです。
従って、教師がネイティブだからといって、英語の発音が必ずしも良くなるわけではありません。そこで、
「外国で音声学を学んだ日本人教師から英語の発音を習う方が良い」と言えるでしょう。
転載終了(前掲書22頁)

 発音はうつらない、まさにその通り。

mailto:minoru01@mue.biglobe.ne.jp



【5268】
【タイトル】訛りについて
【 日時 】02/09/09 3:08
【 発言者 】もっこり
「聞き手に『不快感も大きな負担も与えない、理解しやすい発音』」
が重要であって、日本語の訛りが残ることは弱点ではない、
というEliotさんの考えに私も賛成です。

日本語の訛りを消してしまおう、というような努力は、たとえて言えば、
競技力を上げるためにウェイトトレーニングを始めた野球選手が、
必要な筋力を身につけて成績を向上させただけでは飽きたらず、
筋骨隆々とした見栄えの良い身体を目指してボディビルディングに励む、
というような努力だと思います。
筋肉の見栄えや美しさは、野球の上手下手とは無関係です。
同様に、英語の音に母語の訛りが残っているかどうかは、
英語の良し悪しとは別次元のことだと思います。

これはどちらかというと、
各人の価値観や美意識に属する問題ではないでしょうか。
私は、旅先で出会う訛りまくった英語が大好きです。
訛りの中に母語や出自や生きてきた環境が透けて見えることで、
話し相手がとても魅力的に感じられるものです。



【5270】
【タイトル】訂正他
【 日時 】02/09/09 5:47
【 発言者 】HIRATA M[Profile 30代の男性の方]
”発音について”の書き込みで誤りがありました。
 正…「英語の科学的学習法」
 誤…「英語の科学的発音法」
です。

 もっこりさんのおっしゃりたいことは良く分かりますが、比喩は不適切であると思います。野球選手は野球をするために必要な筋肉をつけるべきなのです。私 が発音に関して言っているのはそこまでです。野球選手が皆清原のようになってはいけないのと同様です。
 人それぞれの色々な考え方を知るのは面白いものですね。私の英語の力はまだまだなので、もっと上達してから再考してみたいと思います。
 どなたか、佐伯智義さんの本に言及して下る方はいらっしゃいませんか?

mailto:minoru01@mue.biglobe.ne.jp



【5271】
【タイトル】本末転倒
【 日時 】02/09/09 9:45
【 発言者 】Jackie
通じる音の発音を身につけることは MUST。なぜならば
皆さんがおっしゃるとおり 聞き取りも楽になる 文を読むときも意味が つかめるようになる いいことばかりだからだ。

ただし
ネイティブ発音 =ネイティブ信仰となるならば(可能性はあると思う) 本末転倒。
ネイティブと同じ発音になることをめざすことに 2、3年の年月と高額を費やすことは どちらかというと 個人の趣味の 領域となる。
心の中の昔の私 = アメリカミーハ― ー
は Tryしてみないかと 今の私にささやいている。面白そうジャン、やってみろし。(方言。)
まあ英語講師としては 発音がネイティブに近づくにこしたことはない。
商売道具は磨いておいて損はない。

公教育で 音がないがしろにされている中 Eliotさんは 音作りに重点をおいて 実践している。 (HP内 音作りへの道 参照)
根石さんは 電話でレッスンを通じて 文章丸ごと 意味と音を獲得させるレッスンをしている。

>英語の音声学(Phonetics)を母国で学んだネイティブは、日本に何人いるのでしょうか? 殆どいないと言っていいでし
ょう。ですから、ネイティブの教師は、理論的に発音の仕方を日本人に教えることができないのです。
従って、教師がネイティブだからといって、英語の発音が必ずしも良くなるわけではありません。

まったくその通りです。
小さいときからネイティブに習えば ネイティブのような発音になると思う日本人が多い中 (たかだか 週2時間ほどでありえません。 英語耳ができるかも あやしい)
また それを利用する英会話学校と どシロウトな外国人講師の多い中
Steveさんは 日本にいる数少ない発音を教えることのできる講師だと思います。期待したいです。

発音のレベルを数値化(84からネイティブレベル90)しているところは発音を 数値化してよいのかどうか また それができるのかかどうか
個人的にちょっといただけないですが。

英語発音検定試験「J-TEP まで作ってしまっている。おみそれいたしました。 日本人の資格好きを見抜いているところ なんとも 商売人。
あまり賛成できかねますが 本当は見習うべき根性かもしれません。

話しを戻します.

ネイティブの音を目指す →ネイティブ信仰→ アメリカ信仰 ともなりかねない。飛躍しすぎだろうか。

私は 通じる音であればいいと思う. 現在は 通じる音さえ つくれない 日本の教育〔学校 塾 英会話学校)のだから。
通じる音+ NOと言える、意見を言える日本人。

願わくば 小泉さんも はっきり意見を言えるといい。
その際 敵の土俵 (英語)で相撲をとらず 日本語を使って欲しい。

ネイティブの発音をめざすより NO といえる 日本人でありたいとおもう。


根石さんは 電話でレッスンを通じて 文の中で 音と意味をまるごと内包させるレッスンです。



【5272】
【タイトル】HIRATA Mさん
【 日時 】02/09/09 11:26
【 発言者 】Eliot
>>私はどちらの願望もないので、今の英語発音で満足です。

>私は英語に限らず、何事においても満足したら進歩はない、
>と考える者です。

HIRATA Mさんが一般論としておっしゃっているということを理解した
上で、さらに、また自慢のように聞こえるとわかってながら、あえて
付け加えさせてください。

私は自分の発音についてはもうこれ以上直すところはなかろうと思う
水準であり、実用上も仕事上も本当にこれで十分だから、満足して
いるのです。「商売道具」としても十分に磨かれていると考えています。
だからといって、何もしていないわけではなく、それなりに研鑚は続けて
います。それは主に音読です。読書も兼ねて、音読をたくさんしています。
最近ではHarry Potterのシリーズを第一巻から第三巻まで全部音読しま
した。固有名詞の発音がわからないことがあるので、カセットブックも
買って参考にしました。

自分の発音をどうこうよりも、私がどうにかしたいのは学校の授業の
方です。この面では試行錯誤の連続で、満足には程遠い状態です。私は
自分のエネルギーと時間をこちらの方に向けたいと思っています。
こちらでは進歩の余地は山ほどありますので。

佐伯さんの本は、フランス語の教科書も含めて三冊とも持っています。
コメントについてはそのうちにということにさせてください。



【5273】
【タイトル】Jackieさん
【 日時 】02/09/09 13:12
【 発言者 】Eliot
>小さいときからネイティブに習えば ネイティブのような発音になると
>思う日本人が多い中 (たかだか 週2時間ほどでありえません。
>英語耳ができるかもあやしい)

とある英語教室に小学校1年生のときから通っていたという中学1年生の
女子の英語音読を聞いたことがありますが、まるっきりのカタカナ発音
でした。彼女の英語塾はそれなりに英語の録音などを聞かせて練習させる
ようなところだったので、子供だから発音は上手になるだろうと期待して
週に1、2回通わせるだけでは、まったくだめだということを実感させ
られる出来事でした。

今、小学校の一部では国際理解教育の名のもとに「英語教育」がなされて
います。英語指導の素人の小学校教員と、素人の英語ネイティブによる
「英語教育」で何が達成できるのか。「歌やゲームを通じて英語の音に
親しませる」というようなお題目が掲げてありますが、なんと能天気な
ことだろうと思わざるをえませんね。



【5274】
【タイトル】学習塾での体験
【 日時 】02/09/09 13:29
【 発言者 】Eric
私もEliotさんのように中学生の時から独学で発音
について勉強していて、アメリカにも約9ヶ月滞在しさらに
発音について修行してきました。その甲斐あって(アメリカ英語として
なら)誰が聞いても上手ですね、と言われるレベルです。

そんな私ですが、教員になる前ある大手の学習塾で英語の非常勤講師として働いたことがあります。そのとき当然のように私ができる限りの
きれいな発音で授業していたのですが、それを見た社員の英語の
先生から、「Eric先生はとても発音がお上手ですね。でもその発音だと
生徒がわからないので、できるだけカタカナ発音でお願いします。」
と言われました。

非常勤講師という立場上抵抗することもできななったのですが、
これが現実なんだな、と思い知らされました。
高校入試を受けるほとんどの生徒が、いわゆる学習塾に行っています。
生徒は学校での週3時間の英語の時間より塾での学習に力を入れます。
素読舎のような塾の方が珍しいわけで、私やEliotさんのように発音を
教えてくれる先生もほとんどいないわけです。今までこの掲示板で
日本の英語教育についての多くの議論がなされてきましたが、行き着く
ところは「このままではだめだ」と言うことだと思います。私も強く
そう思います。



【5275】
【タイトル】根石様
【 日時 】02/09/09 14:21
【 発言者 】tiny sand[Profile 九州地方に住む50代の女性の方]
早速、御丁ねいなお返事をいただきありがとうございました。
その上、ほめていただいて嬉しいです。恐縮しつつ素直に喜んでいます。
大きな励みとなりました。

一人一人の音に耳を澄ませ神経を集中させ、音を聞き分けるということは
大変な事と思います。熱意を持ってご指導いただき、こちらこそ頭が下がり
ます。

今はオダ・メイが登場するのを楽しみにがんばっています。

「英語の話し方」は近いうちにお送り致します。


【5277】
【タイトル】訛り、文法的分析など
【 日時 】02/09/09 23:02
【 発言者 】もっこり
HIRATA.Mさん、こんにちは。

私が妙な比喩を用いたためにかえってわかりにくくなってしまいました。
すみません。
言いたかったことは、
相手がストレスなく聞き取れる発音をめざすことは必要だが、
ネイティブそっくりの発音にこだわることは、
過剰な努力、多くの日本人にとって不必要な努力だということです。

ネイティブの発音からの距離を得点化し評価するジングルズでは、
日本語訛りの英語をどう判定されるのかを知りたい気もします。
また、公用語として流通しているインドやシンガポールの英語は
どうでしょうか?

「英語の科学的学習法」という本は読んだことがあります。
文法的分析というやり方を面白いと思った記憶があります。
英文を音読するだけでなく、*は単数の名詞で主語である。
#は他動詞で現在形である。&は単数の名詞で#の間接目的語である。
というように、一つ一つの単語の品詞や文の中での機能を<英語で>
聞いて音読する、という方法だったでしょうか?
面白いとは思ったのですが、文法テープ1本を4年間、
聞き続け音読し続けるというやり方を、やり通せるとは思えず、
手をつけませんでした。
HIRATA.Mさんが、もし実践されているならば、
感想を聞かせていただけないでしょうか?



【5287】
【タイトル】引用「いきなり声に出して練習するのは禁物
【 日時 】02/09/11 21:49
【 発言者 】sb[Profile 近畿地方に住む30代の男性の方]
読書をしていて、ふと他のことを考えてしまうと、もう一度元に戻って読み始めるという経験が誰しもあるはずです。黙読は内容を考えながら読まないと先へ進 めません。これに対して、音読はほかのことを考えながらでもできます。いきなりの音読では内容をきちんと理解しないまま、理解した気分になってしまう恐れ とともに、一度音として発したことばの音の高さやスピードは、あとから修正するのが難しくなってきます。
黙読をしっかりして、自分の頭の中に、文章に書かれた情景や状況を想像しましょう。その想像したものが映像として明瞭になっていれば、そのシーンに合わせ た語句の音の高さやスピードが、自分の脳裏に聞こえてくるはずです。そこまで十分な黙読をすれば、自然なイントネーションで話すように読んでいるはずで す。また、間の取り方などもおもずから自然になります。

この一節を読んで根石さんのレッスンを受けている意味が少しわかったような気がしました。



【5289】
【タイトル】引用「十分な黙読が必要です」
【 日時 】02/09/11 21:54
【 発言者 】sb[Profile 近畿地方に住む30代の男性の方]
話すように読むうえで、もうひとつ大事な要素があります。それは読み手が、文章に書かれた情景や状況を、自分の脳裏に、映像として作り上げられるかどうか です。映像として想像できれば、わたしたちは無意識のうちに、それに合わせた息の容易をしているのです。(もちろん限界はありますが)。

「息」を根石さんは「電話でレッスン」の時に聞いておられるのですか?
最後の一節、の「限界」はありすが。。。という部分、気になるのですが、やはり「思う」「思う」「思う」しかないのですね。。。やるしかないですね。



【5290】
【タイトル】英語の黙読とは?
【 日時 】02/09/12 1:28
【 発言者 】HIRATA M[Profile 30代の男性の方]
 "黙読が必要"とのsbさんの意見に対して疑義を呈します。
私がさかんに引用する佐伯智義さんが次のように書いています。

転載開始
 "語学力"での"音韻"つまり、英語の発音が文章を読むのに、どうして必要なのか、分からない方もいらっ
しゃるでしょう。『科学的な外国語学習法』に「ほとんどの欧米人は、本を読む時、聞こえるか、聞こえな
いか位の小さな声を出すか、または、声帯をほんのわずか震わせている」と書きましたら「嘘だ!」とのお
叱りを受けました。「印刷された文字を目で見て、それを発音し、自分が発音した音を、まるで会話での相
手の言葉のように聞いて文章を理解する」という読み方は、発声器官をまったく動かさず目だけで文章を読
む日本人には理解できないことなのでしょう。しかし、英語は音を表すアルファベットで書かれています。
したがって、英語は発音記号で書かれていると言ってもいいのです。印刷された英文は、音に変換されない
と意味を持たないのです。
転載終了(「英語の科学的学習法」講談社188〜189頁)

 皆さんは上記の引用に関してどのように思われますか?

 映像化することの意義の一つは記憶を容易にすることにあります。もっというと、視覚化である映像化に
他の五感、つまり、味覚・聴覚・嗅覚・触覚などを加えると印象が強まるので更に記憶保持力が増します。
お試し下さい。

mailto:minoru01@mue.biglobe.ne.jp



【5291】
【タイトル】sb さん
【 日時 】02/09/12 1:43
【 発言者 】根石吉久
【 リンク 】http://www82.tcup.com/8246/nessy.html


>一度音として発したことばの音の高さやスピードは、あとから修正するのが難しく
 なってきます。

 アナウンサーは日本語の磁場にいて、日本語で書かれたものをちらちら見ながらアナウンスをやるのですが、この条件下においては最初に黙読というのはなる ほどと思うところがあります。
 語学では、音づくりのできるコーチさえいれば、最初から音読でいくべきだと思っています。コーチがいない場合では、何らかの方法で、発音のコツの説明を 読むことが必要です。
 日本語の音で口の動きが形成された後に英語をやる場合は、こちら岸の音からむこう岸の音へ橋を歩いて渡るようなものだと考えています。橋のこちら岸に近 いところもあれば、橋の真ん中もあれば、橋の向こう岸に近いところもある。こちら岸にいて、日本語を使っている時間は語学ではないし、向こう岸に渡り終 わって英語を通用させている時間も語学ではない。語学は橋の上にあると思っています。
 一度音として発した言葉の音の高さやスピードは、あとから修正するのが難しいなどとはまるで思いません。アナウンスの練習でだって難しいとは思わないの ですが、語学では修正に次ぐ修正が橋を渡るという行為そのものです。修正に次ぐ修正がなければ、こちら岸の音(日本語の音)から、むこう岸の音(英語の 音)に近づくことが成立しません。

 私はまた、この語学という行為を載せている橋というものを考えると、初心者が練習すべきものは、英語の音と日本語の音の中間音だとも思っています。
 ネイティヴ発音の複製音を聞かせて真似して言ってみろと言っても、ネイティヴが repeat after me と言っても、それで、日本人の初心者が真似や repeating ができるわけではない。しかし、学校を含めたほとんどの英語の機関がそれしかやれていない現状です。

 中間音には、こちら岸に近い音もあれば向こう岸に近い音もある。しかし、もっとも中間音らしい中間音は、理論的には橋の真ん中あたりの音になる。この音 を、日本語くさい音だとか和臭だとか言って、馬鹿にしたり劣ったもののように扱う者どもを私はいつでも蹴飛ばす用意があります。
 この音は日本人が日本に住んで英語をやる場合には必要不可欠な音だと考えているのです。ここを通ることが必要であり、中間音をちゃんと作れれば、橋のむ こう岸に近い場所では、ネイティヴ音の複製音の媒介が有効になります。
 音に関してのコーチの仕事とは橋の真ん中か、向こう岸に近いあたりまで生徒を連れていくことです。橋の真ん中以前(こちら岸寄り)では、絶対にコーチが いた方が有利です。

 この中間音を作ることを無視して、英語をやり始めたばかりの人にネイティヴ音や、その複製を聞かせ真似ろというのは、こちら岸からむこう岸に飛び越せと 言っているのと同じです。小川ならともかく、英語と日本語の音の間には橋が必要な距離がある。橋が必要な場所で、飛び越せと言っているのですから、飛び越 そうとした人の多くが溺れ死ぬ。(使えない音のままになる)。

 語学をやり始めた人に必要なのは、ネイティヴ音を媒介にしうる中間音であることを指摘したものを読んだことがありません。私が知らないだけかもしれませ んが・・・。

 話が逸れておりますが、語学では、音と意味を同致させ、さらにそれを声にする必要がありますが、アナウンスの練習では、音と意味の同致はことさらに練習 する必要がないと思います。引用されたものは、声と意味の同致に関するもので、あくまでもこちら岸においての話です。その場合には、意味を先に確定し、そ れに声を合わせるという練習は有効だと思います。こういう練習は、外国語の語学とは相似形にならないだろうと考えました。

http://www82.tcup.com/8246/nessy.html



【5292】
【タイトル】HIRATA M さん
【 日時 】02/09/12 2:03
【 発言者 】根石吉久
【 リンク 】http://www82.tcup.com/8246/nessy.html


>英語は発音記号で書かれていると言ってもいいのです。印刷された英文は、音に変換さ
れないと意味を持たないのです。

 英単語一つを音に変換せず、一つの漢字を見るように見ることはできます。
 そして、それは一つの漢字がそれだけで意味を喚起しうるのと同じように、意味を喚起しうると思います。英語の速読ができる人は、それをやっていると思い ますが・・・。

>映像化することの意義の一つは記憶を容易にすることにあります。もっというと、視覚化である映像化に他の五感、つまり、味覚・聴覚・嗅覚・触覚などを加 えると印象が強まるので更に記憶保持力が増します。

 「思う」ことのによって、英単語や語法をイメージ化する場合のことを言っておられるのでしょうか。英語を読んだり理解しようとする場合に、通常は「映像 化」ということは行われていないと思います。あくまでもイメージ化か、イメージの抽象度を高めることしかやっていないと思います。
 あるいは、まったくそういうことを言っておられるのではなくて、引用させていただいた部分は、語学が生活言語に渡って、生活過程の中で、視覚、味覚、聴 覚、嗅覚、触覚を伴いながら、言葉が使われる場面のことを言っておられるのでしょうか。こちらでしたら、異議はありません。

http://www82.tcup.com/8246/nessy.html



【5293】
【タイトル】(無題)
【 日時 】02/09/12 2:05
【 発言者 】根石吉久
【 リンク 】http://www82.tcup.com/8246/nessy.html


>「息」を根石さんは「電話でレッスン」の時に聞いておられるのですか?

 「息」を聞くということがどういうことかよくわかりません。
 お教えください。

http://www82.tcup.com/8246/nessy.html



【5294】
【タイトル】Don't make me laugh!
【 日時 】02/09/12 2:11
【 発言者 】Eliot
三省堂から来たメルマガより転載します。あまりにあほらしいので
皆様にも見ていただきたいと思いました。

転載開始----------------------------------------------
2002年8月26日、三省堂主催のオープンセミナー「小学校の英語活動の
新たな展開を探る」が都内にて開催され、小学校教師ら120名が
集った。<中略>また、「これからの英語活動 教師がすること
考えること」で関西大学の斉藤栄二氏は「小学校教師が英語活動を
始めるにあたり必要な英語力を短期間で身につけるための方法」に
ついて講演した。

英語活動に必要な英語力を身につけるには? 関西大学 斉藤栄二氏

 小学校の英語活動で必要なのは、まずは教師が正確な発音で、
易しい英語を話すことです。今日はみなさんが「時間をとられず」
「エネルギーも最小限で」「どこでも出来る」勉強方法で「正確な
発音」と「易しい英語を話せる」力をつけるため方法をお教えします。

 まずは「易しい英語を身に付ける」方法です。
 今日はサンプルテキストとしてNHKの英語会話のテキストをお持ち
しました。
 テキストは中学生用の教科書でもいいですよ。まずこれを
 1 本文を写し書きする
 2 訳文を書く
 3 訳文を見て英文を復元する

 これだけで英語の力は身に付きます。一日テキスト1ページで
よろしい。
 英語の力は、どれだけたくさんの基本英文を自分の頭に蓄えて
いるか、で決まります。これを1か月続ければ、あなたは自分の
話す英語に自信が持てるようになるのです。

 次に「正確な発音を身につける方法」です。
 何でも良いので、英語のテープを用意します。
 それを一文づつ聞き、繰り返すだけです。聞き取れなかったり
言えなかった場合はテープを巻き戻し、何度でも納得いくまで繰り
返します。これを習慣化し、毎日繰り返してください。1カ月で
あなたは自分の発音に自信が持てるようになるでしょう。
 易しい英語で授業を展開・つなげていくことは、実はそう簡単な
ことではありません。プロダクション能力が必要になるんですね。
 私は、小学校英語を「あいさつの英語」の領域として私は捉えて
います。
 ねらいは「英語など、外国語を好きにさせること」「異文化の
背景を持つ人に自然になじませること」。
 到達目標は、人間として基本的な英語の表現を身に付けさせる
こと。
 お礼が言えて、きちんとお願いすることができて、あいさつ
できればいい。
 「あいさつ」や「お礼」はコミュニケーションの基本ですからね。
 あいさつの後に、自己紹介ができたり、買い物が出来るといった
コミュニケーションがとれるようになればもっといい。

 あいさつができ、お礼が言えて、質問をしてその人に助けてもらう
ことができれば、私たちはその国の人たちと戦争をしない、そう私は
考えています。
転載終了---------------------------------------------------

これで「正確な発音」と「易しい英語を話せる」力をつけることが
できるそうです!!!



【5295】
【タイトル】sb さん
【 日時 】02/09/12 2:16
【 発言者 】根石吉久
【 リンク 】http://www82.tcup.com/8246/nessy.html


 「思う」というのは、一つの英単語なら英単語のイメージの核をつかむことそのものです。つかむというより、最初は強引に核を作っちゃうんですね。ただた だ意識の力だけをあてにして強引に作ってしまう。そうすると、ネイティヴ達が共通に感覚している核のありかと、ちょいとずれた場所に核を作ってしまうこと もありうる。それはまるで構わない。というか、それは避けられないだろうと思います。
 しかし、その同じ単語に別の文脈で何度も何度も出会っていけば、最初ずれていたイメージの核の場所は、徐々にネイティヴ達が共通感覚として持っている位 置へ重なっていくはずです。少しのずれを修正するのに、すごく時間がかかる場合もありますが、その修正の過程そのものが語学であるというのは、音に関して もイメージの核に関しても同じように言えると思っています。

 いずれにせよ、初動は「思う」ということにあります。
 また、イメージの核のずれの修正も「思う」ということによって行われます。
 このあたりの語学的な意味論、語学的なイメージ論は、非常に手薄です。「音派幼稚園」の方々は、意味論やイメージ論にはまるで言葉を届かせ得ていないと 思います。

http://www82.tcup.com/8246/nessy.html



【5298】
【タイトル】もっこり さん
【 日時 】02/09/12 3:01
【 発言者 】根石吉久
【 リンク 】http://www82.tcup.com/8246/nessy.html


>相手がストレスなく聞き取れる発音をめざすことは必要だが、
ネイティブそっくりの発音にこだわることは、
過剰な努力、多くの日本人にとって不必要な努力だということです。

 私は、「同化」と「媒介」という言葉で考えています。
 相手がストレスなく聞き取れるだけでなく、自分が相手の言うことをストレスなく聞き取れるようになるためにも、自分の発音をネイティヴ音に近づけること は必要です。
 自分の音にネイティヴ音の繊維を備えようとすること自体は、語学的には何も問題のないことだと思います。
 ネイティヴ音に近づけること自体には問題はないが、それが「同化」なのか「媒介」なのかで、語学的態度としていやなものになったりならなかったりするの だと思いました。

 語学をやる人の語学的主体性が問題ではないかと考えています。

 ネイティヴ音を信仰する人たちは、「同化」したいのです。
 主にアメリカ音に「同化」したいのだと思います。
 私は「同化」が語学だと思っている人々が嫌いです。いくら大きなエネルギーを音の獲得に費やそうが、その行為が「同化」であるかぎり、「日本人の」英語 という主体が放棄されているからです。「同化」とは、水が低きに流れるような、安易な態度です。

 私はもっこりさんにも、Hirata さんにも「同化」を感じません。Eliot さんが鵜田さんのホームページから引用してくださった、なんとかという人の文章に、この「同化」を見たのでした。糞くらえと思ったのは、その文章でした。

 音読のような動態において、ネイティヴ音を「媒介」にする行為は、その「媒介」ということをする語学的主体があって始めて成り立ちます。「同化」は主体 を放棄してもやれることでしょうが、「媒介」は主体を欠いては成り立たない。

 ネイティヴ音信仰者たちを見るたびに、私の中には「あほくせえ」という思いがどうしても湧いてきます。この人たちは、例えば私が必要だからやるにすぎな い行為を、ネイティヴ音信仰という信仰に変えてしまう。

 この信仰こそが、過剰であり不必要なものではないでしょうか。
 語学に余計な信仰を混ぜる必要はないと思っています。

http://www82.tcup.com/8246/nessy.html



【5300】
【タイトル】Eric さん
【 日時 】02/09/12 3:22
【 発言者 】根石吉久
【 リンク 】http://www82.tcup.com/8246/nessy.html



そんな私ですが、教員になる前ある大手の学習塾で英語の非常勤講師として働いたことがあります。
そのとき当然のように私ができる限りのきれいな発音で授業していたのですが、それを見た社員の英語の先生から、「Eric先生はとても発音がお上手です ね。でもその発音だと生徒がわからないので、できるだけカタカナ発音でお願いします。」と言われました。


 ありうる話だと思います。
 私の女房の生徒は、公立中学や公立高校の生徒たちばかりです。
 私は「電話でレッスン」の専従ですので、今は学校の生徒を塾で見ることはしておりません。
 しかし、どうも、私の生徒たちも学校の授業中にテキストを読まされると、塾の中で出している音をわざわざカタカナ発音に変換して読むらしい感触がありま す。なぜか。Eliot さんや Eric さんのような先生がまるでいないからです。私の塾で出している音で発音すると、一人だけ浮き上がってしまうからです。

 悲しい話です。

http://www82.tcup.com/8246/nessy.html



【5301】
【タイトル】Eliot さん
【 日時 】02/09/12 3:31
【 発言者 】根石吉久
【 リンク 】http://www82.tcup.com/8246/nessy.html



子供だから発音は上手になるだろうと期待して週に1、2回通わせるだけ
では、まったくだめだということを実感させられる出来事でした。


子供英会話教室はだましであると以前から思っていました。
そんなものに通わせても、金をどぶに捨てるだけのものです。

私どもの、「般若の面」「殻をむいたゆで卵を唇でくわえる感じ」「カラス
のカー」「診察室のアーン」「舌をあげて息が通るのを邪魔する」「舌をさ
げて、息の通路を邪魔しない」「th の舌の位置で、t を言ったつもり」な
どという低級に見える説明が、もっとも高級なものだと思います。

http://www82.tcup.com/8246/nessy.html



【5302】
【タイトル】M.HIRATA さん
【 日時 】02/09/12 3:48
【 発言者 】根石吉久
【 リンク 】http://www82.tcup.com/8246/nessy.html


Eliot さんが作られてCDのダビングテープお送りします。
聞いていただけば、Eliot さんが体現された音はおわかりいただけると思い
ます。

「日本人のための感じのいい英語音」が体現されています。
実に見事です。

http://www82.tcup.com/8246/nessy.html



【5303】
【タイトル】Jackie さん
【 日時 】02/09/12 3:54
【 発言者 】根石吉久
【 リンク 】http://www82.tcup.com/8246/nessy.html


>
ネイティブの音を目指す →ネイティブ信仰→ アメリカ信仰 ともなりかねない。飛躍しすぎだろうか。
>

 少しも飛躍しすぎだと思いません。
 そういう信者たちはたくさんいると思います。
 病気です。

http://www82.tcup.com/8246/nessy.html



【5304】
【タイトル】M.HIRATA さん
【 日時 】02/09/12 4:04
【 発言者 】根石吉久
【 リンク 】http://www82.tcup.com/8246/nessy.html


>
野球選手は野球をするために必要な筋肉をつけるべきなのです。私が発音に関して言
っているのはそこまでです。
>


 「そこまでです」が深く信頼できます。
 この一点が、HIRATA さんが「ネイティヴ音信者」ではないことを証明している。

 HIRATA さんは理系の人でしょうか。
 理系の人は、「ネイティヴ音信者」を目の前にしても悪く言わない人が多いような気がします。私はずぶずぶの人文系(文学部)ですので、まあ、悪口を言う こと、言うこと!

 「ネイティヴ音信者」になるかならないかは、思想の問題だと思っているのです。
 「ネイティヴ音信者=思想音痴」は、例えばアメリカ人、例えばイギリス人に会わせるのが恥になりかねない。いや、全世界どこの人間に会わせるのも恥ずか しいしろものだと思っています。

 語学の主体を放棄することは、恥ずべきことなのです。

http://www82.tcup.com/8246/nessy.html



【5306】
【タイトル】(無題)
【 日時 】02/09/12 4:12
【 発言者 】根石吉久
【 リンク 】http://www82.tcup.com/8246/nessy.html


>
語学というのは総合力であるので、ある点のみがずば抜けて良くて、他はさ
っぱりというのでは勝負になりません。
>

そうだと思います。
しかし、どの人の語学力も多かれ少なかれ、でこぼこしたものだろうとも思っ
ています。「他はさっぱり」じゃ、話にならないが、でこぼこは自然なものだ
ろうと思っています。

http://www82.tcup.com/8246/nessy.html



【5308】
【タイトル】べいべ さん
【 日時 】02/09/12 4:54
【 発言者 】根石吉久
【 リンク 】http://www82.tcup.com/8246/nessy.html


 松本道弘の記事のことが頭にずっとありました。
 松本道弘の何という本だったかタイトルを忘れましたが、松本亨(字合ってますかね?)と松本道弘が最初に会った時のことを道弘の方が書いていたのを覚え ていました。

 手元に本がありませんので(誰かに貸して返してもらってない?)私の記憶だけで書きますが、そこに以下のようなことが書いてあったと思います。

 松本亨は、アメリカで英語を鍛えてきた人で、この人の英語のスキルがいいのは衆目の認めるところである。一流である。松本道弘は、商社勤めをしてきた。 商社の英語というのは、ぶっきらぼうだったり下手だったりするが、肝心要のところは外すことがない。肝心要のところとは、商売で損をするわけにはいかない ということだ。そして、自分(道弘)の英語は商社の英語である。大阪の松本が東京の松本の英語に挑みにいくのだ。王将の歌の気分である。

 これはあくまでも、私の記憶だけに頼ったものなので、誤読を多く含んでいるかもしれません。しかし、松本道弘が自分の英語を商社の英語としていたような 気がします。読み違いだったら、肝心要のところを外してしまったぼんくらが私であるということになります。どなたか、この話が書いてある本をお持ちでない でしょうか。そのあたりを掲示板に引用していただけると助かります。

 上に言及した本の日本語はまともなものでした。
 松本道弘に関しては、文庫本で非常に日本語が粗雑な本を読みました。
 これも手元にありません。とにかく、日本語がひどいと思ったのを覚えています。
 この文庫を読んでから、私は松本道弘を信用するのをやめました。
 日本語に対する態度がこれじゃ、いくら英語ができても駄目なんだとはっきりと思いました。それほどひどかったのです。半年以上も前の引っ越しの荷物をま だダンボール箱に入れたままの状態ですので、本が参照できないのがなさけないですが、いずれ出てきたら松本道弘のひどい日本語を引用してみたいと思いま す。もしかしたら、あまりひどい文庫だったので、薪ストーブで燃やしてしまったかもしれません。その場合は引用できません。こちらに関しても、どなたか本 をお持ちの方に引用していただけるとありがたく思います。

 松本道弘は確かに「日本在住」だったかもしれない。しかし、どこかで英語の小型の磁場を確保していたか、電話線を伝ってくる英語の磁場の磁力を日常の中 で浴びていたかしていた人だろうと私は考えています。
 だから、松本道弘の「日本在住」は、「英語の磁場(磁力)を欠いて」という意味ではない。「磁場」や「磁力」という語を持ち出すと、松本の「日本在住」 のままに形成したというスキルはその成り立ちが解けると考えてきました。

>
話がそれますが、もう一つ印象に残っているのは、日系人のふりをしてデパートなどの英語の多少使えそうな店員に英語で話し掛けを行ったということです。こ れは、根石さんのいう自分を高みにおいたということでしょうか?
>

 これを読んで、やはり松本道弘、いやなやつだぜと思いました。
 「自分を高みにおいた」という気味合いは感じますね。

 Ray さn

 読まれておられますでしょうか。
 以前、松本道弘の著書で、良書として薦めておられた本の書名を再度教えていただけたらうれしく思います。その本は、読んだことがなかったし、Ray さんがいい本だと言うものだったら買ってみようかと思い、そのままになってしまいました。

http://www82.tcup.com/8246/nessy.html



【5315】
【タイトル】姓名の順序
【 日時 】02/09/12 17:52
【 発言者 】Naima
著明な作家などの名前、たとえば夏目漱石は「Natsume Souseki」とひっくりかえざずに言うと思います。 学校の教科書でも日本人の名前はひっくりかえさなくなっている様です。 (New Crownだったかな...)

これは私にとっては日本人のプライドの問題です。 何で自分の名前まで英米風にしないといけないのか。 話しがそれますが、英会話学校などで(「某」 ECC)各生徒に英語の名前をつけて呼ぶ所がありますが「笑わしてくれるやんか」と思います。

そうそう、「笑かす」の歴史はかなり古く全国的に使われていた様ですが最近は関西方面でのみ盛んにつかわれている、とどこかで読んだ覚えがあります。 私 は生っ粋の大阪人でスタンダード大阪弁の達人と自負していますが、最近になるまで「笑かす」と言う人には出会った事がありませんでした。 親兄弟、親戚、 友人達、皆、「笑わしてくれるやんか」「笑わしよんな」と言いますよ。

友達の娘息子達のガイドで旅行していて回転読みがまったく進んでいません。 今日からガイドなしで旅する様なので、ようやく再開できる事になりました。



【5316】
【タイトル】中間音
【 日時 】02/09/12 20:25
【 発言者 】sb[Profile 近畿地方に住む30代の男性の方]
>中間音には、こちら岸に近い音もあれば向こう岸に近い音もある。しかし、もっとも中間音らしい中間音は、理論的には橋の真ん中あたりの音になる。この音 を、日本語くさい音だとか和臭だとか言って、馬鹿にしたり劣ったもののように扱う者どもを私はいつでも蹴飛ばす用意があります。

そうですね。



【5319】
【タイトル】HIRATA M さんと根石さん
【 日時 】02/09/12 20:35
【 発言者 】sb[Profile 近畿地方に住む30代の男性の方]
日本語はどちらかというと「絵」で理解する言語。
英語はどちらかというと「音」で理解する言語。
言葉は「絵」寄りの言語と「音」寄りの言語があり、その中間に「イメージ」があるのではないかという感じを持っています。



【5320】
【タイトル】引用「ニュースを読むということ」川端 義明
【 日時 】02/09/12 20:51
【 発言者 】sb[Profile 近畿地方に住む30代の男性の方]
またまた雑誌「NHKアナウンサーのはなす きく よむ」 からの引用です。
少し長いのですが、とても参考になったので、引用させてください。

アナウンサーの仕事は、昔に比べ大きく変わりました。一言で言えば、原稿を読む比率が年々少なくなってきているのです。しかし、私は、今でもアナウンサー の仕事の基本は、「読む」ことにあると思っています。

自ら取材しコメントを書くリポートでも、アドリブの多い司会でも、アナウンサーは読むことで習熟した技術を、いわは援用しながら仕事を進めていきます。こ れがアナウンサーの仕事の大きな特徴だと思います。ですから、読みの上手なアナウンサーは、他の仕事でもかなりの効率で「いい仕事」ができているはずで す。

しかし、私は「読む」ことは、現行の字面を音声表現化することと単純にとらえてはいません。読むとは、読んで「伝える」ことであり、字面の音声を伝えるこ とではなく、メッセージを伝えることと、考えています。

私は若手のアナウンサーを指導する場合、「読む意識を捨てる」ことを要求しています。職業的訓練のたまものと言えなくもありませんが、私たちアナウンサー は字面を見ると無意識に音声化する癖をもっています。若き日、天気予報を放送した直後、「今日の天気はどう?」と先輩に聞かれ、今読んだ内容を何も覚えて いない自分に愕然とした経験があります。

アナウンサーは放送しながら、「残り時間はどれくらいか」(テレビなら)「今どんな映像がでているのか」などなど、実は様々なことを考えなければならない のです。そのせいか、気がついたら、ただただ文字面を発声しているだけということもあるのです。この、字面を読み上げる意識を捨てることから、伝えるため の「読み」がはじまると思うのです。



【5321】
【タイトル】引用「ニュースを読むということ」川端 義明 その2
【 日時 】02/09/12 21:05
【 発言者 】sb[Profile 近畿地方に住む30代の男性の方]
先ほどの続きです。

アナウンサーがニュースを読む場合、普通は事前に原稿を読んで(「下読み」といいますが)、時間がどれくらいかかるか、読めない漢字がないか、論旨が通っ ているかを確認しますが、このとき、時間や字面ばかりに気を取られていると、ニュースのないように無感動のまま、放送に入ることになります。これでは視聴 者に伝わるニュースにはならないのです。読むという意識を捨て、意味を考え、そのニュースが伝える事実の把握に時間をかけるべきなのです。伝えるべき ニュースの内容が、伝え手の頭の中に、しっかり叩き込まれていれば、視聴者にとっても、わかりやすいニュースになっているはずです。

長い間ニュースの現場で仕事をしていますが、私は、原稿は「メモ」と考えることにしています。内容を理解した上で、そのメモを見ながら「伝える」。それが 私のニュースのスタイルです。若手と呼ばれた頃、リポーターとして現場から伝えることの多かった、私独自のやり方です。このやり方で、何とか「読む意識」 を捨てようというわけです。こうして読む意識を捨てたときから、本当に伝わる「読み」になると考えています。

とはいえ、ニュースというのは、「下読み」の出来ない今入ったばかりのニュースも多いのです。こういう場合私は、ニュースの頭書き部分(リードといいま す)を目で一読して「何のニュースか」を把握した上で、視聴者に伝える瞬間と自らが意味を取る瞬間を共有しようと思っています。平たく言えば、「私も今こ の原稿を初めて読むのですが」というスタンスでお伝えすることにしています。今入ってきたニュースですから、その方が自然であり、説得力も増すと思うので す。

アナウンサー生活二十七年。今もニュースというは難しい仕事だと感じています。



【5322】
【タイトル】ではその感想を。。。
【 日時 】02/09/12 21:12
【 発言者 】sb[Profile 近畿地方に住む30代の男性の方]
この川端アナは私の好きなアナウンサーの一人です。一度京都にも講演に来られました。その時の自己紹介やいろんな話から「イメージ」で話す人という感じを 持っています。

今回の文章で好きなのは「共有」という言葉です。根石さんの意見にだんだん賛同できない部分が出てきたのは実はこの「共有」という部分です。でも根石さん はこの部分は超越しておられると思います。最近の語法問題の増加やきちんとした意味での「コミュニケーション」という言葉はやはり必要だと最近感じていま す。ただし青山学院大学の本名信行さんなども述べておられます。ナショナリティーやアイデンティティーは大切なものだと思っています。シュリーマンの学習 方法などに寄り添う際、ネイティブの語法に気をつけないわけにはいかないと思うのです。というよりお互い楽しく楽に「共有」することのほうがずっと大切な ことだと思うのです。



【5323】
【タイトル】SUBVOCALIZATION
【 日時 】02/09/12 21:17
【 発言者 】sb[Profile 近畿地方に住む30代の男性の方]
ずいぶん前にこの「大風呂敷」で書いた記憶があります。
サブボーカライゼイション、つまり黙読する際、唇や舌を無意識的に動かしているということです。

意味の良くわかった英文を速読したい際、サブボーカライゼイションはさまたげになる。だから意識的に舌や唇を動かさないようにして速読の速さを上げるとい うときにこの言葉は使われると思います。

HIRATA Mさん、いろいろ教えてください。よろしくお願いします。



【5324】
【タイトル】松本道弘
【 日時 】02/09/12 23:32
【 発言者 】べいべ[Profile 関東地方に住む30代の男性の方]
根石さん、松本道弘が松本亨に会いにいった際のことを書いていただきありがとうございます。

たしかに、西の松本道弘が東の松本亨に会いに行くとき、英語界の巨人と交えるので、いかに自分の闘いに持ち込めるか悩んだと書いてあったように記憶してま す。二人が会ったとき、道弘は商社に入社ししばらくたっているので、その頃には、英語の飛び交う職場に移っていたかもしれません。

それから、日系ハワイ人に化けていた話ですが、これは入社前後くらいの話のようです。たしかに、いやなやつですね。(気迫が伝わってはきますが)

ただ、松本が磁場がなく英語を身につけた可能性もあると思っています。それは、松本のもつ英語への激しさと、媒介として映画やTIMEという良質なものを 選んだからではないかと思います。
ハリウッド俳優の中には、発声や発音のトレーニングを受けるものもいると聞きます。また、役作りをする中では、せりふを何度も情景をイメージして読んだり もしていると思います。これは、音と意味を溶接した後の回転読みですよね。こうして作られたものを媒介にしたのがよかったのではないでしょうか?根石さん が映画は磁場でないとおっしゃっていたように思います。ですが、媒介として良質なものであり、それを求めて何度も映画館へ通った松本の激しさが、磁場なく 英語を身につけさせたのではないかと思います。

根石さん、むりに松本論へ引き込んだのではと心配しております。松本論は、ほんとうに気がのった時でよいので、「ごめん、今から散歩に行くので松本道弘は また今度。」ってお返事で、結構ですよ。



【5325】
【タイトル】べいべさん
【 日時 】02/09/13 1:49
【 発言者 】Naima(商社マン妻)
>日系ハワイ人に化けていた話ですが、これは入社前後くらいの話のようです。

関西学院大学の柔道部に所属していた時の事だと書いてあったと記憶しています。 高校生時代には外国人英語講師の言う事がさっぱりわからず、聞こえたまま をカタカナにしてノートに書き取ったりした、と言うエピソードも読んだ事があります。 生意気盛りの学生時代、彼なりに手探りで編み出した方法であったと 大目に見ればいいのではないでしょうか。

いやなやつ、と言う事ですが、英語をものにしようと五里霧中で自分なりの方法を必死で探り出していた学生の頃のエピソードを関西人の乗りで面白おかしく書 いているだけの事だろうと思います。

英語学習にディベートを取り入れた彼の功績は大きいと思ってます。 現場の人間にとって、敵の論理を知る事は大切です。 敵の土俵で丁々発止の交渉をしな ければならないのです。 英語で交渉の現場に立たねばならない前線のサラリーマンにとっては、「英語屋」とはまた違った苦労がつきまといます。

英語表現の間違いで数億円が動き、会社の存続がかかってくる事もあります。自分と家族が喰いっぱぐれるだけではすみません。 彼等は TOEIC500〜700程度、初級に毛が生えたくらいのつたない英語力で海外駐在員として出征します。 ろくに浮く事も出来ないのに海に放り出される様 なものです。

現地では当然、英語そのものだけをやってれば良いわけでもありません。 私は英語だけに専念して物にした人達も尊敬しますが、そういう人達は「お幸せ」な 立場におられたとも思います。  英語そのものだけに係わっていられる様な贅沢な立場にないサラリーマンにとって、TIMEやCNNをつかった速読/速聴 は一石二鳥の学習法であり、もと商社マンだった松本道弘氏ならではの方法だと思います。

ただ初級者までが速読だのCNNだのと言い出したのは、「かなりおかしい」とは思います。

すこし個人的な思いがあり、書かずにはいられませんでした。



【5326】
【タイトル】Rayじゃなくて・・
【 日時 】02/09/13 4:58
【 発言者 】恋人ファンです♪
>以前、松本道弘の著書で、良書として薦めておられた本の書名を再度教えていただけたらうれしく思います

ご指名ですので、以前のカキコを再録します。

------------------------------------------------------------------------------
それはそうと、ディベートの話ですが、良い本がありました。多読論争に触発されて、
定番の英語道有段者!松本道弘氏の「速読の英語」(プレジデント社)を読んだら、
この人は日本の英語ディベートの総本山みたいな人ですから、ディベートの効用も
あちこちに散りばめられていました。私が書くより的確なので、是非一読して下さい。

ディベートもですが、リーディングの重要性が具体的な英文とともに書かれていますし、
やはり、名著です。特に、ここで問題になっていた、タイムやその時々の話題の小説を
含め、政治・経済・文明論等、大人の読むにたるものを読むことを「多読」と暗に定義
していて、SSSような、表現と語彙を制限した、内容も読書が趣味の大人には幼稚で
耐えられないリライトものは問題にもしていないのが我が意を得たりの思いでした。
(しかし、これは私のような本好きの人に対してで、まともに日本語の本も読んでいない
一般的な英語学習者を指導する場面でSSS方式が無駄だと言っているのではありません)
------------------------------------------------------------------------------

私は以前に、この続編の「速聴の英語」の方を読んだのですが、こっちは二番煎じだったようで
それ程感心しませんでした。日本語の分からないハワイ人の振りをして英語で通した逸話や
何段とか英語道など柔道用語を好む等、エクセントリックなところが反感を買う人ですが
私は、一種の英語修行者だと思います。また、安易に大手と組んで金儲けに走らないところを
見ても、風変わりですがしっかりした自己規範を持った人と見受けます。

ハワイ人の振りで英語で通したのは、「自分を高みに置いている」とは無関係で、
自分を追い込む修行だったのですが、山伏になったつもりで、都会を山奥に、
デパートを滝に見立てたのか。。とにかく不可思議かつ過激な人ではあります。

ひどい日本語のことは、2チャンネルでも話題になっていましたが、私が二冊読んだ限りでは
それは感じませんでした。國弘さんと違い、感情や精神の起伏が激しそうな人なので
コンディションの良くないときに書いたものは、日本語が乱れるのかも知れません。

「私のは商社の英語だ」と、言っていた件も、「自分を高みに置いている」とは言えないでしょう。
「俺はアメリカの大学で勉強してアカデミックな世界で生きているような英語エリートではない」
という、卑下と矜持が入り交じった表現だと思います。それに続く、坂田三吉の心境という記述
でそう取れます。
賭け将棋で斬った張ったをすることで将棋の修行をした坂田が、東京に正統派の将棋エリートと
対局に行く様子を歌った、「〜のためなら女房も捨てるぅぅう〜〜♪」とかいう歌が
あったと思います。。(^^;;あの坂田を自分に重ねた表現ではないでしょうか。

「商社」では、外人と口頭で交渉するような部署では無かったということですから、
そのときたまたま商社員だったので、そう言っただけでしょう。



【5327】
【タイトル】3
【 日時 】02/09/13 4:59
【 発言者 】恋人ファン♪
明治の森有礼文部大臣だったか、日本語を使っていると日本は一流国になれないのでフランス語
を国語にしろとか無茶を言ったことがありましたし、戦後は仮名漢字をやめてローマ字を国字
にしろとかの運動まである始末で、これほど自国語をないがしろにする国民も珍しいでしょう。
日本語が可哀相で仕方がないのですが、この虐待のしっぺ返しが始まっていると感じるのは
根石さんも感じているかも知れませんね。

話を戻してっと、ですから、発音は(Eliotさんのような高い基準を設けなければ)
それ程問題ではないと思います。
話す人の発音がそこそこ平均的に良いというのは、逆から言うと、圧倒的多数の話さない人が
「英語は良い学校にはいるために勉強でするもので話すものではない=発音なんか関係ない」
と思っているか、実際に話す機会の無かった昔のように「英語=一方的に知識を吸収する手段=
翻訳or英文和訳」という伝統が未だに根強いからでしょう。

人の目が気になる他者指向で、車をビカビカに磨いたりする国民性ですから自分が人に
どう見えるか気になるので、話したいor話さなければいけないとなったら、一番目立つ
「発音」や「通じること」が気になるので、会話学校が流行るのでしょう。

逆に、大切でも人目に立たない「書く」や「読む」は、人前で話していても「見えない」
ので、地味に思われ勝ちで大切なのに人気が出ないようです。

会話学校へ行っても発音が良くならないという例は良く聞きます。ドナルド・キーン氏の
ように、日本の古典については古事記から歌舞伎・長唄・端唄まで、内容面ではあれほどの
日本古典の大家が、日本語の発音に関しては才能がゼロということもあります。

この前、ラジオで聞いた六歳で中国から来てずっと日本にいたのに、聞いた瞬間、中国の人だ
と分かった人の年齢はなんと78歳でした!

しかし、このような発音音痴を除けば、余り努力しないでまあまあの発音はつくということも
あるでしょう。何より、教師と何人かの前で話す=格好良く思われたい/恥はかきたくない
のが他人指向の普通の日本人ですから、家で発音の勉強するモチベーションも上がるはずです。

ですから、学校教育でも「話す」をメインにすべきでしょう。「話す」と言っても、
無意味にテキスト通りの会話をするとか、挨拶や決まり切ったパターンブラクティスを
するのではありません。「言いたいことを英語で言う」のです。

ちょうど、エリオットさんの生徒さんが書いた素晴らしい「ジス・イズ作文」のように
あれを口で言って、他の人が感想を言ったり自分の考えを述べたりできると、使える英語
が自然に身に付きます。他人指向の生徒は、発音のことも気になって勉強する気に
なるでしょう。



【5328】
【タイトル】2
【 日時 】02/09/13 4:59
【 発言者 】恋人ファン♪
所詮、英語を「仕事の道具」に使っている、商社員や私のいたプラントエンジニアリング会社の
人たちの英語は、言葉が目的ではなく、「もの」が目的なので「正確に内容が通じればいい」と
いう英語で、仕事の中味が重要視されるので、英語の質自体は余り問題にされていない感じです。
微妙なニュアンスや感情の機微までは伝えられない英語ですから、それがネイティブとよく摩擦
を起こすのも事実です。
しかし、向こうは日本語を全然学ぼうとしないのですから、文句を言えた義理ではありません。

巨額な契約が絡むような仕事は、ネイティブのコントラクト・エンジニアというのを高給で
雇っていますから、微妙な表現の違いが大損失をもたらすような文書は日本人は、私のいた
会社ではかきませんでしたしね。

まあ、相手が英語国ではないことも多いので、そういうときは勉強英語同士ですから、
松本氏の「斬れる英語」なんか使うと、却って相手に伝わらないから、覚えるだけ無駄
ということもあります。

ということで、海外にも行かず、大学でESSにも入らず、何百人も部員のいるEESの
部長を独学で超えた猛勉強の成果が彼の英語の核で、商社等は余り関係ないと思います。
「野武士英語/柔道部英語」の方がより彼らしいとは思いますが。

発音について話題になっていましたが、向こうの大学での日本人の研究者の事情に詳しい人が
何かに書いていたのを覚えています。記憶ですが、インド人や中国人の訛のきつい英語のことを
ネイティブの教授だかが話していたので、「日本人はどう?」と聞いたところ「特に共通な
聞き難いような訛は気がつかない」と答えたそうです。

私の経験でも、話せる人は流暢と言えない人でも、RとL、FとV、THの発音や
日本語にない母音は、「区別できるレベル」で気を付けて発音しているようです。

私も、インド人や本土の中国人と上に書いた会社で話しましたが、国際電話での聞き取りは
物凄く大変でしたし、直接合って話しても聞き取るのが大変でした。

これはどうも、中華思想に関係ありそうで、「おれは大中国/インド人だ、訛があって何が悪い!」
と、日本人のように生真面目にCDで発音練習したりする気はハナからないんですね。

それが証拠に、同じ中国でも台湾人は物凄く発音がいい人が多かったです。
経済的に恵まれていて、放送関係や教材も本土より恵まれていますし、ネイティブに
直接英語で話せる機会が多いと言うこともあります。しかし、もっと大きいのは、
頻繁に本土から侵略を受け「相手に合わせて」きた歴史のために、中華思想が無く、
英語を学ぶならネイティブを手本にすることに何の抵抗も感じないからかも知れません。
日本の占領が友好的にいったのも、双方の気質が似ていたのが大きいのではないでしょうか?
中国・韓国は逆ですからね。

中華思想がないことは日本も同様で、昔は言葉も文物も何の抵抗もなく嬉々として
中国のものを取り入れ、戦後はアメリカと英語のカタカナ語一辺倒ですからね。



【5329】
【タイトル】4
【 日時 】02/09/13 5:00
【 発言者 】恋人ファン♪
こんな事を言うのは、あんな発音が無茶苦茶な中国人やインド人が何であんなに
ベラベラ話せるのか考えたからです。奴ら、国内で絶対仲間同士で英語で喋っているのです。
インドは知りませんが、中国ではきっと早朝公園太極拳ならぬ早朝公園英会話をやって
いそうです。
日本人だと、仲間の発音が変だったりすると直ぐ指摘し合うのですが、彼らは皆んな
発音の勉強なんか真面目にやってなんかいないですから、誰も気にしません。

それより、自己主張の国民性があるので我勝ちに喋るのです。
勿論、中国語版/インド晩カタカナ英語ですから、ネイティブや日本人には意味不明
なんです。まあ、書けば英語になっている文章なんでしょうが、英語ではあり得ない
表現(自国語の直訳)や文法の間違いなんか満載でしょう。

それでも話しちゃうわけで、そういう人が外国に出てくると聞く方の負担は大変ですが、
そんなことは知ったことでは無いという感じで話していくんですね。
そのうちに、相手も慣れて発音の対象関係が分かってくるし、中国人達も、相手の話を
聞くためには、ネイティブの発音を理解しようとしますから、次第に、モロの
カタカナ中国語の英語から、キッツイ中国語訛英語程度にはなっていきます。
慣れてない人でも集中すれば分かる程度の英語にはなって行くんだと思います。

まあ、ちょっと上で言ったのは、学校英語のESS化なんですが、「話す」ことを
やる以前に、Eliotさんのいう発音練習や大家さんの回転読みがないと、
中国人のようなカタカナ英語で喋りまくることになります。
でも考えてみると、日本人も逆にその位の逞しさがあったら爽快ですね。

ネイティブを一生懸命真似して毎日何時間も練習する。。なんかいじましい。。
って、σ(^^;)って、中華思想@日本版かも。。。(^^;;


と、とりとめがなくなったのでこの辺で。
次回は、私の別人格が古屋さんちで教える君をしているわけ(予定)



【5334】
【タイトル】やはり発音練習は大切です(1)
【 日時 】02/09/13 16:13
【 発言者 】Eliot
「外国語をどう学んだか」(講談社現代新書 1992年)より
セルゲイ・ブラジンスキー氏(1959年モスクワ市生まれ。
モスクワ国立大学卒業。1991より横浜市立大学商学部助教授)の
体験記を引用します。なお、この本は絶版です。

引用開始-------------------------------------------
発音の練習こそ私が日本語を勉強した時にもっとも力を入れた分野
だった。

小さい時は東京で三年あまり普通の区立の小学校に通い、基盤は
ある程度できていたが、大学に入るまで六年間の空白があって、
一からのやり直しであった。大学一年生からなぜか発音に異常な
までにこだわっていた。

「日本人と間違えられるほど発音をきれいにすることは外国人に
とって絶対無理」と先生に言われたことが逆に「オレなら絶対
無理なことでもやれるぞ」と発奮させたのかもしれない。しかし、
あとになって振り返ってみると、この発音重視の訓練は他の能力
(ヒアリング、会話力等々)をも大きく伸ばしたとてもよい
思いつきであった。

外国語で話そうとする時にまずぶつかってしまう問題は「相手の
言うことが聞き取れない」、そして二番目は母国語でまず考えて
から、外国語でどうやって表現したらよいのかと考えることである。
聞いても分からないということから生ずる焦りは二番目の問題を
さらに深刻化させる作用を持つ。

発音の訓練は次のようにして行なった。

まずは非常にやさしいテキスト(三年生になっていたが一年生の
教科書を使ったことなど)をテープで聞きながら何度も読む。
アナウンサーの声の入ったテープを間をあけながら別のテープに
録音しなおす。そしてその間に自分の声を吹き込んでみる。
一つ一つのフレーズをさらに細かく区切ってやるのだが、吹き
込んだあとはアナウンサーの声と自分の声を細かく聞き比べて、
何度もやり直して同一の発音になることを目指す。

最初は十フレーズぐらいの簡単なテキストに毎日三〜四時間ずつ
三日も四日もかけたことがあった。リンガフォン室にたまたま
入ってくる同級生からは「また一年生になるつもりか」と皮肉
られるほどだった。

一〜二ヵ月ほど続けているとだんだんやりやすくなってききた。
さらに、発音が上達した以外にももう一つ意外な効果を発見した。
これまでやってきた簡単なテキストは自然にただ頭に入っていた
ばかりでなく、いわば「内在化」されていた。つまり、母国語で
考えなくとも必要なときに必要な表現がでてくるようになって
いた。そしてもっとも驚いたのは、この「内在化」された簡単な
表現で意外に多くのことを言い表せるということであった。



【5335】
【タイトル】やはり発音練習は大切です(2)
【 日時 】02/09/13 16:14
【 発言者 】Eliot
そのとき、私は語学の学習について一つの非常に重要なことを発見
したという気がした。

つまり、語学は経済と同じで、限られた資源の有効利用が鍵で
ある、と。ネイティブ・スピーカーよりも自分のほうが常に
語彙等の言葉の資源が少ない。それらを増やすことも大事だが、
それだけに集中して活用に力を入れないと、過剰な設備投資を
している企業と同じである。遊休設備を持っていてはならない。
持っているものを完璧に活かせるようになってからもっと
むずかしい文法とより広い語彙を順次マスターすればよい。
数百語ぐらいの語彙と簡単な文法さえあればほとんど自分の意思を
何でも相手に伝えられる。鍵は使いこなしだ。そしてその使い
こなしに大きく貢献したのが、やさしいテキストを使った発音
練習であったわけだ。

簡単なテキストで満足のいく結果が安定的に出始めたころ、もっと
むずかしい課題に挑戦するようになった。

日本語のニュース番組をテープに録音して、それを聞きながら
文書にする。つまり、まずは聞き取り練習になる。聞いても
すぐには分からないところが、当然、最初のうち非常に多かった。
そういうところは何十回も聞いて、あくまで完璧に聞き取れるまで
あきらめない。どうしても不可解なところは辞書をひっくり返して、
似た発音の単語を全部調べてあててみる。もちろんそれでも駄目で
あきらめざるを得なかった箇所もあったが、最終的にはそれほど
多くなかった。

その次の段階では、今度はこの自分で作ったテキストを目の前に
してもう一度、あるいは再三テープを聞く。そして簡単な
テキストでやったと同じような訓練をする。ニュースの
アナウンサーについて繰り返すのはきわめてむずかしいが、
効果もそれだけ大きい。最後にはテープを止めないで、そして
間も入れないで流し、アナウンサーと同じペースで声を重ね
ながら自分で読む。もちろんそこまでやればテキストはもう
暗記状態。「内在化」の状態である。

この特訓をしばらく続けたあとは、そのまま生のニュース放送を
流してアナウンサーのあとを繰り返せるようになった。ちなみに、
当初その意図はなかったが、振り返ってみると、これは同時通訳の
ための最初の訓練にもなった。

要するに、発音の訓練のつもりで始めたこういった勉強方法が、
ヒアリングに対する自信をまずつけて、会話力もとても大きく
伸ばしてくれた。

言葉というものは、あくまで読んで翻訳して文法を習って覚え
られるものではない。いくら努力しても語学力が伸びないという
悩みを多くの日本人の友達から聞かされたが、私に言わせると
それは才能がないためではなく、努力が足りないためでもなく
(もちろんそういうケースもあるだろうけど)、やり方が
間違っているためである。具体的には上記のようなlistening
comprehensionとoral practiceからなる勉強方法を勧めたい。
最初はじれったい思いがしても次第に必ず効果が現れる。
引用終了-------------------------------------------------



【5338】
【タイトル】インド英語
【 日時 】02/09/13 17:33
【 発言者 】べいべ[Profile 関東地方に住む30代の男性の方]
週刊の英字新聞Asahi Weeklyで紹介されていたのですが、インド出身の英語教師が人気だとのことです。

少し前の新聞なのできっとうちで探しても見つからないと思います。
Webで検索すると次のようなものが見つかりました。
以下引用です。
インド人は文学, とりわけ詩を愛する. 英語の学習でも, 18 世紀や 19 世紀の英文学を教材にする. だから古典的で, 文学的なことばを好む. old は ancient, pretty は comely, happy は blithe, eat は consume, home は place of residence となったりする.

彼らの英語が丁寧とか華麗といわれるのは, このような傾向を指してのことだろう. また, “May I know your good name, please?” という言い方もよく耳にする. 「お名前をおうかがいしたいのですが」 の意味だが, your good name には思わず恐縮してしまう. しかし, こう言われて, 悪い気はしない.

アメリカ人やイギリス人が言わない表現だからといって, これを変な英語とみるのは禁物である. おもしろいことに, このようなイギリス臭のとれた英語は, 海外でけっこう評判がよい. アラブ諸国はインド政府に英語教師の派遣を依頼している. インドは英語教師の輸出国なのである. インド人の英語運用能力の高さは, 非母語話者 (ノンネイティブ・スピーカー) のよき手本となるだろう.
引用終わり
アジア英語辞典 (本名信行 編著)紹介のWebサイトより
http://www.sanseido-publ.co.jp/publ/asia_eigo.html



【5339】
【タイトル】修行
【 日時 】02/09/13 19:18
【 発言者 】Naima
ピアノは曲そのものを練習する以外に、毎日かならず音階の教則本で指の基礎訓練をします。 プロはこれを毎日何時間もやると聞きました。 一流のピアニス トの演奏を聞いてお手本にする努力をするのも、映画などで生の英語に触れる事と似ている様に感じられます。 曲を弾く場合、頭で考えている間は感情を込め て弾く事も出来ないので、まず指が楽譜通りスラスラと動く様に訓練する事から始めるのも似ています。 引けないフレーズは「回転弾き」しますし。 根石さ んは音楽と語学は違うとおっしゃってた事があると記憶していますが、私には語学は音楽に良く似ている様に思います。

松本氏はみずから口にされている「英語修行」についてですが、私は「どんでん返し...」を読ませて頂いた時、「こら修行やがな」と思いました。 かっこ いいか悪いかは別にして、日本人の英語学習には「修行」がついて回るんかな、と漠然と思っております。



--------------------------------------------------------------------------------
【5340】
【タイトル】Cave Woman
【 日時 】02/09/13 19:18
【 発言者 】Naima
恋人ファン様、

私は超ド級の原始的な女なので亭主と子供にかかわる事になると、論理や常識など「**喰らえっ!」状態になってしまいます。 blanket statementと言うかover generalizationには、「統計でもとったんか」と過剰反応してしまいます。 その両方が重なると野獣になってしまいます。 すみませんでし た。 「サラリーマンは胡麻擂りである」と言った坊さんに喰ってかかりコテンパンに叩きのめした事があります。(言葉で、です) 法事、月参り、一切ボイ コットしたりしてました。 こういう場合には上下もへったくれもなく長年の親交などもチャラにしてしまうくらい破壊的になりますので、「そんな奴なんや」 と思って下さい。 (居直ってどうする)

私が曲りなりにも英語がしゃべれる様になった経過を辿ってるのですが、今だによくわかりません。 ただ素読舎に出会うまでは、松本道弘の速読/速聴が王道 だと思い込んでそれに従って勉強していました。 (フリークと誹られそうですが。) べいべさんだったかが、素材が良いとおっしゃってたと思いますが、私 もそう思います。 私はタイムやCNNは中級以上の素材だと思いますが、松本道弘氏は講演会や講習会で「無理を承知でタイムの速読を勧めている」と言って いたと記憶しています。 「英語を修得しようとするなら、英語を忘れ記事に込められた情報に集中せよ」とも言うてはりました。

ここの所はどうなんでしょう。 今思えば、当時(今も、と言うべきか...)基礎英語力のない私にはかなり無理がありました。 背景知識だけでなんとなく 読める記事もありましたが、会話力をつけると言う事に限って言うと、松本氏の学習法は使えないと思いました。 すでに現場で英語を使える人達がさらに磨き をかける為の英語学習法だと思います。 でも背伸びをする事で学習に対する継続意欲も湧きましたから、一概にケチョンケチョンにけなす事もないでしょう。  「おまえ遠回りしたな」と言われると思いますが、私が学習を続ける原動力は、いつかタイムをcover to cover で読める様になりたい、映画が字幕なして解る様になりたい、と言うフリーク特有のものでしたので。 今も限り無くフリークに近いかもしれません。

皆さんの毛嫌いされている英会話学校でフォーマルディベートを1年間学びました。 松本道弘信者の頃です。

ディスカッションやディベートでは「準備の時に文献や資料を沢山読み、それを『英借文』などして音読し頭に入れてから」クラスに臨みます。 デイベートそ のものは好きにはなれませんでしたが力にはなったと思います。

ディベートは好き嫌いは別にして、「使える」と思います。 ディベートそのものではなく、準備中に学習する内容が大きいです。 それほど難しいトピックで なければ初級者にも「副教科用」として使えないかな、と思ったりしてます。フリートークと称する「だらだらしゃべり」よりはずっといいんじゃないでしょう か。  卑近なトピック、たとえば「猫も引き綱をつけて飼うべきか」とか... (ん? なんか私、急速に齋藤化している様な気がする。 背後霊 か...)もちろん準備の際には音作りあり回転読みあり英作文あり、と言う条件でです。

タイムの定期講読はずっと続けていますが、CNNニュースなどと併用すると理解の為には相乗効果があり、これも勉強になっていると思います。 海外に出た 事のなかった私にとって、映画や洋楽も貴重な疑似磁場(と言う定義でいいのかな?)でした。

けれど、その下に必ず流れているのは、回転読みもどきの音読であったり回転書きもどきであったり英借文もどきであったと思います。 知らず知らずの内に根 石流もどきを実践していた事が効を奏したのかもしれません。

素読舎に出会ってから、音作りや回転読みなどの基礎体力づくりは、英語力が向上しても常にやっておくべきだと痛切に感じています。 根石さんのおっしゃる 「復習範囲を手放さない」事でもあるかと思います。



【5341】
【タイトル】子供英会話
【 日時 】02/09/13 20:02
【 発言者 】Naima
素読舎の掲示板に参加する事について、私は敵国から「移民」して来た人間の様な気持ちでいます。 おどおどしていながら、時には虚勢も張ったりと、「どう したらいいの?」状態です。

子供英会話学校を大阪と自宅で持っていましたが、子供を沢山教えて来た事は私にとって大きな恩恵でした。 「おまえ、子供の生き血を吸いながら太って来た んやろ」と言われそうですが、これでも熱心で良心的な先生であったと思っています。

以前、Jackieさんや根石さんに「塾経営の文句言うな」と噛み付いてEliotさんにたしなめられた事がありましたが、私も英語塾経営のしんどさは身 に染みております。 しかし、今の御時世、どの様な職業でも良心的な方は苦労されていますから、私は不平を言わずに来ました。

子供を教える為に苦心する中で、自分の基礎英語力も磨かれていくという有り難さもありました。 留学しなくてもここまでくらいは行けるぞ、と生徒達に身を もって証明したい事もあり、それを形にして見せてやりたくて自分も資格試験勉強を続けていました。 どういう勉強法が一番効果的かと、いろいろ試しもしま した。

しかし自分が英語力を着々とつけているのに、子供の英語は伸び悩んでいると言う本末転倒状態に陥ってしまいました。

一番頭が痛かったのは、「語学は自分で練習しなければどうにもならん」事を生徒に納得させる事が出来ない事でした。 彼等は理解はしていて「うん、わかっ た」と言うのですが、自宅で一人で毎日それを続けると言う事が出来ないのです。 夏休みなどつきっきりで講習をしてやりたい気持ちでした。

英語が好きな子供は大学生になってからも通い続けてくれ、かなりの英語力は身に付いていますが、親に言われていやいや放りこまれた子達は1時間を潰しにだ け来ている状態です。 それでも学校の成績が上がってくれば意欲も湧いてくるのですが、せっかくのフォニックスも学校の先生の御蔭で台なしになる事もあり ます。 「nameはなめ〜と覚えたらいいねん」と言われた子もいます。 しかしながら、基本的には講師の私のだらしなさ、が根本的問題だと思います。

根石さんの「コーチが必要である」との節は、腑に落ちるものでした。 学校の英語を教材にするという着眼点にも魅力を感じました。 英語塾講師の多くは学 校英語を「煮ても焼いても食えない」と批判して文句を言うだけで、その料理法を知りません。 素読舎にはそれを喰えるものにする秘伝がある様な気がしたわ けです。

夫が帰任すれば、そしてまだ私に体力と気力が残っていれば、友人に任せていた英語教室で根石流をやってみるつもりになるかもしれません。

告白タイムでした。



【5345】
【タイトル】ピアノ
【 日時 】02/09/13 22:13
【 発言者 】Jackie
>ピアノは曲そのものを練習する以外に、毎日かならず音階の教則本で指の基礎訓練をします。 プロはこれを毎日何時間もやると聞きました。

Naimaさん
ピアノだと 家で練習しなければ レッスンにいくだけでは 上手くならないとみなさん わかるのですが
英語は 家で音読したり英作したりテープを聴いたりしなくても出来るようになるはずだ というのが 多くの人が思っていることだと思います。
なぜ? 日本語を自然に そう自然に身につけたからです。
子供が発話し始めるのに 親や回りが一日中話しかけ2,3年かかることを
すっかり忘れているのです。そもそも この幻想と 中学高校の6年間をくらべてしまうことが 英会話幻想の元。
かたや 一日中2年間 かたや中学高校の授業で850時間―(塾や宿題などで英語にふれていても 実は中身は日本語で構文理解だったりする)
時間で計算すれば ”自然”が どんな”自然”なのか わかるはずなのですが。

ましてや 英会話学校では週2時間 年に100時間たらず。こんなんで話せるようになるわけないやん。 心の中で 英会話は 詐欺やないか これ?と教え つつさけんでおりました。
そこで 講師がいかに上手く生徒のやる気を引き出し ホームワークをさせるか ということが重要になってきます。
なかなかね、 ファッションでならってるOLさんは 汗水ながして音読など地道なことは 好きくないみたいですし
ビジネスマンは時間におわれ 出席するのに精一杯。
よほど 逼迫した必要性のないかぎり家で英語のトレーニングを実行できる人はまれです。
そこで 学生にはホームステイをすすめ 社会人には旅行をすすめ
習ったことを実践することで なんとか モチベーションを維持してもらう。

>一番頭が痛かったのは、「語学は自分で練習しなければどうにもならん」事を生徒に納得させる事が出来ない事でした。
>しかしながら、基本的には講師の私のだらしなさ、が根本的問題だと思います。

上記二つ Naimaさんとまったく同じ気持ちです。
自らの不徳を恥じながらも ピアノの毎日の練習なしには上達がないということを 英語で 理解してもらえないことにジレンマを感じる日々でした。

一流のピアニストの演奏を聞いてお手本にする努力をするのも、映画などで生の英語に触れる事と似ている様に感じられます。 曲を弾く場合、頭で考えている 間は感情を込めて弾く事も出来ないので、まず指が楽譜通りスラスラと動く様に訓練する事から始めるのも似ています。 引けないフレーズは「回転弾き」しま すし。 根石さんは音楽と語学は違うとおっしゃってた事があると記憶していますが、私には語学は音楽に良く似ている様に思います。



【5346】
【タイトル】東後先生をあまり好きではない理由
【 日時 】02/09/13 22:36
【 発言者 】sb[Profile 近畿地方に住む30代の男性の方]
東後先生は尊敬していますが、あまり好きではありません。それは私とある面で少し性格的に似ている部分があるかもしれません。
「英語ひとすじ」の増補版というか、そういう感じの本が最近出ていて、買い求めました。最終章は「英語ひとすじ」というこの本のオリジナルが出版されて以 降、著者自身やその周りに起こったことが書かれてあります。自分自身が病気になったこと、娘さんが登校拒否状態になったこと、コロンブスという教科書を出 版したこと、キリスト教の話、中学校へ模擬授業にいったときの話などが書いてあったと思います。そのどれもがすばらしいご経験であり、すごい体験ばかりで す。でも私はあまりいい印象は持ちませんでした。それは単なる性格上の問題かもしれません。またどちらかというと英語を中心に追いかけている人の性(さ が)といったものなのかもしれません。
最近京都に講演にこられたのです。その際、その講演に行く同僚にテープにとってきてもらうように頼み、そのテープを借りて聞きました。「英語ひとすじの 道?」の改訂版の最終章の内容とほぼ同じ内容でした。人間はどちらかというと同じタイプの人とはあまり合わない部分があると思います。まあそんな感じで す。こんなことは好きでない理由と言えないでしょうが。。。
因みに教科書「コロンブス」は好きです。学習方法に関してもほぼ賛成です。あまりに性格的に似ているのであまり好きではないのです。



【5348】
【タイトル】その2
【 日時 】02/09/13 22:44
【 発言者 】sb[Profile 近畿地方に住む30代の男性の方]
コミュニカティブアプローチを乗り越えた、置き換え練習を支持しておられる部分は賛成できます。しかし、どちらかというと構造重視を若い時代に重視してお られたように思われます。現在の英語学習に対するお考えは止揚された後のお考えだと思います。でも早稲田の教授になっても「講演(京都)でついでに来まし たというのはあまりいい感じがしませんでした。」(つまり静岡と広島の途中下車でついでにきたということは普通コミュニケーションを研究している人なら言 わないと思うのですが。。。)でもそこが嫌なところでコミュニケーションに関して一言ある人ほどコミュニケーションに無頓着な部分があるように思えるので す。私がそうです。そういう自分があまり好きになれません。でも



【5349】
【タイトル】listening & oral
【 日時 】02/09/13 23:34
【 発言者 】boysome228
>言葉というものは、あくまで読んで翻訳して文法を習って覚え
られるものではない。いくら努力しても語学力が伸びないという
悩みを多くの日本人の友達から聞かされたが、私に言わせると
それは才能がないためではなく、努力が足りないためでもなく
(もちろんそういうケースもあるだろうけど)、やり方が
間違っているためである。具体的には上記のようなlistening
comprehensionとoral practiceからなる勉強方法を勧めたい。
最初はじれったい思いがしても次第に必ず効果が現れる。

発音重視賛成です。発音は単なる音に留まらず、意味、理解と密接に関連しているように思います。その言語である程度スムースに発音できなければ、その表現 を頭に定着させることは著しく困難なように思います。このレベルにならなければ、英語で考えるという事は到底無理だと思います。文字や文法を頭に浮かべな がら英語で考えるという事はありえず(これでは翻訳です)、思考する時はあくまでも音がベースになっているはずです。即ち、音が言語の極めてベーシックな 部分を構成しているように思われます。



【5350】
【タイトル】根石さん
【 日時 】02/09/13 23:48
【 発言者 】Naima
さっき、ドイツ語のプライベートレッスンから戻って来ました。 子供っぽい報告で申し訳ないのですが、今日、ドイツ語の先生に「初見なのに発音もいいし読 み方がうまい」と誉められました。 回転読み効果か。 *(^o^)*



【5352】
【タイトル】Naima さん
【 日時 】02/09/14 1:07
【 発言者 】根石吉久
【 リンク 】http://www82.tcup.com/8246/nessy.html


>
一番頭が痛かったのは、「語学は自分で練習しなければどうにもならん」事を生徒に納得させる事が出来ない事でした。 彼等は理解はしていて「うん、わかっ た」と言うのですが、自宅で一人で毎日それを続けると言う事が出来ないのです。 夏休みなどつきっきりで講習をしてやりたい気持ちでした。
>

 よくわかります。
 私は最近、次のようなことを「電話でレッスン」を受けてくれている生徒に言っています。
 「語学はしょせん一人でやるもんだ。始めたばかりの頃は、コーチがいる方が絶対にいい。その方が絶対に有利だ。だけど、それでも、語学は一人でやるもん だ。一人でやるってことをやれるようにならないと、語学はものにはならない」
 生徒は「うん、わかった」と言ってくれるのです。しかし、「一人でやる」という言葉で私が言おうとしたことを、実際にやってくれる生徒はとても少ないで す。

 そのことを、口を酸っぱくしてでもわからせようということは、もう最近はやりません。しかし、機会がある度に言ってはいます。

 「電話でレッスン」は大人の人の生徒の方がはるかに多く、この方々は真剣にやってくれます。私は大人を相手にしてやり始めてよかったと思っています。
 女房は子供が好きですので、塾は女房にまかせています。

>
 学校の英語を教材にするという着眼点にも魅力を感じました。 英語塾講師の多くは学校英語を「煮ても焼いても食えない」と批判して文句を言うだけで、そ の料理法を知りません。 素読舎にはそれを喰えるものにする秘伝がある様な気がしたわけです。
>

 学校の教科書を塾でも扱うのは、その方が子供の負担がずっと少なくなるからです。点もとらせやすい。点をとらせることが目標ではなくても、点がとれた方 が子供はやる気になる。私自身は点はどうでもいい。だけど、子供にとっても、親にとってもそれはそうではない。これは妥協だとは思っていません。要する に、実力が作れればいいのだということです。
 秘伝というほどのものではなく、私は聞かれればすべて公開する用意があります。ただ、書き言葉で説明しても、なかなかうまく伝わらないので、自分からそ れを公開していこうとは思っていません。塾を見たいと言う方がおられればいくらでも見ていただこうと思いますし、掲示板上で質問があれば、なるべくわかり やすく書こうとは思っています。

 塾のノウハウを書くよりも、語学論をやる方が本質的だと考えています。
 語学の原理が開示されなければならない。

http://www82.tcup.com/8246/nessy.html



【5353】
【タイトル】Naimaさん
【 日時 】02/09/14 1:16
【 発言者 】恋人ファン
実は「商社」の件は、確信犯でした。。(^^;;
最初、↓には「商社員」なんか入れてなかったんですよ。
>所詮、英語を「仕事の道具」に使っている、商社員や私のいた
>プラントエンジニアリング会社の人たちの英語は・・・

でも、見直した後、「プラント・エンジニアリング会社」なんて言ったって皆んな何のことだか
ピンとこないから商社を加えちゃったんです。↑の英語との係わりを説明すると相当長くなるし。。

しかし、以前ここで
>Don't generalize. Don't exaggerate. は、英会話の先生とESSのディベートで
>うるさく言われたので、「国民は皆」の土井さんの言い方が、気になって仕方なかったんですね。
って自分で書いたくらいだから、それこそMainaさんの言うように>「統計でもとったんか」と
元ディベーターの私は「脳内ディベート」したんですよ。

私が思ったのは、「商社なんか知り合いいないし、英語そのものでなくて英語周辺のことを
書いた日本語の本なんて、ここに来て英語論やるまで全然読んでないから、『商社員の英語』
についての記述も記憶がない。。でも、分かりやすさ優先!エエイッ、「商社員」入れちゃえ!」

の乗りで入れちゃいましたm(_ _)m ディベートで言うと、データがないが、たった一語
だしそれでイメージが伝わればいい、「データ元は?」と突っ込まれることもないと甘く
見たのが運の尽き。。(^^;;

@ >喰ってかかりコテンパンに叩きのめした事があります。(言葉で、です)

という、Naimaさんに、ノックアウトされました。。。(ちなみに、以前古川さんの
ところで、斉藤さんに彼の言葉を借りれば「コテンパンに」されたのは私の別人格です。

あそこは中高生まで質問に来るところですから言い争いするわけにはいかないから、
黙っていたら、コテンパンにされたことになっていました。。(;_;)

>(ん? なんか私、急速に齋藤化している様な気がする。
Naimaさ〜〜ん、確かに斉藤さんが入っていますよ!
「コテンパン」聞いた(見た)のはこの何年かでこの二回だけですからね。
しかし、@の後の>(言葉で、です)←  には、笑った(^O^)V

「Cave woman」と「原始的な女」で「はじめ人間ギャートルズ」の原始人妻?を
イメージしたのは私だけでしょうか?(^^;;



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【5354】
【タイトル】もっこりさん
【 日時 】02/09/14 1:17
【 発言者 】恋人ファン
現地に行った実体験を教えていただいて有り難う御座います。
>中国大陸のほうは旅したことがありませんが、都市部ではやはり、流暢に喋るエリート層と
>訛りのきついその他大勢、という構図になるのではないかと想像します。

一点、こちらの趣意が伝わってなかったところは、「中華思想の強い中国本土からアメリカの大学に
『長期に滞在している』研究者の中国語訛が抜けない」という事実で、それに対して、「中華思想
のない台湾からの留学生などは訛りを除こうとするのできれいな英語になる。」ということでした。

>訛りというより、イギリス英語、アメリカ英語と同等な、インド英語と呼んだほうがいいのかもしれません。

↑と「言葉における中華思想」で、少し考えたんですが、国内にも中華思想が強くて訛も方言も抜こう
とせずに使いまくって、ついに最近では正当の日本語の一角を占めた感のある方言がありましたね。
国内のインド英語に当たるヤツね。

「方言使ってアカンことあるわけないやん!訛ってる言うてもこっち?の方が
気持ちが伝わるっちゅうの。標準語?へっ、知らんわ!」っていうあれ。。
 (↑→の神奈川県人の関西弁、おうとるん?>Naimaさん  )

山形弁とか、音楽的でフランス語に似ているってよく言われるけど、英語の世界の日本語訛
みたいに恥ずかしがって自分で方言殺しちゃうから、若い人なんかだんだん使えなく
なっているので、これは文化的損失。
関西弁が混じったカキコはよく(^^;;見るけど、それ以外は滅多に目にしないですからね。

考えるほど、最初はカタカナ英語でもなんでも、喋った方がいいような気がする。
自分の経験でも、教会で初めて話したときは無茶苦茶なカタカナ英語で話していたと思う。
でも、取りあえず言いたいことが言えるようになってくると、先輩やTV英会話の先生
みたいな発音のきれいさが分かってきて、自分もああなりたいと思うから、発音の練習は
誰にも言われなくても、するようになったので、発音がある程度できてから、話したのではない。

それに、外人に発音の間違いを指摘されたことはないな。皆んな一生懸命集中して理解しようと
してくれたし、特別に個人教授で発音の矯正を頼むのでもなければ、向こうも慣れない外国語で
一生懸命何かを伝えようとしている日本人の発音の間違いを指摘するなんて失礼だと思うはず。

大体、訛英語でも何でも英語ノンネイティブが英語を話すということは、それなりの習得の苦労が
あるのだから、習得に関しては何の(意識的な)努力もしていないネイティブは、集中して外国人の
英語を理解しようとする「義務」がある。負担をかけても構わない。(人間対人間として話す場合)

電波少年のチュウヤンの日本語なんて、相当聞きにくいけど何言っているか分かりたい人は
集中して聞くじゃない。彼の周りにいるタレントもそうしてるんだから、こっちが英語圏に
行くときも同じじゃないかな。。?


勿論、Eliotさんが発音が大切というのは分かるし、どんな分野でも高みが高ければ、裾野も広くなる。
例えば、Eliotさんが英語教員の発音を(教える側は自己の能力の及ぶ限りの良い発音になることは大切)
一変させられる側の地位につくようなことがあったら、何年後にかは、中高生は良い発音を最初から習える
ことになるけど、実現はなかなか難しいし。。

Eliotさんのような学校の先生や素読舎のような塾が全体の1%もない現状で
指導者もいないのに「発音を最初にキチンとやってから会話を始めなさい」は
無理だし、もし、昔自分がそんな風に思っていたら、恐くて英会話教室なんて
行けませんでしたしね。



【5355】
【タイトル】Eliotさん
【 日時 】02/09/14 1:18
【 発言者 】恋人ファン
今見たら↓がありました
>先の書き込みで紹介したセルゲイ・ブラジンスキー氏はロシア人です。
読みましたから覚えています。ただ、私の昨日書いた結びの↓はその人のこととは無関係です。

>ネイティブを一生懸命真似して毎日何時間も練習する。。
>なんかいじましい。。って、σ(^^;)って、中華思想@日本版
>かも。。。(^^;;

訛丸出しでも、堂々と英語で自己主張する中国人と(過去の自分を含めて)
生真面目に、色々な手段で発音を練習して、(私なら)アメリカ人の真似を
しないといけないと思ってたのが、なんか情けなくなってきたと言うことです。
文脈が取りにくかったでしょうか。

向こうで歌手や俳優をやろとうするのでもないのに、何でそんなに苦労して
何の苦労もしないで英語を操っているネイティブに合わせないといけないのか?

という前に、向こうはそんな自分たちのものに近い発音なんか求めてない
気もします。発音を注意されたのは、ESSの仲間がよく言ってくれましたが
私の習った何人かの英会話の先生は、誰も発音の注意はしませんでしたね。
こっちの言うことが通じないとき、せいぜい聞き返すくらいのものでした。
それ以来、相当の外人と話しましたが誰も発音がどうとか言わなかったのを
考えると、相手はこっちの話す内容が分かれば、発音は気にしないということ
なんですね。考えると、ドナルド・キーンの日本語が聞きにくくても、内容に
興味があれば一生懸命聞くので、「内容が分かれば少々聞きにくくてもOKは」
日本人が外人の日本語を聞くときも同じことでしょう。

内容はあるが発音の悪い外人の話>発音は良いが内容のない外人の話 でしょう。

と言っても、私も英語を含む色々な科目を教える仕事をしていたので、生徒の
発音を直そうと努力したので、別に発音を教える必要がないといっている
のではありません。
むしろ、いくらこっちでカタカナでない発音をさせても、学校からカタカナ
英語を持って帰るので、英語は週一時間くらいの塾の英語の授業では影響力が
なく、数年でめげて、余り発音はうるさく言うのは諦めたという次第です。

Eliotさんのような、理想的な先生が(昔の私を含めて)皆んなにいればいいのですが
そういうわけにはいかないので、話すのが先で、話していたら発音が問題で通じないのなら
本気で発音を訓練する気になりますし、人によってはより美しい発音に憧れて、
努力する人もいるでしょう。発音は通じればいいで、英語も含めた様々なことを
学んで、話す内容が豊かになる人もいるでしょう。

ラッキーな人は、ネイティブと話す前に良い指導者に良い発音をつけてもらえる。
しかし、そうでない殆どは先ず(アジアの他の国と同じに)カタカナ英語でも
話して、もっと発音を改良したい人は、色々な手段で勉強すればいいのだと思います。

しかし、黙っていても自己主張してうるさくて適わないアメリカ人や中国人のような
外国人と違って、なるべく目立たないように授業では発言しない日本人の生徒に
話させるのも大変なんですよね。(40人位いた大学の英会話の授業で、
ネイティブ教師相手に無駄話は殆ど独占していたのは私です。。。(^^;;)

というか、この時代に話せない教師がまだまだ多いという話にならない状況が。。。
この不況、英語の教師の資格を英検2級なんて温いことを言っていないで、ネイティブ
との面接で話せないと教師になれないようにしても、人材に事欠くことはないでしょうに。。

やはり、コネ採用とかが多いから、教職も実力・適性本位にならないんでしょうかねえ?

うう、配列を固定したらどんどんカキコが長くなってきた。。(^^;;



【5356】
【タイトル】ホームワーク
【 日時 】02/09/14 1:19
【 発言者 】boysome228
>ましてや 英会話学校では週2時間 年に100時間たらず。こんなんで話せるようになるわけないやん。 心の中で 英会話は 詐欺やないか これ?と教 えつつさけんでおりました。 そこで 講師がいかに上手く生徒のやる気を引き出し ホームワークをさせるか ということが重要になってきます。

 そうだと思います。母国語の場合でも、学校での国語の授業がすべてという事は全くありませんね。友達や家族との対話、或いは自分で本や雑誌を読んだり、 映画やテレビを見たり、あるいは国語以外の算数や社会や理科や音楽など、実はすべてが言語(日本語)の勉強だといっても過言ではありません。授業での フォーマルな国語の時間は、単に既に持っている知識をフォーマルに整理する場に過ぎないように思います。
 英語などの外国語の学習の場合でも同じです。学校の授業や、英会話学校の授業だけで言葉が自由自在に使いこなせるようになる訳はありません。習った事を ベースに自力でどれだけ総合的に、多角的にその言語を勉強するか(或いはその言語を使って、何か別のものを勉強するか)でその言語の運用能力が決まるので はないでしょうか?



【5358】
【タイトル】発音の改善(2)
【 日時 】02/09/14 1:44
【 発言者 】boysome228
>向こうで歌手や俳優をやろとうするのでもないのに、何でそんなに苦労して何の苦労もしないで英語を操っているネイティブに合わせないといけないのか?

 理由は簡単です。言語はコミュニケーションの手段ですから、相手と自分が共通要素が多ければ多い程、誤解無く情報が伝わりやすいからです。例えば日本語 の場合でもバリバリの鹿児島弁で話されては、東京や大阪の人はさっぱり理解できないでしょうね。なるべく万人が標準とみなしているスタンダードにあわせた 方が得策という単純な理由です。

>という前に、向こうはそんな自分たちのものに近い発音なんか求めてない
気もします。発音を注意されたのは、ESSの仲間がよく言ってくれましたが私の習った何人かの英会話の先生は、誰も発音の注意はしませんでしたね。

 それは多分、そんな事言っては失礼だし、ある程度諦めの境地にあるからではないでしょうか?本当はもっと分りやすく喋れよと思ってるのではないでしょう か?

>内容はあるが発音の悪い外人の話>発音は良いが内容のない外人の話 でしょう。

 それはそうですね。だけどこれは違うディメンジョンの話です。イタリア料理も日本料理も味は違いますから、比較する事自体が変です。自分は日本料理は上 手にできるから、イタリア料理はまずく作っても良いという事にはなりませんね。



【5359】
【タイトル】恋人ファン さん
【 日時 】02/09/14 2:09
【 発言者 】根石吉久
【 リンク 】http://www82.tcup.com/8246/nessy.html


>
山形弁とか、音楽的でフランス語に似ているってよく言われるけど、英語の世界の日本語訛みたいに恥ずかしがって自分で方言殺しちゃうから、若い人なんかだ んだん使えなくなっているので、これは文化的損失。
>

 同感です。しかし、これは一時代前の話になったと思います。
 いまや、日本全国、方言は瀕死の状態です。
 うちの女房は土佐ですが、年に二度、盆と正月に土佐に帰ります。
 土佐弁も瀕死の状態だということです。若い人が土佐弁をしゃべれなくなっている。年取った人の土佐弁を聞いても、若い人がわからなくなっている。
 若い人が方言を恥ずかしがるということもあると思いますが、それと平行してテレビがまき散らす「標準語」の影響が圧倒的に強いと思います。
 うちの娘は、私とそっくりのへそ曲がりなので、おやじがやってる程度の英語なんか馬鹿くさいし辛気くさいからやーめたです。しかし、こいつは高校生時 代、ワルとばかり仲がよくて、仲間と方言復興運動をやっていました。いや、まじめにやっていたんじゃない。とにかく自分たちのばあちゃんやじいちゃんの言 葉を使って、仲間どうしで話をするのに使っていました。初めのうち、それを言うこと自体がおかしくて、げらげら笑いながら使っていたんですが、使っている うちにしっかり定着して、ちゃんと自分たちの言葉にしていました。
 東京へ行って困ったらしいです。もぉらしい。

http://www82.tcup.com/8246/nessy.html



【5360】
【タイトル】もっこりさん
【 日時 】02/09/14 2:20
【 発言者 】根石吉久
【 リンク 】http://www82.tcup.com/8246/nessy.html


>
訛りというより、イギリス英語、アメリカ英語と同等な、インド英語と呼んだほうがいいのかもしれません。
>

 同等だと思います。シンタックスとして英語シンタックスが駆使できていれば、同等だと思います。同等か同等でないかは、シンタックスの問題だと思ってい ます。

 訛りということで言うならば、アメリカ英語はイギリス英語の訛りです。この10年ほどで、訛りはひどくなったと思います。

 古いアメリカの映画だと、それよりもはるかに古い時代のイギリスの音を保存していたと思いますが、ここ10年ほどのアメリカ英語の音は訛っていると思い ます。

 だから、Eliot さんの音が貴重だと思うのです。
 Eliot さんはアメリカに発音指導に行ってもいいくらいに思っています。

http://www82.tcup.com/8246/nessy.html



【5362】
【タイトル】boysome228 さん
【 日時 】02/09/14 2:54
【 発言者 】根石吉久
【 リンク 】http://www82.tcup.com/8246/nessy.html


>なるべく万人が標準とみなしているスタンダードにあわせた方が得策という単純な理由です。

 「得策」という言い方に賛成します。
 要するに、損か得かという世知辛い話なのです。
 それなのに、英語好きな日本人はそれを美意識の問題にしてしまうのです。
 転倒であり、錯誤です。
 ですから、アホか、と思うことを避けられません。

>>という前に、向こうはそんな自分たちのものに近い発音なんか求めてない気もします。発音を注意されたのは、ESSの仲間がよく言ってくれましたが私の 習った何人かの英会話の先生は、誰も発音の注意はしませんでしたね。

>それは多分、そんな事言っては失礼だし、ある程度諦めの境地にあるからではないでしょうか?本当はもっと分りやすく喋れよと思ってるのではないでしょう か?

 それもあるかもしれません。
 しかし、私がよくしゃべっている外人野郎は、本当に腹の底から発音を問題にしないので、こいつとしゃべっていても全然発音は上達しません。そもそも、私 がこいつから発音を習おうという気がありません。しかし、しゃべっていると、こいつの発音がこちらに移ってくるのです。英会話学校に通って、先生のお説拝 聴をやってるかぎり、発音はウツラナイのですが、気心の知れた外人野郎と馬鹿話をしているとウツルんです。
 とにかく、発音なんか通じればいいと思っている外人はいますよ。
 もっと分かりやすく喋れよ、というのは、外人野郎の日本語に対して、私どもが言っていいことのはずなのですが、私は全然言う気になりません。日本語のヒ アリングに関しては、日本人である私は許容の巾がどの国の人よりも大きいので、全然気にならない。語法の間違いの方がはるかに気になる。
 日本人の練習の結果による英語のヒアリング能力の巾は非常に狭い。ネイティヴのヒアリングの許容の巾とはまるで比べものにならない。三歳児と力道山(あ あ、なつかしい)がプロレスをやるようなものです。ヒアリングに関してはこれはそうなんだと思っています。
 磁場を欠いた努力が手に入れられないものが、磁場で育てば簡単に手に入るのです。
 この点では、私は決定論者です。

 ちなみに、私が普段つきあって、喧嘩したり大笑いしたりしている外人野郎は、ドイツ語なまりの英語をしゃべります。オーストリアでドイツ語の方言で育っ たやつです。

 薪ストーブの薪を集めに、こいつとよく舗装してない林道を車で走ることがありました。こいつが「まつらいd」というので、松がどうしたんだと松林を見な がら聞き返したことがありました。どうも要領を得ない。そのうちに、ああ、mud slide かとわかって、こいつのドイツ語なまりを再認識した次第です。v と f の区別もこいつはよくできません。
 coffee を covvee とは言いませんが、逆は言います。
 v を f で発音しちゃうのです。具体例を今思い出せないでいますが、よく耳にします。

 損得で言うなら、こいつと英語をしゃべっていても発音上はあまり得はしない。
 しかし、ドイツ語と英語はゲルマン兄弟なので、シンタックス上を咀嚼しようと思うと、非常に得をします。

http://www82.tcup.com/8246/nessy.html



【5363】
【タイトル】皆様
【 日時 】02/09/14 3:06
【 発言者 】根石吉久
【 リンク 】http://www82.tcup.com/8246/nessy.html


 これからちょっとやらなければならない教材づくりがありますので、これで失礼します。
 お応えしなければと思っていたことは、今日一日の記事でもたくさんありましたが、いずれ後日、過去ログができて、放置してはならない問題と再度思った時 に書かせていただきます。

sb さん

>今回の文章で好きなのは「共有」という言葉です。根石さんの意見にだんだん賛同できない部分が出てきたのは実はこの「共有」という部分です。でも根石さ んはこの部分は超越しておられると思います。最近の語法問題の増加やきちんとした意味での「コミュニケーション」という言葉はやはり必要だと最近感じてい ます。ただし青山学院大学の本名信行さんなども述べておられます。ナショナリティーやアイデンティティーは大切なものだと思っています。シュリーマンの学 習方法などに寄り添う際、ネイティブの語法に気をつけないわけにはいかないと思うのです。というよりお互い楽しく楽に「共有」することのほうがずっと大切 なことだと思うのです。

 あまりにも多くのことが、これだけの文章の中に含まれているように思います。
 実のところを申します。
 私は、このsbさんの日本語を読解できません。

 この文章を英語に翻訳することを考えてみてください。翻訳する人は困り果てると思います。 direct translation をやったところで、その翻訳結果を読んだ英語ネイティヴがsbさんが言いたいことを受け取ってくれるとお思いでしょうか。
 日本人が日本語で読んでわからないのですから、もう少し日本語で書くということをしっかりと考えられるよう希望します。
 「共有」が大切だと言われることはいい。
 しかし、そう言っている人が書く日本語が、人と共有されないなら、「共有」が大切だと言うことを自分で裏切ります。

http://www82.tcup.com/8246/nessy.html



【5364】
【タイトル】訂正
【 日時 】02/09/14 3:11
【 発言者 】根石吉久
【 リンク 】http://www82.tcup.com/8246/nessy.html


シンタックス上を咀嚼しようと思うと、



シンタックスを咀嚼しようと思うと、

http://www82.tcup.com/8246/nessy.html



【5365】
【タイトル】boysome228さん
【 日時 】02/09/14 5:24
【 発言者 】恋人ファン@ caveman mode
私>向こうで歌手や俳優をやろとうするのでもないのに、何でそんなに苦労して
何の苦労もしないで英語を操っているネイティブに合わせないといけないのか?

boyさん> 理由は簡単です。言語はコミュニケーションの手段ですから、相手と自分が
共通要素が多ければ多い程、誤解無く情報が伝わりやすいからです。例えば日本語の場合
でもバリバリの鹿児島弁で話されては、東京や大阪の人はさっぱり理解できないでしょうね。
なるべく万人が標準とみなしているスタンダードにあわせた方が得策という単純な理由です。

あはは、大笑いです。「理由は簡単です」とはまた斉藤さんを思い出しますね。断定と
根拠のない能力批判、似たような言葉遣いをする人は似た思考法を持つようです。

答も月並みですが、私は「いけないのか?」と皆さんに質問していたわけではありません。

こういう表現を「反語」というのはご存知?「合わせないといけないのか?」の後に、
「いや、そんなはずはない。」が省略されてるのは気の利いた小学生なら分かりますが。

インド人や中国人が訛りの強い英語を堂々と話すという前述の部分との関連を無視して、この
部分だけ切り取り、単なる「発音軽視」の意見と取っているのも読解に於ける集中力不足です。

反語:断定を強めるために、言いたい意の肯定と否定とを反対にし、
   かつ疑問の形にした表現。「そんな事知るものか」の類。(広辞苑)


私>という前に、向こうはそんな自分たちのものに近い発音なんか求めてない
気もします。発音を注意されたのは、ESSの仲間がよく言ってくれましたが
私の習った何人かの英会話の先生は、誰も発音の注意はしませんでしたね。

boyさん> それは多分、そんな事言っては失礼だし、ある程度諦めの境地にあるからでは
ないでしょうか?本当はもっと分りやすく喋れよと思ってるのではないでしょうか?

ほほー、超能力でもお持ちのようですね。私がネイティブと話しているのどっかで見ました?

自分がここ何十年かで至近距離で話した百人を越す外国人が皆んなそう思っていたのに、
その口振りからも目つきからも、その後の言動からもそんな単純なことに気付かな
かった鈍感な人だったとは、我ながら情けないです。
普通聞きにくかったら、何回か一度は聞き返されるか筈なんですが。。
「あきらめの境地」というのは日本的発想ですし、初心者に英会話を教える
時なら兎も角、仕事仲間や友だちになった人間には、欧米人は思ったことを
はっきり言うものですがね。。。言葉の行き違いで誤解が生じたこともないし。。

私が散々音声学やらラジオ講座やらを利用して発音をやり、リーディングやリスニングに
どれだけ時間をかけたかご存知の上で、こういうことをおっしゃっているのでしょうか?
推測だけで、このように知らない人間の能力批判する方が余程「失礼」だと思いますよ。

自分のやったような「英語修行」をやらないと英語が話せないとしたら、
私が教えた数百人の生徒で、話せるようになるのは10人もいないので、
そんなにハードルをあげる必要はないという意なんですが。

自分でやった上で、「そこまで、一般的な英語学習者がやる必要があるのか?」
(反語です。。疲れる。。(^^;;)というのが、全体的な文章の流れなのが
お分かりになっていないようです。

自分がやっていないから「発音なんてどうでも言い」と言っていると取って
いるようですが、長い文章に慣れている人なら、そんな取り方はしません。

診断:英語の前に、日本語の読解力不足が顕著ですので幅広い分野での大量の読書をお勧めします。



【5366】
【タイトル】(無題)
【 日時 】02/09/14 12:17
【 発言者 】sb[Profile 近畿地方に住む30代の男性の方]
>>今回の文章で好きなのは「共有」という言葉です。根石さんの意見にだんだん賛同できない部分が出てきたのは実はこの「共有」という部分です。でも根石 さんはこの部分は超越しておられると思います。最近の語法問題の増加やきちんとした意味での「コミュニケーション」という言葉はやはり必要だと最近感じて います。ただし青山学院大学の本名信行さんなども述べておられます。ナショナリティーやアイデンティティーは大切なものだと思っています。シュリーマンの 学習方法などに寄り添う際、ネイティブの語法に気をつけないわけにはいかないと思うのです。というよりお互い楽しく楽に「共有」することのほうがずっと大 切なことだと思うのです。

>あまりにも多くのことが、これだけの文章の中に含まれているように思います。実のところを申します。私は、このsbさんの日本語を読解できません。

私も書きながら「なんと焦点の絞れていない文章」だなと感じていました。頭に浮かんだことをそのまま書いてしまったのです。根石さんなら一部でも理解して くださるかなあ、という感じもありましたが。

「共有」という部分に関して書きたかったのはこういうことです。日本人の作ったもの、またネイティブチェックを受けた例文の暗記はとても大切です。シン タックスの獲得、基本構造の定着などの点で必要なものだと信じています。だから700選に取り組んでいます。一方で、「自分が興味・関心のあること」や 「相手も理解できるやさしい表現」を使うこともとても大切だと最近感じているのです。ネイティブスピーカーを盲信するわけでもありませんが、外国語の学習 にはバランスが大切だと思います。つまり、「ひとりででもできる例文の暗記」と「あいての必要なコミュニケーションの重要性」のバランスです。

また書きながらわけがわからなくなってきました。また書きます。



【5368】
【タイトル】発音の改善(3)
【 日時 】02/09/14 20:52
【 発言者 】boysome228
>なるべく万人が標準とみなしているスタンダードにあわせた方が得策という単純な理由です。

 自己レスです。(これなら誰からも怒られないかな。。)
ネイティブ発音にできるだけ近づけた方が良い、”単純でない”理由は、もし訛りのある誤った発音で英語表現を覚えてしまったら、正統な英語音でその表現を 聞いた場合、咄嗟にはその音を正しい表現に結び付けて理解する事が難しくなるからです。カタカナ発音英語を覚えてしまった場合のリスニングでの弊害はこの 典型的な例ですね。これはコーチにつかず我流でスポーツを覚えた後で、フォームを矯正をする時の苦労と同じです。やはりまず正しい発音を覚えた後で、表現 を記憶した方が、後で散々苦労して矯正するという二度手間が防げます。初心者には特にこの順序で英語に取り掛かってもらいたいです。訛りの無い英語を目指 すもう一つの効用は、確かに相手がインド訛りや中国語訛りで話していても意味さえ理解できたら気にならないように、自分がなカタカナ発音で英語を話して も、相手がその発音の聞き取りに慣れていたら、多分コミュニケーションには何ら支障はないでしょうね。でも、自分としてはそういう訛りの激しい人から英語 を習おうとはまず思いませんね。特に私は発音重視派ですから。自分としても人に英語を教える時にALTの世話にならなくても良いレベルの発音を(できれ ば)目指したいですね。これは贅沢な望みでしょうか?自分がそう望む以上、自分が教える人たちにも同じ事を言わざるを得ません。



【5369】
【タイトル】訛りの激しい人から習ってみたいです
【 日時 】02/09/14 22:32
【 発言者 】もっこり
boysome228さん、
>でも、自分としてはそういう訛りの激しい人から英語を習おうとはまず思いませんね。特に私は発音重視派ですから。

私も発音に興味が出てきたので、訛った英語を習ってみたいです。
できれば10人ぐらい、いろんな地域のいろんな種類の訛りを。



【5374】
【タイトル】tiny sand さん、HIRATA M さん
【 日時 】02/09/16 0:46
【 発言者 】根石吉久
【 リンク 】http://www82.tcup.com/8246/nessy.html


 Eliot さんの生徒さんたち、いい音を出しますね。
 柔らかい感じがするのは、整った音だがまだ少し弱い音なのかもしれません。

 HIRATA さん

 姓名の順番を間違えましてごめんなさい。
 聞いて欲しかったのは、最後に録音されている Eliot さんの音でした。
 ダライラマの言葉を吹き込まれていたと覚えています。
 自分の音を鍛え込むのはここまででいい、これから時間を注ぎたいのは授業の方法なんだと Eliot さんが言われた時の、ここまででいいという質です。

 日本人が持ちうる英語音の中で、最上の音だと私も思っています。
 アメリカ帰りのアメリカ訛りの音より、私ははるかに好きです。
 上手でもあり、きれいでもあるのですが、上手だとか、きれいだとかいうよりも、「感じのいい音」というのがぴったりだと思います。

 Eliot さんが吹き込まれた部分はわずかな時間ですが、これだけでも Eliot さんが体現された音はわかります。

 お送りしたもののうしろの方にありますから、聞いてみてください。

http://www82.tcup.com/8246/nessy.html



【5377】
【タイトル】sb さん
【 日時 】02/09/16 1:05
【 発言者 】根石吉久
【 リンク 】http://www82.tcup.com/8246/nessy.html


 多読(ペーパーバックス等での読書)と「電圧装置」との組み合わせ、是非やってみてくれませんか。
 この掲示板では、今のところ「回転読み」しか話題になっていないような感じですが、「どんでん」に書いたいくつもの方法は、相互に関連があり、「電圧装 置」も大事な練習方法です。
 これを実験して、自分の英語の変化を報告して下さった人はいまのところいません。
 村田君は、大学受験の時に、旧版の「英語のやっつけ方」で「電圧装置」のやり方を理解してやったところ、受験に大いに役立ったと言っていました。
 ですから、sb さんがやられる場合は、村田君が先輩ということになります。

 なお、現在、べいべさんと Naima さんが「回転読み」を実験してくださっています。
 べいべさんは日本で英語を対象に、Naima さんはハンブルクでドイツ語を対象に始めてくださいました。sb さんは、「回転読み」については、このお二方の先輩ということになります。

 相互に掲示板で話してみてください。

http://www82.tcup.com/8246/nessy.html



【5378】
【タイトル】boysome228 さん
【 日時 】02/09/16 1:42
【 発言者 】根石吉久
【 リンク 】http://www82.tcup.com/8246/nessy.html


>ネイティブ発音にできるだけ近づけた方が良い、”単純でない”理由は、もし訛りのある誤った発音で英語表現を覚えてしまったら、正統な英語音でその表現 を聞いた場合、咄嗟にはその音を正しい表現に結び付けて理解する事が難しくなるからです。

 この部分は賛成です。ネイティヴの音をきちんと媒介にして「音づくり」すべきだと私が考える根拠は、聞き取りが楽になるからということがあるだけです。 それ以外に、ネイティヴ音を尊重したり崇める理由はありません。

 机上の練習では、アングロサクソンの音で練習するのでいい。イギリス→アメリカ・カナダと流れた音の流れが備えているもともとの音の繊維を備えた音のこ とです。英語の源流から中流にかけての音です。やつらの植民地主義や尊大さをひとまず棚にあげて、アングロサクソンでいいよと思っているのです。

 インド英語はよく知りませんが、私はネパールの英語の音は好きでした。10日ほどネパールにいましたが、まるで尊大さのない音でした。ネパールにせよ、 インドにせよ、地付きの言語の音と混ざった音が、よく練り込まれて再生産が繰り返された結果、独特の音を作り出しています。シンタックスが英語のままに駆 使できているならば、これは英語としてまともな英語です。だから、インドの英語もネパールの英語もまともな英語です。

 モデル音として媒介にするのはアングロサクソンでいいや、と思っています。アメリカとの商売はでかいのだし、これからも日本はアメリカにモノを売ってい かなくてはならないのだろうから、と。

 モデル音はアメリカの音でいいやとどこかで書きましたら、「アメリカでいい」とは何事であるか、「アメリカの音でやるべきだ」と反論されたことがあった ような覚えがありますが、私は今でも、「アメリカでいいや」という感じです。

 私がこだわるのは、アメリカ音のコピーをやるべきではなく、アメリカ音を「媒介」にすべきだという点です。日本語音を起点にして、アメリカ音を「媒介」 にすべきだという考えです。そっくりになるならなるでいいが、貫かれていなければならないのは、語学の主体がアメリカ音を媒介にするという姿勢です。
 コピーして、そっくりになることがいいことだというようなお馬鹿な考えが大手を振っているのがアホらしいと思っています。

 ここから、私は「中間項」ということを考えています。
 語学の本領は「中間項」にあるという考えです。
 Eliot さんから非常におかげをこうむって作った、「ゆでたまごを唇でくわえる感じ」「一瞬般若」「診察室のアーン」など、独特の言い回しを、私は「電話でレッス ン」で駆使していますが、ここでひとまず穫れる音は「中間項」だと思っています。これが確保できると、急にネイティヴ音を媒介にするのが楽になります。
 また、英和辞典を調べた時、一つの英単語に対していくつかの訳語がある場合、この複数の訳語を煮詰めて一つのイメージにしろと私はよく人に言います。こ こで作られたイメージが、ネイティヴの人がその単語に対して持っているイメージの核とずれている場合はありえます。しかし、それでいい。ひとまずは自分な りのイメージを作れと言います。ひとまず自分なりのイメージがしっかりとできれば、その同じ単語に読書などで何度も何度も出会っているうちに、次第にイ メージの核はネイティヴが持っているイメージの核に重なっていく。
 まずは自分なりのイメージを作る。その時のイメージも「中間項」です。

 これまでの語学論というものは、この「中間項」というものを無視してきたと思われてなりません。
 「中間項」がちゃんと作れれば、ひとまず使えるのです。
 使っているうちに、だんだん自分の英語ができてくる。それでいいと思っています。

 boysome さんには多少、ネイティヴ音信仰の臭いがある。
 それが、恋人ファンさんの勘に触ったのかもしれないと思いました。

http://www82.tcup.com/8246/nessy.html



【5379】
【タイトル】Naima さん
【 日時 】02/09/16 1:59
【 発言者 】根石吉久
【 リンク 】http://www82.tcup.com/8246/nessy.html


 どんな調子ですか。

 俺、旦那さんを相手にレッスンしたくなった。
 Naima さんは放っておいても大丈夫な人だと思う。

 まあ、素読舎方式でかせげるものならかせいでほしいと思うけど、素読舎自体が地元から干されてきた塾だってことは覚えておいてね。

 Naima さんより、旦那さんの方が、商用にせよ、コミュニケーションにせよ、何にせよ、じかに外国語が必要なんだなと思ったんだよ。
 俺のレッスンは、今、現に、じかに英語が必要な人に評判がいいです。
 日本語の縁、外国語がうち寄せている波打ち際にいる人に評判がいいので、俺は旦那さんのレッスンをやりたいと切に思う。

 Naima さんは、また俺の塾を見に来たりもできるし、掲示板でああやれこうやれとアドバイスしたりもできるから、一人でやっていける人だと思ったな。

http://www82.tcup.com/8246/nessy.html



【5380】
【タイトル】べいべ さん
【 日時 】02/09/16 2:00
【 発言者 】根石吉久
【 リンク 】http://www82.tcup.com/8246/nessy.html


「回転読み」、どんな調子ですか。

http://www82.tcup.com/8246/nessy.html



【5381】
【タイトル】恋人ファン@ caveman mode さん
【 日時 】02/09/16 2:11
【 発言者 】根石吉久
【 リンク 】http://www82.tcup.com/8246/nessy.html


>自分でやった上で、「そこまで、一般的な英語学習者がやる必要があるのか?」(反語です。。疲れる。。(^^;;)というのが、全体的な文章の流れなの がお分かりになっていないようです。

>自分がやっていないから「発音なんてどうでも言い」と言っていると取っているようですが、長い文章に慣れている人なら、そんな取り方はしません。

 この場合の、はらわたの煮えくり返るような思いは共有できます。
 私もこの掲示板一つのつきあいで、はらわたが煮えくり返るような思いは何度かしました。

 まあ、しかし、boysome さんを斎藤さんに比するのはちょっとひどいと思いますが。
 斎藤さんは、何を言っても駄目でしたが、boysome さんはそんなことはないと思っています。

http://www82.tcup.com/8246/nessy.html



【5382】
【タイトル】boysome228 さん
【 日時 】02/09/16 2:30
【 発言者 】根石吉久
【 リンク 】http://www82.tcup.com/8246/nessy.html


>ネイティブ発音にできるだけ近づけた方が良い、”単純でない”理由は、もし訛りのある誤った発音で英語表現を覚えてしまったら、正統な英語音でその表現 を聞いた場合、咄嗟にはその音を正しい表現に結び付けて理解する事が難しくなるからです。

 再度読んでみましたが、どうもひっかかるのは「正統な英語音」という言い方です。
 正統も糞もないと思っております。

 「正統」の根拠は政治力や経済力にほかならないと思っています。
 アングロサクソンがこの方面で強いのです。それだけの話です。

 政治力や経済力を本当にきれいに捨象できれば、インド英語もまともな英語なのだということがおわかりでしょうか。

 日本英語は、シンタックスが駆使できないものが多いし、クレオール化すらする気配はありませんので、まともな英語とは言えないと思っています。しかし、 アメリカ英語のアホ版(コピー版)に転ばなければ、この英語のシンタックスが駆使できない日本英語こそ未知の可能性を秘めたものではないかという妄想に類 するものを私は抱いています。

http://www82.tcup.com/8246/nessy.html



【5383】
【タイトル】ネイティブ発音のまね
【 日時 】02/09/16 9:11
【 発言者 】boysome228
>boysome さんには多少、ネイティヴ音信仰の臭いがある。
それが、恋人ファンさんの勘に触ったのかもしれないと思いました。

 この点(=ネイティブ発音信仰)は相当なものだと自認しております。多少どころではなく、筋金入りです。より正確に言えば、世界的に標準英語と考えられ ているアメリカ、イギリス英語のことを指していっています。インド人やフィリピン人も母国語が英語ですから彼らも英語ネイティブと言えますが、これらは方 言と言えるので私はあまり真似したくありません。中国人の英語はネイティブ英語とはいえません。彼らは英語が母国語ではありませんので。英語に似た別の言 葉と言った方が適切かも知れません。

 スタンダードの真似をするのは良いことだと思いますが、結果として全く訛りのない英語になるべきだとまでは思っておりません。目的は、相手の言う事(更 に映画、英語のTV番組など)が100%理解でき、ナチュラルスピードで話せ、かつ英語ですらすらと考えられる、相手もこちらのいう事を理解するのに全く 差し障りがないというレベルに達したところまでと思っています。要するに、コミュニケーション、思考の道具として問題のないレベルに達しておればよいとい うように思います。お気づきのように、これでも相当高い目標と言えるでしょうね。

 人間の言葉というものは大変不思議なものです。私も相当長いこと英語をやっていますが、発音や聞き取りの練習をしていて、未だに新たな発見に出くわすこ とがあります。まだまだこの先、何が起こるか分らないという心境です。そのためにも、もうこれでよいと自分で納得できるレベルに達するまではネイティブ発 音信仰を止めるつもりはありません。

P.S.: この掲示版は皆さんのお陰で大変居心地よくなりました。恋人ファンさんのcaveman mode程度は何ら問題なく受容できます。遠慮がちに物を言い過ぎると、核心をついた議論はできません。掲示版ですから少しばかりヒートアップした方が面 白いのかも知れません。



【5384】
【タイトル】ネイティブ発音信仰はありませんが
【 日時 】02/09/16 16:00
【 発言者 】Eliot
boysome228さんのおっしゃっていることもよくわかります。私自身、
ネイティブそっくりを目指して、アメリカ英語やイギリス英語の
ものまねは相当やってきましたし、できるだけ日本語訛りのない
英語発音ができるように今でもネイティブ英語に耳を傾け、音読
練習を続けていますから、はたから見るとこれは相当な発音フリーク
と言えるでしょうね。

数日前に同僚のイギリス人青年ALTに「私の発音に日本語訛りを
感じる部分(音)があるか」とたずねたところ、「ない」と言われ
ました。彼は日本に1年ほど住んでいますが、いわく「今まで知り
合った日本人で、日本語訛りのない英語発音ができる人は二人しか
いない。あなたはその一人だ」

もちろん、boysome228さんの言われるように、この先新しい発見が
あるかもしれませんので、勉強は続けたいと思いますが、もう
ネィティブ音を追い求めていく必要はないと考えています。それ
よりは、この自分の発音を生徒にどう伝えていくのかということに
力を注ぎたいのです。


>目的は、相手の言う事(更に映画、英語のTV番組など)が100%
>理解でき、ナチュラルスピードで話せ、かつ英語ですらすらと
>考えられる、相手もこちらのいう事を理解するのに全く差し障りが
>ないというレベルに達したところまでと思っています。要するに、
>コミュニケーション、思考の道具として問題のないレベルに達して
>おればよいというように思います。お気づきのように、これでも
>相当高い目標と言えるでしょうね。

boysome22さんは、以前この掲示板でネィティブ発音(アメリカ
西海岸発音)を必要とするという自称俳優さんが展開した「100
%聞き取り論議」をご存知でしょうか。大風呂敷の記事の過去ログの
125にその人は初めて登場し、それからしばらく100%聞き取り
論議が続きました。よろしければ、そのときの経緯を追ってみてくだ
さい。

私は英語の音の100%聞き取りなどできません。できるようになる
ために残りの人生の時間を費やして努力しようとも思いません。私に
とって英語は飯の種ですから、仕事が能率よくできるように英語の
力を付けていくことが必要なことは当然ですが、その勉強の中に
「英語の100%聞き取り」は含まれていません。そんな能力は
優れた日本語ネィティブ英語教員には不要だからです。

もっと正確に言えば、不要であり、かつ不可能だからです。何語で
あれ、外国語が100%聞き取れるようになるなど、ありえない
話です。母語でもそんなことはできないのに、外国語でできるわけが
ありません。

100%というのはあくまで100%です。99.9999%では
だめです。映画を見ていて、歌を聴いていて、ある箇所が速すぎたり
不明瞭だったりして、聞き取れない経験はありませんか? 英語では
なく、日本語での話です。私はあります。ですから、私は日本語の
聞き取りが100%できるということはないのです。その私が英語の
聞き取り100%ができるようになることを目指すのは、むだな努力
です。

boysome228さんのお仕事が何かは存じませんが、仕事で要求される
英語のレベルが「相手の言う事(更に映画、英語のTV番組など)が
100%理解でき、ナチュラルスピードで話せ、かつ英語ですらすらと
考えられる、相手もこちらのいう事を理解するのに全く差し障りが
ないというレベル」なのですか。あるいは、趣味あるいは特技と
しての英語の到達目標として、そんなに高い目標を持っておられる
のですか。

私はおそらく一生英語に不自由しながら生きていくことでしょう。
それでいいと思っています。これはあきらめではなく、悟りです。
少なくとも私にとってはそうです。その不自由な英語を操り、友人を
作り、生徒を教え、生活の糧を得ることができるのであれば、勉強を
してきた甲斐は十分にあったと思っています。



--------------------------------------------------------------------------------
【5385】
【タイトル】tiny sandさん、HIRATA Mさん
【 日時 】02/09/16 16:17
【 発言者 】Eliot
根石さんが送ってくださった生徒の英語音読の録音は、彼らの中学
卒業記念として作ったもので、録音は今年の3月に行いました。
彼らが読んでいるのは、それまでに学習した課のうちで暗記暗唱まで
課せられた文章ばかりなので、相当読み込みをした英文です。

生徒の発音には相当差があります。例えば、一番最初に Mika's
Speech Mika gives a speech...と読んでいる少年は抜群に
上手ですが、中にはrの音が出せず、ラ行の音になっているような
生徒たちもいますし、三年間私から言われ続けても、thの発音が身に
付いていない人もいます。

しかし、彼ら全員が教科書を音読できます。また、彼らの教科書には
カタカナの書き込みはまったくありません。英語の音をカタカナで
書くという習慣がないのです。また、英語の音が出せる、教科書を
音読できるということは彼らにとって大きな誇りであり、そのお陰で
英語嫌いがほとんどいません。たとえテストの点が悪くても、英語は
好きという生徒が多いのです。



【5386】
【タイトル】英語暗唱大会
【 日時 】02/09/16 16:29
【 発言者 】Eliot
昨日の文化祭で、四月に入学してから私の指導を受けている高校一年
による英語暗唱大会を行いました。出場したのは二クラスの生徒(約
90名)の中から希望した18名でした。発音が上手なのに、希望
しなかった生徒もいたので、必ずしもベスト18というわけではない
のですが、非常にレベルの高い暗唱を聞かせてくれました。

18人のうち、二人だけは小学校低学年のときに英語圏に滞在した
経験を持っていますが、他の16人は中学校の英語学習の過程で
英語の音作りをほとんどしていない、普通のカタカナ発音の持ち主
だった生徒たちです。そういう彼らですが、週3回の授業で訓練を
受けてきた成果を発揮し、数ヶ月前に比べると別人のような発音を
するようになっています。

録音状態があまりよくないのですが、この18人の発表の様子を
カセットに入れてありますので、根石さんにお送りして、聞いて
いただくつもりです。



【5389】
【タイトル】boysome228 さん
【 日時 】02/09/16 16:45
【 発言者 】根石吉久
【 リンク 】http://www82.tcup.com/8246/nessy.html


>より正確に言えば、世界的に標準英語と考えられているアメリカ、イギリス英語のことを指していっています。インド人やフィリピン人も母国語が英語ですか ら彼らも英語ネイティブと言えますが、これらは方言と言えるので私はあまり真似したくありません。

 より正確に言えば、アメリカ英語は方言ですから、boysome さんはあまり真似しないほうがいいということになります。
 世界的にアメリカ、イギリス英語が標準英語だと考えられているかどうかは私は知りません。英語の源流に近いものがイギリス、アメリカ英語だというのなら わかりますが。

 ことは、勢力と政治の問題なのです。
 それに抵抗感のない人と抵抗感を持っている人がいるのです。
 boysome さんには抵抗感がまるで感じられない。
 信仰であるゆえんです。
 語学をやって、勢力や政治が見えなくなる信仰に入るとは困りものです。

 型に入って、型を出る。
 「私はまだ型に入っていく段階なのだ」と言えばいいところなのだと思います。
 信仰にする必要はありません。
 方言を一段低いものに見る必要もありません。

http://www82.tcup.com/8246/nessy.html



【5390】
【タイトル】標準英語
【 日時 】02/09/16 16:50
【 発言者 】根石吉久
【 リンク 】http://www82.tcup.com/8246/nessy.html


 標準英語というものがあるとすれば、英語をネイティヴ言語としない人たちがしゃべっているうぞうむぞうの英語だと思います。
 ところが、この英語には基準というものがない。だから「しょうがないから」アメリカ音でも基準にするか、ということだと私は認識しています。
 本来、「しょうがないから」やっているだけのことを信仰にすることはアホくさいことではないでしょうか。

http://www82.tcup.com/8246/nessy.html



【5391】
【タイトル】訂正
【 日時 】02/09/16 16:51
【 発言者 】Eliot
英語の力を付けていくことが必要なことは当然ですが、その勉強の
中に「英語の100%聞き取り」は含まれていません。そんな能力は
優れた日本語ネィティブ英語教員には不要だからです。

優れた日本語ネィティブ英語教員になるためには不要だからです。



【5392】
【タイトル】標準英語
【 日時 】02/09/16 17:00
【 発言者 】Eliot
世界的な意味での標準英語など存在しません。通じやすい英語と
通じにくい英語があるだけです。発音について言えば、通じやすい
英語とはCNNのアナウンサーたちが話している英語の発音です。
ところが、彼らの話している英語の発音は一様ではなく、アメリカ
英語、BBC英語、オーストラリア英語、(BBC英語に近い)シン
ガポール英語など、様々です。

その中でも日本人学習者が利用しやすい(ラジオやテレビの講座、
教科書の録音教材など)のはアメリカ英語の発音を真似すること
でしょう。他のものをやりたくとも、アメリカ英語発音の教材しか
ないので、とりあえずアメリカ英語発音を基準に練習するのが
現実的です。そして、アメリカ英語の発音が上手にできるように
なれば、世界中どこに行ってもその英語はよく理解されるでしょう
から、その意味でも現実的な選択でしょう。

しかし、根石さんがおっしゃるとおり、これは、本来「しょうがない
からやっていること」だと思います。何もアメリカ音が美しいだとか
他の英語に比べてすぐれているとかいうことではありません。



【5394】
【タイトル】英語教育にたずさわること
【 日時 】02/09/16 17:20
【 発言者 】根石吉久
【 リンク 】http://www82.tcup.com/8246/nessy.html


ネイティヴのコピーを作ることではない。
生徒の中に「中間項」を作ることだ。
こちら岸と向こう岸の間に橋をかけ、橋のまんなかあたりまで歩かせてやれ
れば上出来なのだ。
後は、生徒は自分で歩く。
こちら岸へ戻ってきちまうやつが大半だが、何人かは向こうへ歩いてくれる
だろう。

英語教育をやる人がネイティヴもどきになった場合が最悪だろうと思う。
ネイティヴもネイティヴもどきも、なるほどなめらかに英語をしゃべり英語
で考えたりするかもしれない。
しかし、生徒はただ珍獣でも眺めるように眺めていることしかしないだろう。

技(音やシンタックスを生徒に根付かせる技)を持たないネイティヴもどき
がこれから増えていくだろうが、そうなればますます日本の英語に希望はな
い。


岸寄りのところまで

http://www82.tcup.com/8246/nessy.html



【5396】
【タイトル】Jackieさん、もっこりさん
【 日時 】02/09/16 17:29
【 発言者 】Eliot
ありますよ。いろんな訛りの英語を聞けるテープやCDとか、
解説本が売っています。

↓は一人のアメリカ人が演じ分けているものです。参考になると
思いますが、Amazon.comのユーザーコメントでは下手だとけなされて
います。でも、私たちが聞くと、ああ、こんな感じなのか〜と、
雰囲気は十分伝わりますよ。
http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/search-handle-url/index=books-us&rank=+salesrank&field-keywords=dialect%20monologues&bq=1/ref=sr_aps_all_eb/249-2345762-1132336

↓こちらはイギリスの各地の訛りの解説本で、テープも買えます。
録音を聞いたら、ぶったまげますよ。さっぱりわかりませんから。
http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/0340614455/qid=1032164234/sr=1-4/ref=sr_1_0_4/249-2345762-1132336



【5397】
【タイトル】色々な訛りのテープ
【 日時 】02/09/16 17:34
【 発言者 】Eliot
もうひとつありました。これは世界中で母語あるいは公用語として
話される英語を解説した本です。録音も売っています。これは
本当に世界各地の出身の人たちの声の録音なので、参考になります。
http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/0340808349/qid=1032165054/sr=1-4/ref=sr_1_0_4/249-2345762-1132336



【5399】
【タイトル】恋人ファン様
【 日時 】02/09/16 18:42
【 発言者 】ギャートルズ妻Naima
根石さんにも言った事があるのですが、 頭に血が昇ると「後で平身低頭で謝る羽目になったとしても、この場は取りあえず勝っておきたい」性分なのです。  改めようと思った事もありますが、業みたいなもんで改めるのは止めて其の都度謝る事に決めてます。 平身低頭 m(__)m

可愛い居候連中が今晩日本に発ちます。私のHPも修復のメドがたったので、いよいよ本格的にお勉強に専念出来ます。



【5400】
【タイトル】私の理解
【 日時 】02/09/16 20:03
【 発言者 】HIRATA M[Profile 30代の男性の方]
 私が「英語どんでんがえしのやっつけ方」を初めて読んだ時、すぐさま、この根石さんという方
は日本英語がcreole化された場合の、あるべき日本英語の姿を考えているのではないか、また、そ
れを追い求めているのではないか、と直感しました。

・通じないのでは困るが、通じさえすれば、日本人は日本型英語をどんどん使うべきたというのが
 私の考えです。(同書12頁)
・日本型英語、あるいは日本英語をきちんと位置づけたい。それが、この本を作る動機のひとつで
 す。(同書12頁)

 pidgin Englishでしかない日本英語が、もしcreole化されると想定すれば、発音に関して言うと、
日本人は日本語訛りの英語を話すようになるでしょう。その場合の理想的な日本語訛りの英語のス
タンダード作りを根石さんはされているのないでしょうか?私はそのように理解しています。
 そうであれば、発音は通じるレベルまで達成されていればいい訳で、それ以上の発音を追求した
い人はどうぞご勝手に、ということになるでしょう。私はこの考え方が正しいと思います。とうこ
とは、ネイティブ級の発音になるにはどうしたら良いのか、また、それを目指すべきか否かという
議論はこの掲示板にそぐわないと思います。私もずっと発音を習って来て、そこそこの発音はでき
ますが、ここの掲示板にやって来た理由は"英語のやっつけ方"の実践と理論をもっと知りたいと思
ったからなのです。

 なお、"pidgin"と"creole"の考え方については「英文法の謎を解く」(副島隆彦著 ちくま新書)に
依っています。

mailto:minoru01@mue.biglobe.ne.jp




【5401】
【タイトル】「英文法の謎を解く」(副島隆彦著 ちくま新書)
【 日時 】02/09/16 20:54
【 発言者 】Eliot
この本とその著者の副島という人はあまりにひどいです。この人、
以前、研究社のライトハウス英和辞書を批判した本を出したのが
名を売った最初の出版でした。でもほとんどが批判とは言えず罵倒や
誹謗中傷で、その後研究社に訴えられ、反論されたらしっぽを巻いて
逃げてしまって集中砲火を浴びました。裁判は負け。しかし、その後
でも自分のサイトで、こんなことを書いています。
----引用---------
この国は、やっぱりこの程度の、土人どもの国だ。10年昔、
私が、『欠陥英和辞典の研究』を書いて、研究社と東京外語大の
英語辞書学者たちから裁判に訴えられたときの嫌な気分が、私の
全身によみがえった。「この国は、学者と称する、土人の
まじない師どもの国だ。その土人(原住民)のまじない師どもが
支配している愚か極まりない国だ。かならす、事実 facts
ファクツ の力で打ち倒してみせる」と。私は、今でもあのときの
苦汁を思い出す。何十年かかっても、私は、全てを明らかにし続けるぞ、と。私は、あのとき自分の書いたものを、一行も訂正すること
なく、かならず、再び、この国民の前に、示してみせる。私の深い
決意に付き合ってくれる人などいなくてもよい。私は、鬼になっても
やりとげる。
---引用終了------
これは、裁判に負けた後で書いた文章ですよ。でもその後、控訴して
争っているという話はないのです。負け犬の遠吠え。

「英文法の謎をとく」のでたらめさは↓でかなりわかります。
http://ha2.seikyou.ne.jp/home/Q-Higuchi/retsuaku.htm
さらに↓ではアンカー英和辞典の編集主幹が彼のことを的確に批判
しています。
http://jiten.cside3.jp/efl_dictionaries/efl_dictionaries_l.htm
副島氏がいかにでたらめな人物かがわかるのは↓
http://members.jcom.home.ne.jp/nohoho/

なお、副島氏は今では学者、思想家を気取っています。このような
人物をたてまつる取り巻きがいるとは信じられませんが、その様子が
ごらんになりたければ、↓を見てください。
http://soejima.to/
そのページから掲示板「日本英語の謎をとく」に行けますので、
そちらものぞいてみてください。



【5402】
【タイトル】新磁場論 3
【 日時 】02/09/16 21:15
【 発言者 】恋人ファンです@scholar mode
-------------------------------後書き------------------------------------

このことを考え出したのは、斉藤氏が誰かに「孤児で両親の語りかけがなくても言葉は覚える」
と反論していたことを考えていたとき。
愛情のこもった肉親の語りかけのなかった、彼ら言葉は単なる「コミュニケーションの道具」
に近いのではないか?
人を動かしたり、感動させる豊潤な言葉ではないのではないかと考えたのがきっかけ。

貧乏な出自の偉人・有名人は色々思いつくが、孤児院出身の有名人はなかなか思いつかない。
一生懸命考えたら、マリリン・モンローがそれに近かった。
しかし、彼女の言葉は豊潤にはほど遠い。。ケネディーの誕生日の歌、不器用な生き方
彼女が孤児院や親戚の家を転々としたのではなく、幸せな家に生まれたら。。

と色々考えていたのと、磁場の話が結びついたので、斉藤さんに感謝かな。。

---------------------------------- 完 ----------------------------------

私も、磁場が出来た外人の友だちがいました。根石さんとあのドイツ野郎との
間にも「磁場」が出来ていると思います。そちらが松本であり、飲み仲間、
バカ話相手としての「関心」から、その磁場が形成されていても。。(^^;;

私が学習初期に「一対一で」ネイティブと数回話すことを強調するのは、私の経験も
ありますが、こう考えてみると、あの時私とハoッキン女学生先生♪との間に磁場が
走ったのが、英語を学ぶ大きなきっかけになったからです。

電話でない回転読みの生徒さんに、ネイティブを会わせて話させたことはありますか?
基礎が出来ているのですから、私の昔より話せるかも知れませんね。

しかし、話したことがない人が「ネイティブに通じた」という経験を持つことは
大きいと思います。何より、「英語が日本語と同じことばだ、気持ちが通じるんだ」
という実感を持つのは、その後の英語学習において、目指すものが明確になり、
大変なインセンティブになると思いますが、どうでしょう?



--------------------------------------------------------------------------------
【5403】
【タイトル】新磁場論 2
【 日時 】02/09/16 21:16
【 発言者 】恋人ファン@scholar mode
教室に「関心を寄せる学生」と「関心に答える英語は下手だが内容が豊かな教師」の間に強い磁場が形成された。
学内で小さな講演をし、他の大学からもお呼びがかかり、小さな日本文学の世界とはいえ人気者になる。
その職と地位と実績は彼に研究者などを呼び寄せ、彼はよそ者ではなく、somebodyとして
プリンストンの一員になった。パーティーを催すなど、短期で江藤はそこが「自分のうち」との感覚を得られた。


彼は、渡米するまでネイティブに英語を習っていないが、日本にいるときから外人との
交渉はあったようで、通じる英語は話せた模様。私と同様、発音記号英語だったのか?
語学の才能は母方の遺伝とあるので、文学の専門だけあって、書いていないが「読む」
のは相当だった模様。


D漱石の留学失敗を繰り返さないと考えたのか(記述はない)、江藤は圭子夫人を同伴し夫婦で暮らした。
カップル単位でつき合うアメリカではこれは正しい選択であり、一人前として扱われる基礎になった。
上記のパーティー開催などは、夫人がいてこそ可能なことであった。

しかし、滞米初期の孤独を免れ愛情と励まし、相談相手としての妻がいたことの意味の方が大きいだろう。
(愛妻家の彼が妻を追って自ら命を絶ったことは、記憶に新しいところである。)

このように、江藤が集めたアメリカ人「関心」は、その量質とも、漱石の受けたものと比較にならない
膨大なものであり、その関心によって生じる「コミュニケーション磁場」があったからこそ、多くの
会話が生じた。これを考えると「発音」がどうのこうのが、如何に些末なものであるかが分かる。

伝えたいことが沢山あるもの、商社員のように向こうにもメリットがあるものを持っているもの
でなくては「関心」を持たれない。
(ただし、商売の損得のような「関心」のがもたらす磁場は、人間的な相手への関心、
学問的な好奇心等がもたらす関心、敬意や愛情がもたらす磁場より、はるかに弱い。)

自分の方から、ネイティブの関心を引きつける積極的な姿勢のない、いわゆる「ダメ語学留学生」
は、関心を持たれず、自己の周囲に言語磁場が発生しないので、英語圏に住んでも
用を足す言葉しか使う機会がない。これが彼らの語学的な上達の非常に小さい理由と思われる。

つまり、「内容」の重要性はこのように考えても理解されよう。しかし、唯一例外がある。

子供、特に幼児である。

幼児は何にでも関心を持ち話しかける。花でも木でも蝉でも話しかけて、反応を待つ様子はよく
目にするところである。反応のないものにもこうするくらいだから、言葉を解さない来たての
外国人の幼児は、「話しかけ」の絶好の標的である。言葉は解さなくても、反応はするからである。

大人は、言葉の分からない外国人に言葉で交流することを試みることはないが、
幼児は「語りかけ続ける」のである。相手が分かろうが分かるまいが。

つまり、大人のものと比較にならない「本気の関心」を示す。これにより、最も強い磁場が生じ、
初期には、違う言葉同士で話ながら遊ぶという不思議な現象が生じる。
これを何ヶ月か続けることでその国の言葉を外国人の幼児は解し話すようになる。

脳が言語習得モードにあるから、幼児は学習が早いと一般にいわれていることは事実だが、
幼児(それに小学生低学年くらいまで)を幼稚園や小学校に入れると、両親より遥かに
短期間に言葉の習得をするのは、この「関心の形成する磁場」の強度の差異がもう一つの
大きな要因であることは疑いないのではなかろうか。



【5404】
【タイトル】新磁場論 1
【 日時 】02/09/16 21:17
【 発言者 】恋人ファン@scholar mode
>根石さん
bodyさんのカキコに関して、発音の話から、論理的な思考の授業・国語の授業・人のあり方の授業、
そして愚痴……なんかをどんどん書いていったら、3万字近くなって、お終いには

     こ・ん・な・ん・出・ま・し・た !

他の部分もお蔵入りになったのには、惜しいのもありますが、多分
分かってくれないので根石さんに関心のありそうなこれだけを載せます。


---------------------国内英語派に朗報♪〜〜---------------------

               仮説
         言語磁場とは共通の言語を理解する、
       「関心を持つもの同士の間」に形成される
(磁場を共有するものが言語の母国にいるか否かは本質的には関係がない)


ただし、A.下層の用を足すためだけの「コミュニケーションの道具」としての言語はここでは対象外である。
また、上層の、B.殆ど母語環境のみで形成可能な、早口・同時発話の映画の会話の聞き取り能力や
最も困難な「グループで歌う歌」等、歌の歌詞の聞き取りを可能にするネイティブ磁場はここでは扱わない

Aは想定される外国語学習者の目的としては極端に不十分であり、Bはマスメディアの
なかった時代には考えなくて良かったという意味で人工的なものだからである。
また、習得に膨大な努力と時間がかかるのに比して、得られるものが小さすぎるからである。

Bを習得する時間はPB500冊読むような、大量な時間をビデオの学習などに使うことを
意味するが、その中で使われる、ネイティブならではの表現等は、外国人が使うと不自然なも
になるというような理由もあるが複雑になるので省略。

-----------------------------検証------------------------------------

夏目漱石のロンドン留学と江藤淳の米プリンストン大学滞在の比較を通して
                   参考:江藤淳著「アメリカと私」

-------------------------------漱石の場合 --------------------------

ロンドンに留学した漱石は誰にも関心を持たれなかった
周りで磁場が発生している(関心や関係のある者同士の会話)のを指をくわえてみるしかなかった

関心を持たれなかった理由
@何より、日本の知名度がなく野蛮な東洋の小国から来た A留学費用が十分ではなく貧乏
Bイギリスという国自体が自然も土地も豊かでないためか世知辛く、メリットのないものに
親切にする伝統がない。人種差別も今よりきつく、無名のアジアの野蛮人扱いされたのかも
C漱石の能力を生かすような地位や職がなかった
D単身留学だった。

したがって、留学中に彼の英語力は大した伸びを示さなかったであろうし、会話力の上達も小さかったはず。

----------「夏目漱石」でデビューし1960年、アメリカ2年滞在の文芸評論家、江藤淳の場合 --------------
 何といっても漱石の研究者なので、漱石の留学失敗を反面教師にした

@当時、まだまだ経済大国ではないとはいえ、真珠湾を爆撃して戦争をおっ始めた日本は有名すぎ(爆)
A着いてすぐ、招致したカーネギー財団とかけ合って、滞在費用の賃上げを勝ち取って貧乏ではなかった
B何だかんだ言っても、経済自然条件に恵まれたアメリカ人は、個人としては大らかでよそ者に親切である。
大学と言うこともあって、人種的差別も、以前の敵国からきたということでの差別もなかったらしい。

この国のホスピタリティー、よそ者に親切なことは、駐在員の子供たちが異分子として
イジメを受けることもなく、却ってユニークな存在として「関心」をもって、磁場の対象に
なることや、最初は渡米を嫌がっていたかれらが帰国したくなくなるのに現れていると思われる。


Bプリンストン大学でが江藤の滞在した地だが、一年目は特に何をしろと言うこともなく、
彼はnobodyだったので磁場を形成しようとしてきたのは、刑務所をでてきたばかりの
無職の大家の息子とあと少しだけで、結構情けなかった

しかし、招致期間の一年が終わる前に、日本文学の講師に要請される
二年目に完全に漱石との差異がでる。日本の文学に飢えていたのは6000人の教員学生のうちの十数人だとはいえ
大きな関心が寄せられ、彼の日本文学の見識と上記の飢えを見たそうとする彼の努力は学生の尊敬を得た。



【5405】
【タイトル】Eliotさん
【 日時 】02/09/16 21:48
【 発言者 】boysome228
>boysome228さんのおっしゃっていることもよくわかります。私自身、
ネイティブそっくりを目指して、アメリカ英語やイギリス英語の
ものまねは相当やってきましたし、できるだけ日本語訛りのない
英語発音ができるように今でもネイティブ英語に耳を傾け、音読
練習を続けていますから、はたから見るとこれは相当な発音フリーク
と言えるでしょうね。

 Eliotさんの発言には99.9%同意できます。しかし、今後の議論の発展のために、私の考えをはっきり言っておくことは意味のある事だろうと思っ て、敢えて自分のネイティブ信奉論を述べさせて頂きました。少しは考え方の違う人間がこの掲示版に混じっているのも悪くないでしょう。

 私はネイティブ発音を真似するのにいかなる努力も惜しみませんが、必ずしもネイティブの英語教師がベストとは思っていません。Eliotさんのようにネ イティブ発音と日本人の発音の欠点をよくご存知の日本人の英語教師が本当はベストと思っています。この意味ではネイティブ信仰はありません。

>boysome228さんのお仕事が何かは存じませんが、仕事で要求される
英語のレベルが「相手の言う事(更に映画、英語のTV番組など)が
100%理解でき、ナチュラルスピードで話せ、かつ英語ですらすらと
考えられる、相手もこちらのいう事を理解するのに全く差し障りが
ないというレベル」なのですか。あるいは、趣味あるいは特技と
しての英語の到達目標として、そんなに高い目標を持っておられる
のですか。

 英語フリークだからでしょうね。でもいつの日にか自分の努力が他の人の役に立つ日も来るのではないかという期待もあります。



【5406】
【タイトル】恋人ファンさん
【 日時 】02/09/16 21:51
【 発言者 】Eliot
>相手はこっちの話す内容が分かれば、発音は気にしないということ
>なんですね。考えると、ドナルド・キーンの日本語が聞き
>にくくても、内容に興味があれば一生懸命聞くので、「内容が
>分かれば少々聞きにくくてもOK」は日本人が外人の日本語を聞く
>ときも同じこと>でしょう。

これに反論はありません。ただ、ドナルド・キーン氏の発音は私たち
日本語人にとって聞き取り不能な部分はないほどのレベルには達して
います。たとえ、外国語訛りが強くても、そういう水準にまで到達
していれば、何も問題はないと思いますが、平均的日本人英語学習者
の発音はそのレベルにも達していないのは明らかです。つまり、
しばしば聞き取り不能箇所があるような発音です。こういう発音の
まま中高の英語学習に取り組むのは効率的学習ではないと思います。

>内容はあるが発音の悪い外人の話>発音は良いが内容のない外人の
>話でしょう。

これもその通りです。でも
「内容があり、発音のいい外人の話」がさらに上に来ませんか。

>むしろ、いくらこっちでカタカナでない発音をさせても、学校から
>カタカナ英語を持って帰るので、英語は週一時間くらいの塾の英語の
>授業では影響力がなく、数年でめげて、余り発音はうるさく言うのは
>諦めたという次第です。

学校の英語教員の責任ですよね。これがどうにかならない限り、
現実は変わりません。しかし、悲観的にならざるをえませんね。
教員が実力をつけ、一生懸命に教えたら一学期間でも相当変わる
というのを今教えている高校一年生で体験したので、なおさら
残念な気持ちです。



【5407】
【タイトル】訂正と補足
【 日時 】02/09/16 22:37
【 発言者 】Eliot
副島氏が研究社との裁判に負けたが、控訴したということはない
と書きましたが、あれは間違いでした。一審で負け、控訴したが
控訴棄却でまた負け(96年)、上告を断念し、裁判は決着した、
というのが事実のようです。また、研究社は副島氏ではなく、
本を発行した宝島社を相手として裁判を起こしたものです。

いずれにせよ、副島氏はその後、2000年になっても「一行も
訂正しない」と豪語しているのです。間違いだらけの批判を書いて
おきながらです。どういう神経をしているのか理解に苦しみます。



【5408】
【タイトル】恋人ファンさん
【 日時 】02/09/16 23:56
【 発言者 】Eliot
>このように、江藤が集めたアメリカ人「関心」は、その量質とも、
>漱石の受けたものと比較にならない膨大なものであり、その関心に
>よって生じる「コミュニケーション磁場」があったからこそ、多くの
>会話が生じた。これを考えると「発音」がどうのこうのが、如何に
>些末なものであるかが分かる。

大人についていえば、その通りだと思います。ただし、私が発音を
訓練している相手は中高生です。この段階で発音を鍛えれば、
初級〜中級の英語学習に多大のメリットがありますし、大人に
なって、江藤氏がやったようなことをしようとするときに、より
容易に英語を通じさせることができるのではないでしょうか。
「立派な内容を上手な発音で>立派な内容を下手な内容で>つまら
ない内容を上手な発音で>つまらない内容を下手な発音で」の順
でしょう? ただし、後者の二つは聞くに値しませんけど。

私が「発音、発音」とうるさく言っている相手は中高生であり、
ドナルド・キーン氏の英語バージョンのような日本人英語話者に
けちを付ける気は全然ありません。その発音で活躍できている
のであれば、その人に、はたからとやかく言うべきではありません。



【5409】
【タイトル】幼児の言語習得
【 日時 】02/09/17 0:25
【 発言者 】boysome228
>脳が言語習得モードにあるから、幼児は学習が早いと一般にいわれていることは事実だが、幼児(それに小学生低学年くらいまで)を幼稚園や小学校に入れる と、両親より遥かに短期間に言葉の習得をするのは、この「関心の形成する磁場」の強度の差異がもう一つの大きな要因であることは疑いないのではなかろう か。

 幼児の言語習得が大人より格段に早い一つの理由として私が考えているのは、幼稚園などで友達とのインタラクションから受ける影響が、実は両親から受ける それよりも遥かに強力だからではないかというものです。日本人の場合でも家庭にいる間は言葉の発達がイマイチだった子供が、幼稚園に行きだすととたんに語 彙が増えて生意気な表現も使い出します。方言の影響をモロに受けだすのもこの頃からで、両親が全く使わないような表現も友達から頂戴するようです。また、 発音が確立する時期と幼児期は一致しているようです。この頃は文字をまだ十分知りませんから、音をそのまま素直に真似ようとします。



【5410】
【タイトル】Eliotさん 3
【 日時 】02/09/17 3:18
【 発言者 】恋人ファン@teacher mode
とにかく、教師は皆んな話せる人だけにしないといけない。
単語とかテキストを読むのだけ発音が正しいなんてあり得ない
ですからね。今時外人なんて国内に沢山いるんですから。

だから、私は、教師に関しては、「発音重視」というより
通じる程度の発音は絶対必要主義なんです。
はっきり言って、話せない教師なんて普通クビでしょう?

犬小屋も造れない大工みたいなのが高給をはんでいる今の状況は異常。

外国だって、発音を切り離して指導できるEliotさんみたいな
教師なんて、殆どいないから皆んな訛るんですよね。

でも、先生は訛っていても「英語で話している」から
生徒が話せるようになる。授業も英語でやる部分を増やしていく。

日本でこれをやろうにも、話せる先生が少なすぎる。

ということで、大体アドバイス求めるのはこれから英会話を
やりたい段階の人なので、そういう人に発音発音と言うと
上に言ったみたいな事態になるから、発音軽視の
ように聞こえるのです。

この段階の人は、1にシンタックス2に単語3にイディオム
4に発音位の時間配分でも言いと思います。

発音は、朗読なんかする時間ではないです。(これは1〜3の訓練)
発音を単独にやるのにあてる時間のことです。

話して必要性を感じたら言われなくてもやるんだから。

唐突ですが、Eliotさんが発音に傾けている努力と実績には、
私、敬服しているんですよ。でも、私は学校の先生をどうにも
できる立場ではないので、現状で困っている人に発音を
強調しないことを書くことが多かっただけです。

まず、飛び込んで泳いでみろ、そういう体験をすれば
自ずとやることは決まってくるし、正しいことを言ってる
のが誰か分かって、それを取り入れたりできる。
ってことなんですがね。



【5411】
【タイトル】Eliotさん 2
【 日時 】02/09/17 3:19
【 発言者 】恋人ファン@teacher mode
つまり、現実は英語に関心があって英会話をやりたい人は、例外はいるだろうけど
勉強の英語もそこそこ出来た人と考えると、取りあえず話してしまえば、こういう
風に、発音がカタカナだと通じないのを実感するんですね。

「正しい発音でないと通じない」なんて、いくら言葉で言われても、
Eliotさんみたいに、音の出し方を説明して音を出させて、欠点を
直してくれるなんていう先生は百人に一人もいないでしょ?

結局、自分で発音で通じなかったり、直したら通じたというような
経験をして、少しずつ修正していくのが、今英語が話せる人たちの
殆どだと思うんですよね。

「江藤淳が発音をちゃんと習っていたら」というのがあり得ない仮定の
ように、相談者に「君がちゃんと良い先生に発音を習っていたら」と
言っても無理な相談だから、学校が何とかならないうちは、自分で
どうにかするのの手助けぐらいがこっちに出来ることなんです。無給が
頑張って、給料取ってる方がサボってるってのもへんなんですけど。。(^^;;

この現状で考えると、「取りあえず発音は気にしないで話せ」に
なるんです。実感のない者に、「ちゃんとCDなどで発音を矯正して
から英会話を始めろ」なんていっちゃっうと、結局、そんな面倒なこと
するなら、いいや」になるでしょ?

指導者がいて、言われるようにやるなら楽です。しかし、例えば
サッカーを始める中学生に、「サッカーはスタミナが基本だから
入部する前に、毎日自分で20キロ、100分で走れるようになったら、
入部を許す」と言ったら、皆んな恐れをなして入らないでしょう。

しかし、ボールを触って、練習試合をすれば持久力のなさを実感して
ランニングを自主的にやったりするんですよね。
サッカーの楽しさが分かって、今度は心底、強くなりたいとか
レギュラーになりたいと思いますからね。それと同じです。

ちなみに、昨日発音記号が分からないと言う中3のカキコを発見して
勝手に「発音の重要性」に燃えて、長いレスをどっかにしてしまった
のは私の別人格です。。(^^;;

中高生は、自分で発音を練習しようとしないから、先生が
意識して教えないとA君みたいなことが毎日起こっていると
思います。しかし、A君は、自分で何とかするのが好きなので
良かったのですが、皆んなできるとは、限らないから、学校の
役割は重要でしょう。

私、思いますが、英語を話せる日本人は殆ど、発音記号英語
くらいは話せますから、話せる教師がカタカナ英語で
教えることはないんですね。通じなくて困った経験なんかが
話す人ならあるから、Eliotさんのように完璧には行かないけど
それなりには、生徒の発音をカタカナにならないように、
色々工夫して、やるんですね。

根石さんが「般若、卵を挟む」とか説明のテクニックのこと
言っていましたけど、創意工夫の私。。。の別人格も凝り性
ですから、そんなことやってたんですよ。

でも、英語の話せない先生がカタカナ英語を使って授業して
、周りの生徒も、ひどいときは教師までも、ちゃんとした
発音をしようとすると、笑ったりして、やらないようになっちゃう。
異なることをやっているのがいても、許せばいいのに、
日本特有の「画一化圧力」かけるんですよね。

だから、めげたのはこっちは根石さんのような、迫力やカリスマが
なかったためで、創意工夫がないからじゃないんですね。
最初は言えるようするのに、そのうち学校でその発音をすると
笑われたり、先生に嫌な顔されるので、言わなくなる。
こっちは、気が弱いから「でも、そういうと笑われるから
これでいいよ」とか言われちゃうと、悲しくなって
無理にやらすパワーが出てこなくなる。

テクニックを考えるのは得意なんですが、迫力とか
カリスマは天性なんで無理なんですね、努力や工夫では
そういうのは作れませんから。



【5412】
【タイトル】Eliotさん 1
【 日時 】02/09/17 3:20
【 発言者 】恋人ファン@teacher mode
まず、Eliotさんに分かっていただきたいのは私が現状の制約の中で考える人だと言うことです。

中学生には発音はちゃんとしろと言います。高1くらいまでは言うけど、受験を控えた人は
取りあえず受験に役立つものをさせるかも知れません。私は、相手の状況によって
色々になるから分かりにくいのですが、病気に万能薬がないように、勧める薬は
患者によって違うのが英語に関しては理解されにくいみたいです。


英語を自分で話そうと思うのは、殆どが大学生〜社会人からだと思います。
その時点で、テキストを読んだときEliotさんの求めるレベルではなく、
発音記号の区別の通り(もちろん完璧ではありませんが)の発音ができるのは
1%もいないかも知れません。

具体例で言うと、勉強は得意だったが発音の勉強は発音問題が正解できるだけで、
口の作り方、舌の置き方などは殆どやっていない学生がいたとします。A君とします。

私はアドバイスするだけで、教えないと言う前提で私が言うのは
まず、英語話者と話せということです。話してみて、始めて
英語が「言葉」であって勉強でないことが分かり、苦しかったり
面倒なものではなく、心を通じさせてニコッと笑えるように
うまく行った場合は「嬉しいもの」であるということを実感
するでしょう。

しかし、Aがあるとき、「赤と黒」という言葉のゲームの
種明かしを相手の外人にするとします。彼は勉強英語では一応優等生です
から、ゲームの説明くらいのシンタックスは「英作文」できます。
単語も大したことがないでしょう。

しかし、今まで頷いていた外人が級に眉をひそめて、怪訝そうに
What did you say?と聞き返すのです。
「こんな簡単な文が通じないはずはない」とA君は思って
もう一度、If it is something bloock, that is the right thing.
といいます、you said "something bloock????" "yes, blook"
これを何度か繰り返します。さすがにAはブラックが通じてない
ことに気がつきます。「おかしい、確かにLの音は辞書のように
日本語のラでなくて、歯茎に舌を付けていったのに。。通じないなんて
こんな単純な単語が・・・」

ふと発音問題には自信のあったA君の頭にブラックの発音記号が
ひらめきます。blaek あ、これか!塾の先生が、カエルが踏まれたときの
アともエともつかない変な音じゃないと通じないと言ってたあの変な音
か。ものは試し、言ってみよう。。
"ブラェェク" "Oh, I see. you mean if what you tell me is
something black, that is the answer."とあっさり通じました。

A君は「あらら、やっぱ、あの発音記号は、面倒だけどちゃんと
ああ言わないと通じないのか」と納得しました。

これは、something blackという組み合わせが滅多に出てくるものではないからでしょう。
頻出するthank you を sankyuと発音しても類推で補えるものとは、事情が違うもの
だったために起きた事態です。


それからは、A君は朗読するときにaeの発音記号を持つ単語はチャンと
発音するようにしましたし、リスニングするときもその音を注意して
自分も真似をすることをしばらく続けました。ついでに他の発音も、
イラストの絵を見て口の形や舌の位置に気を付けるようになりました。

そんなことを、三ヶ月も続けていると、英語を滑らかに発声できるようになって
気持ちのいいことが分かりましたし、外人に発音のために通じないということも
なくなりました。半年後には、もう意識しなくてもその音で発音するクセが
付いていました。もちろん自分の発音が完璧だなんて、余り器用ではない
A君は思いませんでしたが、「まあ、いいや、通じるんだから」と
それからは英字新聞のリーディングや単語習得、それに恋♪!など
に時間を割くようになりました。


なんで、お話書かないと気が済まないんだろう?(゚_。)?

なお、相当創作していますが、black事件は経験談です。



【5413】
【タイトル】boyさん
【 日時 】02/09/17 3:27
【 発言者 】恋人ファン@teacher mode
私は、そのつもりで書いています。言語の磁場は、母国語でも働くのです。
子供同士の磁場は、本物の関心同士だから強力です。少し年上の子が混じると
下の子は多くのことを覚えるでしょう。
しかし何といっても、愛情深い両親(特に母親)の関心も強力ですから、専業主婦で会話の多い子は言葉が早いでしょう。
ただ、母国語は習得済みなので外国語学習と離れるので触れませんでした。



【5418】
【タイトル】恋人ファン@teacher modeさん
【 日時 】02/09/17 12:35
【 発言者 】Eliot
長文のお返事(1〜3)、どうもありがとうございます。
おっしゃること、大変よくわかります。

>だから、私は、教師に関しては、「発音重視」というより
>通じる程度の発音は絶対必要主義なんです。
>はっきり言って、話せない教師なんて普通クビでしょう?

私が中高生の頃、言ったり聞いたりしていたことです。
「ねえ、(英語担当の)○○先生、英語が話せるんだってよ」
「へえ、すごいねー」
今でもこれが現実ですね。英語が話せないからクビになった英語教員
の話は聞いたことがありません。少なくとも、公立中・高ではそんな
ことは起こりえませんね。私立校でも英語を話すことができないから
という理由だけで解雇されることはないでしょう。

今は公立高校の英語教師に採用されるのは非常に狭き門です。先日
知り合いの大学生が福岡県(人口五百万以上)の県立高校英語教員
採用試験の一次試験を受けたけど、競争率150倍だったと言って
いました。

どのような採用試験をしているかがわからないので、断定は
できませんが、少子化と不況の影響で公立校の英語教員になるのは
非常に難しく、採用される人の英語力は三十代以上の英語教員の
それと比べると、かなりましなのではないでしょうか。

しかしながら、三十代〜六十代の英語教員たち数万人はこれから
何十年も教壇に立つはずですし、過去数年の超狭き門の教員採用
試験を突破して採用された人たちは非常に数が少ないので、全体と
して見ると、英語力の不足する教員がうようよいるという困った
状況は続くでしょうね。

>でも、英語の話せない先生がカタカナ英語を使って授業して、
>周りの生徒も、ひどいときは教師までも、ちゃんとした発音を
>しようとすると、笑ったりして、やらないようになっちゃう。
>異なることをやっているのがいても、許せばいいのに、
>日本特有の「画一化圧力」かけるんですよね。

私は中学生のときから教室でも英語の発音らしく言っていましたが、
だれからも揶揄もいじめもされませんでした。しかし、同僚の若い
教員(発音抜群にいい)は、教室ではわざとヘタに発音していたと
証言しています。

私が教えた生徒たちのクラスでは上手な発音ができる人が賞賛され、
ヘタな人はもっと上手になりたいと思っています。中学生のとき、
学期末の反省文の中で、各教科の反省と今後の課題とかいう項目に
「英語: 発音をもっと頑張らねばいけない」のようなことを書く
生徒が何人もいました。

他教科の授業中に先生が何か英語の単語を言うと、生徒たちが
「先生、発音が違いま〜す。○○ですよ」と訂正するので、
「あの三クラスではおちおち英語を口にできないよ」と笑い話に
なっていました。でも、それは中学の頃の話で、今は生徒たちも
それほど無邪気に言わなくなりましたけど。



【5419】
【タイトル】恋人ファン@scholar mode さん
【 日時 】02/09/17 12:55
【 発言者 】根石吉久
【 リンク 】http://www82.tcup.com/8246/nessy.html


 長文の「新磁場論」ありがとうございました。

 私が「磁場」という語を使いだしたのは、「文化的背景」だの「英語圏」だの「ネイティヴとして育つ場合に英語に触れる総時間数」だのでは、どうしても解 けない言語スキルの現象があると思ったためです。

 私にとっては、「磁場」はもっとも簡略な言い方をすれば、「英語圏の内側」ということです。その「場」のことです。この「内側」にいて語学をやるのと、 「外側」にいて語学をやるのとでは、語学がこうむる「磁力」はまったく違ってくるとにらんでいるのです。

 江藤淳の回りに「磁場」が形成されたという場合、江藤の文学への理解の深さがもちろん作用したのだと思います。江藤の限界は、後年、国家を単位にしても のを考えてしまったところにあります。それにもかかわらず、この人の文学への理解は非常にすぐれたもので、文学に固有の視線の柔らかさや、たった一人で弱 さに徹していく心が、表現の強さというバネを持つとき、それがどんなふうに社会総体を照らし出していくか、その固有の意味を救い出すことが批評の仕事であ ることをよくわかっていた人だと思います。

 漱石がロンドンで「磁場」を形成しえなかったという言い方をされますが、「磁場」は形成しうるものであると同時に形成することのできないものです。

 江藤は、刑務所帰りの大工の息子とだけ話を交わしていた間も、自分の机上の練習は放り出していなかったのではないかと私は推測しています。外から見れ ば、大工の息子と世間話をしているとしか見えないかもしれませんが、非常に戦略的な思考の持ち主でもある江藤がそんなことだけしていたとは考えられないの です。私の言い方で言うなら、「机上と磁場との激しい往復」をやっていたに違いないと思っています。
 この江藤の戦略が、「磁場」を引き寄せたと私は考えています。その中心にあるものは、もちろん文学理解ですが、それはアメリカに渡って手に入れたもので はない。日本にいてすでに自分のものとしていたものだ。では、「磁場」を引き寄せた直接的な力は何か。語学力にほかならないと思います。この語学力自体 も、その基盤となるものは日本で作ってあったでしょう。それでも、私の言い方での「机上と磁場との激しい往復」がなければ、一年で「磁場」を引き寄せるこ とはなかっただろうと思います。このことにもっとも貢献しているのは、大工の息子かもしれません。

 漱石は、ロンドンで異和と孤独を噛みしめていた。封じられて生きた。江藤にだって、その異和と孤独はあったに違いないが、おっしゃる通り江藤は日本人の 奥さんを伴っていました。孤独と分裂を耐えるのに、奥さんの存在は非常に大きなものだっただろうと思います。異質磁場のくぐり方として、奥さんの存在に着 目されたのは、すばらしい着眼だと思いました。(語学留学生などは普通、若さと若さのもつやみくもさによってくぐるのだと思います。)
 村上春樹なども奥さんと共に異質磁場をくぐっています。文学的な人は、異質磁場が柔らかい心にどれほどの作用を及ぼすのかを本能的に知っているのかもし れません。
 江藤や村上と非常に対照的なのが漱石です。吹きさらしの漱石というような言葉を思います。また、無防備という言葉も思います。漱石の神経症は知られてい ます。漱石の神経症は、日本の急作りの近代社会が必然的にかかえてしまった亀裂を真っ正直に生きたためであるという解釈が通用しています。日本における漱 石はだけを見れば確かにその通りなのですが、私のような語学屋からは、英語(磁場に溶解できない英語)が直接的な契機となって生じている神経症ではないか という観点もありうるのです。直接的に神経症をひき起こしたのは英語だろう、と。後に漢詩に深く入ろうとしたのも、その治癒を求めてのことだと。
 そのことを言うためには、私の漱石理解は薄すぎます。漱石をよく読むような時間がとれたなら、漱石の神経症と英語の関係を念頭に置いて読むことにはなる でしょう。
 木枯らし紋二郎が突然ロンドンへ放り出されたような、あるいは寒風が肌身に直接つきささるような漱石の孤独というものを今は思うことができるだけです。

http://www82.tcup.com/8246/nessy.html



【5420】
【タイトル】恋人ファン@scholar mode さん (2)
【 日時 】02/09/17 15:49
【 発言者 】根石吉久
【 リンク 】http://www82.tcup.com/8246/nessy.html


 日本にいて、「英語の磁場」を「形成」している例を私は身近に見ています。以前、私の塾の塾生だった娘が、アメリカで結婚し、子供と亭主を連れて日本に 帰ってきました。彼らは現在、私の家から車で5分ほどの近所に暮らしています。ここに何度か登場させてしまいましたが、例のドイツ語方言なまりの英語を しゃべるウドというやつが、この亭主です。
 女房の方はトミコと言います。「根石さん、私のことを掲示板に書かないでよ、やだあ、根石さんは何でも書くから」とトミコは言っています。「大丈夫だ よ、トミコって、ヒラガナにしてあるから」と言うと、「やだあ」と言います。
 こいつは、いわゆる英語ぺらぺらです。夫婦喧嘩も英語でやり、しかもまくしたててでかい喧嘩をやっています。子供をしつけるのも英語でやっています。ト ミコが子供がすわっているテーブルにご飯を置いてやって、子供が黙っているので、
What do you say?
 と上げ調子で言うと、子供が、
Thank you, Mam.
 とくぐもった声で言っていました。先日、遊びに行って見ました。

 で、トミコとウドの間には、「磁場」が形成されていると私は見ています。
 住んでいるところは、日本です。ウドもトミコも英語ネイティヴではありません。トミコは日本語ネイティヴ、ウドはドイツ語の方言ネイティヴです。しか し、トミコとウドの家には、英語の「磁場」が形成されています。この根元は、何なのか。ウドのゲルマン・シンタックスであるというのが私の理解です。
 日本の英語亡者や英語信者は、発音のネイティヴ性ばかりを問題にし、シンタックスのネイティヴ性にはほとんど言及しない強い傾向があります。しかし、私 は、真性ネイティヴを真性ネイティヴたらしめるものは、発音ではなくシンタックスにあるという考えです。いくら発音がネイティヴそっくりでも、シンタック スの身体への食い込みの度合いがネイティヴと同じでなければ、ネイティヴ同様もネイティヴ並もみんな化けの皮です。嘘こけ馬鹿やろと言えば済むしろもので す。
 発音は感覚でき、他人にもわかるものです。シンタックスの身体への食い込みの度合いは決して目には見えません。例えば、日本語ネイティヴの私にも、日本 語のシンタックスがどれだけ自分の身体に食い込み、どれほど自分の感覚や思考と同一化しているのかは、容易にはわかりません。英語亡者やネイティヴ発音亡 者というものは、目に見えるものだけを見ている人たちにすぎません。気楽なものです。
 トミコとウドの家にあるものは、真性の英語磁場です。どちらも英語ネイティヴではないにも関わらず、英語磁場は真性のものです。これを決めているのは、 決して英語の発音なんかではない。ウドの身体と同化しているドイツ語方言のゲルマンシンタックスに他なりません。
 これを見ると、「磁場」は個人と個人が二人だけで話している場所でも形成されるもののように見えます。また、英語圏の「外側」でも形成されるように見え ます。
 しかし、私は地理的な名称や国家の名前が問題ではないと思っています。
 ウドのゲルマン・シンタックスは、完全に身体化されているので、ウドが日本に住んでいても、ゲルマン・シンタックスの根はアメリカやオーストリアにまで 伸びているのです。目に見えないだけです。ウドの身柄は日本にいても、シンタックス(=身体)は日本にいるのではないのです。「シンタックス=身体」と極 論するなら、身柄は日本にいて、身体はアメリカを突き抜けて、オーストリアの田舎町にあるのです。そこまで極端化しなくても、総じてゲルマン・シンタック ス地域にあるのです。これは、ウドの自分にとって、もっとも自然な感覚や思考がその地域にあるということです。
 ですから、個人と個人が「日本で」「英語で」話して、「英語の最小の磁場」を形成している場合には、その二人のうちの少なくとも一人は、英語のシンタッ クスをまったく身体化している場合に限ると考えています。日本語で育った日本人同士が、ディベートなんかやって英語で話していても、私はそこに「磁場」や 「磁力」が形成されるとは思っていません。そう思っているとしたら、まったくの錯誤です。なるほど、使用言語は英語でしょう。しかし、シンタックスの身体 化の度合い(自然性)からすれば、お互いどうし、「まがいもの」にすぎないのです。「まがいもの」どうしで議論なんかして、「ほんものごっこ」をやってい るにすぎません。「ネイティヴごっこ」と言ってもいい。「ネイティヴ・イングリッシュごっこ」と言ってもいい。馬鹿みたいだ。
 私は、「もどき」の自覚に徹したいと思っています。「ほんものごっこ」ばかりは口が裂けてもやりたくない。

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【5421】
【タイトル】恋人ファン@scholar mode さん (3)
【 日時 】02/09/17 15:51
【 発言者 】根石吉久
【 リンク 】http://www82.tcup.com/8246/nessy.html


 「磁場」にだって根というものがあります。個人と個人が形成する「最小の磁場」は、大きな「磁場」=「語圏」に根を生やしています。身柄がどこにあるか の問題ではない。トミコとウドも、二人で話すときの「最小の磁場」をとりかこむアメリカという英語圏=「磁場」の中にもともといたのです。日本に引っ越し てきても、「最小の磁場」が継続しているのは、ウドの英語のシンタックスがゲルマン言語圏に根を生やし続けているからに他なりません。もしも、ウドが日本 語だけをしゃべる人間になって、トミコも自分のネイティヴの言語に完全に回帰してしまうなら、そこで英語の磁場は消滅します。根が絶たれるからです。しか し、ウドはなまけものであり、日本語がまるで上達しないので、英語の磁場が消滅するわけにはいかないだけのことです。人様はどう見るのか知りませんが、私 が見るかぎりでは、あそこに真性の英語の磁場があることの最大の原因はウドがガンコで怠け者であるからです。
 細い根です。しかし、ウドの日常の中で、細いながら、シンタックスの根は遠くアメリカ、さらに遠く生まれ故郷のオーストリアの小さな町にまで伸びていま す。非常に細いが非常に遠くまで伸びている抽象的な根なのです。私の目にもそれは見えません。見えませんが、それはやつと話していると、私の側の「違和= 内的な感覚」としてはっきりと触知できるものです。

 この観点からすると、松本道弘が「日本在住のままネイティヴと同じほどの闊達な英語スキルを獲得した」という言い方には詐術がひそんでいると思います。 私の考えでは、この「日本在住のまま」というのが、「磁場を欠いて」という意味であるならば、それが詐術を成立させているまやかしの等式です。松本道弘信 者は現在も多いようですが、「日本在住のまま=磁場を欠いて」という詐術を信じてしまっている人たちだと思っています。
 「磁場」の有無は、身柄が地理的にどこにあるかとは関係がありません。日本人の体に英語のシンタックスが内在化されるときに、相手の言語のシンタックス がどの語圏に根を伸ばしているかの問題です。

 証拠はありませんが、松本は何らかの形で「最小の磁場」だけは確保していた人だろうというのが私のにらんでいるところです。それが、「外人ハント」によ るものか、仕事場(商社)で電話線を通じた取引により、受話器から浴びていた磁力によるものか、具体的にはわかりません。しかし、「最小の磁場」を確保し ていたのでなければ、「ネイティヴと同じほどの闊達な英語スキル」というものは形成されることはないというのが私の考えです。そして、そんなものを形成す る必要もないとも考えています。

 外国語の力というものは、「自分に必要なだけ」形成すれば足りる。仕事で必要なら仕事で必要なだけ、人づきあいに必要なら人づきあいに必要なだけ、研究 に必要ならば研究に必要なだけ。それぞれのそれは個々の事情によってみんな違ってくるが、なにもかもあらゆるスキルが獲得可能だなどと思い、「ネイティヴ と同じ」幻想なんかにとりつかれたら最後、悪あがきのドン・キホーテの一丁あがりになるだけだ。

 この悪あがきのドン・キホーテを大量に生み出したのが、松本道弘の罪だと思っております。

http://www82.tcup.com/8246/nessy.html



【5422】
【タイトル】恋人ファン@scholar mode さん (4)
【 日時 】02/09/17 15:52
【 発言者 】根石吉久
【 リンク 】http://www82.tcup.com/8246/nessy.html


 また、英語教育にたずさわる人は「闊達さ」に注意を奪われたら、生徒のためにならないとも思っています。Eliot さんが書かれたように、私も「英語に不自由しながら」生きていこうと思っています。この「不自由する」感覚が英語教育にたずさわる人には必須のものだと 思っています。もしも「ネイティヴ並み」が英語に不自由を感じないレベルを意味するならば、そんなふうに不自由を感じなくなってしまった人は、英語教育に たずさわるべきではない。自分が「不自由する」からこそ、英語をやる日本人がどこでどういう苦労をするのかが「内在的に」わかるのです。だから、「不自由 する」ということは、英語教育にたずさわる人の必須の条件です。
 しゃべれもしないのに英語科教員をやっているというのは、「不自由する」ことすらできない人たちのことです。それすらも回避できてしまっている「自由な 税金泥棒」のことです。
 言いたいことは、英語科教員というのは、松本道弘みたいにスキルだけ一丁あがりでは済まないということです。積極的に自覚的に「不自由する」ことによっ て、その中で方法を探りつづける必要がある。「不自由」であることが、方法的な沃土であることがわからない教員が多すぎるのです。

 「不自由」すらできない教員は本当に今すぐにでも首にすべきだと言いたいところですが、これは教員個々の責任であるとともに、大学の責任なのです。英語 の音の繊維が備わっていない者をも教員にしてしまう、教員養成課程や教員採用試験の責任でもあって、本当はこちらの責任の方がはるかに大きい。
 民間できちんと方法を開発している者に目を向けず、ぬるま湯につかっている大学教員の言うことなどを聞いている文部省のぼんくらどもの責任だと言っても 同じです。

 また松本道弘に触れてしまいましたが、この人とこの人のまわりの信仰は、私の「磁場論」からは非常に面白い問題を提起するところがあるためだと思われま す。

http://www82.tcup.com/8246/nessy.html



【5423】
【タイトル】回転読み最近の状況
【 日時 】02/09/17 17:33
【 発言者 】べいべ[Profile 関東地方に住む30代の男性の方]
こんにちは。

回転読み最近の状況を。

1日10文(だいたい5語文くらいの長さです)を100回くらい読んで、5回連続で回転させるということを平日を中心に行っています。
回転読みにかけている時間は1日あたり30分から1時間くらいです。

また、その日練習する分(目標の30文)の音声CDをMDに録音すると10分くらいになるので、それを駅まで歩いていく間に聞いています。行きと帰りと乗 り換えなどで計30分くらいです。

気づいたこと
・音作りが少し楽になって、文によっては100回以前に滑らかに読めるようになることもでてきました。その場合も、100回まで滑らかに読んでいます。
・それでも音作りの荷が重いので意味については後回しにしています。とりあえず、音作りを目標に1冊を終らせ、2巡目で、意味も含めて取り組んでいこうか と思っています。
・意味を後回しにしても、何回も読んでいると、言葉に馴染んだ感じがあります。
・日本語を口ずさんでいるような、自分の言葉になったような感じをもつことがありました。
・回転させることに気をとられすぎて、はやくよもうとあせるより、最初はゆっくり発音に注意して読むほうが、早く音ができあがると、つい最近気づきまし た。
今は、最初は単語ごとに発音を確かめてから(気になるときは音節ごと)、文全体をゆっくり読んでいます。ちゃんと「どんでん」にも始めはゆっくりと書いて あるのにね。
・Naimaさんの記事はとても参考になります。やっぱり上級者は違うなと感心させられます。どうもありがとうございます。
1日の目標が30で10しか達成できてないのですが、最初に割り振った計画で歯抜けのまま進んでいます。(1日目1〜10しかやれなくても、次の日は 31〜41と20〜30をとばしてしまう)歯抜けだろうがまず1冊を仕上げてみます。

課題は、この歯抜けを減らすことと、発音をどう取り組んでいくかです。
(HIRATA Mさん、ジングルズの紹介をありがとうございました。今後、参考にさせていただきます。)

最後にこれまで使った教材について書きます。

8月下旬頃
「Non Stop English Wave」(CD音声付)という雑誌の記事の「月の名前の由来」で回転読みをやりました。このコラムの原文は、「エイゴタウン」というサイトで読むことが できます。
原文は↓
http://www.eigotown.com/eigocollege/nav.php3?item_id=1119
上のリンクで飛ばなかったら↓にこれまでのバックナンバーがあるので、
http://www.eigotown.com/eigocollege/archive_menu.shtml
このページの○クロスカルチャー(Chris Jennings)へ行って、さらに2001年9月18日のところへ飛んでください。
“April is the cruellest month...”となっています。

9月からは「英語の頭に変わる本」中田憲三著です。
http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4806116173/qid=1032243392/br=1-17/ref=br_lf_b_17/250-0656861-4290665

リズムトレーニングというので、大変気に入っております。



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【5424】
【タイトル】仕込みの途中で、
【 日時 】02/09/17 21:01
【 発言者 】根石吉久
【 リンク 】http://www82.tcup.com/8246/nessy.html


Eliot さん

 エレベーターのボタンを押す場面で、 Push three. という文を見つけて口を動かしていましたところ、sh と th のつながりが言いにくいことに気付きました。
 sh を言うときに、舌の位置がかなり th に近いところ(歯の先のすぐそば)にあり、sh の擬音のようなものを作っていることに気付いています。
 これでよろしいでしょうか。

http://www82.tcup.com/8246/nessy.html



【5425】
【タイトル】sh+th
【 日時 】02/09/17 22:21
【 発言者 】Eliot
根石さん

sh/zh/ch/j/s/z+th/THのth/THは速い発話ではsあるいはzになる
ことがあります。
e.g.
Push three.⇒Push sree.
garage there⇒garage zere
Catch them.⇒Catch zem.
Judge them.⇒Judge zem.
Kiss the bride.⇒Kiss ze bride.
Who's that?⇒Who's zat?

ですから、Push three.と言うときに注意すべきことは、pushのshは
単独でpushと発音するときのように、あくまで/sh/として強く
はっきりと発音し、次のthに移るようにすることです。その際に、
舌先が結局前歯まで届かず、/th/が/s/になってしまっても、それは
容認されます。Push three.のthの方を生かすために、shをth側に
変化させるより、thの方をshの方に引き寄せてしまう方が正しいと
思います。



【5426】
【タイトル】さらに
【 日時 】02/09/17 22:28
【 発言者 】Eliot
ts/dz+th/THも同様です。

What's the answer?
She always stands there.

これらの文では/ts/と/dz/が本来の音でしっかりと発音され、
/th/と/TH/の方が/s/あるいは/z/に近くなります。ただし、
これらの場合でも、また先ほどの例でも/th/と/TH/を本来の音で
発音しても自然な発音ですから、無理に/th/→/s/や/TH/→/z/と
変化させる必要はありません。



【5427】
【タイトル】仕込みの途中で、
【 日時 】02/09/17 23:54
【 発言者 】根石吉久
【 リンク 】http://www82.tcup.com/8246/nessy.html


Eliot さん

 エレベーターのボタンを押す場面で、 Push three. という文を見つけて口を動かしていましたところ、sh と th のつながりが言いにくいことに気付きました。
 sh を言うときに、舌の位置がかなり th に近いところ(歯の先のすぐそば)にあり、sh の擬音のようなものを作っていることに気付いています。
 これでよろしいでしょうか。

http://www82.tcup.com/8246/nessy.html




【5428】
【タイトル】済みません
【 日時 】02/09/17 23:56
【 発言者 】根石吉久
【 リンク 】http://www82.tcup.com/8246/nessy.html


今、一度書いた質問をまた送ってしまいました。

Eliot さんありがとうございました。
後ろ側の音が勝つとは限らないのですね。

http://www82.tcup.com/8246/nessy.html



【5429】
【タイトル】べいべ さん
【 日時 】02/09/18 0:56
【 発言者 】根石吉久
【 リンク 】http://www82.tcup.com/8246/nessy.html


 「回転読み」の最近の様子をありがとうございます。
 駅に歩く間もMDを聞いて歩いているべいべさんが目に浮かぶようです。

>1日10文(だいたい5語文くらいの長さです)を100回くらい読んで、5回連続で回転させるということを平日を中心に行っています。

 この「5回連続」というのは、「間違いなく完全に回転が効いている状態で5回連続」ということでしょうか。「一息で5回連続」ということでしょうか。

>・音作りが少し楽になって、文によっては100回以前に滑らかに読めるようになることもでてきました。その場合も、100回まで滑らかに読んでいます。

 5語程度の文の回転が早めに仕上がるようになったら、7語程度の文に移ってやってみてください。100回読むことは継続なさるようにおすすめします。

>・それでも音作りの荷が重いので意味については後回しにしています。とりあえず、音作りを目標に1冊を終らせ、2巡目で、意味も含めて取り組んでいこう かと思っています。

 複製音声教材があれば、この順序でやることができます。意味がわからないままでも、ひとまず複製音声教材のイントネーションで、「回転読み」ができま す。コーチあるいは複製音声教材は、この順番でやるには不可欠です。

>・意味を後回しにしても、何回も読んでいると、言葉に馴染んだ感じがあります。

 意味の受け皿ができつつあると考えていいと思います。これは多分、私が最近考えている「中間項」のひとつだと思いました。慣れてくると、「回転読み」の 最中に、意味がとれてしまうようになります。いずれ、「電圧装置」を噛ませてください。

>・回転させることに気をとられすぎて、はやくよもうとあせるより、最初はゆっくり発音に注意して読むほうが、早く音ができあがると、つい最近気づきまし た。

 これは「回転読み」をやる際の、非常に大事なポイントです。音の連続性が確実なものになり安定したら、「後は脱兎のごとく」でスピードをあげていってい いのですが、最初は「ゆっくりとていねいに」を心がけてください。

>・Naimaさんの記事はとても参考になります。やっぱり上級者は違うなと感心させられます。どうもありがとうございます。

 Naima さん。Naima さんのドイツ語版の報告をこれからもお願いしますよ。

>(HIRATA Mさん、ジングルズの紹介をありがとうございました。今後、参考にさせていただきます。)

 ジングルズをやるのであれば、私の「電話でレッスン」もご検討ください。
 はるかに安いでしょう。そして、はるかにわかりやすいと思います。
 どうも根石の発音は、このあたりに不審なところがあると思った場合は、この掲示板で Eliot さんに質問すれば答えていただけます。そういう質問は、Eliot さんは歓迎してくださると思います。そうすることが、Eliot さんが書かれる本の内容に反映することも考えられます。

>“April is the cruellest month...”となっています。

 おお、田村隆一だ。

http://www82.tcup.com/8246/nessy.html



【5430】
【タイトル】T.S.ELIOT
【 日時 】02/09/18 1:14
【 発言者 】HIRATA M[Profile 30代の男性の方]
April is the cruellest month, breeding
Lilacs out of the dead land, mixing
Memory and desire, stirring
Dull roots with spring rain.

Eliotさんのハンドルネイムを見る度に…

mailto:minoru01@mue.biglobe.ne.jp



【5431】
【タイトル】恋人ファンさん
【 日時 】02/09/18 1:30
【 発言者 】根石吉久
【 リンク 】http://www82.tcup.com/8246/nessy.html


 酔いが回ってきたので、しばらく前の恋人ファンさんの記事で覚えているものについて書きますが、「芸のためなら女房も捨てる」は、「芸のためなら女房も 泣かす」が正しいと思います。また、この歌は「浪速恋時雨」とかいう歌ではなかったかとも思います。うろおぼえのまま、復元してみますと、以下のようにな ります。

芸のためなら 女房も泣かす
それがどうした 文句があるか
雨の横町 法善寺
浪速囃子か 寄席囃子
今日も呼んでる 今日も呼んでる
ど阿呆 はぁるぅだんんじぃぃ

 桂ハルダンジが私は漢字で書けません。Naima さん教えてください。
 駄目です、この歌は。
 泣けてしょうがありません。
 Naima さん、これをハンブルクで歌ったら、フォークソングでしょうかねえ。

松本道弘がらみの「王将」の女房は小春だと思います。

愚痴も言わずに 女房の小春

という一節が確かあったように覚えています。
 吹けば飛ぶような将棋の駒に命をかけるような馬鹿の女房が泣いていないはずはないですが、まあ、あえて言わないでおくのがいいという歌詞です。
 松本道弘も王将の大将も、私に言わせれば勝手な野郎です。
 ちくしょう、英語なんぞをしこしこやってる俺がかわいそうだ。
 俺がかわいそうでならんぞ。

http://www82.tcup.com/8246/nessy.html



【5432】
【タイトル】HIRATA M さん
【 日時 】02/09/18 1:35
【 発言者 】根石吉久
【 リンク 】http://www82.tcup.com/8246/nessy.html


エリオットの詩の引用ありがとうございます。
いい。この詩はいいです。
荒地派の田村隆一や鮎川信夫に強く影響したのは、エリオットとオーデンだ
ったと思います。
オーデン詩集は机の上にあるのですが、英語病の狂気につきあっていると、
開く暇もないのが切ない人生です。

http://www82.tcup.com/8246/nessy.html



【5433】
【タイトル】いてて...
【 日時 】02/09/18 1:53
【 発言者 】Naima
昨日駅の階段を踏み外し右足首関節の骨が複雑骨折してしまいました。 ロボットみたいなギプスを履いて松葉杖で歩く羽目になりました。 全治6週間だ と... 痛いし不便なのですがドイツの病院に通えるってのはなかなか楽しい経験です。 病院にもよるのでしょうが、待合い室ではコーヒーからジュース、ミネラルウ オーターなどただで飲み放題だし。 受け付け嬢達はピッチピチで胸が大きく開いた白いT-シャツに白のジーパン姿です。

回転読みですが、教科書から選んだ語数別の文でやっていると、筋のある読物をやりたくてやりたくてうずうずし、気が散ってしまいます。 きっちりやり始め てからまだ間がないのですが、前置詞や名詞の複数形などは考えずにスラッと出る様になっていると思います。 たとえば一例をあげると、「ベルリンへ」と言 う場合、英語に引かれて「zu Berlin」(to Berlinに音が似ているので)とつい言ってしまっていたのですが、「nach Berlin」ときっちりインプットされています。 複数形も数字を言えば理解出来るやんか、とばかりいい加減にしていたのですが語尾の変化も考えずに出 る様になりました。 以前はそんな簡単な事すらも頭でこねくりまわさなければ出て来ない状況でしたので、成果が着々と出て来ている様です。

回転読みをするまではドイツ語を英語で理解していたと思います。 ドイツ語は従属節では動詞が文の最後に来るのですが、英語を介すると頭の中で単語の組み 換えをやったりしなければ言えなかったので言葉がなかなか出ませんでした。 回転読みをするとシンタックスそのものが受肉され、ドイツ語を話しはじめると (私程度のドイツ語では「話している」とはいえないのですが)頭がドイツ語モードに瞬時に切り替える事が出来るのではないか、と思います。

足がこんな状態なので10月は帰国しない事になりました



【5443】
【タイトル】根石さん Eliotさん 2
【 日時 】02/09/18 3:23
【 発言者 】恋人ファン@one time ESS member
イチローのパッティングと同じで、「まがいもの」でも訓練していれば、本物をするとき全然違いますよ。
「単語・イディオム知ってる競争」みたいのをいつもESSの会話の中でやってるので文章もスッと出るし、
「英語口」も出来ていますから。

「日本人同士で話すのはこっぱずかしいと言わない約束」というのに同意した人だけが入るのがESSですし。

「日本語が通じない韓国人とイラン人になったつもりごっこ」の方が長いけど、適切かも。。(^^;;

活動以外の友だち同士としての本気の会話は英語なんか使おうとも思いませんし、活動以外の場の
人前で英語を話すこともなかったです。やっぱそれは変だと無意識に皆んな感じていたんですね。

普段の活動は、日常会話なんかはさすがに恥ずかしすぎて出来ないから、興味がなくても前日の英字新聞の
社説が中東問題だったら、皆んな予習してきて「中東問題に興味があるふりをする韓国人とタイ人になった
つもりごっこ」をして順番にサマライズして、相手が文章の理解がちゃんと出来ているかチェックしたり、
文章の取り方で議論したり、意見があったら言うのを一時間くらいかけてしつこく英語でやるから、
2分で日本語で読んだのより深く理解しちゃって内容も新聞レベルには詳しくなるし単語も増える。

勉強は全般に「興味があるふり」をして最初は取りかからないと、狭い範囲のことしか
いつまでも分からない人でいることになりますから、特に問題があったとは思えないんですよね。

激しい気性の根石さんですから、こんなにディベートとESSを罵倒するのは、絶対裏に、
「個人的な恨み辛み」を持つに至った、ESSのやつがいたとかがあるんだと思います。

「私がESSとディベートを不倶戴天の敵にしているわけ(経験編)」とか書いてくれません?

私はともかく、Naimaさんも元ディベート師!、じゃなくてディベーターだったのですから。
でも、彼女、「松本道弘信者」でもあったんですよね!!また、切れて原始人妻にならないかなあ〜 ワクワク♪〜


でも、私の体験も一般的ではないかも知れないので、ESSの研究を誰かがしないと平均的ESS像が
どうなっているのかは、不明なんですが。。。そうだハッ( ゚o゚) Eliot元ESS部長に聞こう!

>Eliotさん
ということで、今度時間があったらEliotさんのESS体験について教えて下さい。
レスと英語タウンのフォローしていただいて感謝です。
URL張ったとき、発音教材の紹介をEliotさんにお願いするの忘れたので
もう一回書こうかと思ったところでした。以心伝心だったようですね♪
私は教材の知識とかさっぱりですから、助かります。
Eliotさんのレスで考えたことがありますが、さすがに書き過ぎなので今日は寝ます。。


【5444】
【タイトル】根石さん Eliotさん 1
【 日時 】02/09/18 3:25
【 発言者 】恋人ファン@one time ESS member
>根石さん
長い私の駄文に長いレス、有り難う御座います。
新磁場論で、母国語と外国語に関係なく、私が磁場の形成の要素として、相互の「関心」を重視している理由はもう
少し詳しく書かないと伝わらないようなので、それは次に回すとして、今回はESS・ディベート問題の反論を少々。

で、いつも思うのは

>この人の文学への理解は非常にすぐれたもので、文学に固有の視線の柔らかさや、たった一人で弱さに徹してい
>く心が、表現の強さというバネを持つとき、それがどんなふうに社会総体を照らし出していくか、その固有の意味
>を救い出すことが批評の仕事であることをよくわかっていた人だと思います。

ここまで良質な、この掲示板に来るまで何十年も「機械の雑誌」以外の日本語の印刷分を読んでいない私が
逆立ちしても書けない格好いい文章を書ける根石さんが

>日本人同士が、ディベートなんかやって英語で話していても、私はそこに「磁場」や「磁力」が形成されると
>は思っていません。そう思っているとしたら、まったくの錯誤です。なるほど、使用言語は英語でしょう。しかし、シ
>ンタックスの身体化の度合い(自然性)からすれば、お互いどうし、「まがいもの」にすぎないのです。「まがいも
>の」どうしで議論なんかして、「ほんものごっこ」をやっているにすぎません。「ネイティヴごっこ」と言ってもいい。
>「ネイティヴ・イングリッシュごっこ」と言ってもいい。馬鹿みたいだ。

と、この問題になると日本人と韓国人の英語での会話も「まがいもの」だと決めつけているに等しい、自己検証を怠った
文章が書けるのでしょうか?欧米人以外と英語で話す機会が、根石さんにはあまりなかったからかも知れませんが。。。

アジアなど非英語圏での英語の授業の多くは*生徒間の会話練習で占められているはずなのに、
日本人がそれをすることを、根石さんは何故これほど忌避し罵倒するのでしょうか?

*確証はありませんが彼らがまがいなりにも話せていることとその訛からの推察です。
生徒間というのは教師一人では会話の訓練をクラス全員で出来ないからです。
貧しい国が多いですから教師も自国人なので 教師とたまに話すにしても、
根石さんの言う「まがいもの」の「ほんものごっこ」ですが、なにか?←2チャンネル風(^^;;

根石さんの言い方だと、ネイティプ(または英語シンタックスに近い言語を持つドイツ語などを母語にする人)
と、実際に日常的に英語で話す機会ができるまでは、NOVAなんかに行けない貧乏な学生は英語を話すな、
と言っていることになりませんか?回転読みの独学はいいが、学習者が集まって英会話の練習は御法度?

ESS経験者から言うと「ネイティプになっているつもり」なんて皆んな全然思っていませんでしたよ。
どっちかというと、「曇っているのに、It's fine today.を回転読みでやっている机上の勉強を
相手の言うことに合わせて、速攻でやる英作文と発声の訓練に変えたもので、イチローが昔
バッティングセンターで「野球まがい」をしていたのと同じようなもんなんですね。
ネイティブと話すのとは全然違うのを知っていましたから、月に何度かは外人宅訪問とか
若い外人を呼んでディスカッションをしていたんですね。



【5448】
【タイトル】英語人ごっこ
【 日時 】02/09/18 4:09
【 発言者 】Naima
日本人同士で英語を話すのは確かに「こっぱずかしく」「ほんまに笑わしよるで〜」体験なんですけど、会話する事が問題ではなくて、「何が言えないか」「こ れはどういうのか」を知る上では役にたちました。 それを自宅の机の上で検証して練る、または文法書や辞書の例文と照らし合わせて文章を作ってみる作業が 大切だと思うんですが。

言いっぱなし、垂れ流し英語は意味がありませんよね。 「うちら英語でコミュニケートしてるね〜〜ん」気分に酔ってるだけやわね。 自慰行為か...



【5449】
【タイトル】ディベート
【 日時 】02/09/18 5:46
【 発言者 】Naima
日本人同士のディベートで「磁場」や「磁力」が形成される事はありませんが、ディベートの準備で英文の資料を読む、情報を仕入れる、自分の考えを「英借 文」して使う、などなど英語の勉強に役立つ作業はいっぱいあると思います。

けれど、私もディベートは嫌いなので止めてしまいました。 大事な問題をゲーム仕立てにして英語で討論する事の「後ろめたさ」とか「そうまでして英語を伸 ばしたいか」という自己嫌悪感とかは、根石さんのもたれているディベートに対する思いと共通する様に思います。 英語アウトプットの機会を得る為にボラン ティア通訳をかって出る事を勧める人もありますが、どうも嫌だ...

「背に腹は変えられん」とか「手段を選ばん」と言う人は,
ボランティア通訳でもディベートでも勝手にやったらいいと思います。

ディベートでは強制的に自分と反対の立場で討論させられる事によって、自分の無知、偏見、頑迷さ、事実誤認とかに気付かされる事が多々ありますが、これは 英語とは関係ないですし。

ビジネスシーンでも、事務的な会話と世間話などがほとんどで、ディベートが必要とされる様な場面は皆無だと言っていいと思います。 それでもクレーム処理 なんかで、押しの強い英語でタフネゴシエーターを気取らない場合も出て来る場合には、相手の出方を研究する必要もあるんだろうと思います。 松本道弘は自 分の英語を「宮本武蔵の二刀流」だと言った事があると思うのですが、仕事もせにゃならん、英語も勉強せにゃならん商社マンの為に一石二鳥を狙った苦肉の策 でもあったろうと思うのです。 ま、ビジネスの事はようわからんけど...

松本道弘の英語道は時代の産物ではないか、と思います。 日本の企業が世界的に認められる様になりアメリカなんぞにやっかまれたり叩かれたりした時代に、 肩ひじ張って英語と言う敵の土俵でがっぷり四つに組まなければならなかった時代があったんだろうと思うんだけど、それも女房の小春には想像でしかありまへ ん。



【5450】
【タイトル】根石さん
【 日時 】02/09/18 12:32
【 発言者 】べいべ[Profile 関東地方に住む30代の男性の方]
根石さん

> この「5回連続」というのは、「間違いなく完全に回転が効いている状態で5回連続」ということでしょうか。「一息で5回連続」ということでしょうか。
5回連続で回転させるぞと決意をして5回連続しているので「一息で5回連続」と思います。「間違いなく完全に回転が聞いている状態」というのは、回転が安 定していて、その中で5回連続はクリアできるという解釈でよいのでしょうか?

>  5語程度の文の回転が早めに仕上がるようになったら、7語程度の文に移ってやってみてください。100回読むことは継続なさるようにおすすめしま す。
今日は長いなと思って、テキストを開いて数えてみたら7,8語くらいになっていました。

>いずれ、「電圧装置」を噛ませてください。
まだまだ先になりますが、この本を使って「回転書き」と「電圧装置」にも取り組んでいきたいと思っています。

> ジングルズをやるのであれば、私の「電話でレッスン」もご検討ください。
 はるかに安いでしょう。
発音を指導する学校は関東にはその他にもいくつかあるのですが、どれより根石さんが破格に安いです。(発音指導を行う学校は、個人指導のところが多いこと を考えれば、法外な値段とは思わないです。)

> そして、はるかにわかりやすいと思います。
「技法グラウンド」のテープを聞きました。生徒さんにあわせて根石さんがお手本に読む読みも変化していくし、アドバイスも生徒さんの状況を考えて出してい るから、生徒さんも気が抜けないのでしょうね。

「電話でレッスン」をやる前に、順番が逆さなのですが、もう少し独学で頑張ってみようかと思っております。
普通、最初にコーチについて、独り立ちしていくのですが。。。



【5451】
【タイトル】Naima さん
【 日時 】02/09/18 14:00
【 発言者 】根石吉久
【 リンク 】http://www82.tcup.com/8246/nessy.html


 なんだか、だれています。

 「回転読み」の様子を報告してくださってありがとう。

 「回転読み」をやると、頭脳的に処理していたものが、感覚化するという過程を報告してもらえたと思います。ドイツ語の文法はちっともわかりませんが、理 屈が感覚になっていく様子がよくわかりました。

 Naima さんは、早めに激化してもいいんじゃないでしょうか。
 音が安定したら、スピードをあげていって、かなりなスピードで回転させながら、その回転という坩堝に、語法もイメージも意味も理屈もみんな放り込んで攪 拌します。
 最高速度が獲得できてからは、スピードはわざとゆっくりさせるなど、緩急自在にしてください。速めたりゆるくしたりして、語法、イメージ、意味、理屈な ど、収まるところに落ち着くようにしてみてください。

 普通のスピードで言って、意味が一緒に動くなら、もう実用レベルの文なので、多少間違えても、単語を様々に代入したりして使ってみるのがいいと思いま す。

 机上と磁場の往復は、ドイツ語の磁場にいる間しかできないので、是非やってください。Naima さんはくっちゃべるのが嫌いではないみたいだから、友達んちへ遊びに行ってくっちゃべるのがいいかもしれない。

 旦那さん、長野に酒飲みに行くんならいいって言ってるんですか。
 じゃあ、「電話でレッスン」をやらせろというすけべ心はひとまず棚にあげて、酒を飲んじゃいましょう。
 学校の生徒のレッスンは女房にまかせて、私は現に英語が押し寄せている波打ち際にいる人を相手にレッスンをやりたいという希望があるので、旦那さんをね らってみたわけです。
 また、ごきげんのいいときに口説いてみてください。

http://www82.tcup.com/8246/nessy.html



【5452】
【タイトル】べいべさん
【 日時 】02/09/18 14:12
【 発言者 】根石吉久
【 リンク 】http://www82.tcup.com/8246/nessy.html


>間違いなく完全に回転が効いている状態

 「間違いなく」というのは、ひっかかったり途切れたりしないでという意味です。
 発音はいつも現時点での自分のベストをめがける、イントネーションはCDなど複製音声を媒介にして決めるなどして、こちらの方面での「間違いなく」にも 当然留意しなければなりませんが、「回転読み」での「間違いなく」はひっかかりがない、途切れないというくらいの意味だと考えてください。

 「回転が効いている」というのは、一種の「ノリがいい」状態です。
 これはうまく言葉になりません。

 音とイントネーションの問題がクリアできれば、独学がいいと思います。

http://www82.tcup.com/8246/nessy.html



【5454】
【タイトル】発音
【 日時 】02/09/19 1:27
【 発言者 】Naima
回転読みを今までは69回で留めていたのですが、(回数を数える為のおはじきの数が70個。 荷造りの時に1個紛失して69個)昨日何年も前に音読用に 買って一度も使った事のないカウンター(通行人の数を数えるあれです)を持って来ていた事を思い出しました。 (私もなかなかやるね。 不実行だったけど 目のつけ所は良かったわけです。)

それでべいべさんに遅れを取るのも悔しいので100回回転読みする事にしました。 ネタには教科書を使っているのですが、7〜8語文が出て来はじめまし た。 (5語文でも13文やるのに小1時間かかってしまいました。) べいべさんと競争するのに丁度いい頃合です。 各々の文の回転読みが終わると全体を 「通し」で10回読む事にしました。 10回連続で回転読みって事になりますか? むはは。 かかって来んかっ!

ドイツ語の「r」の音は喉を震わせて発音します。 rで始まる単語の場合には「r音を出すぞっと」ばかりに準備出来るので簡単なのですが、Ihre Adresse (your address)など他の子音の後にくっついて来ると難しく、今までは誤魔化してしまっていました。 回転読みするとr音の前の子音を発音する時の口の形 や舌の位置などを自分なりに工夫できる様になり、正しい音を出す様になってきます。 テープ教材はついているので「中途のr」の音は聞き取れますが、音声 法の訓練を受けたわけでもないので自分で工夫する以外にありませんので。 100回の内3〜4回は「これなんだっ」と思える音が出てます。 その内もっと うまく出る様になると思います。

> 普通のスピードで言って、意味が一緒に動くなら、もう実用レベルの文なので、多少間違えても、単語を様々に代入したりして使ってみるのがいいと思いま す。

1課終了毎にドリルをやってこれを回転読みしてもいいですか? 緩急自在にやってもいい、と言われてほっとしてます。 丑年B型双子座生まれなので(何か 関係あるのか?)単調だと飽きてしまうのです。

音が安定したら、ご指示の様に「その回転という坩堝に、語法もイメージも意味も理屈もみんな放り込んで攪拌」する事にします。 回転読みを実際に試して初 めておっしゃる事の意味が解ります。 回転読みの中で、「ん、なんでや?」と疑問が湧いて来、その内に理屈が「あ、そうやったんや」と腑に落ち、回転させ る中で血肉になって行く感じがします。 私の場合にはまず学校で一通り習ったと言う前提があるので、高校生が教科書を回転読みするとこんな感じになるのか な、と思える瞬間があります。

「くっちゃべり」はまだとうてい無理ですが、朝市のおっちゃんやおばちゃんとのやりとりくらいはご愛嬌でちょっとはマシにやれそうです。



【5456】
【タイトル】おはようございます。
【 日時 】02/09/19 9:14
【 発言者 】Naima
回転読みを終わったセンテンスをまだ覚えているかどうか気になって仕方がありません。 こういう事に気を取られてはいけないと思ってはいるのですが...  その為に寝つけない時もあります。 頭が興奮状態なのでしょうか?

それはそうと、怪我の為自宅軟禁状態になったので、今日から回転読みに使う時間を増やす事にします。

明日はErich Kaestonerの「エミールと探偵達」の14課の音読もします。 金曜日の午後のプライベートレッスンの予習です。



【5457】
【タイトル】Naimaさん、根石さん
【 日時 】02/09/19 12:43
【 発言者 】べいべ[Profile 関東地方に住む30代の男性の方]
Naimaさん

> 各々の文の回転読みが終わると全体を「通し」で10回読む事にしました。 10回連続で回転読みって事になりますか?
「通し」っていいですね。さっそくやってみます。

> 回転読みを終わったセンテンスをまだ覚えているかどうか気になって仕方がありません。
朝に時間がとれたら、前の日の復習でこの「通し」をやると少しは気にならなくなるかと思います。まさに「寝かし」たものを再確認できるので効果ありそうに 思います。「通し」のアイデアをいただいたので、私は、朝に早起きをして挑戦してみます。

>>むはは。 かかって来んかっ!

>言い過ぎました...
どうもありがとうございます。これからもよろしくお願いします〜。

根石さん
私のレベルではまだまだ先の話ですが、音作りが一段落し、「電圧装置」などにより英語の「イメージ」が自分の中にたまってきたら、媒介音声をもとに聴き書 き(つまり、ディクテーション)をすると、練習の質が高まるように思います。根石さんがコーチとしてついている場合は、レッスン時間(これが「技法グラウ ンド」ですよね?)が質を高める働きをもっているので、独学の場合にはということですが。

>>間違いなく完全に回転が効いている状態

> 「間違いなく」というのは、ひっかかったり途切れたりしないでという意味です。

> 「回転が効いている」というのは、一種の「ノリがいい」状態です。
> これはうまく言葉になりません。
ありがとうございます。

発音の参考に「英語発音は日本語でできる」(斉藤厚見)ちくま新書という本を購入しました。還付金(カンプキン)は、/kampkin/と発音しているの で、/k/を/p/にすれば、pumpkinと同じとか、春先(ハルサキ)のルは/r/で昼間(ヒルマ)は/l/で舌の位置が違う。など、既に発音のでき ている日本語からスタートするので、独習の手助けになりそうと思っています。「電話でレッスン」の指導の時にも使えるかもしれないと思います。
この本では、新カナ表記として、カナにいくつかの記号を足して発音記号の代わりをさせようとしているのですが、それには馴染めず読むのに多少苦労していま す。(発音記号も併記してあるのですが)

Amazonでのこの本の紹介
http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4480058710/ref=sr_aps_b_/250-0656861-4290665



【5458】
【タイトル】お「通し」
【 日時 】02/09/19 18:36
【 発言者 】Naima
>朝に時間がとれたら、前の日の復習でこの「通し」をやると少しは気にならなくなるかと思います。まさに「寝かし」たものを再確認できるので効果ありそう に思います。

なるほどそうですね。 3歩歩いて2歩下がる...か... 私も夫を会社に送りだした後にやってみる事にします。

英検受験の為に単語の用例を音読していた時に、「8時間放置すると忘れる率が高くなるので8時間経たない内に覚え直すと定着率が高い」と勉強仲間の1人が 言いました。 それでパラノイアみたいになって、8時間おきにノートの前日のノルマを「通し」で音読して確認してたことがあります。 覚え切れないものは 翌日のノルマに付け足す、などもしていたのですが、流石によく定着しました。 でも科学的根拠があるのかないのかは定かではありません。

>「通し」のアイデアをいただいたので、私は、朝に早起きをして挑戦してみます。

し、しまった... パクられてしまいやしたな。



【5462】
【タイトル】Eliotさんへ
【 日時 】02/09/19 20:36
【 発言者 】HIRATA M[Profile 30代の男性の方]
>Eliotさん
 やっぱり副島先生は英語業界の方には評判が悪いようですね。私も一応、師事しているその取巻き
の一人です。もっとも、副島先生の英語関係の著作には余り興味をもっていません。英語をマスター
するのに役に立つかといえば、そうではないからです。でも、細かな点で誤りがあるのかもしれませ
んが、面白いこともたくさん書いてある本だと思います。「英文法の謎を解く」の9ページの図など
もそうです。アジア諸国の英語は、土台のしっかりした英語の上に成り立っていますが、日本の英語
はその土台が極めて脆弱で、その上に学校英語、英会話、ビジネス英語が乗っかっていて、不安定こ
の上ないのです。根石さんは日本の英語におけるしっかりした土台作りの方法を実践されているのだ
と思っています(なんでも根石さんに引き寄せてしまう…)。
 Eliotさんが副島先生の著作をお読みになった上で批判されるのであれば結構ですが、他人がこう
言っている、という理由だけでの批判は控えて頂きたい、と思います。私は是々非々を自分自身で判
断する人間です。また、私は直接お会いして話をしたこともあるので、人格的にどうこう、という非
難も受けつけません。願わくば、Eliotさんには副島先生の他の著作に目を通して頂きたいと思いま
す。先生は政治経済分野で本領を発揮される方です。英語関係ですと、「英語で思想を読む」(ちく
まライブラリー38)という本はとてもユニークです。この手の本を出せるのは副島先生くらいでし
ょう。それと、映画関係の著作が2冊あります。これは知識として読んでおくべきであると思います。
 Eliotさんの発音聞かせていただきました。正直ビックリしました。日本語訛りがないどころではな
く、普通のネイティブより上手いのでは?と思いました。

>根石さん及び皆さん
 今度の土曜日から一ヶ月程、fasting placeに篭りますので暫くお暇致します。目的は二つ、体の
overhaulと集中的な英語の勉強のためです。水分補給のみで、英語漬けになるつもりです。どのくら
い英語をやっつけられるのか挑戦です。なんらかの効果が実感できるようになったら、"根石さん"で
はなく"根石先生"とお呼びするようにしたいと思っています。

mailto:minoru01@mue.biglobe.ne.jp



【5464】
【タイトル】HIRATA M さん
【 日時 】02/09/19 20:45
【 発言者 】根石吉久
【 リンク 】http://www82.tcup.com/8246/nessy.html


>今度の土曜日から一ヶ月程、fasting placeに篭りますので暫くお暇致し
ます。目的は二つ、体の overhaulと集中的な英語の勉強のためです。水分
補給のみで、英語漬けになるつもりです。どのくらい英語をやっつけられる
のか挑戦です。なんらかの効果が実感できるようになったら、"根石さん"で
はなく"根石先生"とお呼びするようにしたいと思っています。

 どういうことですか?
 禅寺へこもるわけでもなさそうだし、英語をやって、体の overhaul がで
きるわけじゃないし、人間ドックに入るには期間が長すぎるし、何をやられ
るつもりなのか、まるで見当がつきません。
 「回転読み」を集中的に試してみるということなんでしょうか。
 効果がはっきり出たところで、俺は「根石さん」と呼ばれる方が気分がい
いです。「先生」と呼ばれるのは、好きではありません。
 まあ、ともかく何をやるのかわからないががんばってください。
 何をやられたのかをいずれ書いていただけるものと期待しています。

 さて、飲みに入るぞ。

http://www82.tcup.com/8246/nessy.html



【5467】
【タイトル】HIRATA M 様
【 日時 】02/09/19 22:46
【 発言者 】Naima
>副島先生は英語業界の方には評判が悪いようですね。

数年前、副島氏の「英文法の謎を解く」を読みました。 今回これを投稿する前に2時間ほどかけてざっと読み直しました。 やはり「嘘や間違い」が多いのは 致命傷だと思います。 「謎を解く」と言うタイトルは魅力的なのですが、内容は体系づけられた理論と言うより、副島氏が思い付いた事、聞き齧った事の羅列 の様に思われました。

HIRATA M様は、他に読みごたえのある著書を紹介しておられるので、機会があれば読んで見ようと思ってます。

下記はある英語講師の方のサイトからの引用です。

http://ha2.seikyou.ne.jp/home/Q-Higuchi/retsuaku.htm



【5469】
【タイトル】Eliotさん
【 日時 】02/09/19 23:05
【 発言者 】恋人ファン
カタカナ英語読みの「画一化圧力」はEliotさんが生徒だったときは
はなかったとのこと了解です。

Eliotさんの教師自身は発音が良くなかった(=話せなかった?)
のにカタカナ読みを強制しなかったのは、「自分は発音は良くない。
Eliotの方がいい」と謙虚に認めていたのかも知れません。

そうだとすると、その先生は英語教師としての能力は劣っていても
教師として求められる人間性には問題のない人だったのでしょう。

よく、帰国子女が日本に帰って、ネイティブ発音で教科書を読んだり
すると、「アメリカ人」と他の生徒からイジメめられることがあると
いうことを耳にします。

子供は仕方ないのですが、問題なのはそういうときの英語教師の
対応なんですね。何かで読んだ話では、

「君の読み方はアメリカ人の英語だ。ここは日本なんだから、
日本人の英語の読み方をするように」などと、大人が見ていない
のをいいことに無茶苦茶なことを言う、アホ英語教師が未だに
生息しているようなんです。

帰国子女の方はナンセンスと思っても、自己防衛のために
カタカナ英語を覚えて、やっとイジメられなくなるなんて
馬鹿なことがよくあるみたいです。

このへんは、もう教師の英語力の問題じゃなくて、人間性に係わる部分です。

前回、「話せない英語教師はクビ」と書きましたが、「話せる」
のは必要条件の一つなので、それだけではダメだということは
余り言われません。

これを言うのは、私は中学の時発音の良い「話せる」という
噂のあった教師に2年習いましたが、彼の良い発音は
2年習っていても、誰にも「移りません」でした。

音の出し方についての一切説明せず、生徒の発音の間違いの
修正もしない教師だったからです。

高校のリーダーの教師はもっとたちの悪いのでした。

アメリカ留学帰りで「話せる」のが自慢のヤツだったんですが、
やはり、自分が良い発音で読むだけで、発音指導は一切ありませんでした。

それなら中学の教師と同じなんですが、最悪なことに彼の場合は
生徒の発音を、自分が教えてもいないのに、バカにするのが
嬉しくてたまらないんですね。低脳(←どっかで見た気が。。(^^;; )です!

大分前に、別人格が向こうに書いていたようですが、そう、私が children
をチャイルドレンと読んだら、「おめえの英語は田子作イングリッシュだ」
と嬉々として馬鹿にしてくれたあの先公のことです。
この一言で、中学では「好きでも嫌いでもない」英語が、本格的に
嫌いになりましたからね。

ということで、英語教師のもう一つの必要条件は「発音指導をちゃんとする」
というより、「他人の気持ちを思いやる/生徒のためを考える」ということ
でしょう。
そういう、人間としてまっとうな気持ちを持っている「話せる」教師は
生徒に発音指導をしておかないと、将来話すときに困るだけではなくて、
今の勉強の英語だって身に付きにくいというのは分かりますから、
発音指導も真剣にするでしょう。


結局、教師全体に言えることですが、英語教師のもう一つの必要条件は簡単に言うと
「親切なこと」なんで、なかなかこれがいないのが今の教員採用の仕方の問題なんです。

「親切な教師」というのが、Eliotさんみたいな10人に一人とかの例外
(ネットで親切に解説している学校の先生を見たのはEliotさんが最初で最後です)
をのぞいては、「黒い白馬」みたいな形容矛盾になっているんですね。

私立はそれでも結果を出せないとまずいですから、勉強が嫌いになるような授業
をする教師の比率は低いでしょうけど、私が習ったときと教えたときの経験から
言うと、公立は最悪だと思います。


他に、「話せないと英語教師になれない」前提だと、大学を出て直ぐ教師になれるのは
留学帰りやNOVAに何年も通えるオボッチャマか、根石さんの大嫌いなESSくらいしか
いなくなっちゃうので、それでいいのかという問題もあります。

帰国子女は、日本語の能力が問題になりますし。

しかし、この手の「英語教育改革」はいくら良い案を思いついたとしても
影響力ゼロの私には空しいだけなので、この先は考えないことにしています。

そんな大問題より、発音記号が分からない中学生一人に長い解説を書く方が
まだ意味があるってもんです。影響力が「完全なゼロ」にはなりませんから。。

Eliotさ〜〜ん、早くもっとエラくなって、なんとかして下さ〜〜〜い!!



【5471】
【タイトル】HIRATA M 様
【 日時 】02/09/19 23:09
【 発言者 】Naima
>下記はある英語講師の方のサイトからの引用です。

すみません。 すでにEliotさんもこのサイトを紹介されていました。 Q-Higuchiと言う英語講師は私の英語の先生のお知合いで、私も2度ほど お会いした事があります。 私の先生は米国人ですが、「Q先生の英語はネイティブの英米人より立派で間違いのない英語をしゃべる」と言ってはりました。  その彼の書評ですので、あながちええ加減な事は言うてはれへんと思います。



【5472】
【タイトル】ディベート 2
【 日時 】02/09/19 23:10
【 発言者 】恋人ファン
で、ディベートですが、私はそんなにディベートを本格的にはやってないんですよ。先輩や大会のディベートを見ていた方が多いので、この思考法が英語をやる 前から
あったのか、英語の本の乱読の影響か、生徒の顔色をうかがいながら、色々に説明して
分からすことを長くやっていた影響なのか、よく分からないんですね。

私、PCがないと字が書けない人なので、昔書いた文章なんか一切ありませんし、
どうなんでしょう??少なくとも、英語は関係している臭いのですが。。。

日本語は、論理の通った文章を理解したり書くためには、「多読」でまともな本を
沢山読むしか手がないので、「論理」の教育の促成栽培ができないんですよね。
で、まともに本を読んでいない人がネットに来るから、ややこしいことになる。。

根石さんの「英語をやると日本語が薄っぺらになる」は、本当は「元々日本語が薄っぺらなのが、
英語をやってもっと薄っぺらな英語を身に付け」ているだけの話しだと思うんですけどねえ。

アメリカなんかは、多読をしなくても短時間に論理的思考の促成栽培ができるように
ゲームディベートを開発したんじゃないかって気がします。
向こうではESS的なゲームディベートを 中高でよくやるみたいですしね。

本当に自説を信じている逆の立場のもの同士がやるアカデミック・ディベートもあるという
ことですし、大統領候補のディベートもあるので、色々ですね。立論→反証→結論とか忘れ
ちゃいましたが、時間と形式が決まっているのとこの形式を学校でやっていて見る方も
馴染んでいるから、どっちが説得力のあることをいっているのか分かりやすいということ
もありそうです。
大勢の前で立論なんか格好いい文章を作っておいてやるから、スピーチの練習にもなるし。。

そういえば、一時TVで日本語のディベートを流行らそうと仕掛けたことがありましたが、
公衆の面前で「音声のことば」で相手の論理にけちを付けるようなのは、日本人/日本語の
生理に合わなかったためか、すぐ萎んでしまいましたね。

準備無しのアドリブの朝生とか日曜朝の政治ものはは長くやってて根強い人気のに反して、
ディベートは会話でなく、時間がちゃんと配分されている演説の応酬が日本語に合わないのかも知れません。
向こうの演説はカッコがいいのに、日本語で言葉として格好いい演説は無理みたいですしね。

で、怪我の具合はいかが?外出できないので回転読みグルグルで目が回る思いだったりして。。
↑これは昨日書いたものです。やっぱり当たっていましたね!

>それも女房の小春には想像でしかありまへん。 ←ナイス結びです♪ お大事に!

PS. 芸のためなら女房も泣かす〜〜♪ は、都はるみの「浪花恋時雨」でした。
これを打っていたらラジオで当人が出て流していました。
松本さんの方は、王将だったから完全な勘違い!
ディベートだったら、突っ込まれて負けてますねえ。。(^^;;



【5473】
【タイトル】ディベート 1
【 日時 】02/09/19 23:11
【 発言者 】恋人ファン
>Naimaさん この長文はレスというより、Naimaさんの文をネタにした「屁理屈」ですので
蘊蓄たれ!と思ったら読まなくていいです。。。(^^;;


>言いっぱなし、垂れ流し英語は意味がありませんよね。
>「うちら英語でコミュニケートしてるね〜〜ん」気分に酔ってるだけやわね。

これは、町の英語学校あたりでやっていると起こりそうですね。何でも言える友だちでやってるわけ
ではないですから、それこそboyさんがいったみたいに「気を使って」間違っていても指摘しないとか。

私のいたESSだと、「突っ込みをしないのは悪」の雰囲気があって、間違いの指摘のしあいは多かったです。
私はもっぱら、文脈・論理(屁理屈とも言う!)がおかしいのを突っ込んで、(お察しの通り)発音の
間違いを突っ込まれていました。
一番記憶に残っているのは、私のtoがtsuと日本語の「つ」になっているのを言われたことですね。
テープにとって聞いてても自分では気がつかなかったんだから、当時から完全にカタカナ耳だったらしいです。

で、苦労してtsuの「S抜き」に成功したんですが、なにしろtoはよく出てくるので、今度は日本語の
「いつ、待つ」なんかの「つ」が みんな to になってるって、また突っ込まれて戻すのに一苦労(爆)


>ディベートでは強制的に自分と反対の立場で討論させられる事によって、自分の無知、偏見、頑迷さ、事実誤認
>とかに気付かされる事が多々ありますが、「これは英語とは関係ないですし。」

お言葉ですが、これ関係あるかも知れません。

ネットで文章を書くようになってはっきり自覚したのですが、私の思考法には
「一旦仮説(例えば、日本人だけでの会話練習は有効)を立て、それを裏付ける事実
(私のESS時代の英字新聞朝特訓)を延べ、更に私のみの特殊例というそしりを免れる
ために、一見関係ないようだが実は共通した性質を持つ、よく知られている事実
(子供時代のイチローのパッティングセンターでの練習)を付加することによって、
その仮説のの正当性を主張するという、前回とったやりかたです。

意識してやっているわけではないのですが、こういう形式にしないで、boyさんのように
自分の経験も他の実例も挙げないで「抽象的な結論」だけ書いても説得力がゼロなの
が経験的にも身に滲みているので、そういうのは耐えられない生理になっているんですね。

作家でも、英語などをかなりやった人の日本語は小林秀雄でも江藤淳でも村上春樹でも
明晰な気がするので、ディベートはともかく英語をやると「脳内ディベート」の習慣がついて
分かりにくいのはほっておけなくなるからかもしれません。

根石さんの、「英語が日本語を破壊する」っていうのは、こういう意味では分かるんですよね。
「破壊する」というより「変質させる/外国語習得以前には戻れなくなる」っていうことはあるでしょうね。



【5475】
【タイトル】ESS英語 3
【 日時 】02/09/19 23:13
【 発言者 】恋人ファン
>Eliotさん
と、勝手に想像しててもしょうがないんですねえ。。(^^;;

なんか、文科省あたりで、「非英語圏諸国に於ける英語教育の実態」
とか調査してそうですが、心当たりないですか?
ネットにそれらしいことが書いてあるHPご存知でしたら教えて下さい。

それから、まだ読んでない人がいると思いますから、良かったら
もう一回あの作文を載せてもらえます?

画一化圧力のことですが、場合に寄りますが、私は正しいものと誤ったものが存在すると思います。

Eliotさんが築き上げた「間違った発音をすると教師ですら生徒に指摘される」という
雰囲気、つまり一種の画一化圧力と言えますが、これはカタカナ英語が当たり前の場合も
多い日本の学校現場で例外的に「正しい」ものです。

「カタカナ英語で読まないと笑われる」多くの学校の雰囲気は間違ったものです。

「日本人同士で英語を話す」という当たり前の英語の訓練は、ESSの内部でのみ
「正しいもの」であって、一歩外に出ると「偽物英語で話す変人の集団」のように、間違った
ものと見なされ、「おかしなことをやっているな」という画一化圧力がかけられるのが殆どだと
思います。ですから、ESS部員は外では英語で話すことはしないのが暗然の合意事項と
ならざるをえないのだと、私は思います。

英語タウンにEliotさんがリンクを書いてくれた、シュリーマンの勉強法は回転読みにも通じています。
話し相手になる学習仲間が存在しない状況では、ああいった「激しい」修行的学習が必要でしょう。
仲間がいても、より短期間に効果を上げる独習の手段としても効果は大きいはずです。

シュリーマンもあのリンクの文章を書いた人も独学するしかなかった人たちです。

しかし、その「激しい学習」に耐えられるのはほんの一握りです。昔のESSの女の子たちを
思い浮かべても、その種の「根性的修行」に耐えそうな子はあまり思い浮かびません。
それが彼女たちが「そこそこ話せる」ようにしかならなかった原因とも言えますが、彼女たちの
求める英語力にあったものと言えます。
それ以上を身に付けたものは、ESSの場を発表の場と捉え、独学的なことも激しくやっていた人たちです。

所詮人のやることですから、同じESS部員と言っても、日常会話で使う英語を求める人と
ディベートの英語をやる人、読解力つけることに力点を置く人と様々です。

一人や集団で大声でテキストを何回も朗読するのと、不自由ではあっても学習者同士で
「英語のお喋り・議論」をするのとを比較すると、後者の方がより人間の
「自分の思うことを伝えたい」という欲求に添っているという意味で「自然」だと感じます。

せっかく、同じ英語を勉強している仲間が沢山いて、(たまにはですが)話せる指導者もいる
学校という場で、「生徒間で英語で会話する」ということはもっと考えられていいと思います。

しかし、中高では「受験」の問題を考えないわけにはいかないので、生徒同士で英語の会話を
授業に取り入れるのは、現状ではなかなか難しいことだとは思います。

現場で教えておられるEliotさんは「学校英語のESS化」についてはどうお考えでしょうか?



【5476】
【タイトル】ESS英語 2
【 日時 】02/09/19 23:14
【 発言者 】恋人ファン
私は英語科ですから、周りを見回しましたが、ESSの三人以外、
卒業までに「一人も」まともに話せるようになっていないのです。
40人のクラスにネイティブ教師一人の週二回英会話の三年は、
一人につきESSの三日分の会話時間にも及びません。

ESSは言いたいことを言っているのに対し、「聞かれたことに返事をする」
という短い会話に多くを求めても無駄です。

中には外の会話学校に行ったものも数人いましたが、全滅でした。
結局、ネイティブは「ほんもの」かも知れませんが、時間が決定的に
不足しています。自分たちで積極的に行動しないと何も始まらない
ESSに対して、「習う」英語は受け身です。


ネイティブを含む英会話を本物に例えると、40人の大学の授業での
生徒は「本物の球場で、ファンサービスで選手と10秒話ができる」
ファンの立場と言えます。外部の会話学校では、これが5分に増える
かもしれません。両者とも受け身で、自分はプレーヤーではありません。

ESSの英語は「野球ごっご」です。球場なんて贅沢なものはありません。
プロの野球選手(=ネイティブ話者)など一人もいないのです。

街角の空き地の隅で、どろんこになってやっています。何時間も。。
用具も自分で作ったりするので粗末です。ユニフォームも手に入る
色々な種類のものを勝手に来ています。それもボロボロです。

コーチも監督もいません。「こうしよう」「いや、こうだ」と
声高に喧嘩しながら「野球ごっこ」は暗くなるまで続きます。。。

どっちが、「本物の野球」ができるようになるでしょう?
どっちが、野球に必要な体力をつけたでしょう?


これが、ESSです。少なくとも私のESSでした。

学習者各自がウドの店を持つことは出来ません。
持てても、誰もが根石さんのような人に「関心」を抱かせる性質と話題を
持っているわけでもありません。

基本的にネイティブにとって、英語初心者の会話相手など退屈なものです。
大人が一時は子供の遊びに入れても、直ぐに飽きてしまいます。
こどもは全てが新鮮なので、大人からみたら詰まらない遊びでも、子供同士
飽きずに続けます。

子供たちが野球ゴッコを、ときに本物の野球をしているつもりになって真剣に
やっているのを笑えないように、英語が「声」だと実感して一年経ったか
経たない若者たちが、たとえ自分たちの英語が「本物の英語」だと勘違いをして
ディベートに熱中していたとしても、誰がそれを嗤うことができるでしょう?


多くの非英語圏の人が基本的な英語を操れているのを見ると、それらの国の
学校英語は「様々な訛のESS英語」ではないのかと私は見るのです。

授業では生徒が何人かのグループに分かれて、侃々諤々と大声で
勝手に「自分の言いたいこと」を伝え合っているのではないか?
教師は、授業の最初に少し文型や文法を解説をするだけで、
後はそれを使った会話を生徒に勝手にさせているのではないか?



【5477】
【タイトル】ESS英語 1
【 日時 】02/09/19 23:15
【 発言者 】恋人ファン
>根石さん
>ESS 論というか、ディベート論ですね。これ、はっきり言いたいので、
>考えています。少しお待ちください。

了解です。私も、根石さんがよくしているように、自分の考えをまとめるために
書いている面もありますので、この件を検討するのが自分の思考のコンテックスで
必要になったときにでも、またお考え下さい。

ただ、これは「ESSのこと」でも「ディベート」のことでもなくて
「日本の英語教育」全般のことだと思っています。

「ことば」とは、「相手の言いたいイメージ」の言語化である音声を聞き取り理解し、
それに対する「自分の伝えたいことのイメージ」を言語化し音声化するという、
基本的には一対一の意味イメージの音声での交換を指すと言えるとでしょう。

文字のことを考えないのは、「ことば」の存在していた歴史の中で文字が登場したのは
ほんの最近で、ことばの本質はあくまで「音声」だと思うからです。

こう考えた場合、「外国語学習」とは「会話学習」だと言えるはずです。
相手の意見や欲求を聞き、それに答える、あるいはその逆ができることが
基本的な目的のはずです。


文字はあくまで、音声を記録できない私達の頭脳を補助するものであり、
世代を越えて自己の思考を伝達するという、重要なものでありますが
あくまで、本質ではありません。

こう考えると、この国の英語教育に「会話」が全く欠如しているのは
大問題と言わざるを得ません。
Jakieさんだったか、「学校の800時間の学習時間ではたりない」と
書かれていましたが、私の経験では、その800時間の中で、「ことば」
としての英語の時間は見事に0時間でした!!

つまり、私は中高と「誰かが伝えたくて仕方のないこと」を英語で
伝えられたり、「自分が伝えたいこと」を他者に伝えた記憶が
一切ないのです。
「伝えられる」と言ったのは、音声としても文字としてもなかった
ということです。

実は、私が一番Eliotさんを尊敬するのは、彼の発音に関する学識とそれを
実践されて大きな実績を上げておられることもありますが、なにより私が
Eliotさんの生徒さんが英語で書いた「ジスイズ作文」を読んだからです。

Eliotさんは、いわゆる英作文(=和文英訳=赤の他人のいいたいこと)
ではなくて、「自分の言いたいことを書く」自由作文を生徒に
やらせているんです!私は、そういうことをやっている学校は
一つも知らないので、かなり驚きました。
まあ、人の書いた日本語を英語に直させておいて、「英作文」もないのですが。

人は、なにより「言いたくてしょうがない」動物です。私をはじめ。。(^^;;
ネットには「言いたくてしょうがない」人の書いた「作文」で溢れています。

人は自分の言いたいことを言いたいとき、大きな力がでます。頭の中に隠れている
知識や言葉を総動員してなんとか相手に伝えようとします。

ESSとは当たり前のそんな欲求を「英語で言っていいよ、誰も笑わないから」
と許す集まりです。日本人同士が外国語で話す不自然さに耐え、その
「こっぱずかしさ、不自由さ」を引き受ける覚悟を決めている集団です。

(もちろん、これは今思ったらそういう覚悟がやっているうちについてゆくということで、
 入る段階でそんなことは分かりませんし、現役のときは意識はされないことです。)


指導者はおらず、一部は先輩の見よう見まねをしますが、
基本的には自分たちで、話しやすいような素材を選んで試行錯誤して
効果のあるものが、ディベートなどESSを代表する活動になっている
だけです。
(政治のような大問題を素材にすることが多いのは、背伸びを好む若者らしい
 気概もありますが、実は身近な自分に関係があるようなことは、話す
 相手を選びますし、気持ちにピッタリする根のある日本語でないと伝え
 られないのが、試行錯誤の伝統で分かっているからかも知れません。)

ボロの部室と電気代程度が学校の負担ですがその他はゼロです。

しかし、効果は抜群でした。少なくとも私がいたESSでちゃんと
活動に参加していたものは、程度の差こそあれ、そこそこの会話は
全員出来るようになりました。活動には書くことも含まれるのでこれも
効果が出ています。題材は印刷物から取りますから、読むのも上達します。



【5478】
【タイトル】HIRATA Mさん
【 日時 】02/09/19 23:19
【 発言者 】Eliot
私の英語発音をほめていただき、ありがとうございます。

>Eliotさんが副島先生の著作をお読みになった上で批判されるので
>あれば結構ですが、他人がこう言っている、という理由だけでの
>批判は控えて頂きたい、と思います。私は是々非々を自分自身で
>判断する人間です。

私も読みましたよ。少なくとも「欠陥英和辞典の研究」は。あの本が
発行されたときに買いました。そして、あまりの「毒気」に辟易しま
した。ああこの人は人格的に困った人だなと思いました。その理由は
私が先般URLを紹介した、アンカー英和辞典の編集主幹の山岸氏が
あのサイトで述べている通りです。以下、引用します。

-------------------------------------
@著者は一方において、英米で使われる国民辞典に明らかな間違いが
あるわけがないと言っておきながら、他方において、研究社の
両辞典は間違いだらけだと断定しているが、これは結果的には著者が
陥った一大自己矛盾である。なぜなら、著者が問題とする語句や
表現は、私が調査した限りでも、そのほとんどが英米発行の英語
辞典等にその典拠を有するからであり、著者がそれらを綿密に
参照していれば、当然知り得た事実だからである。これによって、
著者が無責任に挙げた数字の信憑性はまったく認められなかった。
(AB省略)
C著者は「(研究社は)日本国民すべてに、土下座して謝罪せよ」
(p. 49)、「無能な研究社の人びと」(p. 54)、「辞書学者
ふぜい」(p. 149)等々の暴言を頻繁に吐いているが、これは言論の
自由に名を借りた言葉の暴力である。しかも、「おわりに」では、
「研究社には、何の反省も謝罪も、『弊社に対する中傷への抗議』
もしてもらわなくてもよい。ただ、早々に、この欠陥辞書たちと
いっしょに消えてなくなってくれ、とお願いしたい」と、一方的に
弁明の道を閉ざしている。アンフェアの極みである。

辞書批判は常に創造的・建設的であるべきであり、『欠陥』の
著者のように「破壊的」であってはならない。嘘で固めた「“欠陥”
英和辞典の研究」であった。
------------------------------引用終了

私もあの本に「間違い」と決め付けられた英文のかなりが実は何の
問題もない英語であると思いました。あんな本を書き、そしてその
あとで多くの人から明らかな間違いを指摘されながら、きちんとした
釈明もせず(orできず)に、最近になっても、全く反省している
様子がないような人は、私は「私自身の判断で」批判します。

2000年の秋に副島氏は次の文を自分のサイトに書きました。
----以下引用----
この国は、やっぱりこの程度の、土人どもの国だ。10年昔、
私が、『欠陥英和辞典の研究』を書いて、研究社と東京外語大の
英語辞書学者たちから裁判に訴えられたときの嫌な気分が、私の
全身によみがえった。「この国は、学者と称する、土人のまじない師
どもの国だ。その土人(原住民)のまじない師どもが支配している
愚か極まりない国だ。かならす、事実 facts ファクツ の力で打ち
倒してみせる」と。私は、今でもあのときの苦汁を思い出す。何十年
かかっても、私は、全てを明らかにし続けるぞ、と。私は、あのとき
自分の書いたものを、一行も訂正することなく、かならず、再び、
この国民の前に、示してみせる。私の深い決意に付き合ってくれる
人などいなくてもよい。私は、鬼になってもやりとげる。
---引用終了----

「一行も訂正しない」ですって? 「欠陥英和辞典の研究」に
あれほど不正確な記述をしたくせに? やはり、この人の神経は
尋常ではないと思わざるをえませんね。

>私は直接お会いして話をしたこともあるので、人格的にどうこう、
>という非難も受けつけません。

私は副島氏と会う機会がありませんので、氏にたずねることができ
ません。HIRATA Mさん、機会があれば、ぜひ↓に書かれていることの
真偽を聞いてみてください。↓に書かれていることの半分でも事実で
あれば、副島氏はやはり相当困った人格ではないでしょうか。
http://members.jcom.home.ne.jp/nohoho/soe.html



【5479】
【タイトル】ESS英語 1
【 日時 】02/09/20 0:24
【 発言者 】恋人ファン
>根石さん
>ESS 論というか、ディベート論ですね。これ、はっきり言いたいので、
>考えています。少しお待ちください。

了解です。私も、根石さんがよくしているように、自分の考えをまとめるために
書いている面もありますので、この件を検討するのが自分の思考のコンテックスで
必要になったときにでも、またお考え下さい。

ただ、これは「ESSのこと」でも「ディベート」のことでもなくて
「日本の英語教育」全般のことだと思っています。

「ことば」とは、「相手の言いたいイメージ」の言語化である音声を聞き取り理解し、
それに対する「自分の伝えたいことのイメージ」を言語化し音声化するという、
基本的には一対一の意味イメージの音声での交換を指すと言えるとでしょう。

文字のことを考えないのは、「ことば」の存在していた歴史の中で文字が登場したのは
ほんの最近で、ことばの本質はあくまで「音声」だと思うからです。

こう考えた場合、「外国語学習」とは「会話学習」だと言えるはずです。
相手の意見や欲求を聞き、それに答える、あるいはその逆ができることが
基本的な目的のはずです。


文字はあくまで、音声を記録できない私達の頭脳を補助するものであり、
世代を越えて自己の思考を伝達するという、重要なものでありますが
あくまで、本質ではありません。

こう考えると、この国の英語教育に「会話」が全く欠如しているのは
大問題と言わざるを得ません。
Jakieさんだったか、「学校の800時間の学習時間ではたりない」と
書かれていましたが、私の経験では、その800時間の中で、「ことば」
としての英語の時間は見事に0時間でした!!

つまり、私は中高と「誰かが伝えたくて仕方のないこと」を英語で
伝えられたり、「自分が伝えたいこと」を他者に伝えた記憶が
一切ないのです。
「伝えられる」と言ったのは、音声としても文字としてもなかった
ということです。

実は、私が一番Eliotさんを尊敬するのは、彼の発音に関する学識とそれを
実践されて大きな実績を上げておられることもありますが、なにより私が
Eliotさんの生徒さんが英語で書いた「ジスイズ作文」を読んだからです。

Eliotさんは、いわゆる英作文(=和文英訳=赤の他人のいいたいこと)
ではなくて、「自分の言いたいことを書く」自由作文を生徒に
やらせているんです!私は、そういうことをやっている学校は
一つも知らないので、かなり驚きました。
まあ、人の書いた日本語を英語に直させておいて、「英作文」もないのですが。

人は、なにより「言いたくてしょうがない」動物です。私をはじめ。。(^^;;
ネットには「言いたくてしょうがない」人の書いた「作文」で溢れています。

人は自分の言いたいことを言いたいとき、大きな力がでます。頭の中に隠れている
知識や言葉を総動員してなんとか相手に伝えようとします。

ESSとは当たり前のそんな欲求を「英語で言っていいよ、誰も笑わないから」
と許す集まりです。日本人同士が外国語で話す不自然さに耐え、その
「こっぱずかしさ、不自由さ」を引き受ける覚悟を決めている集団です。

(もちろん、これは今思ったらそういう覚悟がやっているうちについてゆくということで、
 入る段階でそんなことは分かりませんし、現役のときは意識はされないことです。)


指導者はおらず、一部は先輩の見よう見まねをしますが、
基本的には自分たちで、話しやすいような素材を選んで試行錯誤して
効果のあるものが、ディベートなどESSを代表する活動になっている
だけです。
(政治のような大問題を素材にすることが多いのは、背伸びを好む若者らしい
 気概もありますが、実は身近な自分に関係があるようなことは、話す
 相手を選びますし、気持ちにピッタリする根のある日本語でないと伝え
 られないのが、試行錯誤の伝統で分かっているからかも知れません。)

ボロの部室と電気代程度が学校の負担ですがその他はゼロです。

しかし、効果は抜群でした。少なくとも私がいたESSでちゃんと
活動に参加していたものは、程度の差こそあれ、そこそこの会話は
全員出来るようになりました。活動には書くことも含まれるのでこれも
効果が出ています。題材は印刷物から取りますから、読むのも上達します。



【5483】
【タイトル】生徒の英文日記から
【 日時 】02/09/20 1:05
【 発言者 】Eliot
私の生徒の一人が中学三年生だった昨年六月頃に書いたものです。

When I was in the first year at ○○ Junior High School, I once went to a juku in the summer vacation.
I studied Math and English there.
And once at English class, an English teacher said, "this is 〜." But he didn't read "this". He read "Jisu". I didn't understand at all. So I asked him, "What do you mean?"
Then he surprised to me. "You're kidding! Don't you know the word's mean?" he said.
"No. I don't know it." I said.
Then he wrote on my notebook "this", and said "You know this word don't you?"
"Yes," I said, "I don't know "jisu", but I know "this"."
On the way home, I thought that English is only for exams to them, and maybe most Japanese
students call this word "jisu".
This problem is thought by me that accent is very important.

最後の文は This problem has made me think that pronunciation
is very important.の意味ではないかと思います。

今も生徒たちに英文日記を書かせていますので、他にも傑作が
あります。そのうちに皆様にご披露いたします。



【5484】
【タイトル】恋人ファンさん
【 日時 】02/09/20 1:12
【 発言者 】Naima
>作家でも、英語などをかなりやった人の日本語は小林秀雄でも江藤淳でも村上春樹でも明晰な気がするので、ディベートはともかく英語をやると「脳内ディ ベート」の習慣がついて分かりにくいのはほっておけなくなるからかもしれません。

う〜ん。 ひっくり返すと、わかりにくい事をあいまいなままにしておくのが、日本人気質って事ですか?

話しがコロっと変わりますが、最近とみに話す事は「よく聞く」事だと思う様になりました。

斬れ者は英語でなくても斬れると思うんです。 英米文化は「しゃべった方が勝ち」文化なのかどうか、旅行でちょこちょこっとシアトルとロンドンを齧っただ け、知合いの英米人と言えば、片手に足りないほどなので、なんとも言えませんけど、そんな気がするんです。(結局、そうやと言うてる様なもんなんですが)

根石さんが「ウドと議論になると一言二言しか言わないのに、激高して反論して来る」と言うてはったのですが、斬れる英語というのは、そういうもんではない でしょうか。

流暢な英語で百万言を呈しても、ポイントは1つか2つ、それを押さえ、盲点や弱点を突くのもジッと相手の発言を聞く事で初めて出来る。 これは英語やディ ベートなんかで鍛えた「しゃべくり」とか「ロジック」とかとは関係なくて、人間の洞察力とか知恵とかの問題だろうと思うのです。 こういう人達は、たとえ 英語が多少ショボくても「斬れる」英語をしゃべると思いますが、どうでしょうか?

ガンガンしゃべってくる奴でも、こっちがアホになり切って質問攻めしまくると、自分から「こてっ」とこけるのも居るし、目くらましの為に喋り続けているや つもいます。 しゃべればしゃべる程、自家撞着に陥るやつもいる。(私、だ...)  英語の流暢さに酔ってる人の中には、ちゃんとした「受け答え」の出来ないのも沢山います。 しゃべる事ばっかりに気を取られて来たからだろうと思うので す。

「聞ける」英語が大切だ、と思う。



【5488】
【タイトル】(無題)
【 日時 】02/09/20 2:10
【 発言者 】根石吉久
【 リンク 】http://www82.tcup.com/8246/nessy.html


>こう考えた場合、「外国語学習」とは「会話学習」だと言えるはずです。
相手の意見や欲求を聞き、それに答える、あるいはその逆ができることが
基本的な目的のはずです。

 私も近頃そんなことの真似をしておりますが、全面的には賛成できません。
 言葉が会話だとは思えないところがあります。
 会話が言葉になってるときと、全然なっていないときとあります。
 テレビのようにしゃべるおばちゃんが嫌です。

 そいつらが NOVA とか行くんだと思います。

 金使いたいんだから、使えばいいけど。

http://www82.tcup.com/8246/nessy.html



【5489】
【タイトル】(無題)
【 日時 】02/09/20 2:13
【 発言者 】根石吉久
【 リンク 】http://www82.tcup.com/8246/nessy.html


>こう考えると、この国の英語教育に「会話」が全く欠如しているのは
大問題と言わざるを得ません。

 欠如しているのは、「会話」ではない。
 「会話」なんかじゃない。
 英語教育に欠如しているのは、英語そのものです。

http://www82.tcup.com/8246/nessy.html



【5490】
【タイトル】(無題)
【 日時 】02/09/20 2:16
【 発言者 】根石吉久
【 リンク 】http://www82.tcup.com/8246/nessy.html


>Eliotさんは、いわゆる英作文(=和文英訳=赤の他人のいいたいこと)
ではなくて、「自分の言いたいことを書く」自由作文を生徒に
やらせているんです!私は、そういうことをやっている学校は
一つも知らないので、かなり驚きました。

ESS の部長をやったにもかかわらず、Eliot さんが偉いのはここです。

http://www82.tcup.com/8246/nessy.html



【5491】
【タイトル】(無題)
【 日時 】02/09/20 2:17
【 発言者 】根石吉久
【 リンク 】http://www82.tcup.com/8246/nessy.html


>ESSとは当たり前のそんな欲求を「英語で言っていいよ、誰も笑わない
から」と許す集まりです。

まあね。
腹の底は知らないけど。

http://www82.tcup.com/8246/nessy.html



【5492】
【タイトル】(無題)
【 日時 】02/09/20 2:19
【 発言者 】根石吉久
【 リンク 】http://www82.tcup.com/8246/nessy.html


>日本人同士が外国語で話す不自然さに耐え、その「こっぱずかしさ、不自
由さ」を引き受ける覚悟を決めている集団です。

 どんな覚悟か想像することしかできませんが、そういう集団だから嫌です。

http://www82.tcup.com/8246/nessy.html



【5494】
【タイトル】英語が聴ける(聞ける)のが大事
【 日時 】02/09/20 2:31
【 発言者 】根石吉久
【 リンク 】http://www82.tcup.com/8246/nessy.html


同じように読める(わかる)のが大事

http://www82.tcup.com/8246/nessy.html



【5497】
【タイトル】効果が嫌い
【 日時 】02/09/20 2:37
【 発言者 】根石吉久
【 リンク 】http://www82.tcup.com/8246/nessy.html


私の「電話でレッスン」は普段英語に触れて困っていた人からわりと評判が
いいです。「効果」がありますと言っていただいています。
でも、俺は「効果」なんか考えてやっていない。

國弘さんの只管朗読だって、効果を考えてやったんじゃない(と思う)。

「効果」なんて貧乏くせえじゃん。
面白くてやるだけで、英語なんざ喋れるようになる。
それだけで、「音」を大事にしないと、聞こえるようにはならんが。

http://www82.tcup.com/8246/nessy.html



【5499】
【タイトル】副島先生も
【 日時 】02/09/20 2:58
【 発言者 】根石吉久
【 リンク 】http://www82.tcup.com/8246/nessy.html


努力して英語に本気になって、人間が駄目になっちゃった人かもしんないね。

http://www82.tcup.com/8246/nessy.html



【5500】
【タイトル】これが、ESSです。少なくとも私のESSでした。
【 日時 】02/09/20 3:05
【 発言者 】根石吉久
【 リンク 】http://www82.tcup.com/8246/nessy.html


「あなたの」ESSだと思います。
どろんこ野球もそういうものだと思います。

私は、「僕たちどろんこだよお」ってやってるのを横目に見て、けっ、と
思っていました。

そんなもん、一人でやれ、と。

http://www82.tcup.com/8246/nessy.html