1501 「電話でレッスン」用文法書 投稿者:根石吉久 投稿日:12月 9日(日)02時10分13秒 
 「電話でレッスン」を受けていただく方には、5,6冊の映画のシナリオの中から、好きなものを選んで始めていただくことにしています。レッスンを始めてしばらくすると、実際の英語の力がわかりますので、始めてまもなくテキストを変更する場合もあります。
 いずれにせよ、2冊目か3冊目のテキストには「七年目の浮気」を使われることをおすすめします。このテキストによって、中学や高校で文法をさぼった方でも、文法がわかるようにいたします。
 途中まで作った文法解析を以下に掲載しました。
 ご覧になって下さい。

http://www.asahi-net.or.jp/~ax9y-nis/sodokusy/bunpou/7yearitch.htm

http://www.asahi-net.or.jp/~ax9y-nis


1502 感謝 投稿者:根石吉久 投稿日:12月 9日(日)02時34分00秒 
村田君の報告は非常にいい。
もしも、読まれた方がわかりにくいと感じられたとしても、それは「技法グラウンド」が何なのか
がわからないためのわかりにくさです。
「電話でレッスン」をやられている方は「技法グラウンド」には触れておられるわけですから、お
わかりになるんじゃないかと思います。
村田君の特色として、肉感的に感じないと感じたような気がしないというものがあると思っていま
す。今度の文章にもそれがよく現れていると思いました。これは、遠慮しないで、どんどん公開し
ていってほしい特色だと思っています。

大学を出て、素読舎を手伝い、自分の塾をやっているちゃんとした大人が、いまさら「不思議の国
のアリス」かよと思うかもしれないことなど、まるでおかまいなしに、私は村田君に「不思議の国
のアリス」を「技法グラウンド」でやるように薦めました。単語力や文法力はあっても、シンタッ
クス力に不足があると思ったためです。「シンタックス力」などという語は、日本語において、ま
だ熟しておりませんが、日本における英語の力において、眼目となり問題とすべきものは「シンタ
ックス力」だという考えは、私の確信となりつつあります。
 アメリカに何年いたかなどということは、実は問題じゃない。
 何年いようが、「シンタックス力」はどんどん錆び付く。
 日本語は英語に対する強力な酸であり、英語は日本語に対する強力な酸である。
 これを、さらに抽象するなら、SOV は SVO に対する強力な酸であり、その逆もまた真だという
ことになります。
 村田君は、この強力な酸を現在実感し始めています。
 実は、これが日本にいながら英語をやることで知るべきことの大事な一つだと思っていまうす。

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1503 もっこりさん(1) 投稿者:根石吉久 投稿日:12月 9日(日)04時27分51秒 
 いやあ、面白かったです。
 読みたくなりました。見つけたら買います。

 日本語には英語に必要な音が多数存在しているというのは、そうなんだろうなと思いま
す。英語の音と「同じ幻想」を捨てて、あるいはお手本幻想を捨てて、日本語の音を英語
に流用するのは、何も間違っていないと思っています。問題は、それで通じるか通じない
かだと思います。なんで、日本人が英語のネイティヴとしても音的に立派であるなどとい
う擬態を演じる必要があるでしょうか。きわめて、馬鹿くさい。馬鹿くさいだけでなく、
屈辱的おてもやんです。
 私も机上では擬態をやります。どんなおてもやんでもやります。レッスンもおてもやん
です。役者が自分に振られた役の人物の好き嫌いをやたら言うわけにはいかないのと同じ
事情によります。しかし、机上以外では、おてもやんはまっぴらごめんです。

 机上とは、「ピーチクパーチク雲雀の子」の世界だと思っています。

>たとえば、春先(ハルサキ)のルは/r/の音で、昼間
(ヒルマ)のルは/l/の音だそうです。

 これは、やってみて、あれ、ほんとだ、と思いました。これは、鋭い指摘ですね。
 まあ、ハルサキの r にはほとんど厚みがありませんし、日本人がハルサキの r を意識
にきちんと取り出して単独に発音できるかどうかも問題です。
 ハルサキの r は舌をべったりと下に置いたままの発音の仕方の r で、この舌の位置の
r は確かに英語でも使うと思います。しかし、英語の r は舌を喉の方にキュッと引っ張
って、小さく丸めて、口蓋に付かないようにするようにすることが多いと思います。
そして、この音は日本語の中に見つからないと思います。

>さらに、「ん」は実に4種類(/m/ /n/ /N/ /ng/)の
違う音をひとまとめにしているとか。

 これは、すでに Eliot さんから教わっていました。しかし、Eliot さんが先に指摘した
ことか、それとも、この本が先に指摘したことかは、Eliot さんに明記してほしかったと
思いました。あるいは、それとも、大学の英語科あたりに行った人には、常識的な知識な
のでしょうか。私にはとても目新しい知識でした。


1504 もっこりさん(2) 投稿者:根石吉久 投稿日:12月 9日(日)04時28分47秒 
 
>また、それから、英語の発音教則本に書いてある、「日
本語の子音には必ず母音がつく」という常識も、会話に関
する限りは誤りだということがわかります。たとえば、濯
ぎ(ススギ)のススは/susu/だが、芒(ススキ)は/ss/ だ
し、鶴(ツル)のツは/tsu/だが月(ツキ)は/ts/。

 この辺には異論があります。基本的には、日本語の子音には母音がつくのだと思ってい
ます。susuki と発音しても、日本人は sski のことだとわかります。これがわかるという
ことは、susuki が基本として感覚に織り込まれているということなのではないかと思いま
す。
 しかし、ss という子音の連続は、日本人の口の筋肉に慣用として実現していることの
指摘自体は非常に面白いです。ちなみに、私は「濯ぎ」も ss で発音する傾向があります。
これが英語をやったせいかどうかわからなくなってしまっています。
 あるいはまた、sski という場合でも最初の s にはごく小さな u の母音が付いているよ
うな気もします。

 日本人が子音の連続を発音している根拠として、ss を言ったとして、今度は逆に英語に
は ss という連続音が見あたらないという問題があります。st, sk などの連続音はよく
見られますが・・・。
 日本人の口の動きとして、現実に実現しているものは、英語の音の修得時にあまり問題
にしなくてもいい。問題にすべきなのは、やはり、日本人の口がうまく動かない音の連続
だと思っています。つまり、日本語の音韻組織から見た英語の音韻組織だと思っています。
これは、大学の英語科教員養成課程にすら、いまだ成立していない観点です。

 私が疑問に思ったのは、なぜ Jerry が「鶴」を発音できなかったのかということでした。
私には、ケンタッキーで生まれて育った Jerry という友だちがいますが、こいつが日本に
遊びに来ていたときに、どうしても日本語の「鶴」が発音できませんでした。
 true と発音してしまうのです。
 /tsu/ が発音できなかったということです。
 /ts/ に u という母音をつける音が英語に存在しないためなのかと、今思っているとこ
ろです。日本人が two を 「ツー」と言ってしまうのと逆の関係なのか、と・・・。


1505 もっこりさん(3) 投稿者:根石吉久 投稿日:12月 9日(日)04時29分42秒 
 これらの問題と、英語の下にカナを振ると先生に怒られることの理不尽は、微妙にくい
違うと思います。日本語の慣用的な音の中に、英語に流用できる音が潜んでいても、カタ
カナで英語の音がつかまるわけではないと思っているのです。
 カタカナにいくつかの記号を付することで、英語の音がつかまるのであれば、付加する
記号がいくつ必要なのかを知りたいと思っているところです。
 少なければ大いに意味がある。多ければ、発音記号を覚えるのと、めんどうくささにお
いて変わりがなくなってしまう。しょせん、実体は音価にあるわけですので・・・。音価
に迫ろうとすればするほど、カタカナに付する記号が多くなってしまうのではないでしょ
うか。
 カタカナに少数の記号を付することで、英語の音価が表せるのであれば、それは面白い。
しかし、それがどういうものなのか、今はイメージできません。フォニックス、発音記号、
カタカナ応用というように、いくつもの発音表記があっていいが、カタカナ応用で果たし
てどれほど英語音がつかまるのかというのが、記事を読ませていただいて抱いた疑問です。

 実は、多分この本だと思うのですが、以前に、sese さんという方から教わっていました。
しかし、その時は、しょせんカタカナで英語の音はつかまらないと思っておりましたので、
いまだ読んでいませんでした。もっこりさんもおもしろいというのであれば、これは読ま
ないわけにはいかないと思った次第です。
 
 読めない漢字にルビを振るのが問題ないのは、その漢字の音がそのルビの音と(日本語
としては)一致しているからであり、英単語にカタカナでルビを振った場合に問題が生じ
るのは、それがまるで英語の音と同一物とは思えないほどの距離を作ってしまうためです。
 もっとも、日本が現在のアメリカにとって代わり、政治的・経済的に世界を睥睨するよ
うな実力があるのであれば、英単語にカタカナでルビを振ることが通用するかもしれませ
ん。なぜなら、カタカナ発音にアメリカ人やイギリス人が従えばいいことになるからです。
ちょっと、実現するとは思えないような仮想の事態ですが、そういうことが実現すること
自体は私は大好きです。現世の秩序が嫌いだという理由によります。
 もっともそんなことが実現した時は、アメリカ人やイギリス人がカタカナ英語を馬鹿に
しながらそれに従うということよりも、日本語を習う人の数が急増するということになる
と思いますが・・・。

 現実はそうではありませんから、困難は続くと思います。
 紹介して下さった本が、「政治的・経済的に世界を睥睨する実力」と関係なく、カタカ
ナ音が英語に使えると言ってるのであれば、根拠がないという疑いはまだ残っています。
日本語音の慣用音で英語に流用できるものがたくさんあるということと、カタカナ音で英
語音がつかまるという想定とはまったく別の問題だと思います。

 音自体を標本的に問題にしてもしょうがないという問題も残っています。
 リズムが英語と日本語とでは、どうしようもないほど違っています。
 英語のリズムをカタカナ応用でどう始末をつけるのか。

 もっとも、これは、フォニックスでも発音記号でも、とにかく文字表記では解決できて
いません。だから、カタカナ応用で始末がつく問題だとは思えません。それを望んでは、
あまりに高望みということになるとは思っています。

 私は近頃は、「音読」という言い方をやめて、「コーチ付き音読」がいいのだと言うよ
うにしようと思っています。「コーチ付き音読」と言えば、そのまま「素読」がイメージ
されます。「素読」というのは、「コーチ付き」というのも、大事なポイントなんだろう
なと思い始めたところです。
 現在の「電話でレッスン」も「コーチ付き音読」です。

 なにはともあれ読んでみてからまた書きます。
 多分、引っ越し騒ぎの後になると思います。


1506 こんなコトバ見つけました 投稿者:英語嫌い人 投稿日:12月 9日(日)21時34分07秒 
前回のつづき、アメリカインディアンの言葉から

「少しずつ
 少しずつ
 行けるところまで
 進む」 ーーーーーー クロー族の格言

「生きている間に
 よく生きろ」 ーーー アパッチ族の格言

「死はつねに
 季節はずれに
 やってくる」 ーーー パウニー族の格言

「自然から離れれば
 こころが頑になる」ー ラコタ族の格言


1507 私の英語力 投稿者:M.K 投稿日:12月 9日(日)22時20分54秒 
最近、学校の英語の授業で頭を使わなくても分かるようになってきた。(ほんの一部のみだが) とても大きな進歩だと私は思った。英語も日本語のように何も考えなくても分かるようになれたらいいなあ。

1508 ふー 投稿者:Yasu 投稿日:12月 9日(日)23時37分30秒 
昨日のレッスンは体調が悪くもうろうとしていました。
やっと起き上がれるようになったので今,映画のシナリオを見返しています。
何とか指摘された点は紙に書きとめておりましたが,どこまでやったかを正確に
覚えておりません。確か11ページのMorning,Carl,Sam.までだったと思ったんですが・・・
それとこのレッスンって基本的に予習というかあらかじめやるところの発音とか単語の
意味および読みも自分で練習しとくべきですかね?
確か昨日20ページまではまとめてやるようなことを言われたと記憶しているのですが,
だんだん復習で手一杯になるような気がしたもので。


1509 素読舎日録 投稿者:根石吉久 投稿日:12月10日(月)03時10分40秒 
 冷蔵庫一つだけ引っ越し。宮崎進太郎とむっつりした中学生に手伝ってもらう。
 夜、電話でレッスン。4つはさすがにきつい。
 ビデオで向田邦子の「あ うん」観る。
 日本映画はいい。
 緻密だ。
 この緻密さは、アメリカ人も感覚ではわかるだろう。
 しかし、ない。
 アメリカには、この種類の緻密さはない。

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1510 おお、mk 投稿者:根石吉久 投稿日:12月10日(月)03時13分45秒 
ありがとな。
お母さんにもよろしく言ってくれ。

数学頭は、英語で狂わせるのがいいだろう。
数学頭だけだと、人生淋しいぞ。

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1511 Yasu さん 投稿者:根石吉久 投稿日:12月10日(月)03時17分11秒 
私のレッスンは学校と違って、最初がきついです。
学校は、皆さん、英語って楽しいね、みたいに中学一年生に思わせといて、お化けが出るんです。
私の英語はお化けが出ません。
ただ、最初がきついだけです。

英語をやって、誤診だけはなさらないように。

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1512 Yasu さん 投稿者:根石吉久 投稿日:12月10日(月)03時30分40秒 
お医者さんに言うのもなんですが、無理なさないでいいです。
そのうちに、じわじわとっちめますから。

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1513 埼玉県・Oさんから 投稿者:根石吉久 投稿日:12月10日(月)03時40分40秒 
 さきほど、Oさんという方からメールをいただきました。
 「電話でレッスン」の問い合わせです。
 こんな調子でお問い合わせいただきたく、転載させていただきます。
----------------------------------------------------
根石様、

はじめまして。
埼玉県で小学校の教員をしているOと申します。
HPを拝見し、電話でレッスンの申し込みを考えています。

掲示板を見たところ、現在空いている枠が2つあるようです。
なるべく夜(できれば遅く)を希望しているのですが、
それにあった空き枠はあるでしょうか。

よろしくお願いします。

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1514 Oさんへお返事 投稿者:根石吉久 投稿日:12月10日(月)03時41分51秒 
お問い合わせいただきありがとうございます。
現在の空き枠は二つありますが、二つとも妻の枠です。
月曜と火曜の夜が空いています。
申し訳ありませんが、私の枠は埋まっています。
夜遅いのは、我が家は構いません。
ご希望の時間帯をお教え下さい。

---------------------------------------------
根石吉久
Email  ax9y-nis@asahi-net.or.jp
URL   http://www.asahi-net.or.jp/~ax9y-nis
C phone 090(3316)4180
---------------------------------------------

http://www.asahi-net.or.jp/~ax9y-nis


1515 英語嫌い人さん 投稿者:根石吉久 投稿日:12月10日(月)03時43分56秒 
アパッチ族はいい。

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1516 英語とは関係なくてごめんなさい・・・・ 投稿者:田中荘 投稿日:12月10日(月)10時02分14秒 
久々の登場!
あぁ、
今日も眠い日々、
今日は久々の1限、
Mathematica全く判らんなぁ・・・

1517 田中荘さんこんにちは。 投稿者:使途(笑 投稿日:12月10日(月)13時54分24秒 
村田です。久しぶり!
不思議の国のアリスのG(技法グラウンドの略だ!)を一緒にやってみない?

# Mathematicaって、計算してくれるTeXみたいなもの?


1518 気になる本 投稿者:ST 投稿日:12月10日(月)14時54分55秒 
以前、紹介した本からのまたまた抜粋です。なんかただ人の書いたものを紹介してるだけなんていわれそうだが、「気になる本」なのです。
 

講談社現代新書bP546 17ページ〜より  大島 保彦著

野村萬斎(若き狂言師にしてマルチ役者)の次の言葉をかみしめてほしい。
「小さいころは個性を否定され、型にはめられることが嫌で、父を恨んだ時期もありました。しかし、お陰で絶対的な自信を持てるだけの技術を身につけられた。洗練された型の制約があってこそ、その中で工夫や奥行きが生まれるのです。」(朝日新聞2000・5・15)

 英語の勉強は、まず型をしっかり身体で身につけることが出発点にある。それを抜きにして、頭で問題解決法を理解して吐き出すだけでは、やがて英語が忘却の彼方へと消えていく。

 マスコミなどでは「受験英語は役に立つのか」とか「学校で教える英語は時代遅れか」というタイトルがつけられることが多い。しかし、こういう問題提起をすること自体が責任逃れなのだ。これでは勉強は、まるで他人事。理解しただけで勉強の世界を通過し、きれいさっぱり忘れたことの責任を他人のせいにしている。なんて身勝手な問いの立て方だろう。

勉強とは、素材をとおして自分が変身していくことなのに。

正しい問いは次のように立てられなければならない。「役に立つような勉強をしているのか」あるいは「卒業して以来、学校でやったことを役立てるように生きているのか」というように。
 
 

とくに気になったのはこの箇所です。

「勉強=素材をとおして自分が変身していくこと」

これを根石先生は英語を通して実践されている!と感じたのです。


1519 気になる本(2) 投稿者:ST 投稿日:12月10日(月)15時16分13秒 
さらに気になる箇所をとりあげます。*以下は講談社現代新書bP546からの抜き書きです。

*学問も芸術も、さらには技術革新も、政治改革も、この爆発的な力の「タメ」があってこそ成り立つということが。前にでてきた野村萬斎の言葉をもう一度、この文脈で思い出しておこう。

この「タメ」をつくるために今「回転読み」をしているのだと自分に言い聞かせている。

*人間は単純であり強情である。文章なら一つの主張、音楽なら一つの旋律を、相手の心の中へたたき込むためには、広い意味での「繰り返し」が必要なのである。

だから「回転読み」が必要になる。

*物事を身につけるときには、人から習った法則よりも「自分で気づく規則性」の方が、はるかに大切〜

これを英語教育で実践されているのが根石先生なのではないでしょうか。

*「覚える」は可逆的な過程だ。反作用として「忘れる」ことが待っている。それに対して「わかった」は不可逆的な過程だ。反意語は存在しない。

学校教育は「覚えさせる」を繰り返していることがあまりに多いのではないか。

*現実世界がもっている無限の色と音と匂いを可能な限り味わいたい。そしてそれを表現したい。そういう根本的な願い、希求の延長線上に、一つの作業として、勉強があり、語学学習がある。

根石先生のとらえかたと非常に似ている感じがするのですが。。。「どんでん返し」中の「自分が世界なのだ」あたりはこのことをいっているような気もします。
 

*もっともっと感覚を研ぎ澄ませれば、〜新しい自分が生まれてくる。

「感覚を研ぎ澄ます」ために「復習範囲を手放さない」ということがあるのではないでしょうか?


1520 Oさんへ(1) 投稿者:根石吉久 投稿日:12月11日(火)03時13分13秒 
 ご希望の時間帯をお知らせいただきありがとうございました。

 火曜日は夜7時25分から10時45分まで、妻のレッスンが埋まっております
が、第2希望の夜11時以降ならお受けできます。

 火曜夜11時から11時30分ということでよろしいでしょうか。

 テキストに映画のシナリオを使用し、電話でのレッスンで「音づくり」を行いま
すので、シナリオを決定する必要があります。
 火曜日にお受けできるシナリオは、「E.T.」「ボディ・ガード」「七年目の
浮気」のどれかになります。
 「E.T.」は、初心者向け、あるいは長いこと英語から離れていた方に使って
いただいています。まったく、英語から離れてしまっていたわけではなく、NHK
の語学番組をやっていた方とか、断続的ながら、英語の練習をやってこられた方に
は、「ボディ・ガード」が向いています。普段から、英語の練習を継続してやって
こられた方には、「七年目の浮気」がいいと思います。

 最初の一冊は、「音づくり」用。
 二冊目か、三冊目に「七年目の浮気」を使い、文法や語法を音に受肉させます。
 普段から、英語をやっておられる方には一冊目に「七年目の浮気」を使っていた
だくこともできます。

 小学校の先生をなさっておられるということですが、このたび「電話でレッスン」
を使っていただくことになったことと、来年から小学校に英語が導入されるように
なることとには関連がありますでしょうか。
 まったく無関係であるのか、自分の英語を「音」の方面で鍛えて、学校の授業に
も反映させたいという意向をお持ちであるのかどうかは、レッスンをやらせていた
だく上で知っておきたいことの一つです。
 文部省というでくのぼうのずうたいが動くことは当分考えられませんので、小学
生に英語をやらせるのであれば、小学校の先生が、自腹を切って自分の英語の音を
作らなければならないような事態は、今後も続くと思います。もしこれに該当する
レッスンでしたら、私どもも心してやらせていただこうと思っています。

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1521 Oさんへ(2) 投稿者:根石吉久 投稿日:12月11日(火)03時14分03秒 
 レッスンは、いわゆる学校英語、受験英語、英会話学校のいずれでもやっていな
い種類のものです。日本の英語の練習にもっとも欠け落ちているものをやっていた
だくことになります。最初は端的に「音づくり」であり、次第に「音」と「意味」
の同致をねらっていきます。「音」と「意味」の同致は、「復習範囲を手放さない」
という原理一つによって実現します。途中で媒介にすべき文法や語法的知識は、私
のホームページ上で、「七年目の浮気」を使って文法解析を公開していきますので、
ご利用下さい。

 お名前は明かしていただく必要はありませんが、レッスンの感想、ご自分の英語
の変化など、どんな小さなことでも結構ですので、私の掲示板「大風呂敷」にご報
告をいただきたいとあらかじめお願いしておきます。
 私どもはこのレッスンによって、生活を成り立たせることの補助にもしているわ
けですが、学校英語、受験英語、英会話学校英語の劣等感養成に風穴をあけてやり
たいという思いもはっきり持っています。英語の練習をわたくしごとにとどめず、
掲示板に変化をご報告いただくことで、私どもが練習者のネットワークを作ってい
くことを助けていただくことができます。
 現在は、妻の空き枠が少し残っていますが、今後このネットワーク作りが進展を
見せてくれるなら、すでにシナリオの2冊目、3冊目を手がけておかれる方に新し
い生徒さんを受けていただくこともお願いしてあります。

 現在、私どもは引っ越しを控えており、なんとか年内に引っ越しを完了したいと
思っています。レッスンは来年、年明けからでよければそうしていただけるとあり
がたく思います。しばらくごたごたしますので。
 12月28日から1月6日までは、普段の仕事は一切中断させていただきます。
 年明けから始められるとすれば、1月8日が初日となります。

 以上です。お返事をお待ちしております。

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1522 訂正 投稿者:根石吉久 投稿日:12月11日(火)03時17分43秒 
「手がけておかれる方」 → 「手がけておられる方」
 陳謝。

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1523 正月休み 投稿者:根石吉久 投稿日:12月11日(火)03時19分43秒 
素読舎の正月休みの日取りを決めましたのでお知らせします。

12月28日〜1月6日

この間の素読舎の活動はお休みします。よろしくお願いいたします。

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1524 ST さん 投稿者:根石吉久 投稿日:12月11日(火)03時31分27秒 
本のご紹介ありがとうございます。
「どんでん返し」で「自分が世界なのだ」と書いた覚えがなかったので、びっくりしたのですが、
何ページあたりの記述でしょうか。お教えいただけるとありがたく思います。

「わかる」ということ、理解するということが不可逆的なことだという記述は非常に面白いと思い
ました。不可逆的なので、「智恵の悲しみ」というものもあると思いました。

「電話でレッスン」その他の、「復習範囲を手放さない」は、感覚を研ぎ澄ます作用もあるかもし
れませんが、私は、「発酵過程」という語で考えています。知識として生であるレベルのものが発
酵を続けると、解析や分析によってわかるというのと逆のベクトルの理解が成立するようになりま
す。総合です。私はこのことを「瞬間的鷲掴み」という語で言おうとしてきました。
 解析や分析のによってわかるレベルは意識の表面で行われる作業であり、頭脳が働く分が大きい。
これに対して、総合あるいは「瞬間的鷲掴み」では、内的感覚が大きく働きます。無意識が協同し
ています。
 わかりにくいでしょうか。

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1525 よろしければどうぞ 投稿者:代表世話人 投稿日:12月11日(火)10時52分09秒 
初めて書き込みます。
 皆さん、とても熱心で真面目なので驚きました。松本先生のことをとても
興味をもって見ているのですね。へんなこと書いている人も、純粋だからそ
のような書きぶりになってしまうのでしょう。
 私は先生公認英語道場(東京)の代表世話人をしています中島といいます。
さて、このスレッドでは松本先生の説かれる方法を検証しているようですが、
英語道場をやっている私たちとしましては、いいか悪いかを考えながらやっ
たりはしていません。むしろすべていいとこどりです。何しろ斬れる英語
(communicativeな英語)、実践主義、内容のある英語、をモットーとして
いますので、実践あるのみです。私たちは松本先生のような超人ではないの
で、できることとできないことがあることをよく心得ていまして、また難し
いものは易しく理解し、実践可能な形にしてやっています。
 ディベートでも即興スピーチでも、英検1級以上でないとできない、と思
っている方がいるようですが、とんでもないです。特に即興スピーチなど、
英語が問題なのではなく、内容が問題なのですから、高校1年レベルでもス
ピーチはできます。完璧主義的に「内容とは」と考えると、なおさら知的
レベルが高くないと話せない、と思ってしまう人も多いようですが。
 英語道場は楽しいところです。つらく苦しい英語の訓練も、仲間がいれば
楽しいものです。互いが「先生」であり「生徒」であり「ライバル」でもあ
り、「失敗大歓迎」の雰囲気ですから、励まし合い切磋琢磨しあうことがで
きます。これはみな、英語道の精神から来るものです。それにいろいろな
立場から問題を考えるので(discussion, debate, role-play, why-because
game)、決して「自己中」にはなりません。本来、そういった性格の人もあ
まりいません。英語道は「柔軟性」が特徴ともいえますから。
 ここに書いただけでは状況が把握できないでしょうけれど、論より証拠
で見学においでください。
 HPもできたばかりですので、もしよければ見てください。

http://203.174.72.113/dojo2001/


1526 こんなコトバ見つけました 投稿者:英語嫌い人 投稿日:12月11日(火)22時31分51秒 
 
「重いな。これは何だ」
「夢のかたまりさ」ーーー ジョン・ヒューストン「マルタの鷹」より

「一人の人間がわれわれにとっていつでも未知のものとしてとどまっていること、
 その人間の中にはわれわれの理解の手からすべり落ちてしまう解きがたい何もの
 かが常にあるということ、これはおそらくほんとうである」 アルベール・カミュ『手帖』

「今すべてが一変してはならぬという法は、ないではないか」 ドストエフスキー『罪と罰』

「われわれは苦しむ以上に恐れるのである」 アラン『幸福論』
 
 


1527 映画のレッスン:現在の状況 投稿者:Yasu 投稿日:12月12日(水)00時27分56秒 
 
読み方は具体的に教えてもらっているので,練習も以前よりは英語らしく言えているような気がする。自分で読み込んだ文章は,小さい声でぼそぼそしゃべっていて絶対聞き取れないと思っていた登場人物のせりふも少し聞こえるというか理解できる。文を覚えてるので当然かとも思うが,少しうれしい。英会話学校も通っていたが,中途解約。どんなものかためしに入ってみたもののあまり効果は無し。ある程度しゃべれる人が会話を忘れないために行くことのみにしか存在価値はないと思う。

1528 遅くなりました 投稿者:田中荘 投稿日:12月12日(水)07時42分04秒 
村田さん久し振りっす!
定期的に見れなくて、書きっ放しで、
あと、此処うちと違って盛ってて、
書き込みがあっという間に消えてましたが、
やっと返信です。

アリスおもしろそうですねぇ、
どんなんですか??
非常に申し訳なくてこんなとこでは云い難いんですが、
ワタクシの英語は腐ってしまっています。
いや、
常に焦って、やり直したいと思ってはいるんですが・・・
新年からTIMEの購読でもしようかなんて思ってみたりもしたりしなかったり、
そんな状況です。
よかったら打ちのHPにも来てみてください、
今は全然コンテンツというか、
HP自体に内容が無いんですが、
暇が出来たら、
宇宙、
脳、
あと、
自分の受験記みたいな事を書こうなんて思ったりしています。
いや、
絶対実行しようとは思ってんですがねぇ・・・
でもいつになることやら・・・
そしたら此処にもリンクとか貼っちゃったりしちゃったりしようかなんて思ったりしたり、
そんな今日この頃、
今も学校の宿題でA4二枚くらいの英文の全訳してんですが、
何時間かかってんだかって感じで困っています・・・
あぁ、
無常・・・・、

では又来ます。

あ、
それとマスマティカは計算ソフトの名前のようです。
fortranとかcと違って、
フツーに使う計算式と大分近い形で、
手におえないものまで、
色々やってくれるみたいなモノ、
みたいです。

http://www.media.nagoya-u.ac.jp/people/h002102b/


1529 遅くなりました 投稿者:田中荘 投稿日:12月12日(水)07時44分21秒 
村田さん久し振りっす!
定期的に見れなくて、書きっ放しで、
あと、此処うちと違って盛ってて、
書き込みがあっという間に消えてましたが、
やっと返信です。

アリスおもしろそうですねぇ、
どんなんですか??
非常に申し訳なくてこんなとこでは云い難いんですが、
ワタクシの英語は腐ってしまっています。
いや、
常に焦って、やり直したいと思ってはいるんですが・・・
新年からTIMEの購読でもしようかなんて思ってみたりもしたりしなかったり、
そんな状況です。
よかったら打ちのHPにも来てみてください、
今は全然コンテンツというか、
HP自体に内容が無いんですが、
暇が出来たら、
宇宙、
脳、
あと、
自分の受験記みたいな事を書こうなんて思ったりしています。
いや、
絶対実行しようとは思ってんですがねぇ・・・
でもいつになることやら・・・
そしたら此処にもリンクとか貼っちゃったりしちゃったりしようかなんて思ったりしたり、
そんな今日この頃、
今も学校の宿題でA4二枚くらいの英文の全訳してんですが、
何時間かかってんだかって感じで困っています・・・
あぁ、
無常・・・・、

では又来ます。

あ、
それとマスマティカは計算ソフトの名前のようです。
fortranとかcと違って、
フツーに使う計算式と大分近い形で、
手におえないものまで、
色々やってくれるみたいなモノ、
みたいです。

http://www.media.nagoya-u.ac.jp/people/h002102b/


1530 ごめんなさい 投稿者:田中荘 投稿日:12月12日(水)07時45分49秒 
すんません、
手違いで2つも・・・
又消しといて下さい・・・

http://www.media.nagoya-u.ac.jp/people/h002102b/


1531 海賊行為のお詫び 投稿者:中島邦明 投稿日:12月14日(金)09時57分32秒 
 
 初めて書き込みます。英語道場の代表世話人をしている中島と申します。
 私は「代表世話人」という名前で「よろしければどうぞ」のコメントを書い
た本人です。あのコメントは2チャンネル「それでも松本道弘が好き」という
スレッドに書き込んだものです。
 そうです、誰かがそのコメントをこちらに無断で転載したのです。
 そのため、コメントの内容が的はずれであり、皆さんにご迷惑をおかけしま
した。
 こうした海賊的行為をした人は、素直に申し出てほしいですね。
 しかし英語道場もHPを作成し、公になったため、こうした問題が出てきたん
でしょう。公共性に海賊行為は避けられないリスクでしょうか。

 さて、もうそのことはおいといて、このサイトを知ったのは、実はその無断
転載コメントを読んで、浜谷さんという方が英語道場HPに書き込みをしていた
だいたからです。
 英語関係のサイトはごまんとありますが、この素読舎は正直言って、私とし
てはとても素晴らしいと思います。とくに「XX語でなる文」などの例文ですね。
あれはリズムも覚えられて、「そうか、こんなのがあったのか」を目から鱗が落
ちる思いでした。
 私たちは松本先生の訓練方法にもとづいて自主的に英語を学んでいるのです
が、松本方法(という確立したものはまったくありませんが、あえて言えば)
には具体的な細かい方法はあまり説いていないのです。何しろ「実践」と「固
定は死」で「皆が先生」という考えを持っているため、私なりに勝手に解釈す
ると、「なんでもあり」なのです。良いところはどんどん取り入れればいいので
す。英語もバランスが必要ですから、井の中の蛙になってはいけないと思います。
 ということで、ここでもたくさん学ばせていただいています。
 英語道場については、ニセ代表世話人のところでも書いていましたが、そこ
のURLにアクセスしてください。
 今後ともよろしくお願いします。

http://203.174.72.113/dojo2001/


1532 引っ越し中 投稿者:根石吉久 投稿日:12月15日(土)00時42分47秒 
皆様

 ただいま引っ越しの最中です。
 ここ2,3日、新しい家の方に寝泊まりしておりました。
 軽トラック一台で何回も往復してやっております。
 まだ、薪ストーブ用の薪の引っ越しもあり、塾の引っ越しも手つかずです。
 今日は「電話でレッスン」がある日なので、借家に戻りレッスンをやり、先ほどコン
ピュータに電源を入れました。
 しばらくなかなか書けませんが、皆さんで書き込みをお願いいたします。

http://www.asahi-net.or.jp/~ax9y-nis


1533 Yasu 様 投稿者:根石吉久 投稿日:12月15日(土)00時55分11秒 
 経過報告ありがとうございます。このように、レッスンによって生じる変化をご報告
いただくのが、私にとっては最大の励みになります。
 英語を聴きとることには、非常に単純な原理が成立すると考えてきました。

 「知っているものは聴きとれる。知らないものは聴きとれない。」

 決まり文句のように丸ごとを知っているものは、瞬間的に聴き取りが成立するように
なりますが、すでに知っている要素ばかりでできているが、その文自体は初めて出会う
というものが聴き取れるようになると、ちょっとした快感があります。
 英会話学校は解約されることを私がおすすめしたと思いますが、解約されて正解だと
思います。よほど、明確に方法を打ち出せているところ以外は、ただ金をドブに捨てる
ような結果に終わります。そんな例が多すぎます。私の生徒さんにも、かつて英会話学
校に通って何も得るものがなく、何十万円も使ってしまったという方がおられます。そ
の話を始めると、その生徒さんは、興奮して、「金返せー」と叫んだりします。

 とてもうれしい報告でした。今後ともよろしくお願いいたします。

http://www.asahi-net.or.jp/~ax9y-nis


1534 田中荘へ 投稿者:根石吉久 投稿日:12月15日(土)01時03分19秒 
 英語を錆び付かせたら、俺は腹を立てるからな。

 あんたは、長野南高校から名古屋大学工学部へ合格するという前代未聞の快挙をなし
とげた男だが、俺はそんなことより、大学以後に生き残れる酵母を仕込んでおいた英語
を錆びつかせかけていることが悲しい。
 あんたが錆びつかせている英語は、信学会あたりの知識英語じゃねえんだぞ。
 ちゃんと「音づくり」を経た英語なんだぞ。

 バイトをして、月一万円は「電話でレッスン」に使うべし。
 村田君の「不思議の国のアリス」はいいレッスンになると思う。
 俺のレッスンは、現在空き枠がないが、来年の春に新しい枠を設置するかもしれない。
 我が家では、現在は、妻の枠があと一つだけある。

 焦ったってどうなるものでもない。
 着手せよ。

http://www.asahi-net.or.jp/~ax9y-nis


1535 中島様 投稿者:根石吉久 投稿日:12月15日(土)01時23分21秒 
 書き込みありがとうございました。
 そうですか。最初のものが、なんかとんちんかんな感じがあったので、松本道弘論
をやんなくちゃならんか、気が重いなと思っていたのでした。ただいま、引っ越しの
最中のため、気が重いなと思っていました。
 この掲示板でも、松本道弘に触れた記事は過去にいくつかあったと思います。私も
「磁場」の問題にからめて書いた覚えがあります。現在、記事番号を明らかにする時
間がとれませんが、過去ログを探っていただけると有り難く存じます。

 海賊さんが一人いたために、中島さんが登場してくださったので、私としては、海
賊さんに感謝したいところですが、海賊をやるときは、自分が海賊であることを断っ
て欲しいと思いました。
 海賊さん、めっ、です。

 この場をお借りして。
 浜谷さん、英語道場への書き込みありがとうございました。感謝いたします。

 英語の文の語数別分類は現在ストップしておりますが、いずれ気長になりたいと思
っています。道場で利用できるようでしたら、どうぞご利用下さい。
 語数別分類について言及していただいたのは、掲示板では初めてです。うれしく思
いました。

 日本在住のまま、英語を「話す・聴く」の能力を獲得したところが、松本道弘の最
大の意味だと思います。商社に勤めて、仕事で英語を日常的に使うというポジション
が大きく作用しているとは思いますが、それでも、仕事の定型文以外に自在さを広げ
ていくことはなまじなことではないことを私はよく承知しているつもりです。
 「日本在住のまま」というところが、私の語学論においても、眼目です。
 アメリカ等、英語の磁場において英語の駆使能力を身につけた場合、どう少なくみ
つもっても、その能力の半分以上は、磁場そのものが支え育てたものだと考えていま
す。
 独断を申し上げれば以下の如くです。
 「世界で一番偉い英語は、日本で作った英語である。なぜなら、世界で一番不利な
場所で作った英語だからだ。」

 現在は独断を独断として断言するだけにとどめます。根拠を言えと言われれば、言
えると思っています。

 是非またこの掲示板にご登場下さい。

http://www.asahi-net.or.jp/~ax9y-nis


1536 訂正 投稿者:根石吉久 投稿日:12月15日(土)01時27分37秒 
「気長になりたい」 → 「気長にやりたい」

 「気長になりたい」というのは、誤記ながら、これはこれで、私の課題です。
 誤記に感謝。


1537 「電話でレッスン」のお問い合わせへのご返事 投稿者:根石吉久 投稿日:12月15日(土)01時35分16秒 
Oさんから、お問い合わせいただき、返事を書きましたので、転載いたします。
「電話でレッスン」のお問い合わせや申し込みに対しては、こんな調子でことが運びます、という
見本です。
----------------------------------------------------

 お返事が遅れまして申し訳ありません。
 現在、引っ越しの最中で、新しい家の方に寝泊まりしており、今日は、ようやく借家に
戻り、コンピュータに電源を入れました。軽トラック一台で何回にもわけて、何日もかけ
て引っ越しをしています。薪ストープを焚くので、薪の引っ越しがあり、生活のために荷
物の他に、塾の引っ越しもあり、なかなか大変です。今月中になんとか完了させようと思
っております。

 お返事が遅れることがあっても、必ずお返事はいたしますので、悪しからずご了承くだ
さい。

> テキストの件ですが、「ボディ・ガード」が良いかと思っています。

 ひとまず、「ボディ・ガード」で始めてみて下さい。
 まだ時間がありますので、テキストを書店から入手なさっておいて下さるようにお願い
いたします。出版社は、スクリーン・プレイ社です。

> また、開始日のことですが、1月8日(火)からで構いません。

 1月8日、妻がそちらの電話を2,3回鳴らし、いったん電話を切ります。
 そちらから、こちらにお電話をいただくことで、レッスンが開始になります。
 その場合に使用するこちらの電話番号は、

 026−272−4330

 です。また、NTT回線をお使いでしたら、「しゃべりっち」などのサービスを使われ
ることを是非お薦めします。二つ登録できるうちの一つに上の番号を登録していただくこ
とで、料金が40パーセント割引になります。

 仕事とレッスンの関係についてお書きいただきありがとうございました。
 参考にさせていただきます。
 このレッスンは、シンタックス獲得と獲得したシンタックスに錆を寄せないことが主眼
です。発音に関しては、妻が直す場合もあると思いますが、途中から映画のビデオで役者
たちの発音を媒介にしていただくことができるのが、シナリオを使ったレッスンの利点で
す。また、語学用に整えられた文でないことも、基礎をお持ちの方にはかえっていいと思
います。

 レッスンが始まる前までにやっておいていただくことは、ビデオを通してみておいてい
ただくことくらいです。初めてやる文について、語学的標準形の読みを作れる方であると
思いますので、テキストを読んで口慣らしをしておいていただいてもかまいません。

http://www.asahi-net.or.jp/~ax9y-nis


1538 (続き) 投稿者:根石吉久 投稿日:12月15日(土)01時36分04秒 
> そういったことを考えたときに、今まで多少なりとも英語をやって
> きた中で、自分に足りないものは何だろうと考えたときに、
> 「英語どんでんがえしのやっつけ方」や素読舎のHPを読んで、
> そこに書かかれていたことだと思ったわけです。

 「英語どんでん・・・」、HPをお読みいただきありがとうございます。
 それらのどのあたりの記述をお読みになって、レッスンを受けてみようとお思いになっ
たのか、具体的にお教えいただけると有り難く存じます。

> 結論としては、「関係は少なからずある」という方向で捉えていただいて
> 結構です。

 心してやらせていただきます。

> ちなみにご存じかと思いますが、正確に言うと、来年度から
> 小学校に英語(という教科)が導入されるわけではありません。
> 「総合的な学習の時間」の中の国際理解教育の一環として
> 外国語会話などを取り扱うことができるといったレベルです。

 教科として導入されるわけでないことは承知しておりましたが、英語を扱う学校がけっ
こう多くあるんじゃないかというような噂を聞いておりました。何の準備も整っていない
のに、どうやってやるんだろうとも思っておりました。

> 一部マスコミの報道では、多くの学校で英語が取り入れられるかの
> ように言われていますが、私の知る限り来年度から国際理解教育
> の一環として英語学習に本格的に取り組むという学校は、
> あまり多くない(というかほとんどない)のではないかと思います。

 「音づくり」の方法を知らない先生が、小学生に英語のてほどきなどして、変な癖をつ
けちゃうと困るなと思っておりました。かえってやらないでもらった方が、中学生の塾生
を持つようになる私としては助かるんだがと思っていたのでした。本格的に取り組むとこ
ろが少ないというのは、私にとっては good news です。

 やるんなら、現在の小学校の先生の再訓練が絶対に必要なはずだと思っておりました。
 

http://www.asahi-net.or.jp/~ax9y-nis


1539 素読舎日録 投稿者:根石吉久 投稿日:12月17日(月)00時36分57秒 
ウドにもらった太い梁の古材をチェーンソーでぶつ切りにする。薪ストーブを置いた部屋の椅子に
する予定。塾にする予定の部屋が、鋸屑だらけになる。
23日に塾の引っ越しを予定しているので、それまでにこの部屋にあるものを全部片づけなければ
ならない。

ねこむすめさんが、屋代駅から新宅までの道順を覚えるために来てくれる。20日の忘年会の下見。

夕方から「電話でレッスン」の準備。9時半レッスン開始。0時20分、終了。

http://www.asahi-net.or.jp/~ax9y-nis


1540 素読舎の根石さま  投稿者:Vizさんの投稿をお届けします。kawakam  投稿日:12月17日(月)13時05分14秒 
[ 素読舎以前 ]読ませていただきました。

実は、ちゃぶ台を引っくりかえされそうで怖かったので、今まで
黙っていたのですが(笑)、こっそりとコメントしてみます。

>政治や経済や法律など、この世の仕組みに役に立つようなもの
>をやりたくない。役に立たないものはないか。文学部だ。文学
>部なら世の中の役に立たない。それがいい。

ずっこけてしまいました。少しだけ存じ上げておりましたけれど
やはり面白い方です。みごとな切り口です。*^o^*

>その壊れの進行。役にたたないことをやりたいという十代の終わりの
>衝動はこの壊れと結びついているのかもしれない。
何をやらかしてくれるのやら、なんだか期待で胸がいっぱいです。次の
原稿を、楽しみにしています。ちなみに私はポッタリアン未満です。

http://sak2-1.tok2.com/home/vizmajo/
_________________________

http://www.doujinsha.com


1541 酒井さん 投稿者:パクパク 投稿日:12月17日(月)13時27分44秒 
下記転載
ベクトルのながれを変える。
いままで、コトバからイメージへ。
これから、イメージからコトバへ。

このベクトルの形成のために
何をするか?
とくに、英語の磁場のない日本において
何をするか?

*ここでの結論
 で、ちょっと先走りして、じゃどうするの、っていう
方向だけ書いておくと、要するに英語を(別に
フランス語でもズールー語でもいいんだけど)
状況と共にいっぱい体の中にためこもうと・・・
その際日本語はできるだけ排除すると・・・

ぼくの授業の学生が言った至言「訳せないけど、
分かる」というのを、眼からも耳からも積み上げて
いこうというわけです。

先走りたい人はぜひぼくのすすめる多読の原点

http://www.seg.co.jp/sss/

をのぞいてみてください。


1542 お願い 投稿者:中島邦明 投稿日:12月17日(月)20時54分25秒 
 根石さん、海賊行為の件ですが、以下の文章(またはその一部)を英語道場のHP掲示板に転載してよろしいでしょうか。海賊がうちの掲示板を見ていたら、あのおかげで大変な誤解を生むところだったことを知らしめたいのです。
 「書き込みありがとうございました。
 そうですか。最初のものが、なんかとんちんかんな感じがあったので、松本道弘論をやんなくちゃならんか、気が重いなと思っていたのでした。ただいま、引っ越しの最中のため、気が重いなと思っていました。
 この掲示板でも、松本道弘に触れた記事は過去にいくつかあったと思います。私も「磁場」の問題にからめて書いた覚えがあります。現在、記事番号を明らかにする時間がとれませんが、過去ログを探っていただけると有り難く存じます。
 海賊さんが一人いたために、中島さんが登場してくださったので、私としては、海賊さんに感謝したいところですが、海賊をやるときは、自分が海賊であることを断って欲しいと思いました。
 海賊さん、めっ、です。」
 
 さて、こちらのサイトをいろいろ見させていただいていますが(まだ全部は拝見できていませんが)、一つの家を構え守っていくのは非常に大変ですね(特に信学社とか)。私たちなんかただの有志団体で(ましてや松本先生でもないので)その点ずっと気楽ですが、2チャンネルの「それでも松本道弘が好き2」に飛び込んでいったら、滅多刺しです。何せ脅しあり、相手は根拠なし言いたい放題ですからね。それにHPをいたずらされたり悪さをされたりする恐れがあるため、強く出られません。もとよりこちらは正体を明かしていますが、あちらは複数で匿名ですから、最初から同じ土俵で相撲を取ってはいません。まあそれを承知で入ったのですが。
 世の中、コミュニケーションの基本ルールさえ守られない場所があるのが、よく理解できました。あの手この手で言い方を変えて、相手とコミュニケーションを試みようとしましたが、言葉をいくら尽くしてもだめなものはだめ。世の中広いですね。ほんと、疲れます。

http://203.174.72.113/dojo2001/


1543 ゴーストについて 投稿者:Yasu 投稿日:12月21日(金)16時43分54秒 
ゴーストのシナリオについて根石先生にお尋ねします。
10ページのWhere'd you get those?(どこで買った?)
     What'd the doctor say?(医者は何だって?)
は共にwouldがありますが、どういう意味にとったら良いでしょうか?
それと14ページのSaved your life.は主語のIが抜けたと考えていい
ですか?これは助けたということを強く言いたいときにこういう言い方
をよくするんですか?

1544 Yasu 様 投稿者:根石吉久 投稿日:12月21日(金)18時18分19秒 
Where'd you get those?(どこで買った?)
What'd the doctor say?(医者は何だって?)

これはどちらも、 where would, what would の短縮形ではなく、
where did, what did の短縮形です。過去時制の疑問文を作る did です。

Saved your life. は I が抜けた形と考えていただいていいと思います。助けたぞ、と強く
言いたいためというのではなく、主語を言わなくても状況から主語が何であるかが明白である
ために省略される現象だと思います。しゃべり言葉によく見られる現象です。

http://www.asahi-net.or.jp/~ax9y-nis


1545 中島さん 投稿者:根石吉久 投稿日:12月21日(金)18時49分09秒 
お返事が遅れ、申し訳ありません。
この掲示板の私の記事は、転載していただいて構いません。
転載していただいた場合は、転載元(この掲示板)URLを明記していただけたらと思います。

よろしくお願いします。

近頃、日本の英語学習にもっとも欠けているのは、「偽物の自覚」だと思っております。
「本物」を目指すことをいくらやっても、「偽物」が本物になるはずはない。生活言語に
対して偽物であることこそが、語学の本質なのだから。
偽物が本物の世界に渡るということは可能だと思っています。そこには、「渡る」という
行為があります。そのことで、言語の質をまるで変えてしまうということはありえます。
つまり、語学の言語から生活言語に渡ってしまうということです。

生活過程で生活言語として受け取られれば、それは生活言語です。
それは、もはや語学の言語ではありません。まったく別の世界に属しています。

この「渡る」という行為以前は、すべて偽物の世界です。すなわち語学の言語の
世界です。この偽の世界には、偽の世界固有の法則があり、それは生活言語に働
く法則と切れた独立した領域です。

語学の偽であるという本質の自覚が、語学をやる多くの人に弱い。
みんな本物にあこがれるだけで、自分のやっている言語が「似せもの」であるこ
とをしっかりと抱きとめる人がほとんどいない。
これは、じつは重大問題だと思っています。

 「偽物」であるということで、私は価値の上下を言いたいのではありません。
 語学の言語は、生活言語を「似せる」のですから、「似せもの」だと言いたい。
 そのことによって、むしろ、生活言語から独立した語学特有の領域を確保した
いのです。あるいは、語学に固有の法則をとりだすために、この「似せもの」の
自覚は不可欠なものだとさえ考えています。

 そんなこと当然じゃないかと言われて片づけられがちな問題ですが、そんなふう
に簡単に片づけてしまう人と話をしてみると、まるで当然でもなんでもない。生活
言語と語学の言語が地続きであるという幻想にとらわれたままであることがわかっ
たりします。非常に優秀な学校の先生でさえそうです。

 語学の醍醐味は、「偽物」と「本物」の世界を往来することです。しかも、自在
に往来することです。本物にあこがれつづけて、いつか本物になろうなどと幻想す
ることとは違うと思っております。
 生活言語と語学の言語とは生と死ほどに違うのだという私の基本認識は、なかな
か人に理解してもらえません。この莫大な距離を測り間違えるから、英語のまわり
には妄説がうずまいているのだとしか私には思えないのですが。

 このあたりの問題に、松本道弘を介在させれば、何かが言えるだろうと思ってい
ますが、今は時間がとれません。

 またおいでください。

http://www.asahi-net.or.jp/~ax9y-nis


1546 パクパクさん 投稿者:根石吉久 投稿日:12月22日(土)00時45分03秒 
>いままで、コトバからイメージへ。
>これから、イメージからコトバへ。

 これがやっかいです。語学では、コトバからイメージへというベクトルも、イメージか
らコトバへというベクトルも共に必要です。「いままでは・・・、これからは・・・」と
いう問題ではないと思いました。
 読む場合、あるいは聴く場合では、やはり「コトバからイメージへ」であり、書く場合、
あるいは話す場合では、「イメージからコトバへ」というベクトルが必要です。
 また、イメージというものも多くはコトバが養うものなので、コトバからイメージへ、
というベクトルも本質的なものです。

>とくに、英語の磁場のない日本において
>何をするか?

 これが本当の問題だと思います。英語の磁場がないということは、イメージや意味が絶
えず希薄化するということです。言葉は、語学という仮の場でしか動かないので、切実さ
が伴わない。生の利害関係や感情のぶつかりあいの中にいるのではなく、語学という仮の
場ではイメージも意味も希薄化します。この自覚をはっきりさせると、それは「似せもの」の自覚になると考え始めました。

>状況と共にいっぱい体の中にためこもうと・・・
>その際日本語はできるだけ排除すると・・・

 日本語を排除するという語の使用がなじめません。英語をじかに感じられるように、イ
メージを強く意識するとか、理解に日本語を介在させないように努めるという言い方なら
よくわかるのですが・・・。この人の日本語の使用法に違和感が残ります。
 「状況と共に」といったところで、語学での「状況」とは、あくまでも「仮の状況」で
あることの自覚がこの人にはほとんどない。こんな言い方が平気で通用してしまうなら、
本物の状況(磁場における抜き差しならない現実)のことをこの人は何と呼ぶつもりなの
か。限定語句を置かずに「状況」と言う場合は、それは現実の状況のことであって、語学
における文が暗示する状況は、あくまで「仮の状況」でしかない。日本語が実におろそか
に使われていると思いました。酒井という人の文かと思いますが、頭のはっきりしないや
つです。

>ぼくの授業の学生が言った至言「訳せないけど、
>分かる」というのを、眼からも耳からも積み上げて
>いこうというわけです。

 学生の言葉はよくわかります。先生の言葉がわからない。「眼からも耳からも積み上げ
ていこう」というのは、多分、「活字を媒介にする練習でも、音を媒介にする練習でも、
どんどんインプット量を増やしていこう」という程度のことを言っているのだと思います。
「眼から(〜を)積み上げていく」というようなものは、英語をやりすぎて日本語が雑に
なった見本と思いました。こんな日本語を使うやつはあんまり信用できないとも思いまし
た。相変わらずこの程度の日本語使いが、英語(教育)の回りでは大手を振っているので
す。あんた、今、日本にいるんだろう?日本語をちゃんと使えよ、と言いたくなりました。

http://www.asahi-net.or.jp/~ax9y-nis


1547 Kawakami 様、Viz 様 投稿者:根石吉久 投稿日:12月22日(土)01時04分32秒 
 Kawakami 様

 転写ありがとうございました。いつもお手をわずらわせ申し訳ありません。
 ただいま、引っ越しの最中で、2,3日、新宅の方に寝泊まりしておりまし
た。今日も、これから新宅の方へ行って寝ます。新宅の方にはまだ電話線があ
りませんので、コンピュータに電源を入れるのは、数日おきになります。反応
が遅いのはそのためですので、ご了承ください。

 Viz 様

 同人社様の掲示板へ行って書くべきなのでしょうけど、引っ越し騒ぎであた
ふたしておりますので、記事のみつけやすい私の掲示板に書かせていただくこ
とにします。失礼の段はお許しください。

 「素読舎以前」をお読みいただきありがとうございました。
 何か書いた後では、人様から感想をお聞きするのが一番の楽しみです。
 こっそりとコメントなんておっしゃらずに、こちらにもおいで下さい。
 語学論に関しては、私は譲れない一線というものを持つ者ですが、めったや
たらにちゃぶ台をひっくり返しているわけではありません。英語回りの妄説の
跋扈を看過できないだけです。

 ものを知らなくて申し訳ありません。「ポッタリアン未満」ていうのは、ど
ういうことでしょうか。お教え下さればうれしく思います。

http://www.asahi-net.or.jp/~ax9y-nis


1548 アメリカ的スピード 投稿者:ST 投稿日:12月22日(土)11時19分45秒 
>アメリカ的スピードは、もういいかげんいやになりました。

私もこころから今、いやだと感じています。
 

 


1549 そろそろ 投稿者:kawakami  投稿日:12月22日(土)12時16分40秒 
第2回目のお原稿をよろしくお願いします.公正はこちらで、ぶっつけで進めるべく準備万端整っております。

ご多忙のところ恐縮です。

http://www.doujinsha.com


1550 校正 投稿者:kawakami  投稿日:12月22日(土)12時17分45秒 
文字↓校正します。公正=校正です。

http://www.doujinsha.com


1551 素読社 根石吉久 様 投稿者:V i z 投稿日:12月23日(日)10時57分41秒 
>めったやたらにちゃぶ台をひっくり返しているわけでは ありません。

は、はい。そう思いますけれども、根石さんのHPの扉が(笑)。

今回のお話は、青年、根石さんが何故、文学部を英語を選んで いかれたかという「素読舎以前」の導入部だったのですが、い い意味で破天荒そのものの根石さんの勢いのある文章、面白く
拝見しました。

おっしゃるように、時間や労力を費やする割りに役にたたない と定評(笑)の日本人の英語ですが、私は、赤ん坊が言葉を覚 えていく過程と同じように、言語を身につける過程で「聞く→
言う→見る→書く」という鉄則は守られるべきだと思います。

意味はもちろんですが、発音の分からない単語のスペルを覚え ることは無駄が多いと感じていたのですが、先日から根石さん の「コンピュータ活用英単語『回転書き』」を読ませていただ
いて、「イメージを保持しながら、言いながら、書く」、これ をパソコンでキーを打ちながら覚えていく方法、まさに体験に 基づいた合理的な方法だと思いました。

それから、ポッタリアンというのは、一世風靡しているハリー・ ポッター愛好家のことのようです。私は、ちょこっと興味があ るので読み始めたばかりという段階なので未満でした。^o^;

そこで第一巻のサブタイトルがイギリス版とアメリカ版で違うこ とに気がついたので、ある人に理由を聞いたのですが、 その方が調べて下さったところによると、 「イギリス版では『賢者の石』は Philosopher's Stoneです が、Philosopher と聞くとアメリカ人は『哲学者』を連想する らしいので『魔法使い』という Sorcerer にしたそうです。」 ということでした。私としては、哲学者=賢者のほうが違和感
がなくて、逆に Sourcerer って何?だったのですが、それを 教えてくれて、「コレ、塾で教材にしたいな」とおっしゃるの は、なんと根石さんの教え子でもあり、現在、奈良で塾講師を しておられる nobu さんなのです。

その nobu さん、根石さんのことを「言いたい放題やネ、この オヤジ!でも言いたい事はむっちゃ解る!」と言い放ったこと は、根石さんのHPで初めて知った事実ですが。

大丈夫なんでしょうか?私、こんなこと書いて・・・。^o^;
http://sak2-1.tok2.com/home/vizmajo/


1552 Viz 様 投稿者:根石吉久 投稿日:12月24日(月)01時23分37秒 
 いらっしゃいませ。

>「聞く→言う→見る→書く」という鉄則は守られるべきだと思います。

 小学生や中学生はこの鉄則を守るのが、もっとも効果がある年齢層だと考えています。
一方、口の筋肉が日本語で固まってしまっている人の場合、あるいは、耳が日本語音でしか働かな
い傾向が強い人の場合、(ともに、日本で成人した、あるいは中年になった人に多いです)最初に
ネイティヴの音を聴き、それを言おうとしても、耳も口も思うように働かなかったり、動かないと
いう例がほとんどです。
 この場合には、日本人のコーチがいるのが最上の練習になるだろうと考えています。
 あるいは、コーチは不可欠ではないかとも思います。
 そして、最初の二つの項目の順序は逆転させるべきだとも考えています。

 コーチの英語の音は鍛えた音であるべきですが、コーチが舌の位置はどこか、唇の形はどうか、
息の使い方はこんな感じというように、生徒に何度か言わせる途中で、問題点に即応しうるなら、

耳→口

の順序は

口→耳

として、逆転させた方がいい場合の方が多いと考えています。
 とりわけ、リズム面で、自分の口がよく動くようにしてからネイティヴの音を聴いてみると、聴
こえてくるということがよくあります。私のやっている「電話でレッスン」での、生徒さんの側の
最初の楽しみはそれです。

 ネイティヴ言語の獲得過程と順序が同じであるのが、もっとも語学としても素直な順序です。
これが難行苦行にならない年齢層というものが確かにあります。その人たちにはこの順序が向いて
います。しかし、多くのいわゆる「やり直し英語」の方には、この順序は福音とはなりません。
また、語学がネイティヴ言語の獲得がたどる過程(順序)をなぞらなければならないという根拠は
まるでありません。

 このあたりは、ネイティヴ言語の獲得と語学の言語の獲得とはその内実がまるで別のものであ
るという私の基本的な認識から出てくる考えです。ネイティヴ言語と語学の言語では、内実が異
なることに関しては、この掲示板でも何度か書いております。お暇なときに、過去ログをのぞい
ていただけると有り難く存じます。

 手短に言うと、「聞く→言う→見る→書く」が適しているのは、年齢が低い場合と音楽的なセン
スがいい大人ではないかと思っています。また、英語の磁場にいる場合は、大人でもこの順序がも
っとも上達が早いと思います。

 私は、語学をやるのに、語学的センスや音楽的センスなどを要求されたら、多くの日本の大人た
ちは半分以上入り口を閉ざされたように感じるのではないかとも思います。私の方法はやたら間口
が広いのです。熱心でありさえすれば、多少時間は余計にかかりますが、特に語学的なセンスのい
い方でなくても、年齢の高い方でも途中からどんどん上達します。はっきりと上達が見えたあたり
から、(聞く→言う→見る→書く)のネイティヴ言語の獲得順序に戻るのでいいと思っています。
 つまり、「前段階」というものが必要だということです。
 この「前段階」は「口→耳(言う→聞く)」という逆転を必要としているということです。
 
 語学での言語の獲得過程が、ネイティヴ言語の獲得過程(聞く→言う→見る→書く)と同じであ
るのは理想的ですが、私の生徒には四十歳から本気になって英語を始めたような方もおられ、こう
いう人の場合には、ネイティヴ言語の獲得過程(順序)の最初の二つは絶対に逆転させた方がいい
と思っています。

 「コンピュータ活用英単語『回転書き』」のページをお読みいただきありがとうございました。
 ご感想をいただきうれしく思っています。
 もし試してみられるようなことがありましたら、練習しての感想をお聞きできればとも思ってい
ます。

 では。
 是非またおいで下さい。

http://www.asahi-net.or.jp/~ax9y-nis


1553 感謝 Viz 様 投稿者:根石吉久 投稿日:12月24日(月)01時29分57秒 
ポッタリアンのことをお教えくださりありがとうございます。
私は、たまたま売っていた「アズカバンのなんとかかんとか」を読み始めていますから、
ポッタリアンなのかどうか。実はあんまりハマッテはいないのです。
ところが、人に聞くところによると、「アズカバン」は、後半からがぜん面白くなると
のこと。そんなわけで、放り出さずにまだ読んでいます。

http://www.asahi-net.or.jp/~ax9y-nis


1554 Kawakami 様 投稿者:根石吉久 投稿日:12月24日(月)01時38分57秒 
明日、原稿を書いてみる予定です。
ノートパソコンを新宅の方に持ち帰ります。
うまくいったら、明日(実質今日)この借家に戻り、メールでお送りします。
まだ新宅の方には電話線がないので、メールが使えません。
25日は、電話工事の日であり、工事終了後に妻が「電話でレッスン」をやります。電話工事の当
日は、電話の接続の確認までがせいいっぱいで、通信のための設定までは手が回らないだろうと思
います。
もしも、明日送れなかった場合は、村田君に頼んでメールで送ってもらうなどの手を打ち、なるべ
く早くお手元に届くようにいたします。
 よろしくお願いいたします。

1555 素読舎日録 投稿者:根石吉久 投稿日:12月24日(月)01時48分42秒 
 塾の引っ越し。大物はほぼ運び終わる。しかし、まだ終了しない。
 塾を休みにして、塾生に手伝ってもらった。
妻が教材などをダンボールに詰め、塾生に軽トラックに積んでもらい、新宅との間を5,6回往
復した。妻がものをダンボールに詰める作業を手伝っていた塾生が、私があちこちのくらがりに隠
しておいたエロ本をみつけてしまったとのこと。エロ本をどこかのくらがりに隠した覚えは確かに
あるが、どこらあたりのくらがりだったかを私は忘れており、引っ越しでくらがりが明るみにさら
されて、エロ本が明るみに出てきたわけである。
 ふむ。
 「エロ本をみつけちゃったことは、おじさん(私のこと)には内緒にしといてね。塾をやってる
時、おじさんがどぎまぎするから」と、妻はアツシに言ったそうである。
 アツシの返事は次の通りだったそうである。
 「えっ、俺、どういう顔してればいいんか。ええっ、俺、内緒にして知らん顔してるなんて、う
まくできないっすよ」
 ふむ。
 アツシが今度、どういう顔をしているか、私はよく見てみるつもりである。

http://www.asahi-net.or.jp/~ax9y-nis


1556 根石様 投稿者:kawakami 投稿日:12月24日(月)13時21分58秒 
承りました。よろしくお願いします。

http://www.doujinsha.com


1557 知恵市場より転載 投稿者:パクパク 投稿日:12月25日(火)09時35分10秒 
最終的な狙いは「正しい英語の学習法が日本中に広まる」ということなんですが、
そのやり方として、
 (1)ちゃんと英語のできる人を出す
 (2)楽しくやる
 (3)なるべく小さくやる
 (4)必要がなくなったらやめられるようにしておく
というようにしたいと思っています。

なんかすごく及び腰のように見えるかもしれないけど、ある意味実際そう。まず
極端な話、学校の英語教育が正しい方向に変わってしまえばこんなビジネスは必
要なくなるはずですよね。また、触れている人がいたような気がするけど、どう
いう本を読んだらよいか指導するだけだったらできる人たちはたくさんいると思
います。もちろん、日本語でも「よりよく使う」教育があるくらいだから、英語
でもそういうニーズは残ると思うけど、それがやりたいわけじゃない。だから、
このビジネスがなくなっても困らないようにやっていきたい。

と同時になるべく早く広めたい、というのがあります。たとえばビジネス・パー
スンを見ていると、英語ができるかどうかでキャリアの幅を狭められている人が
けっこういる。あんなに勉強してきたのに。テロの話でも、国際的に日本人の存
在感が薄いと言われるけど、英語の力の問題は無縁ではないでしょう。だから早
くやりたい。でも必要がなくなったらやめられるように、ということと両立した
い、つまり自分たちがまだ小さくしか活動していないうちに多くの人(売る人も
買う人も)が気がつき始めて広まるといい、と思っています。でももちろん、貢
献はしたいんですよ。その場合、細かい違いにはこだわっていません。酒井さん
と同じように「英語を浴びる」方法を採用する人がどんどん出ればいいんじゃな
いか。今の受験英語の方法とはいずれにしても大きく違いますからね。

で、上のように「かせぐため」にやっていないこともあり、楽しくやりたい。た
とえば英語学校や学校の門をたたきまくって断られながら切り開いていく、とい
うのは楽しくない。たくさん固定費かけて「これをカバーできるかなー」と心配
しながら進めるのも楽しくない。特許だとか商標だとかで戦うのもできれば避け
たい。逆に、今回教室で見ていても思ったんですが、人が何かを学んでいる場に
立ち会うのって楽しいですね。「英語に対する感覚がだいぶ変わってきた」と言
われるのも。これで本当にできるようになった、という人が次々と出てきたら、
すごくうれしいだろう。

そんなふうに考えています。
 


1558 同感出来ることが沢山あります。 投稿者:浜谷 投稿日:12月26日(水)00時23分26秒 
バクバクさん、

「知恵市場」ってなんでしょうか? そういうサイトがあるのでしたら教えてください。

同感できることが沢山盛られています。

その@ 「最終的な狙いは「正しい英語の学習法が日本中に広まる」ということなんですが、そのやり方として、(1)ちゃんと英語のできる人を出す(2)楽しくやる」 ですが、(3)と(4)が分かりません。

そのA 「どういう本を読んだらよいか指導するだけだったらできる人たちはたくさんいると思
います。」 賛成です。 私の下記リンクのHPにそういう人たちへのそういう機関の立ち上げを呼びかけさせていただいています。

そのB 「・・・と同時になるべく早く広めたい、というのがあります。たとえばビジネス・パー
スンを見ていると、英語ができるかどうかでキャリアの幅を狭められている人がけっこういる。あんなに勉強してきたのに。テロの話でも、国際的に日本人の存在感が薄いと言われるけど、英語の力の問題は無縁ではないでしょう。」 同感です。 インターネットを通じそのようにみんなに呼びかければ何とかならないものでしょうか?

そのC 「細かい違いにはこだわっていません。酒井さんと同じように「英語を浴びる」方法を採用する人がどんどん出ればいいんじゃないか。今の受験英語の方法とはいずれにしても大きく違いますからね。」 同感です。 そしてここのHPの運営者の根石さんのように「音」から「英語を浴びる」方法(酒井さんのは語彙と構文の多読によるインプット面でのそれ)

最後に二つ質問させてください。
その@ 冒頭の質問にも関連しますが、「今回教室で見ていても思ったんですが、・・・」は何のことでしょうか?
そのA 「・・・でも必要がなくなったらやめられるように、ということと両立したい、つまり自分たちがまだ小さくしか活動していないうちに多くの人(売る人も買う人も)が気がつき始めて広まるといい、と思っています。」 とはどういうことでしょうか?

他にもお聞きしたいことがあるのですが、上記の投稿者欄をクリックしてメールでご連絡願えたら嬉しいんですが・・・。
 
 

 
 
 

http://www1.odn.ne.jp/~cet09590/


1559 浜谷さんこんにちは。 投稿者:パクパク 投稿日:12月26日(水)09時43分00秒 
ここは、管理主が、酒井さんと
喧嘩しているところですが、
酒井さんが、いま、日本の英語教育を
変えようとしています。
それで、予備校で有名なところ(古川さん)とくみ、
また、知恵市場という、あたらしいメルマガ
システムを採用しています。
以下、酒井さんのメルマガより、転載。

一言で言えば、授業を多読とシャドウイングだけで
運営しているところがこれまでの Extensive Reading
と大きく違うところです。そこがSSSのやり方の独自な
点でしょう。

これまで古川があたれる限りのE.R.実践者と接触して
きましたが、授業をE.R.だけで運営している人は
いません。(ベニコさんも含めて)どの人も多読を
教室外の活動として推進されています。

これで答えになりましたか?


1560 根石吉久 様  投稿者:Ton 投稿日:12月26日(水)12時36分48秒 
お世話になります。
「素読社」第2回できました。下記URLでご確認ください。
尚、サブタイトルは「「素読社の誕生」、ご校閲方お願いします。
よろしければUP指示を出します。

http://www.doujinsha.com/zuihitsu19[2].htm


1561 もっと大きなレベルで 投稿者:浜谷 投稿日:12月27日(木)00時37分40秒 
>ばくばくさん

>ここは、管理主が、酒井さんと
喧嘩しているところですが、
酒井さんが、いま、日本の英語教育を
変えようとしています。

「喧嘩している」ってそういう言い方はしないようにしません? 酒井さんが日本の英語教育に批判的なのは根石さんと同じなのですよ。 酒井さんが大学の授業で実践されているのは大いに評価できますが、根石さんが塾で実践されているのとどれほどの違いがあるのでしょう? もっと大きなレベルで考えませんか? 

もう一つの質問の方、出来ましたらご回答ねがえませんでしょうか? 下記の質問です。

そのA 「・・・でも必要がなくなったらやめられるように、ということと両立したい、つまり自分たちがまだ小さくしか活動していないうちに多くの人(売る人も買う人も)が気がつき始めて広まるといい、と思っています。」 とはどういうことでしょうか

基本的にばくばく様のご意見には同感です。 ぜひ掲示板外でお話したいのですが・・・。

http://www1.odn.ne.jp/~cet09590/


1562 浜谷さんへ 投稿者:パクパク 投稿日:12月27日(木)09時30分18秒 
ここの管理主は、酒井さんをけして高く評価していないとおもいます。
酒井さんは、実践する人ですから、SSS式をいま広めようとしています。
このSSS式のプロモーターの人たちは、さまざまな戦略を考え、
マーケティング(金の取り方、商売)を実行しています。
物事を広めるには、時間と金(広告宣伝など)がかかります。
現在のところは、費用をかけず小さく行こうということでしょう。
12回の講義で、参加費5万円をあつめています。
売り文句は、3ヶ月で、ハリーポッターが読めるです。


1563 これからの英語学習法 投稿者:パクパク 投稿日:12月27日(木)15時42分39秒 
従来型
 ガソリンを毎日、買っているようなもの。
 ガソリンを毎日、買っても、エンジンはできない。

これからの方式
 英語学習のまえに、エンジンをつくる。
 この英語エンジンをつくる期間は、4日間とする。
 あとは、このエンジンに、ガソリンを食わせ、慣らし運転をする。
 英語のエンジンは、サウンド&シンタックス S&S。


1564 手を携えて 投稿者:浜谷 投稿日:12月27日(木)23時29分48秒 
バクバクさん、

>12回の講義で、参加費5万円をあつめています。
売り文句は、3ヶ月で、ハリーポッターが読めるです。

graded readersから入ることを奨めているのがSSS学習法ですよね。3ケ月でハリーポッターが読めるようになるなんてことあるんですか?

>英語学習のまえに、エンジンをつくる。

エンジンをつくる方法が多読だけということはないと思います。
現にSSS学習法でもシャドーリーディングを多読と平行して学習法
の柱にしていますね。 シャドーリーディングは根石さんが奨めて
いる「音」から入る学習法だと思います。 だからSSS学習法と根石
式学習法を折衷すれば、素晴らしい学習法になると心底思っています。

日本の英語教育が何時までたっても良くならないのは、百家争鳴である
こともあるのではないでしょうか? 「国際的に日本人の存
在感が薄いと言われるけど、英語の力の問題は無縁ではないでしょう。だから早
くやりたい。」と仰っておられますね。SSS式を固執していては仰っている目的
を達成することが出来るとは私は思いません。ここは小を捨てて大につくことが
必要なのではないでしょうか? 折角文部科学省批判で一致しているのですから
酒井さんと根石さんが手を携えて英語教育改革に取り組んで欲しいと思いますが
いかがでしょうか? 

http://www1.odn.ne.jp/~cet09590/


1565 お休みです 投稿者:根石吉久 投稿日:12月30日(日)05時36分50秒 
素読舎は現在、すべての活動を停止しております。
来年は1月7日から始まります。
来年もよろしくお願いいたします。
根石吉久

1566 村田君へ 投稿者:根石吉久 投稿日:12月30日(日)05時38分52秒 
年末年始にかけて、「鰐る」の座談会の原稿をいじる予定です。
現在手つかず。
悪しからず。
根石吉久。

1567 素読舎日録 投稿者:根石吉久 投稿日:12月30日(日)05時42分19秒 
庭に薪小屋を作る。
三日目だが、しきりに考える。
藤棚と連結できないか。
モッコウバラのほうがいいか。
窓の外は薄い雪。
窓から作りかけの薪小屋を見て、星明かりで考える。
屋根をおしゃれにするのはやめた。

1568 新居から 投稿者:根石吉久 投稿日:12月30日(日)05時44分44秒 
皆様

ようやく新居から、いんたーねっとにつながりました。
これからもよろしくお願いいたします。


1569 同人社・Ton 様。 校正のお願い。 投稿者:根石吉久 投稿日:12月30日(日)05時53分51秒 
>大学を出て、私は標準的ご身分(サラリーマン)になっても遅刻することになった。人生、こ
>れ、遅刻しっぱなしである。

 (サラリーマン)になっても

 ↓

 (サラリーマン)になるにも
 

 今のところ、以上、一カ所のみです。
 よろしくお願い致します。

                 根石吉久
 

http://www.asahi-net.or.jp/~ax9y-nis


1570 根石吉久 様 投稿者:kawakami 投稿日:12月30日(日)07時29分06秒 
了解いたしました。

http://www.doujinsha.com


1571 「お知らせ」 投稿者:同人社Web編集部/kawakami 投稿日:12月30日(日)10時34分43秒 
根石吉久 「素 読 舎」 ー素読舎の誕生 ー 只今UPです。

大学を出て、就職するにも人より遅刻 「素読」の徹底指導
語学と半生を共にし 今なお アカデミックな教育法に真っ向から
反骨し、戦い続ける英語の神様 根石吉久 の半世紀です。

執筆 根石吉久
写真 治村 義孝(PUU太郎のphotoレポート)
 

http://www.doujinsha.com/zuihitsu19[2].htm


1572 浜谷さんへ 投稿者:パクパク 投稿日:12月30日(日)19時51分22秒 
英語の音づくりが、SSS方式は弱いとおもいます。
弱肉強食とチャーチルマーティニですよね。
これでは、英語の音がつくれないとおもいます。
問題
マリリンモンローの7年目の浮気

 この映画で、はじめて、マリリンモンローがでてくる
 シーンがあります。
 スクリーンプレイのp16です。
 このシナリオ本の音と、実際の映画で聞こえてくる音の
 ギャップ感をわたしは、問題にしているのです。
 受験英語やTOEICの英語の音ではなく、映画の音です。
 多くの日本の学習法は、こうした映画の音を問題にしていません。
 受験用の英語の音も、実は、商業化された音です。
 ナチュラルにすると、売れないからです。
 酒井さんは、映画をつかって授業をしますが、
 しょせんは、聴けば慣れる式です。
 英語は風邪ではないから、いくら聞いてもうつらないのです。
 いくら聴いても、英語が聞こえるエンジンはできてきません。
 やはり、外部から、コーチが教えてやるといいのです。
 この教え方がいままでなかったため、生徒を突き放していたと
 おもいます。


1573 SSS方式 投稿者:浜谷 投稿日:12月30日(日)21時19分13秒 
バクバクさん、

@>ここは、管理主が、酒井さんと
喧嘩しているところですが、
酒井さんが、いま、日本の英語教育を
変えようとしています。

A>一言で言えば、授業を多読とシャドウイングだけで
運営しているところがこれまでの Extensive Reading
と大きく違うところです。そこがSSSのやり方の独自な
点でしょう。

B>これまで古川があたれる限りのE.R.実践者と接触して
きましたが、授業をE.R.だけで運営している人は
いません。(ベニコさんも含めて)どの人も多読を
教室外の活動として推進されています。

C>英語の音づくりが、SSS方式は弱いとおもいます。
弱肉強食とチャーチルマーティニですよね。
これでは、英語の音がつくれないとおもいます。

上の4つの書き込みはすべてバクバクさんのものですが、BまではSSS方式礼賛のご意見と観させていただいていましたが、最新のご意見であるCはそうではないようですね。私も全く同意見です。音に関しては根石方式の方がはるかにいいと思います。ただ、SSS方式も多読と並んでシャドーリーディングを音作りの柱にしていますので、根石方式よりは弱いかも知れませんが、音を決して疎かにしているのではないと思います。 もう一つ言わせて頂ければ、音作りは初歩の段階、つまりシャドーリーディングが必要な段階では極めて重要だと思いますが、それから上は、むしろ語彙、構文を多読などで大量にインプットする方が大切ではないでしょうか? 映画の会話が分かるようにするほど、高度な英語を身につける必要がある人は別ですが・・・。そういう観点からSSS式の方が基礎的な使える英語を習得する上で優れていると思います。中学から大学まで10年間も英語をやってきて喋れない人が沢山いる現状を打開出来るのはSSS方式だと考えています。もっとも根石方式でも映画英語の手前の基本文型回転読みでの構文インプット訓練はシャドーリーディングに劣らず音作りの上で効果があると思います。 ところで「弱肉強食とチャーチルマーティニですよね。」とありますが、どういう意味なんでしょうか?
 

http://www1.odn.ne.jp/~cet09590/


1574 「完璧な音」VS「通じる音」(その1) 投稿者:Eliot 投稿日:12月31日(月)00時59分19秒 
根石さん、ご無沙汰しております。長らくお待たせしました。懸案の「完璧な音」VS「通じる音」の問題について色々と考えたことをこれから数回に分けて書き込むことにします。

>私は語学の場面でも、規範を決して「目標物」にすることはありません。規範はあくまでも規範に過ぎません。アメリカ英語やイギリス英語は「あくまでも語学的に」「あくまでも机上で」どんどん真似して媒介にすべきだと思いますが、それは「目標物」ではなく、あくまでも「媒介物」です。その媒介の主体は日本語を主言語とする私にあります。媒介の度合いが薄ければ「通じない」音になってしまうし、媒介の度合いが強ければ「通じる音」が作れる。それだけのことだと思っています。
 
ここで根石さんがおっしゃっている「媒介の度合いが強ければ『通じる音』が作れる」というのは発音レベルに限った話だと思っていました。ところが、

> テキストを読ませるとすごく発音がうまい(「完璧」かどうかはともかく)のに、人を相手に話せない人は大勢います。これは私に言わせれば、「通じる音」に至っていないということです。つまり、私の言う意味での、「音とイメージの同致」が自分の中でまだ信じられていない人です。まだ語学内部にいて、「ずれ」を「同致」に持ち込めないでいるわけです。
 ですから、「完璧な音」や「じょうずな発音」は、私にとっては、「通じる音」以前のものです。「通じる音」が「完璧な音」の下位概念では決してありません。
 「完璧」と言うと、その先はないように思えますが、実はその先にあるのが「通じる音」だと思っています。そうでなければ、語学の言語は語学の外へ出ることができなくなってしまいます。

 ここであれっと思いました。私はそれまで私たちが「通じる音」ということを発音の問題としてとらえて話しているのだと思っていたのに、ここで根石さんがおっしゃっている「通じる音」は、発音がすごくうまい上に(=音レベルでは英語になっている)さらに「音とイメージでの同致」を自分の中で信じられるようになっている人の英語のことを指していますよね。
 そういう人の英語は「通じる音」よりも「通じる英語」とか「斬れる英語」とか「使える英語」とでも呼んだ方が適当ではありませんか。そして「通じる音」という語句は、あくまで発音の問題に限定して使わないと話がかみ合わないと思います。
「通じる音」を「通じる英語」と読み替えれば、おっしゃっていることに異論はありません。生徒の中にも発音だけは上手にできるが、英語が使えるとはとても言えない人が何人もいます。中学入学直前に家で教科書準拠の録音教材を聞いていただけで相当上手に発音できるようになった生徒もいましたし、入学後にフォニックスを少々勉強しただけで多くの生徒が「音」は英語のようになりました。しかし、そのときは音とイメージが結びつくということなど全然ない段階でしたから、音はできても英語を話すことはできませんでした。

>「通じる音」は実在です。これに対して「完璧な音」は理念であり、あるいは階級的なプライドに結びついた生活言語の語学化です。
 私は語学の「着地点」は、「通じる音」でいいということを言いたかったのであり、基準はこちらにあると思っています。基準ということで言うなら、「完璧な発音」が基準だとは思えないということです。「完璧な発音」が基準たりうるとすれば、あくまでも語学の中だけです。言葉を使うという場面でではありません。

 私が言う「完璧な音」とは、モデルとする英語話者たちの出す音のことですから、理念ではなくあくまで実在です。そんな音を出すアメリカ人やイギリス人の階級がどうのこうのという話は、英語の基礎作りをする段階の生徒たちにとってはほとんど意味のないことです。生徒たちは国際的な意思疎通の手段としての英語を習得するために勉強を始めたのですから、当然その目的に合致した英語をモデルにせねばなりません。これは発音だけの話ではなくて、彼らが勉強する英語のすべての面にかかわることです。すなわち、日本人の中高生は、発音も語法も現代の英語でアメリカやイギリスの標準的な英語を学ぶべきだということになります。そのような標準的な英語は、当然ある種の社会階級と結びついたものでしょうが、それが困ったことでしょうか。
 


1575 「完璧な音」VS「通じる音」(その2) 投稿者:Eliot 投稿日:12月31日(月)01時03分38秒 
 例えば、いくら英語国民の中に使う人がいるといっても、日本の英語教育の場で We is… を容認することはできません。これは標準語法とはみなされないからです。また、I cannot but laugh. や There is no mother but loves her children. も中高の英語教材から除かれるべきものです。なぜなら、これらは現代の英米人によって使われることがない表現だからです。つまり廃用(obsolete)となった語法だからです。特に、There is no mother but loves…の方はほとんどの英語母語者たちにとってはまったく理解不能の文です。一方、I can’t help laughing / I can’t help but laugh. や There is no mother who doesn’t love her children. は現代英語の標準形です。生徒はこれらを学ぶべきなのです。
 I cannot but laugh / no mother but loves her children などを覚えるということは、さきほど述べた英語学習の目的に合致せず、学習者にとって障害となります。日本語を学習する外国人が使う教材に「拙者は雪隠に行かんとするのであるが、よござんすか」などと書いてあるのを見れば、私たちは笑うでしょう。同時にそんなものを教えられる日本語学習者たちに同情するでしょう。私が「英語例文700選」の類を唾棄すべき本だと考えるのは、まったく同じ理由によるものです。私は、日本の英語学習環境に散在する、「(障)害になる本」「邪魔をする本」「うそを教える本」の一掃を強く願っています。
 話を「音」に戻せば、国際的に一番よく通用する英語の発音で、教材も豊富にあって、日本人の学習者がモデルとして勉強しやすいものは一般的にアメリカ英語といわれるものとBBC英語に代表されるイギリス英語の発音でしょう。CNNのアナウンサーたちの発音がそのいい例です。「道義的に正しい」英語の発音などというものは存在しません。ただ、「よく通じる英米語の音体系」は存在しますから、私は、英語学習者はそれをできるだけ上手に自分の英語の音として複製できるよう練習すべきだと言っているのです。また、このことを一言で言えば「完璧な音を目指せ」となるわけです。

>規範を定立したとして、しかし、それに基づく音を「完璧な音」という目標物にすることは、ただただ語学という領域だけてかろうじて「許される」だけです。ひとたび「机上」を離れて、生活言語の領域に入った場合は、「通じさえすればなんでもあり」、が本来の意味で標準であり、他に標準というものはありえません。快・不快はありますが、それはまるで語学の問題ではなく、人間の生まれ育ちの問題だと思います。あるいは、生まれ育ちが持っている階級性の問題だと思います。

 STさんが引用なさった野村萬斎(若き狂言師にしてマルチ役者)のことばです。
「小さいころは個性を否定され、型にはめられることが嫌で、父を恨んだ時期もありました。しかし、お陰で絶対的な自信を持てるだけの技術を身につけられた。洗練された型の制約があってこそ、その中で工夫や奥行きが生まれるのです」
 英語の勉強によくあてはまることばだと思います。特に、発音の習得についてはこの通りだと思います。私は自分の経験からも「絶対的な自信を持てるだけの発音を身につけられた。完璧な音という型の制約があってこそ、その中で工夫や奥行きが生まれる」と信じていますし、生徒たちにもこのことを理解させたいと願って、彼らの英語発音の「個性を否定し、型にはめこむ」ことに力を注いできました。
 「通じさえすればなんでもあり」はある意味では傲慢な態度です。「ひとたび『稽古場』を離れて、舞台に立った場合は『演じられさえすればなんでもあり』が本来の意味で標準であり、他に標準というものはありません。快・不快はありますが、それはまるで芸の問題ではなく、観客の生まれ育ちの問題だと思います。あるいは、生まれ育ちが持っている階級性の問題だと思います」などという狂言師が世間に受け入れてもらえるでしょうか。
 


1576 「完璧な音」VS「通じる音」(その3) 投稿者:Eliot 投稿日:12月31日(月)01時07分36秒 
 次のようなことを言う人がいます。「話の内容が大切であって、発音は下手でもいいのだ。アナン国連事務総長を見ろ。マンデラ大統領を見ろ。ノーベル賞の授賞式での日本人受賞者のスピーチだってそうだ。彼らの発音は上手ではないかもしれないが、人はその話を熱心に聴くではないか」と。
 それはそうでしょう。なぜなら、そのような著名人はみんなが聞きたいメッセージを持った人だということが明白だから、発音がどうであれ、人は彼らに耳を傾けるのです。しかし、私たちのような凡人について能天気に同じことを言えるでしょうか。「どんなに俺の発音が悪くてわかりにくくても、俺の発言を熱心に聞いてくれるよね」と他のすべての人に期待できるでしょうか。私たちは人に話を聞いてもらうためには自分の側が努力せねばならないことがいくつもあるはずで、わかりやすい発音というのもその努力の中に含まれるのではないでしょうか。
 相手に自分のメッセージを効率よく伝えるためには、メッセージ以外に相手の注意がそれないよう、適切な文法、語彙、表現、そして発音を用いるよう努力すべきであり、「通じればなんでもあり」ではいけないと思います。意思伝達の手段として英語を身につけようとしている日本人学習者が目指す発音の目標は単に「通じればよし」ではなくて、その人の教育程度や立場から大きくはずれた印象を与えることなく、さらに、相手に多大な負担や不快感を強いることなく理解してもらえるような発音であるべきです。言いかえれば、「相手が発音に特に注意を払うことがないような発音」です。
 そういう音を身に付けて、その基礎の上に「音とイメージの同致」でも何でも必要な勉強を続けて、「通じる英語」を獲得し、その英語で人が聞きたくなるような内容を発信すればよいと思います。その際に、その日本人英語話者の口から出る音がアメリカ英語あるいはBBC英語にそっくりなものであったとしても、それはその人が「アジア・アフリカを蹂躙した大英帝国と警察国家アメリカの英語支配」に対してどのような思想を持っているのかということとはまったく別問題です。アメリカ英語で反アメリカのメッセージを発信したり、BBC英語でイギリスを糾弾するメッセージを語ることは珍しいことではありません。今世界で一番通用するのはCNNやBBCのキャスターたちの発音だから、それを採用するのが一番効率がいいのです。その意味では、私は根石さんが

>語学では、規範を定立させる必要があり、規範はどうしても必要です。この規範として、イギリスの上流階級の音や、アメリカで優勢を占める人たちの発する「音」が採用されるということは単に「仕方のないこと」であるにすぎないと考えています。いくら私でも、インド英語を規範にせよとか、カタカナ発音英語を規範にせよと言い出すことはありません。アメリカ英語やイギリス英語でいいよ、と思っています。

とおっしゃっていることに賛成しません。「仕方のないこと」どころか「当然のこと」なのですから。

>アメリカ英語やイギリス英語は、日本語の音によって形成された口の動き(英語として通じない音)を変容させていく場合の媒介物であり、出来てくる音はあくまでも「通じる・通じない」が判断の基準になるべきだと考えています。アメリカやイギリスの音と「同じかどうか」あるいは「どれだけ近いか」が基準になるべきだとはどうしても思えません。「通じる・通じない」という基準以外のものを設定すると、必ず抑圧に転じると考えています。

 私は、出てくる音を判断する基準は「聞き手に大きな負担をかけることなく通じるか、そうでないか」であるべきだと考えます。モデルの発音とほぼ同じであれば当然この基準をクリアーしますが、どれくらいモデルから離れたら基準をクリアーできなくなるのかを語学の教室で判断するのは不可能です。というのも、実際に英語を使う場面では「通じる、通じない」は音そのものだけで決まるのではなく、文脈や声の調子を始めとする多くの要素に左右されるからです。そうであれば、語学の教室では、指導者は学習者にモデルの音そっくりになるよう練習する努力を強いるしかないと考えています。その練習の成果が生活言語としての英語の中で通じるか通じないかは実際に使ってみるまでわからないのですから、教室ではただひたすら「完璧な音」を目指して練習させるしかないでしょう。私はこれが「抑圧」に通じるとは思いません。
 


1577 「完璧な音」VS「通じる音」(その4) 投稿者:Eliot 投稿日:12月31日(月)01時09分29秒 
 「通じる音」ということを唯一の基準として教室で発音の指導はできません。なぜなら、例えば、th の音の出し方は絶対的な基準として示せますが、生徒が発する th あるいは th もどきの音が通じる音であるかどうかについては絶対的な基準が立てられないからです。具体的に言えば、六人の生徒たちが third を saado(サード) / saad (サーd) / sird / thaad / thard / third と六通りに発音した場合、教室では最後の third 以外は不可とせざるをえません。なぜなら、saado から thard までの五つの発音のうちのどれが実際の英語使用の場面で third として通じるかを教室で判断することができないからです。


1578 「完璧な音」VS「通じる音」(その5) 投稿者:Eliot 投稿日:12月31日(月)02時47分32秒 
ネイティヴ言語習得過程で最初に出会う言語の音が、すでに genuine な「感情込み」のものです。音素の組み合わせやその抑揚が、いつも言語の磁場での感情の生起から(生起と同時に)生じてきます。感情の生起、利害関係での主張など、生なものがいつもあり、それら感情や利害関係が、規範として内在化されている言語の体系に同致して発語があります。あるいは、その規範の内在化を絶えず促しているのも、生な感情や利害関係だと思います。これがネイティヴな言語です。ネイティヴスピーカーが「完璧」に音を身につけるのは、音声学的な「音」というよりは、感情と一体化した声の調子から析出される音によるものであり、のっぴきならぬ、あるいは、切実な関係における発語の調子によるものです。「音」は「声の調子」によって媒介されたり、「声の調子」から析出されているだけです。人が本当に聞いているのは、音というよりは「声の調子」であり、この経験の積み重ねが、そのネイティヴ言語の音に即応する感覚の層を作るのだと思います。
 この点で、まったく別のベクトルを持つものが語学の言語です。こちらは根っから、artificial な性質の言語です。
 語学では、「音」から入り、次に感情がそれに同致するという順序はおかしなことではありません。これは、まず感情や主張や利害があり、それが声の調子となるネイティヴ言語に対してまったく逆立ちしています。
 つまり、語学はネイティヴ言語に対して逆立ちしているのです。感情と音の間に成立するベクトルが逆です。このことに、これまでの語学論はほとんど言及していないと思っています。私が無知なだけなのかもしれませんが・・・。
 いずれにせよ、ネイティヴスピーカーの「音」の修得過程は、語学にはまったく適応不可能です。

 根石さんのこの指摘は大変重要なものだと思います。おっしゃるとおり、母語習得の過程では音は常にイメージと共起します。通常の言葉の使用の場面では発信側であろうと受信側であろうと、音を単に音として出したり聞いたりすることはありません。さらに、私たちはその言葉が使用される必然性を持った場面に身を置いています。このように、母語の習得プロセスにおいては、言葉は常に「場面+イメージ(意味と言ってもいいでしょう)+音+感情」という四つの要素のセットとなっています。一方、教室で外国語を学習する際には、このセットがほとんど成立しません。

 教室以外の場面を得ることはできませんので、学習者が、使われる言葉にふさわしい場面に身を置くことはできません。さらに、イメージも伴わない音だけを取り扱うこともしばしばです。例えば、th の音を練習するために th / th / th と発音練習しているときは、あるのは音だけであり、場面もイメージも感情もありません。生徒が授業中に居眠りをしているのをとがめて、英語で説教をすれば、「場面+イメージ+音+感情」がそろいますが、そういうことをする英語教員は非常に少ないでしょう。また、たとえまれに実際にそういう場面で英語が使われたとしても、それで学習者の英語力が大きく向上するということは期待できません。
 
 最近、コミュニケーション、コミュニケーションという声が大きくなり、コミュニケーション活動なるものが教室で行なわれることがありますが、音作りがまったくできていない生徒たちが、ゲームや何らかのタスク活動をやったとしても、これまた彼らの英語力の大きな助けにはならず、単なるお遊び、コミュニケーションごっこに終わってしまうことが多いでしょう。来年度から中学校の英語の教科書が変わり、さらに「実践的コミュニケーション」の能力をつけさせるという目標が前面に出てきますが、いかほどのことができるのか、私は極めて懐疑的です。教室の中で、生徒たちと教員だけで「場面+イメージ+音+感情」をどれくらい確保できるというのでしょうか。
 


1579 「完璧な音」VS「通じる音」(その5)訂正 投稿者:Eliot 投稿日:12月31日(月)02時51分05秒 
>ネイティヴ言語習得過程で最初に出会う言語の音が、すでに genuine な「感情込み」のものです。音素の組み合わせやその抑揚が、いつも言語の磁場での感情の生起から(生起と同時に)生じてきます。感情の生起、利害関係での主張など、生なものがいつもあり、それら感情や利害関係が、規範として内在化されている言語の体系に同致して発語があります。あるいは、その規範の内在化を絶えず促しているのも、生な感情や利害関係だと思います。これがネイティヴな言語です。ネイティヴスピーカーが「完璧」に音を身につけるのは、音声学的な「音」というよりは、感情と一体化した声の調子から析出される音によるものであり、のっぴきならぬ、あるいは、切実な関係における発語の調子によるものです。「音」は「声の調子」によって媒介されたり、「声の調子」から析出されているだけです。人が本当に聞いているのは、音というよりは「声の調子」であり、この経験の積み重ねが、そのネイティヴ言語の音に即応する感覚の層を作るのだと思います。
 この点で、まったく別のベクトルを持つものが語学の言語です。こちらは根っから、artificial な性質の言語です。
 語学では、「音」から入り、次に感情がそれに同致するという順序はおかしなことではありません。これは、まず感情や主張や利害があり、それが声の調子となるネイティヴ言語に対してまったく逆立ちしています。
 つまり、語学はネイティヴ言語に対して逆立ちしているのです。感情と音の間に成立するベクトルが逆です。このことに、これまでの語学論はほとんど言及していないと思っています。私が無知なだけなのかもしれませんが・・・。
 いずれにせよ、ネイティヴスピーカーの「音」の修得過程は、語学にはまったく適応不可能です。

 根石さんのこの指摘は大変重要なものだと思います。おっしゃるとおり、母語習得の過程では音は常にイメージと共起します。通常の言葉の使用の場面では発信側であろうと受信側であろうと、音を単に音として出したり聞いたりすることはありません。さらに、私たちはその言葉が使用される必然性を持った場面に身を置いています。このように、母語の習得プロセスにおいては、言葉は常に「場面+イメージ(意味と言ってもいいでしょう)+音+感情」という四つの要素のセットとなっています。一方、教室で外国語を学習する際には、このセットがほとんど成立しません。
 教室以外の場面を得ることはできませんので、学習者が、使われる言葉にふさわしい場面に身を置くことはできません。さらに、イメージも伴わない音だけを取り扱うこともしばしばです。例えば、th の音を練習するために th / th / th と発音練習しているときは、あるのは音だけであり、場面もイメージも感情もありません。生徒が授業中に居眠りをしているのをとがめて、英語で説教をすれば、「場面+イメージ+音+感情」がそろいますが、そういうことをする英語教員は非常に少ないでしょう。また、たとえまれに実際にそういう場面で英語が使われたとしても、それで学習者の英語力が大きく向上するということは期待できません。
 最近、コミュニケーション、コミュニケーションという声が大きくなり、コミュニケーション活動なるものが教室で行なわれることがありますが、音作りがまったくできていない生徒たちが、ゲームや何らかのタスク活動をやったとしても、これまた彼らの英語力の大きな助けにはならず、単なるお遊び、コミュニケーションごっこに終わってしまうことが多いでしょう。来年度から中学校の英語の教科書が変わり、さらに「実践的コミュニケーション」の能力をつけさせるという目標が前面に出てきますが、いかほどのことができるのか、私は極めて懐疑的です。教室の中で、生徒たちと教員だけで「場面+イメージ+音+感情」をどれくらい確保できるというのでしょうか。
 
 
 


1580 浜谷さんへ 投稿者:パクパク 投稿日:12月31日(月)15時15分05秒 
酒井さんの著書(どうして英語が使えない?)のなかに
 チャーチルマティーニの法則
  頭のなかで言っているが、言語音になっていない音
   例)work orderと聞こえるが、実際は、a work orderと言っているつもり

 マクドナルドの法則(弱肉強食の法則)
  MacDonald--->McDonald  あいまい母音は弱い音、もしくは消える。
     
 とあります。
 酒井さんは、たった2つの法則しか言っていませんが、ここをどう評価するかです。
 少ないとみるのか、少ない方のほうがいいかです。

 発音の教科書のなかで、あいまい母音を一番重要と教えているのは極めて少ないです。
 さらに、あいまい母音の発声の仕方となると、皆無に近いのが現状です。
 英語の音で、一番頻出する音声現象が、その習得方法がいままでなかったとおもいます。
 30音の鵜田さんは、いとも簡単にここをブレークスルーしたとおもいます。


1581あけまして、おめー 投稿者: "投稿日: 1月 1日(火)11時20分40秒 
本年もよろしく、おねがー。

http://www.geocities.co.jp/Heartland-Namiki/6256/index.html


1582SSS方式 投稿者:浜谷 "投稿日: 1月 1日(火)16時46分33秒 
みなさん、明けましておめでとうございます。

バクバクさん、

@>ここは、管理主が、酒井さんと
喧嘩しているところですが、
酒井さんが、いま、日本の英語教育を
変えようとしています。

A>一言で言えば、授業を多読とシャドウイングだけで
運営しているところがこれまでの Extensive Reading
と大きく違うところです。そこがSSSのやり方の独自な
点でしょう。

B>これまで古川があたれる限りのE.R.実践者と接触して
きましたが、授業をE.R.だけで運営している人は
いません。(ベニコさんも含めて)どの人も多読を
教室外の活動として推進されています。

C>英語の音づくりが、SSS方式は弱いとおもいます。
弱肉強食とチャーチルマーティニですよね。
これでは、英語の音がつくれないとおもいます。

D>酒井さんの著書(どうして英語が使えない?)のなかに
 チャーチルマティーニの法則
  頭のなかで言っているが、言語音になっていない音
   例)work orderと聞こえるが、実際は、a work orderと言っているつもり

 マクドナルドの法則(弱肉強食の法則)
  MacDonald--->McDonald  あいまい母音は弱い音、もしくは消える。
 とあります。
 酒井さんは、たった2つの法則しか言っていませんが、ここをどう評価するかです。
 少ないとみるのか、少ない方のほうがいいかです。

 
上の5つの書き込みはすべてバクバクさんのものですが、BまではSSS方式礼賛のご意見と観させていただいていましたが、最新のご意見であるCDではその方式の音作りにおける欠点を指摘されているものとみましたが合ってますでしょうか?私も同意見ですが、SSS方式も多読と並んでシャドーリーディングを音作りの柱にしていますので、根石方式よりは弱いかも知れませんが、音作りを決して疎かにしているのではないと思います。 もう一つ言わせて頂ければ、音作りは初歩の段階、つまりシャドーリーディングが必要な段階では極めて重要だと思いますが、その後は、むしろ語彙、構文を多読などで大量にインプットする方が大切ではないでしょうか? 映画の会話が分かるようにするほど、高度な英語を身につける必要がある人は別ですが・・・。そういう観点からSSS式の方が基礎的な使える英語を習得する上で優れていると思います。中学から大学まで10年間も英語をやってきて喋れない人が沢山いる現状を打開出来るのはSSS方式だと考えています。
 
 

http://www1.odn.ne.jp/~cet09590/


1583訂正 投稿者:浜谷 "投稿日: 1月 1日(火)16時56分21秒 
直前の書き込み中で重大な過ちを冒しました。謹んで訂正しお詫び申し上げます。

誤>みなさん、

正>皆様、

http://www1.odn.ne.jp/~cet09590/


1584「完璧な音」VS「通じる音」(その7) 投稿者:Eliot "投稿日: 1月 2日(水)12時38分28秒 
(5)の訂正です。
おっしゃるとおり、母語習得の過程では音は常にイメージと共起します⇒・・・音は常に感情とイメージと共起します
------------------------------------

私は、教室で「音+イメージ+感情+場面」の融合をはかるための練習として効果的なのは

大量のリスニングと音読と暗唱、それに多読と自由作文
(ここではリスニングということばを単に英語に耳を傾けることという意味で使っています。テスト形式の listening comprehension とは区別しています)

だと考えています。教室外での生徒の自学の時間もこれらの活動が中心になるようにしなければならないと思います。教科書の課の文を意味がわからないままノートに書き写したのちに英和辞典を引きながら和訳を書いてくるという予習⇒文法説明と和訳の添削に終始する授業⇒ほとんど音読を伴わない、和訳と文法事項の確認の復習、というサイクルの中には、暗唱も多読も自由作文もないし、音読は形式的に数回行なう程度だけで、リスニングもわずかしか含まれません。これではだめですね。
リスニング、音読、暗唱、多読、自由作文のそれぞれについて、さらに私の考えを述べたり、学校での実践の報告などもしたいのですが、それは「完璧な音」VS「通じる音」の論議からは離れてしまいますので、今回はここまでにしておきたいと思います。


1585生徒の英語(英検準2級)について 投稿者:Eliot "投稿日: 1月 2日(水)13時43分59秒 
 「完璧な音」か「通じる音」かの議論は議論として、私は現実に学校で生徒に教える立場にありますから、私の考えに基づいて日々授業を進めねばなりません。現在中3の生徒たちに3年近く英語の指導をしてきましたが、それなりに成果は上がっていると考えています。中3の2学期に全員で受検した英検準2級の結果は次の通りです。

 一次試験(筆記と聞き取り)の合格率・・・90%
   聞き取り(20点分)の平均点  ・・・17点
             (8割の者が16点以上、3人に一人が19点か20点)
 二次試験(面接)の合格率     ・・・96%
   パッセージの音読の点(5点満点)・・・5点の者が23%、4点の者が45%、
                     3点の者が31%、2点の者が2%

 二次試験で短い英語の一節を音読し、それを5・4・3・2・1の五段階で採点されるという問題がありますが、一般の中高生の場合たいていが3で、「まあ、なんとか英語の音読に聞こえる」というレベルです。私は10年以上英検の面接委員をやっておりますが、3以外の評点を付けることはまれで、たまに4点を付けることがあっても、5点をやれるような受験者はほとんどいません。ですから、私の生徒たちの音読の得点は、ある程度予想していたこととはいえ、非常にうれしい結果でした。生徒の中には自分の試験官の発音のまずさを指摘する者もいて、例えば「ぼくの試験官は learn を run のように発音していました」などと、具体的に指摘してくれた人もいました。
 勤務校には高校から入学してくる生徒もいて、その高校1年生の数十名が同じときに準2級の面接試験を受けましたが、その中で音読の評点で「5」をもらった人は1%未満でした。彼らのほとんどは公立中学校の出身で、中学時代に英語の音声面の指導をきちんと受けたような人は皆無に近いと思われます。
 


1586根石様 投稿者:Eliot "投稿日: 1月 2日(水)13時59分31秒 
 思いの丈をすべて書くのは膨大な時間と労力がかかります。とりあえずはここまでにして、コメントをお待ちします。
 根石さんから厳しい反論が来るだろうなあと思いながら、(1)〜(7)を書きました。私としては、たとえ意見が一致しない点があっても、私は私のやり方、根石さんは根石さんのやり方でやっていくしかなかろうと思っております。とはいえ、建設的な論議を否定するつもりはさらさらありませんので、容赦なくご批判ください。
 

1587おめでとうございます 投稿者:nobu "投稿日: 1月 2日(水)16時41分19秒 
あけましておめでとうございます

昨年は、遂に1冊目のシナリオを終える事ができました!
毎週、毎週、忙しくて練習が足りてませんが、今後とも頑張ります。
本年もよろしくお願い致します。

http://lion.zero.ad.jp/hybrid/


1588nobuさんへ 投稿者:Yasu "投稿日: 1月 2日(水)23時18分42秒 
nobuさん はじめまして
私,最近映画のレッスン受けている者です。
一冊終わられて何が変わったか,もしよろしければ教えていただけないでしょうか?

1589謹賀新年 投稿者:ST "投稿日: 1月 2日(水)23時43分30秒 
今年もよろしくお願いします!

最近、レッスンをお休みしていますが、また復活しますので、よろしくお願いします。

根石先生、1月〜2月のどこかで1週間〜10日程度おじゃまさせていただきたいと思っています。

「どんでん返し」の内容についていろいろとお話させていただきたいです。

また、塾生が実際に学んでいるところなどをぜひ見学したいと考えています。

よろしくお願いします。

それから、エリオット先生の書き込みがあったので、うれしくなりました。読むのが楽しみです。


1590STさんへ 投稿者:Eliot "投稿日: 1月 3日(木)00時06分44秒 
お久しぶりです。体調はいかがですか。ちょっと心配していましたよ。

さて、根石さんへの返事として書いた「完璧な音」VS「通じる音」(1)〜(7)ですが、ぜひSTさんの感想(コメント)もお聞かせください。


1591エリオット先生の投稿を読んで 投稿者:ST "投稿日: 1月 3日(木)00時16分49秒 
>生徒たちは国際的な意思疎通の手段としての英語を習得するために勉強を始めたのですから、当然その目的に合致した英語をモデルにせねばなりません。これは発音だけの話ではなくて、彼らが勉強する英語のすべての面にかかわることです。すなわち、日本人の中高生は、発音も語法も現代の英語でアメリカやイギリスの標準的な英語を学ぶべきだということになります。そのような標準的な英語は、当然ある種の社会階級と結びついたものでしょうが、それが困ったことでしょうか。
 

ここが難しいところだと思います。困ったことであるとも言えるし、困ったことではないとも言える。なんか禅問答ですが、本当に難しいと思います。

青山学院大学の本名信行(ほんなのぶゆき)先生のある著書(アルクの本だったように思います)によると、「英語はアメーバー」であるというようなことを言っておられました。「標準的な英語(イングリッシュの方が適切か!?)」も時の流れの中で変化していくと思います。また、「社会階級」なるものも、時の流れの中で変化していくと思います。アメーバーというのはそういう意味で本名先生は使っておられるのではないかと思っています。つまり、韓国人、日本人、インド人がイングリッシュを使えば使うほど、国際語としてのイングリッシュはアメーバーのように変化していくものだということです。例えば国際会議などで、日本語の「しゃれ」や「ことわざ」などをイングリッシュに直訳したもので、異文化理解の溝を埋め、説得力を高めるなどはその一例です。もっともレベルがある程度の人しか言えないような気もしますが。。。

「型の制約=英語や米語を真似る」があってこそ、「工夫や奥行=日本人の話す立派なイングリッシュ」が生まれるのではと思うのですが。。。

英語(イングリッシュ?)はアメーバーなのか、アメーバーでないのかという問いは無駄だと思うのですが。。。


1592エリオット先生へ 投稿者:ST "投稿日: 1月 3日(木)00時22分13秒 
気にかけていただいていたこと、とても感謝しています。
ひょっとすると今もコンピュータの前にいらっしゃるのかもしれませんね。
いつかぜひお会いしたいです。もしお会い出来るとしたら夢のようです。

今年もエリオット先生や御家族にとってよい年となりまずように。。。


1593根石様(返事が二つと質問が一つ) 投稿者:Eliot "投稿日: 1月 3日(木)08時33分09秒 
過去ログを読んでいて二つの質問にお答えしないままになっているのに気づきました。
@accept responsibility for...とthe responsibilities of...の件
  He would accept full responsibility for the act of violence.
  She took over the responsibilities of being head of the family.
 についての根石さんの解析は正しいと思います。ついでに付け加えると being head of the family は being the head of the family でも可です。ここで冠詞が抜けることがあるのは「一人しかいない役職や地位」を表す語は補語の位置で無冠詞でもいいからです。
They elected him (the) president of the club.
He is (the) president of the club.

A回転読みの教材の録音の件
録音教材を私の発音で作ってみたいが、協力できるかというご質問でした。はい、いたします。いつでもお声をかけてください。

B次の投稿はどうも私のことを批判されているように思われますが、よくわかりませんので、解説をお願いできませんでしょうか。

850 ありがとう。 投稿者:根石吉久  投稿日: 9月 6日(木)02時16分04秒
>「アホ」「糞」言ってるのは根石さんだけですよ。Eliotさんは至極紳士的。「罵倒」してい
ませんよ。

 客観的に論理的にそうですそうです。
 それが Eliot さんに対して、私が物足りなく思うところであったと、仮に、そうだとしても、それは人間それぞれの限界というものがありますから、駱駝の背中に藁一本乗せただけで足が折れるという世界は確実にありますから、私は重さのある藁は乗せないでおこうと思う。
 言葉というものをなめないでね、言葉が学校的な正しさの中に納まっておとなしくしているだけのものだとは思わないでね、という重さのない抽象の藁一本を置くだけです。
 


1594通じる音(1) 投稿者:根石吉久 "投稿日: 1月 3日(木)21時25分16秒 
Eliot 様

 書き込みありがとうございました。
 年末年始の時間をこの掲示板の記事のために割いていただいたこと感謝いたします。

----------------------------------------------------

>私はそれまで私たちが「通じる音」ということを発音
の問題としてとらえて話しているのだと思っていたのに、
ここで根石さんがおっしゃっている「通じる音」は、発
音がすごくうまい上に(=音レベルでは英語になってい
る)さらに「音とイメージでの同致」を自分の中で信じ
られるようになっている人の英語のことを指しています
よね。
 そういう人の英語は「通じる音」よりも「通じる英語」
とか「斬れる英語」とか「使える英語」とでも呼んだ方
が適当ではありませんか。そして「通じる音」という語
句は、あくまで発音の問題に限定して使わないと話がか
み合わないと思います。

 「通じる音」という語の使用に際して、純粋に音の質の問題として扱うべきだとお考えになっているのかと思います。「教室内」で純粋に音だけを扱うことはできますので、確かに、「通じる音」というものを、音の側面だけで扱うことはできます。また、そうする必要もあります。
 私と Eliot さんとで、ほぼ共通の概念で使っている用語としては、「音作り」(私はしばしば「音づくり」という表記をします)というものがありますが、「音づくり」というものが成立する根拠は、英語の音を純粋に音の側面だけで扱うことができる(言語から「音」だけを取り出すことができる)ことと、音を練習する者には、そのように音を音の側面だけから扱うことが「必要である」ということにあります。
 「音づくり」がまともに行われないことが、日本の学校英語、受験英語、あるいは英会話学校英語ですら、まともに英語として育たないのことの最大の原因であるということは、これまでの私と Eliot さんとのやりとりの中で共通認識として成立していると思います。
 ですから、ここでの話は、その先の話になります。
 「教室」という場所で、もっともやりやすく、もっとも効果があり、生徒のためになる最初の訓練が「音づくり」であるということは間違いないと思っておりますが、その次には「音とイメージ(意味)の同致」の問題が待っています。これを実現させるのは、実は学校の「教室」という場所は不向きな場所です。学校だろうが、塾だろうが、いわゆる「教室」という場所ではそれはできない。あるいは非常に難しい。
 「音とイメージの同致」は、「理解」を媒介にし、イメージを発生させるのですが、これが起こる場所は、教室ではなく、語学の「机上」です。「教室」のように複数の者がいる場所ではなく、自分の語学の「机上」、つまり「一人の場所」です。さらに精密に言うならば、「音とイメージの同致」は、学習者の意識にのみ生起します。厳密な場所としては「意識」しかありません。この場所に関して、語学のコーチ、学校の先生というものは、非常に無力なものです。原則を言えば、学習者が一人で勝手にやるしかないものだからです。
 音を音としてのみ扱うことは、口の動き、空気の震え、鼓膜の震えとして顕在化させうるものを扱うのですから、「教室」でもできます。これに対して、「音とイメージの同致」が起こる本当の場所は、厳密には一人の学習者の意識だけであり、この「同致」は物質的に顕在化させて「同致」しているかどうかをいちいち確認することができません。これが確認できるのは、学習者本人だけです。学習者本人にはわかります。
 以上で、私は、三つの場所というものを想定しました。
 「教室」「一人の机上」「意識」の三つです。

http://www.asahi-net.or.jp/~ax9y-nis


1595通じる音(2) 投稿者:根石吉久 "投稿日: 1月 3日(木)21時26分03秒 
 この三つの場所は、「語学内部」にあります。あるいは、「語学用」の場所です。
 しかし、語学というものがしばしば相手にしなければならない場所は、これらの外側にあります。「磁場」「生活言語」などと私が言ってきた場所であり、「語学の外側」とも言える場所です。特に「話す」という語学の枝の一本においては、語学は語学の内側から外側に「渡る」ことになります。「渡る」ことで「生活言語」として脱皮する必要があります。あるいは、「語学の言語」から「生活言語」へジャンプする必要があります。さらに、「からっぽの電池」が「充電済みの電池」になる必要があります。
 私が「通じる音」と言っている音は、あくまでも、この「渡る」行為や「ジャンプ」と共にあるものであり、教室内で純粋に音の側面だけで測定する発音レベルを包み込んでいる概念です。教室内の発音レベルを包み込んだ上で、教室や語学そのものの外側に「渡る」のでなければ、「通じる」という言い方は意味のない言い方になります。
 純粋に音の質だけを問題にして「通じる音」という言い方をすることは私にもありますが、厳密にはこの言い方は成立しません。「通じる音」とは、「イメージの動きと同致しうる音」以外のものではないからです。「通じる」ということの正体はそれであり、決して「音」の質そのものに本質があるのではないからです。
 私は、「通じる音」という語を、音の質だけをさして使うつもりはありません。「通じる音」が「通じる音」であるためには、必ず「イメージの同致」が伴うはずであり、それがなければ、「通じる」という語が意味を失うからです。
 「通じる音」とは、「通じる」という質をもった音のことですから、語学が語学の外側に渡れる質を備えた音のことであるはずだと考えています。つまり、「イメージの同致」が生じる音のことです。
 そして、これもやはり「音」の問題ではあるわけです。あるいは、「音」の問題の眼目がここにあるのです。
 Eliot さんはあくまでも音の質を問題にしておられる。しかし、「通じる」ということの眼目は音の質にはありません。音の質の問題はあくまでも大事な問題ですが、「イメージの同致」が起こるかどうかの方がはるかに大事な問題であり、ここを外してしまうと、どんなに質のいい音を作ったところで、「そんなもの床の間にでも飾っておけ」と言うしかないのです。使えないからです。つまり、通じないのです。
 なぜ使えないか。なぜ通じないか。「イメージの同致」が伴わないのが最大の原因です。もしも、単に発音上の問題だけが原因で通じないのであれば、「イメージの同致」を伴うことのできる音を持っている者なら、いくらでも他の言い回しを繰り出して、「通じる」という状態を作り出すことができます。私はそうしています。
 「通じる音」とは、音の質の問題であるよりは、「イメージの同致」の問題であるというのはそういうことです。それでも「通じる音」という言い方をする限りは、それもやはり、音の問題ではあるのです。
 Eliot さんの「音」は物質的であり、顕在的です。音をそのように扱って正当な場所は「教室」だけです。「音」は教室で訓練することができますが、言葉は、教室にあるのではなく、人々の生活と共に生きています。あるいは、生活から発生します。決して、教室からは発生しません。

>ここで根石さんがおっしゃっている「通じる音」は、発
音がすごくうまい上に(=音レベルでは英語になってい
る)さらに「音とイメージでの同致」を自分の中で信じ
られるようになっている人の英語のことを指しています
よね。

 ここには誤解があると思います。「発音がすごくうまい上に」ではないのです。発音なんか大して「うまくないのに」、「通じる音」はある、というのが私の見解です。この事実の外に問題にすべきものがあるなら、それは感性の階級制の問題だと思っているのです。


1596nobu さん 投稿者:根石吉久 "投稿日: 1月 3日(木)21時30分39秒 
是非、Yasu さんにシナリオ一本終えたところでの自分の英語の変化を伝えてあげて下さい。
どこがどんなふうに変わったかを伝えてあげて下さい。
私が一番知りたいことでもありますので。

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1597ST さん 投稿者:根石吉久 "投稿日: 1月 3日(木)21時36分50秒 
引っ越しをやったとたんに新年になってしまって、酒を飲んでおりました。
まだダンボール箱が家の中にごろごろしている状態ですが、それでよろしければ、8日以降におい
で下さい。6日まで素読舎は、年末年始の休みです。木曜日は定休日なので、実質7日までがお休
みです。塾を見ていただくには、8日以降がいいと思います。
メモをとって見ていただき、ご自宅に戻られてから、素読舎見学記を書いていただけたらと思って
います。できましたら、私のホームページに独立したページになるくらいの長文を期待しています
が、駄目ですか。

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1598Eliot 様 投稿者:根石吉久 "投稿日: 1月 3日(木)21時39分14秒 
まだ頭が正月ボケのさなかにありますゆえ、ゆっくりやらせて下さい。
今日は、書かれたものの中の、最初にあったものにだけお返事しました。
いずれ、お返事すべきものには、すべてお返事いたしますが、お時間を下さい。

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1599ヒアリング 投稿者:根石吉久 "投稿日: 1月 3日(木)22時21分20秒 
ヒアリングの成立とは、

「イメージと同致しうる音」なのか。
そんなはずはない。
相手がこちらの想定のまったく外側から、ものを言うことが多々ある。
多々あるどころか、ほとんどそんな事態ばかりで、この世はできている。
では、
「音と同致しうるイメージ」
でこと足りるのか。
足りないと思う。
ベクトルがまったく逆な二つの行為をもってしても追いつかないのが「生活言語」だということ
だろう。
それに追いつく方途はあるのか。
私はあると思っている。
それを探り出すのでなければ、語学は毒になるとも思っている。

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1600ST さん 投稿者:根石吉久 "投稿日: 1月 4日(金)09時13分51秒 
勘違いしておりました。
7日が木曜日だと思いこんでいたのでした。
7日から塾の活動が始まります。
7日以降においでいただいて結構です。

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