【8301】
【タイトル】素読と音読
【 日時 】04/01/10 9:27
【 発言者 】パクパク

>日本語の磁場で英語をやる場合に、「和訳先渡し」を行うところが、素読「的」なのです。

この文は、
日本語の磁場で英語をやる場合に、「和訳先渡し」を行うところが、音読「的」なのです。

こうしたほうが、私には、よくわかります。
小さな違いですが、このほうが、素読の特徴が
よくでるのではないかとおもいます。
素読は、棒読み、丸暗記、繰り返しのところが
斎藤孝氏らによれば、非科学的とされ、意味を
先にあたえて読ませるのが、音読とされています。
わたしは、この上記定義でよいとおもいます。
意味先わたしは行われれば、もう、素読要素はなくなり、
音読「的」になるとおもわれます。

>素読がせっかく声を駆使する方法であるのに、なぜわざわざ素読することと「音づくり」を二段階にわけなければならないのか、理解できません。

 素読は下地つくりですから、英語音声にしなくても、日本語音声ではじめのうちは
 いいのではないかというのが、私のいい分です。
 正確な発音づくりは、後の工程でいいとおもっています。
 

日本語の磁場のなかであっても、はじめは、素読(棒読み)で
あっていいと私はおもっています。
私が、この掲示板でなんども、具体英文を出しているのは
そのためです。

例)
I could not care less what he says about me.

Who could ask for anything more?

このような英文は、日本人が苦手とするところとおもいます。
和訳の意味をとりにくいとおもいます。
単語一語一語は、中学レベルです。

従来方式ですと、英文全体の意味を先渡し、音読を10回ほど繰り返しをしたあとに
わけのわからない学校英文法式の文法解析でしょう。
わたしは、意味の先渡しが、かえって毒になるとする立場であり
そのために、素うどんの素読というコトバにこだわっているわけです。



【8302】
【タイトル】パクパクさん
【 日時 】04/01/10 13:19
【 発言者 】sb

>意味先わたしは行われれば、もう、素読要素はなくなり、音読「的」になるとおもわれます。

意味を先に渡す場合にはある意味で危険が伴います。
意味が分かったのは「日本語」を通してです。
英語を自分の体に入れるのが目的なら、先渡しこそ「素読的要素」が必要だと思います。

人から見れば「音読」も「素読」も同じように見えます。
人が声を出していれば聞いている人には「音読」にも「素読」にも映ります。
なぜなら、本人の頭の中で起こっていることは人には分かりにくいからです。
ただし息継ぎやイントネーションからどのあたりまで本人のイメージが動いているかは分かります。
そこにコーチの存在意義があると思います。

逆に
声を出していなければ「意味を考えていない黙読」にも「意味を考えている黙読」にも映ります。
この場合はコーチの意味がありません。

しかし、本人の中では「素読(その時のその人にとっての概念の枠組みを意識的に考え<<抽象捨象を繰り返しイメージがよりしっかりしたものになっていく過 程>>ながら)」なのか「音読(ただの音や声にしかなっていない<最初はこれでよいのですが。。。>」なのかは本人が言葉を習得していく上で大変重要な要 素となるのだと思います。



【8303】
【タイトル】素読の定義からはじめてみる
【 日時 】04/01/10 13:39
【 発言者 】sb

素読:文章の意義の理解はさておいて、まず文字だけを声を立てて読むこと。漢文学習の初歩とされた。(広辞苑)
素読:文章の意味はしいて考えず、声を出して読むこと。すよみ。(新世紀)

素読は「意味をしいて考えない」ことから始まる。しかし、だんだん意味が本人の中に入ってくる。
あくまでも「本人にとって」ということである。さらに、意味が意義になり、イメージがイデアになる過程で、音声はsubvocalizationになり、 意識的に舌や唇を動かさないように努力することなしに、限りなく物理的に動かなくなるところまでいく。難しい文章でそういうことができる人はたいへん少な いだろう。私は苦手である。だから、その人が頭の中で意味を考えていれば、たとえ黙読であっても「素読」という言葉を使っても面白いのではないか。

一方、音読と黙読(対義語)。これらの違いは「人からみて」という点に重点があるように思われます。人からみれば音読は「音読」、黙読は「黙読」である。



【8304】
【タイトル】パクパクさん(1)
【 日時 】04/01/10 14:25
【 発言者 】根石吉久

>斎藤孝氏らによれば、(略)意味を先にあたえて読ませるのが、音読とされています。

 「斎藤孝氏ら」の「ら」がことを曖昧にしてしまいます。英語の方で國弘正雄が音読派の代表と言ってよければ、日本語の方での音読派の代表は、斎藤孝でしょう。斎藤孝に限定して、著書からの正確な引用をお願いします。
 斎藤孝がそのように音読を定義しているとします。あくまでも仮定です。私は斎藤の本は「声に出して読みたい日本語」を一冊持っているだけであり、その中 には素読否定の記述はなかったように覚えています。ざっと読んだだけですので、読み過ごしかもしれません。いずれにせよ、斎藤がそのように「音読」を定義 しているということ、斎藤が素読を否定していることの文責はパクパクさんがとってください。以下は、パクパクさんの記述に基づいて書きますので。
 斎藤が「音読」をそのように定義したとして、それは斎藤孝の定義にすぎません。私は単純に、声に出して読みさえすれば、何でも音読だと考えています。普 通、「音読」と言えばそのことであり、だから、素読も音読の一種です。素読と音読を対立させて考える必要があるとは思えません。
 音読という袋は、素読をまるごとその中に入れられるだけ大きい。音読は、朗読も素読もその袋の中に放り込むことができる。つまり、概念として一番広いものをさし示すことができる。これが私の定義ですが、この定義で何か不都合がありますでしょうか。
 「意味を先に与える」のがいいとして、この上で声を出して読むのが「音読」だと限定したければ、そうすることは斎藤の勝手です。呼びたいならそう呼ぶことはできる。それは「斎藤孝の音読」というべきものです。
 このかぎりでは、「斎藤孝の音読」が原理を言えているわけではない。意味を先に与えた方がいいというのは、いわゆる古典はもちろん、明治・大正期の日本 語すら「古典化」してしまった現代日本語のボディがあるからにすぎません。これが、復古主義者どもからどのように悪く言われようと、私たちはこの現代日本 語のボディを鍛えて、時代という枠を越え出るしかない。そこに「斎藤孝の音読」がブームとなった根拠があります。現代日本語のボディが弱りつつあるという 危機意識がなければ、「斎藤孝の音読」ブームもありはしなかったでしょうが、人々に危機意識はあり、そしてそれはまっとうなものだと私は思っています。

>日本語の磁場で英語をやる場合に、「和訳先渡し」を行うところが、素読「的」なのです。
この文は、
日本語の磁場で英語をやる場合に、「和訳先渡し」を行うところが、音読「的」なのです。
こうしたほうが、私には、よくわかります。

 パクパクさんは他のところで、「意味」を先渡しすることについて書いておられますが、私は、「和訳先渡し」だと言っており、「意味の先渡し」だと言って いません。「意味」というものは、渡せるものではないというのが私の考えです。渡せるものは、「意味」に至るための「きっかけ」だけです。文法も「きっか け」にすぎませんし、「和訳」も「きっかけ」にすぎません。そういうものは渡すことができる。「意味」にもっとも類するものとして「解釈」を渡すこともで きる(素読が禁じているのはこれです)。しかし、文法はもちろん、「和訳」も「解釈」も「意味」そのものだとは思えません。
 それらを「きっかけ」にして、「意味」は生徒の中に「発生」するのだと私は考えています。個の意識(という社会的には点として閉じた場)において、芽を出し、伸び、葉を広げるのが「意味」です。これは、命が生きようとする力にその根を張っているものです。
 こういうものを外から与えることができるなどと斎藤が考えているとしたら、不遜な考えだと言うしかありません。こういう不遜さはパクパクさんの書くものの中には何度も見たものであり、斎藤の考えというよりパクパクさんの考えではないでしょうか。
 繰り返しますが、私のやっていることが素読ではないというのであれば、素読でなくて結構です。実は日本人に対して日本語を扱うときは、私は素読そのもの をやるのですが、英語を扱うときは素読そのものでは間尺に合わないと言っているだけのことです。また、外人に対して日本語の素読をやる場合も、相当の長期 間に渡る日本滞在という条件がなければ、日本語の純然たる素読だけでは間尺に合いません。
 確かなことは、英語を扱うときの方法が素読であろうとなかろうと、私は原理を素読に見ているというだけのことです。



【8305】
【タイトル】パクパクさん(2)
【 日時 】04/01/10 14:30
【 発言者 】根石吉久

>  素読は、棒読み、丸暗記、繰り返しのところが
   斎藤孝氏らによれば、非科学的とされ、意味を
   先にあたえて読ませるのが、音読とされています。

 もしも本当に斎藤がその通りに言っているのであれば、斎藤は素読の何たるかを何もわかっていない者だということになります。繰り返しは、「斎藤の音読」でだって避けられるはずもないでしょう。
 問題はとりわけ「丸暗記」にあります。素読は「丸暗記」からはほど遠い。方法的な原理として遠いのです。「字」を見てよい、「声」に出して読め。ただ単 にそれだけを繰り返せ。そうすることによって、結果的には「丸暗記」したのと同じように覚えてしまうということは起こります。その「結果」だけを見て、素 読は丸暗記だとするなら、素読が何であるかはまるでわかっていない者のいいぐさです。素読は「過程」を生きる方法そのものなのだということが何も取り出せ ていない。肝心なものが取り出せないのであれば、「とんちんかん」なのです。私は、斎藤が素読を丸暗記と一緒にするほどの馬鹿だとは思っておりませんでし た。今でもどうもそうは思えないでいます。

>素読は下地つくりですから、英語音声にしなくても、日本語音声ではじめのうちはいいのではないかというのが、私のいい分です。正確な発音づくりは、後の工程でいいとおもっています。

 コーチがちゃんと英語の音を作れる人であれば、初期に生徒が日本語音声のみで読むことは構わない。かまわないというか、当然そうなります。日本語で育っ てきたのですから当然です。まったくの当初は、日本語の音でだって構わないからとにかく、はっきりと声に出せということが大事です。正確な音づくりは、当 然後の工程になりますが、コーチが英語の音を作る技術を持っているなら、この「初期」や「当初」は、1,2ヶ月どころか、1,2週間に縮められます。以後 は「後の工程」です。それで何のさしつかえがあるのでしょう。1,2週間で英語の音のボディを扱い始めます。英語をやるのです。英語の音を作ることこそ下 地作りです。後に「意味」と合体させて使い物になるだけの価値を持つ音を、素読や音読と同時進行で作っていかなければ、単なる二度手間です。

>  私が、この掲示板でなんども、具体英文を出しているのは
   そのためです。

   例)
   I could not care less what he says about me.

   Who could ask for anything more?
   

 これを提示したことが、どうして「棒読み」でいいということの論拠になるというのですか。「意味」さえとれればいいということになりませんか。それなら、学校英語の欠陥に歯止めがかからないのではありませんか。
 これを提示してもらえれば、私が「シンタックスの鷲づかみ」と言っているものを実現する方法を考えるのには役に立ちます。全体で一つと感じられるほど に、読み込め、読み込みの回数を惜しむな、という方針を得るにも役に立ちます。また、個々の単語の「イメージの核」をつかめ、と言ってきたことにも合致し ます。「和訳先渡し」の可否とか、「棒読み」の肯定とは関係のないことだと思います。
 「和訳先渡し」をしても、英語のリズムとイントネーションを備えた読みで読んでも、個々の語の「イメージの核」をつかみ、「シンタックスの鷲づかみ」に至るならば、意味は「発生」します。



【8306】
【タイトル】パクパクさん(3)
【 日時 】04/01/10 14:32
【 発言者 】根石吉久

 おそらく言いたいことの半分も伝わらないと覚悟はしておりますが、私は初心者に対してもっとも親切な方法は「かぶせる」ということだと思っています。素 読において、コーチが「先に」読むのは、字に音を「かぶせる」ことです。それを受けて、生徒が繰り返し読み込むのも、字に音を「かぶせる」ことです。ま た、「和訳先渡し」においても、「和訳」を英文に「かぶせる」ということが行われます。初心者というのは、この「かぶせる」ということをするだけで脳味噌 に汗をかくレベルの人たちです。繰り返し「かぶせる」ということに付き合うのがコーチの役目です。
 練習が進めば、個々の語の「イメージ」の核は煮出せば煮出せるものになっていきます。煮出せば煮出せるだけの条件だけ整えてあげれば、コーチの責任は果たせたと考えていい。
 条件が整ったのに、自分で煮出すことをしない生徒がいたら、単にコーチ側が馬鹿を見たというだけのことですが、お金をもらって仕事をしているのですから、文句は言いません。いや、文句は言いますが、仕方がないと思っています。



【8307】
【タイトル】ミッフィーさん
【 日時 】04/01/10 14:41
【 発言者 】根石吉久

お書きいただきありがとうございます。
ただ今疲れてしまっておりますので、後ほど。



【8308】
【タイトル】講演会の前 2
【 日時 】04/01/10 16:46
【 発言者 】村田

根石さん「『正しい音』なんて、どこにもないからなんだ。」
村田「そうなんですか。」
根石さん「ああ、ネイティヴにだって『正しい』発音はできないはずだよ。『正しい音』なんてものはどこにもなくて、あるとすれば、それは神の音なんだ。」
村田「なんか『ユートピア』みたいな話ですね。それは、イデアとしての音ということを言ってるんですか。」
根石さん「まあそういうことだな。…それでな、実際に人が出す音には、その「どこにもない音」との差だけがあるんだ。」
村田「なるほど!つまり、『正しい音』なんて言っても、絶対的に正しい「どこにもない音」からの差があるだけなんですね。ということは、「どこにもない音の前」では、ネイティヴの音も非ネイティヴの音も相対化されるということですね。」
根石さん「そうなんだが、差、と言っても、またその間には大きな「ギャップ」があるわけだが。」
(つづく)



【8309】
【タイトル】根石さん
【 日時 】04/01/10 16:48
【 発言者 】村田

「茶の本」 岡倉天心
「代表的日本人」 内村鑑三
「禅とは何か」 鈴木大拙
「武士道」 新渡戸稲造

この4冊、平安堂あたりで探してみます。
「茶の本」は持ってたけど、文庫なのにえらく高かったような気がする…。



【8310】
【タイトル】正確な引用
【 日時 】04/01/10 18:16
【 発言者 】パクパク

すごく長くなります。
書名だけ、ここにあげておきます。

からだを揺さぶる英語入門
角川書店

 
この本にかなり相当広範囲で素読と音読について
かかれています。
したがって、正確な引用はできません。
関心があるのなら、本を読むかどうかしてください。


音読こそ王道 P38
英語は素読したっていいじゃないか P47

といっておきながら、

意味や文の構造を理解したうえで読む P93

 P94 素読という方法から、非合理的な要素を取り去り
    、真に合理的なトレーニング方法にしたいというのが
    私の願いだ。

では、何が非合理的な要素かというと、意味がわかったものを
読んだほうがいいという考え方のようです。
これは、私が、そう、推定しているので、本人に
確認したわけではありません。

事実、意味の解釈も、素読の講義においては重要であった。 P48

斎藤氏の考え方は、名文を意味を日本語で
理解したうえで、カタカナ発音で
よく、英文構造(主語、述語、修飾語など)をはっきり理解しながら、何度も、読むということに
あるとおもいます。


この本は、CDがついており、すべての英文にカタカナのルビがつけられており、
和訳はあり、英文構造を青のラインや赤色のラインであらわし、
スラッシュやカッコをつかい、リエゾン箇所などを明記しています。
素うどんではなく、鍋焼きうどんのようなテキストです。


くどいようですが、意味を和訳で先渡しするのは、わたしは素読でなく、
音読とおもっています。
素読「的」ともいえません。
どうしても素読というコトバをつかいたければ、素読もどきでしょう。
意味がわからなくても、何度も読む。
あるいは、筆写する。
この一見、非合理的な作業に、わたしは、意義があるとおもうので、
こうやって、何度も投稿しているのです。



【8311】
【タイトル】コトっ、と腑に落ちる音がした様な...
【 日時 】04/01/11 0:19
【 発言者 】Naima

私は、土曜日は朝からTIME Reading Class, 午後はCreative Writing Class に籍を置いて勉強しています。 TIME は 必ず丁寧に音読して音づくりをして臨みます。 それで発音やイントネーション、意味の切れ目などなど、音に関しては講師から「不可」が出る事は滅多に ありません。 

しかし、Writing Class は 地のままの英語です。 このクラスで、「あれ、うちって、随分、ええ加減な音でしゃべってるな...」とふと我に帰りました。 意識すればいい音が出る程度と言う様な事に甘んじていてはいけない。 

ゆっくり丁寧に音づくりをする。 作った音を壊さない様に、まずはゆっくりと回転読みしながら、徐々に速度を上げて行く。 それが豪速でも崩れないくらい になるまで回転を続けて身体化するまでにならなければ、音づくりは完成しない.... 考えてみれば、当たり前の事ですが、身をもって納得するまでに時間 がかかりました。 

腹立たしい事に、これを「完全主義者」などと言う言葉で切って捨てる勉強仲間がいますが、そうじゃない。 

回転読みは、単純なメソッドの様に見えますが、巷の音読などどは深さが全く違います。 複数の人から、回転読みのやり方を教えてよ、と言われましたが、説 明を求める前に、とりあえず自分でやってみなければ。 簡単に説明を求められても、簡単には言えない内容があります。 豚に真珠、猫に小判、になってしま う恐れがあります。



【8312】
【タイトル】素読と音読
【 日時 】04/01/11 1:00
【 発言者 】根石吉久

 素読は解釈主義(解釈に時間の多くを費やして恬淡としている馬鹿どもの流儀)に対立するのであり、音読に対立するのではない。
 音読は黙読と対になる(時に対立する)語であり、音読が素読と対立するのではない。
 この程度のこともわからない人に、多くの言葉を費やしてもしょうがないのだが、ご当人にわからなくても、読んで何かを得る人がいないとも限らないので、言葉を費やすことにする。



【8313】
【タイトル】パクパクさん
【 日時 】04/01/11 1:13
【 発言者 】根石吉久

>からだを揺さぶる英語入門 角川書店

 古本屋で安く手に入る時期がきたら読んでみるつもりです。新刊本で買うほどのものではないとにらんでおりますので。

>  音読こそ王道 P38
   英語は素読したっていいじゃないか P47
   といっておきながら、
   意味や文の構造を理解したうえで読む P93

 だったら、斎藤は素読の否定などしていないではないですか。
 用心深く、「斎藤がそんなことを言うはずはないだろう」と疑っておいてよかったと思っています。
 パクパクさんは次のように書かれました。

   素読は、棒読み、丸暗記、繰り返しのところが
   斎藤孝氏らによれば、非科学的とされ、意味を
   先にあたえて読ませるのが、音読とされています。

 この文を書かれている通りに読めば、斎藤によって音読は素読と対立させてとらえられており、斎藤は音読を提唱し、素読を否定したがっているかのように読めます。

>  音読こそ王道 P38
   英語は素読したっていいじゃないか P47

 これらの正確な引用わずか2行によってでも、斎藤が音読と素読を対立させてとらえてなどいないことがわかります。パクパクさんは曲解が上手なのです。困ったものです。



【8314】
【タイトル】パクパクさん
【 日時 】04/01/11 1:40
【 発言者 】根石吉久

 斎藤が「意味」と書いて使っている語を、私は斎藤のように軽く扱うことができないだけで、「和訳先渡し」をしても素読は成り立つと言っているのです。斎 藤が「意味や文の構造を理解したうえで読む」というところを、私は「和訳先渡し」でいいと言っているのですから、斎藤と私の考えには相当部分で重なるとこ ろがあると思っています。
 斎藤が「意味」と言っているところを、私はより限定的に「和訳先渡し」としているだけのことだと思います。私の「意味」の定義はすでに書きましたので繰り返しません。
 パクパクさんの言いたいことを煮詰めてみれば、sbさんが広辞苑その他から引用してくれた素読の定義からはみ出したら、それは素読ではないと言っているに過ぎません。
 そんなことはどうでもいいのです。素読まがいだろうが、素読「的」でさえなかろうが、日本語の磁場で辞書の定義通りに英語の素読をやっても駄目だという のは、10年以上もの年月を実験して食うや食わずの崖っぷちを歩いて、結論したものです。パクパクさんが「いいんじゃないか」とか「駄目なんじゃないか」 などと気楽に思っているようなものはすでに私は全部実験してあります。あなたは、ただ「思っている」だけではないですか。ただ「考えている」だけだ。だか ら、「机上の空論」だと言うのです。「机上の空論」呼ばわりが気にくわなかったら、あなた、自分でやってみるがいい。日本語の磁場で、純然たる素読を英語 に対してやってみるがいい。それをやった上でものを言うがいい。
 いいですか。私は正確に「和訳先渡し」だと言っているのです。それで、コーチが生徒に「意味」が渡せるなどとは考えたこともありません。「意味」に関し て私は斎藤ほど気楽ではない。國弘ほど気楽ではない。斎藤や國弘よりもはるかに職人を生きているのです。講釈を垂れているのではなく、実際に日々コーチを やっているのです。へとへとになってやっているが、月額20万円ちょっとにしかならない仕事を、男一匹の命を賭けていいと思ってやっているのです。
 斎藤や國弘はしかし、少なくとも我が身で実験したことを提唱している。それがパクパクさんと大違いです。パクパクさんのいいぐさは、講釈士見てきたよう な嘘を言い、だと私は思っています。文は人なり。講釈士のいいぐさが講釈士のいいぐさだと人が見抜くことがないとでも思っているのですか。

 P94 素読という方法から、非合理的な要素を取り去り
    、真に合理的なトレーニング方法にしたいというのが
    私の願いだ。

 斎藤の考え、大いに結構である。私もこう考えている。

>では、何が非合理的な要素かというと、意味がわかったものを
 読んだほうがいいという考え方のようです。

 さて、ここに狸の化けの皮が一枚広がったようです。ご自分がお書きになった文をよくお読みいただきたい。いいですか。こんな日本語を書くと、多くの人 は、「非合理的な要素」は「意味がわかったものを読んだ方がいいという考え方」だと読むのです。そして、それが正しい読解です。パクパクさんの日本語が、 「読めない」のです。「読めない日本語」なのです。アホみたいな日本語と言っても同じです。
 おっしゃりたいことは、以下のことでしょう?

◆では、何が非合理的な要素かというと、意味がわかったうえで
 読まないから、という考え方のようです。
◆素読の非合理的な要素を排除しようとして、斎藤は意味がわかったものを
 読むべきだと考えているようです。

 この私が直した日本語を読んだ後で、もう一度ご自分の日本語を読んで下さい。

>では、何が非合理的な要素かというと、意味がわかったものを
 読んだほうがいいという考え方のようです。

 いいんですか、こんな日本語を書いていて?なさけなくはないですか?



【8315】
【タイトル】練り直す
【 日時 】04/01/11 1:48
【 発言者 】根石吉久

◆では、何が非合理的な要素かというと、意味がわかったうえで
    読まないから、という考え方のようです。

☆では、(従来の素読の)何が非合理的かというと、意味がわかったうえで読まない
から、という考え方のようです。



【8316】
【タイトル】パクパクさん
【 日時 】04/01/11 2:02
【 発言者 】根石吉久

>  これは、私が、そう、推定しているので、本人に
   確認したわけではありません。

 推定することは構いません。しかし、それは斎藤の考えそのものではなく、パクパクさんの推定だと明記すべきです。斎藤の考えなのか、パクパクさんの推定 なのかわからなかったので、斎藤の著書から正確に引用してくれとお願いしたのです。今回、曲解の得意な方だということが判明しましたので、これからは眉に 唾つけて読みます。

>  斎藤氏の考え方は、名文を意味を日本語で
   理解したうえで、カタカナ発音でよく、英
   文構造(主語、述語、修飾語など)をはっ
   きり理解しながら、何度も、読むというこ
   とにあるとおもいます。

 ここには曲解は含まれていないと私は読みます。で、斎藤の考えは英語に関しては駄目だと思います。理由は、ここ一日ほどの間に書いた私の文にすでに書いてありますので、繰り返しません。

>  この本は、CDがついており、すべての英文にカタカナのルビがつけられており、
   和訳はあり、英文構造を青のラインや赤色のラインであらわし、
   スラッシュやカッコをつかい、リエゾン箇所などを明記しています。
   素うどんではなく、鍋焼きうどんのようなテキストです。

 英語の方にまでしゃしゃり出てこないでいれば、斎藤も化けの皮が剥がれずに済んだものをと思います。鍋焼きうどんと言ってもいいでしょうが、ゲテモノというのが正確だと思います。

>  くどいようですが、意味を和訳で先渡しするのは、わたしは素読でなく、
   音読とおもっています。
   素読「的」ともいえません。
   どうしても素読というコトバをつかいたければ、素読もどきでしょう。

 くどいようですが、「和訳先渡し」をしたら素読でなくなるというのでしたら、素読でなくて結構です。何も素読に義理はないと言っているではないですか。 しかし、私は素読そのものもやるのです。素読の原理を押さえて、素読そのものもやるのです。そういうことをやる人間が、英語を扱って「素読を原理とする」 と言っているのです。それでも、素読「的」ともいえません、と断定する根拠をはっきり示すがいい。これをやらないなら、あなたのもの言いに何の根拠もない ことになる。言葉というものをなめるんじゃねえ。
 「素読もどき」で結構。あんたの物言いは「言論もどき」なだけじゃねえか。
 馬鹿らしくなってきた。っていうか、最初からこれだけ言葉を費やすのは馬鹿らしいとは思っていたが、「和訳先渡し」をきっかけとして「意味」が個の意識に発生するように、馬鹿らしさをきっかけとして、馬鹿らしさが一段と深まり、意味となってきた。



【8317】
【タイトル】ミッフィーさん、Naima さん
【 日時 】04/01/11 2:08
【 発言者 】根石吉久

また疲れてしまいました。せっかく書いていただいたのに、コメントが遅れます。ごめんなさい。

お二人にはいい記事を書いていただきました。ありがとうございました。ひとまずお礼だけ申し
ます。



【8318】
【タイトル】パクパクさん
【 日時 】04/01/11 2:24
【 発言者 】根石吉久

>  意味がわからなくても、何度も読む。
   あるいは、筆写する。
   この一見、非合理的な作業に、わたしは、意義があるとおもうので、
   こうやって、何度も投稿しているのです。

 意味がわからなくても、何度も読めと日本語の磁場で日本語を扱う時は、私はいつでも言っています。
 英語はそれじゃ駄目なのです。それじゃ駄目だということがわからなければわからないで結構だが、

>この一見、非合理的な作業に、わたしは、意義があるとおもうので、

 という時、どういう意義があると思うのか、ちゃんとした日本語で書いて下さい。
 それができなければ、「それじゃ駄目」なのだ。
 何度も投稿してくださらなくても結構だから、どういう意義があるのかを、書けるものなら明確に書いてみるがいい。そこに踏み込まないで、何が言えたつもりなのか。



【8319】
【タイトル】サボりに
【 日時 】04/01/11 2:25
【 発言者 】根石吉久

入ります。



【8320】
【タイトル】パクパクさんへ<素読と音読について
【 日時 】04/01/11 2:39
【 発言者 】いくこ

>くどいようですが、意味を和訳で先渡しするのは、わたしは素読でなく、
音読とおもっています。

これもくどいようですが、私見を語らせてください。
音読と素読を考えてみた場合に、概念としては、音読の方が広いのではないでしょうか。素読は、そのうちの一つの要素と考えた方が、自然だと思います。
音読は、そのフレーズに訳・意味・考え・イデアなどを伴うかどうかは、問いません。フレーズが音として発せられていれば、それは音読であるといえます。
この音読のうち、もちろんフレーズを音として発し、かつ「訳」を先渡ししたものを、素読舎では「素読」と呼んでいます。

ここで、あえて「意味を和訳で先渡しする」とせず、単に「訳を先渡しする」とするのには理由がありますが、まず音読と素読を繰り返し読みした結果として何が起こるかを考えたいと思います。

音読は、広い概念です。音読を繰り返せば、音の体得を実現します。つまり、フレーズの「丸暗記」をすることに役立ちますし、あわよくばフレーズのもつ意味を捉えることができます。
この音読の繰り返しのうち、「フレーズの意味を捉えることができる」を担っているのが、素読の繰り返し(回転読み)にあたります。

ここでもう一度、先ほど「意味を和訳で先渡しする」とせず「訳を先渡しする」したことを説明します。
素読では、音読を始める前に「訳」を先渡しします。しかし、音読者にとっては、最初記号として「訳」を与えられただけのように感じられることでしょう。
しかし、まず「もともと体の中にないフレーズ(異物)」を身体に取り込むという困難な行為を先に片付け、身体の中に新しい受け皿を作れば、「訳」を内在化 し「意味」を受け皿に結びつけることが可能になります。逆に、受け皿ができていなければ、訳を内在化することができないといえます。
また、あくまでも「意味を先渡し」するのでなく「訳を先渡し」するというのは、訳を意味として捉えるのは、音読者本人の内部で行われることだからです。こ れは、音読者が自身の内部で能動的に行わなければなりません。外部から意味を先渡しすることは、できないということです。
その上で、音としてのフレーズが筋肉の動きを伴って音読者の内部に受け皿として作られていることは、脳だけで意味を考えて体得するという必要以上の苦労から助けてくれます。

>素読「的」ともいえません。
どうしても素読というコトバをつかいたければ、素読もどきでしょう。

先の考え方を展開してみて、いよいよ素読「的」、あるいは「素読もどき」という意味がわかりません。

>意味がわからなくても、何度も読む。
あるいは、筆写する。
この一見、非合理的な作業に、わたしは、意義があるとおもうので、
こうやって、何度も投稿しているのです。

素読は、「この一見、非合理的な作業」を否定しているわけでなく、むしろ「意義がある」としています。それが、回転読みであり回転書きであることは、何度も大風呂敷では取り上げられているように思いますが、何度も投稿してらして気づかないとは、不思議なことです。



【8321】
【タイトル】補足:理解不足であった点
【 日時 】04/01/11 3:00
【 発言者 】いくこ

>意味がわからなくても、

手放しで、「意味がわからなくてもいい」を肯定してしまった点で、自分はまだまだ分かってないなと、思いました。
回転読みや回転書きを、その程度のものだとたかをくくってしまっていたと反省。
自分には実践がまだまだ足りない、自覚的でないことを感じました。



【8322】
【タイトル】どちらが、曲解?
【 日時 】04/01/11 8:27
【 発言者 】パクパク

素読でないものを、素読「的」とよぶことほど、
わたしは、曲解する人ではありません。

> 素読は、棒読み、丸暗記、繰り返しのところが
   斎藤孝氏らによれば、非科学的とされ、意味を
   先にあたえて読ませるのが、音読とされています。

 この文を書かれている通りに読めば、斎藤によって音読は素読と対立させてとらえられており、斎藤は音読を提唱し、素読を否定したがっているかのように読めます。

 斎藤氏は、素読を否定しています。
 それは、意味のないものを、構造のわからないものを、繰り返すことを
 否定しているからです。


>  音読こそ王道 P38
   英語は素読したっていいじゃないか P47

 これらの正確な引用わずか2行によってでも、斎藤が音読と素読を対立させてとらえてなどいないことがわかります。パクパクさんは曲解が上手なのです。困ったものです。

 これは、斎藤氏が、素読と音読をぐちゃぐちゃにとらえているからでしょう。



【8323】
【タイトル】いくこさん
【 日時 】04/01/11 10:44
【 発言者 】sb

>音読者が自身の内部で能動的に行わなければなりません。外部から意味を先渡しすることは、できないということです。

これはいくこさんの文章からの引用です。人が声を出していれば、その人は音読をやっている。
人が声を出していない(出していないような)場合、その人は黙読をやっている。他人からみれば声を出しているか、声を出していないか。。。それが、音読と黙読の違いだということになると思います。

一方、素読は「本人のなかでのイメージ構築(≒意味や概念)」はとりあえず棚に上げて、「だだ読んでみる」ということだと思います。そのように素読をやっ ている人を端からみても、その人は音読をしているのか(ただ声を出しているのか)、素読をしているのか(イメージを自分の中に構築しようとしているの か)、まったく分かりません。

いくこさんも言っておられるように、イメージは本人で時間をかけてじっくりとじっくりと構築していくしかないのだとうことです。ただ、その際、「和訳」は 役に立つということです。「意味概念」は渡せずとも、「和訳そのもの」は、ざっくり意味を捉えるのには多少なりとも役に立つということだと思います。

そのようにして本人の中で意味概念を和訳をあくまでも参考にしながら、「構造を考え」「意味を考え」「じっくりじっくり」英語を煮込んでいく。その中で 「声」は速くなったり、わざと遅くなったり、「声」は大きくなったり、小さくなったりする。声がたいへん小さくなった時、subvocalization 状態になったり、黙読状態になったりすることがあると思います。それは、意味の難易度、構造の難易度によると思います。また、自分の興味の度合いにも大き く関係すると思います。またそのジャンルの文章を読みなれているかどうか、そのジャンルの背景知識があるかどうかということも大きく関係していると思いま す。

浜谷さんら優秀な方たちが多読を入り口にされているのも素読ではないかと時々書いてきました。そういうやり方があっている人優秀な人もいらっしゃるので、 その方たちの否定をすることにもあまり意味はないなあと思ったのです。ただ、そこに至るまでに、根石さんらのやり方をなんからの形で通っている部分は多少 なりともあるとは思いますが。。。



【8324】
【タイトル】英語を素読したっていいじゃないか
【 日時 】04/01/11 11:40
【 発言者 】sb

@音声=意味=文字・・・意味が中心(素読的?なのかよくわかりませんが。。。)
A意味=音声=文字(=意味)・・・音声が中心(音読的?なのか。。。)

Aの最後の2つの「文字→意味」のプロセスは表意文字に特有なものと考えます。

学習者が興味を持って取り組むために「意味(イメージ)」を」先立てることがとても大切だと最近学んだ。意味→音声。このネットワークは言語学習の基本 で、音声→文字へうつる橋渡しの役割を「音声」が担っている。表意文字の場合はさらに、「文字→意味」が加わり、視覚言語的役割が強くなり、より理解が早 くなる。ところが英語の場合、アルファベット事体は表音文字なので「意味→音声→文字で理解がとまりがちである。ところが接頭辞・語幹・接尾辞になると、 アルファベットをグルーピングしたものを表意文字「的」にとらえてみると、「文字→意味」の色彩が濃くなる。だから、「音声」を中心に据える「音読」も大 切だとは思うが、「意味」に回帰していく、「素読」の意義は大きく、斎藤氏がいっている「英語は素読したっていいじゃないか」という表現はより現実的なも のとなると感じた。

日本語では漢字が表意文字でひらがなカタカナが表音文字ということになると思いますが、
英語では接頭辞・語幹・接尾辞の意味のまとまりは表意文字という風に考えることができます。



【8325】
【タイトル】意味が中心なのか、音声が中心なのか
【 日時 】04/01/11 12:35
【 発言者 】sb

@音声=意味=文字・・・意味が中心→音声と文字の間を往復することで意味が深まっていく
A意味=音声=文字・・・音声が中心→意味と文字の間を往復することで音声が深まっていく?

Aは音声に無意識になる危険があります。今までの日本の英語学習はAを採用してきたので、良くも悪くも音声に無意識だったのではないでしょうか?それにもかかわらず、現在の流れが@よりAになりつつあるのは、言語の本質から逆行しているようにも思えます。

対して@は意味に無意識になる危険があります。しかし、意味に無意識的になる人間は非常に少ないということを根石さんから聞いたことがあります。実際言葉 は手段であり、人間は思考する動物です。そこで音声と文字をただひたすら往復するだけでよい。つまり回転読み回転書きです。一見、意味(イメージ)にたい へん無意識的になりそうです。しかし、最初は和訳を通してでも、音声と文字の間にあるイメージ(意味)が「和訳→イメージ→単語の意味→イメージ→文法構 造→イメージ→イデアなどの経路」と自然に移動していきます。その経路は各個人ごとに違ってもいつかは言語を獲得できます。やり続けることが大切だという こと、とにかく繰り返し繰り返し読んだり書いたりすることで、その人の繰り返す度合いに応じて獲得言語の意味を獲得していくのだと思います。



【8326】
【タイトル】音読ボランティアの尊敬している人に今から会いに行きます
【 日時 】04/01/11 12:52
【 発言者 】sb

@音声=意味=文字・・・意味が中心→音声と文字の間を往復することで意味が深まっていく
A意味=音声=文字・・・音声が中心→意味と文字の間を往復することで音声が深まっていく?

@は素読派(実用派、情報開示派、1対1の指導がどうしても基本になる)
Aは音読派(理論派、情報閉塞派、1対多の指導が可能になるが、言語の本質からはどうしても離れてしまう)



【8327】
【タイトル】あなたが曲解
【 日時 】04/01/11 14:56
【 発言者 】根石吉久

>  素読でないものを、素読「的」とよぶことほど、
   わたしは、曲解する人ではありません。

 相変わらず「読めない」。これは次のように書くべきです。

◆素読でないものを、素読「的」と呼ぶほど、私は曲解する人ではありません。

 あるいは、

◆素読でないものを、素読「的」と呼ぶことほど、危険なものはありません。

 「〜する<こと>ほど、私は〜ではない」では日本語にならない。
 つまり、自分で自分の文章を「曲解」している。こんな文脈で「こと」は使えません。人の文を曲解する前に、自分で自分の文を曲解してしまうようなことで、いったい何ができると思っているのでしょうか。こんなことで人の手をわずらわせないでいただきたい。

 掲示板に書くのであれば、自分で自分の文章を曲解するレベルを早く脱していただきたい。

 さて、「読める」文に直した上で、反論しなくちゃならんのか。

 素読でないものだから、素読「的」と呼ぶのです。素読そのものであれば、単に素読と呼べばいいのす。
 素読そのものではないが、原理的に素読と同じものが働いているとか、素読がもたらす効果と同じものをもたらしうるものをさして、素読「的」なものだと言うのです。

 素読であるものを、素読「的」ということも間違いです。
 素読でないものを、素読「的」と呼ばないのも間違いです。
 素読でないが、素読と関係があるから、素読「的」なのです。
 「的」という日本語がわからないのでしょうか。

 パクパクさんの最大の問題は日本語です。英語どころの話か。
 もう一度、自分の文をよく眺めてください。

>  素読でないものを、素読「的」とよぶことほど、
   わたしは、曲解する人ではありません。

 いいんですか、ほんとうに。こんなことで。



【8328】
【タイトル】sb さん
【 日時 】04/01/11 15:07
【 発言者 】根石吉久

あなたは最初に自分でものごとを図式化する癖があります。自分ではよくわかっている図式なの
でしょうが、お他人様にはわからない。絶えず、他人にわかる文を書くようにこころがけていた
だきたいです。



【8329】
【タイトル】訂正
【 日時 】04/01/11 15:08
【 発言者 】根石吉久

>素読そのものであれば、単に素読と呼べばいいのす。

  ↓

>素読そのものであれば、単に素読と呼べばいいの「で」す。


 「いいのす」もなかなか味があると思うが、あえて訂正。



【8330】
【タイトル】いくこへ
【 日時 】04/01/11 15:16
【 発言者 】根石吉久

面白く読みました。「意味」というものを、通貨のようにやりとりに使えるものと考えるのか、
(社会的には閉じられた点としての)個の意識に生まれていまだいかなる形でも翻訳されてい
ない(言語化されていない)ものととらえるかによって、「意味」という言葉の意味ががらり
と変わるということだと思います。

 (死んだ)言語を通じて、いまだ言葉にならない源基としての「意味」にたどりつくのが、
語学です。そこにたどりつくからこそ、具体的な個々の単語にイメージの「核」が備わる。
 人は「英会話」などと気軽に言っているが、個々の語に「イメージの核」が備わらないか
ぎり、しゃべることなどできはしない。ここのところを、英会話回りのうぞうむぞうの講釈
士たちは誰も語りませんね。



【8331】
【タイトル】sb さん、感謝
【 日時 】04/01/11 15:51
【 発言者 】根石吉久

>そのようにして本人の中で意味概念を和訳をあくまでも参考にしながら、「構造を考え」「意味を考え」「じっくりじっくり」英語を煮込んでいく。その中で 「声」は速くなったり、わざと遅くなったり、「声」は大きくなったり、小さくなったりする。声がたいへん小さくなった時、subvocalization 状態になったり、黙読状態になったりすることがあると思います。それは、意味の難易度、構造の難易度によると思います。

 ここのところを、私は読みの「スピードの自在さ」と言ってきました。型にはまった「回転読み」などを考案したのも、この「自在さ」を手に入れるためです。
 さら「スピードの自在さ」を手に入れてから、シャドウイングを導入するならすべきだと、シャドウイングの導入時期とからめて考えています。

 シャドウイングというものは、複製音声のスピードに自分の意識を従わせる。意識のスピードが、外的スピードの奴隷になってしまう。だから、シャドウイン グを初心者にやらせるべきではないと考えています。「スピードの自在さ」が確立すれば、速い音も自分の口から繰り出せる(いわゆる「英語口」ができてい る)から、耳も動く。この順序を踏まえないと、神経症じみた英語病が発生します。
 高校の英語の先生をしておられる生徒さんが、TOEIC 受験用の教材(CD)を使って練習を始めたら、どもるようになったと言われたことがあります。確かにレッスン中に、軽いどもりが混ざるようになっていまし た。私はこの方にも、sbさんに言ったのと同じように、「わざと意識的にゆっくり読んで、意味と音を合体させてください」とアドバイスしました。現在で は、どもりは解消しています。
 この方は、初心者ではありません。受験校の高校の3年生に授業をしている方で、読解力は高い方です。こういう方でも、意識のスピードが外的スピードの奴隷となると、神経症に類する症状を呈するのです。

 「スピードの自在さ」を考えるとき、いつも脳裏に浮かぶのは國弘正雄の「只管朗読」です。独学法としては、これはきわめつけと言っていいと思いますが、千田潤一と組んで、「只管朗読」をシャドウイングと結びつけた本を作り、初心者向けとしてしまいました。

 先日、國弘さんにお会いして、初心者向けの教材としては、「只管朗読」と組み合わせるべきなのは、柴田武史さんの「音作り」であり、千田のシャドウイン グなんかじゃないだろうと注文をつけたのも、「スピードの自在さ」を確立した上でシャドウイングをやらないと、複製物の複製(奴隷)の誕生になるから、と いう意味合いでした。



【8332】
【タイトル】訂正
【 日時 】04/01/11 15:53
【 発言者 】根石吉久

さら「スピードの自在さ」を手に入れてから、



さらに、「スピードの自在さ」を手に入れてから、



【8333】
【タイトル】「鬼」から
【 日時 】04/01/17 0:43
【 発言者 】根石吉久

回転読み 投稿者:Naima  投稿日: 1月12日(月)02時53分11秒

Rosey,

やればやるほど、外国語の自学自習にはこれしかないやろ〜、と思う。

何年も前、立花隆が武光徹のあるエピソードを話ながら、涙にむせんだ事があるねんけど、その話を思い出してる。

武光徹は、貧しくてピアノを買う事が出来なかったので紙に鍵盤の絵を書いて、弾く真似をしていたんやて。 ある時、結核(だったか、肺炎だったか)を患っ て、余命いくばくもないと医者からいわれた。 ある日、トボトボと道を歩いていると、近くの家からピアノの音が流れて来たので、せめて死ぬ前に本物のピア ノに触れてみたいと思ってたそうな。 矢も楯もたまらず、その家の戸を叩いて、事情を話し、ピアノを弾かせてもらった所、立派に弾けたんやて。 それをい いつつ、あの雷様だか鬼瓦だかの様な顔をした立花隆が、涙を堪えて絶句した。 あたしだって、もらい泣きしてしまった。

演奏家や作曲家の同じ様なエピソードを良く聞くから、ほんとにそうなんやろ、と思う。 



【8334】
【タイトル】「鬼」から
【 日時 】04/01/17 0:45
【 発言者 】根石吉久

「作った音は壊さない様に、大切にして」 投稿者:Naima  投稿日: 1月12日(月)03時19分8秒

回転させないといけない、って事が、先週、やっと理解出来た。

タイムリーディングのクラスでは、パラグラフ毎に音読させられるから、発音とかイントネーションとかアクセントとか意味の切れ目とか、ちゃんと予習するよ ね。 せん? 自分の番になると、それらを壊さない様に「意識」しながら読むから、自分でも「結構ええ音作ってるやないか、これも回転読みの成果やな〜」 などとほくそ笑んでたけれど、先週のライティング クラスで、自分の英語にハッとした。 たった1時間の昼休みを挟んだだけやのに、「何じゃ、こりゃ〜!」と松田優作が腹を撃たれた時の様な気分。 信じら れない。

なんちゅう、グズグズのええ加減な音でしゃべっておった事か。 意識すればいい音が出る、なんてのはまだまだ修行が足りん。 ちゃんとした音が無意識に出て来ないといけない。 その音は豪速で回転させても崩れない様にならないといけない。 

今、ピアノで3連音符が均等にきれいに弾けなくて四苦八苦してるとこ。 寺井師匠が、「なめらか〜に、あたかも円を描いて回転する様な粒揃いの音が出るま で、練習せなあかん。 最初はゆ〜くり均等になる様に徹底的に練習、それが出来るようになったら速度を速めて行くんや。 それが出来へんのに先を焦ったら あかん。」と言うてはった。

B型丑年のおおざっぱさが災いして、ついつい「ま、いいか〜、今日はこれくらいにしといたら〜」と見切ってしまってたんやけど、今年からはちゃんとやるわ。
http://www004.upp.so-net.ne.jp/pillbug-twins/



【8335】
【タイトル】「鬼」から
【 日時 】04/01/17 0:46
【 発言者 】根石吉久

回転 投稿者:Rosey  投稿日: 1月15日(木)12時49分24秒

おっしょはん

>やればやるほど、外国語の自学自習にはこれしかないやろ〜、と思う。

全く同感。ほんとに、巷のわけのわからん英会話学校に行く人の気が知れんな?まだ、回転をしたからといって著しい進歩を実感しているわけではない。回転を 始める前は、同じ文章を10回音読するということさへ、というより、そう聞いただけで「ああ、しんど」と反応するのみだった。

1年強続けて、音読が楽になり、ちょい楽しくなった。それと、英語の語順そのままで理解する習慣がつきつつあるのじゃないかと思う。

「文法1000」と「ぜったい音読挑戦編」はすでに回転したものを引き続きやってるのだけど、ま、これがものの見事に忘却のかなたにすっとんでる。とく に、単文の「1000」にそれが、顕著だわさ。「挑戦編」は筋があるので、「ああ、やったな」という認識はある。いずれも、初見よりはまし程度か・・ぐぐ ぐ。

でもさ、今年も引き続きやるとして、そのあと間をおくとまた、忘却の彼方にいってしまうのやろか?いつまで、やり続けないといけないのやろと思うと不安に なる。脳裏にきちんと残る絶対音読回数ってどないなものなんやろ?そりゃ、なまやさしい回数やおまへんな?そや、まだ回数が足りんねん。

回転をするということは、仮想磁場を構築することやないかって気がするな。圭南先生の「Three Liners]でよく、and とbut を取り違え る。わからんなあと思いつつも、何回も音読していくと、納得がいくようになる。というか、うまく言えないけど、頭で「こういうときは、こう」と割り切るの ではなくて、じわじわと脳が自然に(自然にというのは、誇張かな?)受け入れていく感じ。

回転は教材を一つに絞って、密度を濃くするほうがいいのかなと思いつつ、「これも、あれもやりたい」でてんこ盛りになった。それもいいんやないかって思う。それぞれの教材がからんで、同じような表現が出てきたりすると、「出た〜」と感歎の叫びを発するわたし。

おっしょはんの労作の「1000」ね?おかげさまで、疑問なしに音読できるざんすよ。できんくせに、えらそうに自分で「??」と思うような文章に出会う と、「音読して大丈夫かいな」とびびってたけど、その心配がなくなった。それと、語数順ってことで、文法事項があちこちに飛ぶので、やりにくいかなと思っ てたけど、何回も文法を確認できていい。

「ぜったい音読入門編」も、子分を従えてやってるよ。「わたしで直せる音だけ直す。LとRは私自身、気をつければ音が出てるらしい。でも、わたしゃ聞いて もわからんから、音の出し方だけ言うから、みんな、気をつけてや!」と無茶苦茶を言ってきたわ。B型1名、あれが一番続くか疑問だわ。おっしょもB,ごめ んごめん。

えらい長くなりました。



【8336】
【タイトル】転写の途中で
【 日時 】04/01/17 0:50
【 発言者 】根石吉久

でもさ、今年も引き続きやるとして、そのあと間をおくとまた、忘却の彼方にいってしまうのやろか?いつまで、やり続けないといけないのやろと思うと不安に なる。脳裏にきちんと残る絶対音読回数ってどないなものなんやろ?そりゃ、なまやさしい回数やおまへんな?そや、まだ回数が足りんねん。



【8337】
【タイトル】転写の途中で操作を間違えた
【 日時 】04/01/17 1:06
【 発言者 】根石吉久

>でもさ、今年も引き続きやるとして、そのあと間をおくとまた、忘却の彼方にいってしまうのや
ろか?いつまで、やり続けないといけないのやろと思うと不安になる。脳裏にきちんと残る絶対
音読回数ってどないなものなんやろ?そりゃ、なまやさしい回数やおまへんな?そや、まだ回数
が足りんねん。

 Rosey さん、こちらでコメントしますがお許し下さい。
 私は國弘正雄の500回・1000回という回数には根拠があると信じています。

 英語の「磁場」においては、知っている言い回し、知っている語法、知っている語彙にはしっ
かりと「折り目」がつくのです。日本にいて英語をやる場合は、たとえ500回・1000回音
読しても「折り目」がつきません。
 ここしばらく「磁場」というものを考えてきましたが、今年は「折り目」のことを考えてみた
いと思っています。
 紙を二つに折って、ぎっちり力を入れて折っておけば、紙を開いたときに「折り目」がついて
いています。この「折り目」はちょっくら消えません。こういう具合に「折り目」がつくのが、
英語の「磁場」の作用です。
 日本にいてどれほど激しく音読しても、「折り目」がつきやすくなるだけで、消えない「折り
目」がつかないのです。このことは、國弘は言っていません。國弘の「只管朗読」をいくらやっ
ても、日本語の「磁場」においては、「折り目」がつきやすくなるだけで、消えない「折り目」
がつくわけではない。このことを言わないできた点については、私ははっきりと國弘に対して批
判したいと思っています。

 日本語の「磁場」では、自分ではしっかりと折ったつもりでいても、紙を開いてみると「折り
目」が消えているなんてことになります。日常生活で日本語を使うことで、「折り目」は消える
のです。

 この悪条件と死ぬまで闘うのが、日本における英語の運命だろうと考えているので、私はたい
して不安は持っていません。

 


 



【8338】
【タイトル】「鬼」から
【 日時 】04/01/17 1:10
【 発言者 】根石吉久

回転 投稿者:Rosey  投稿日: 1月15日(木)12時49分24秒

   おっしょはん

   >やればやるほど、外国語の自学自習にはこれしかないやろ〜、と思う。

   全く同感。ほんとに、巷のわけのわからん英会話学校に行く人の気が知れんな?まだ、回転をしたからといって
   著しい進歩を実感しているわけではない。回転を始める前は、同じ文章を10回音読するということさへ、とい
   うより、そう聞いただけで「ああ、しんど」と反応するのみだった。

   1年強続けて、音読が楽になり、ちょい楽しくなった。それと、英語の語順そのままで理解する習慣がつきつつ
   あるのじゃないかと思う。

   「文法1000」と「ぜったい音読挑戦編」はすでに回転したものを引き続きやってるのだけど、ま、これがも
   のの見事に忘却のかなたにすっとんでる。とくに、単文の「1000」にそれが、顕著だわさ。「挑戦編」は筋
   があるので、「ああ、やったな」という認識はある。いずれも、初見よりはまし程度か・・ぐぐぐ。

   でもさ、今年も引き続きやるとして、そのあと間をおくとまた、忘却の彼方にいってしまうのやろか?いつま
   で、やり続けないといけないのやろと思うと不安になる。脳裏にきちんと残る絶対音読回数ってどないなものな
   んやろ?そりゃ、なまやさしい回数やおまへんな?そや、まだ回数が足りんねん。

   回転をするということは、仮想磁場を構築することやないかって気がするな。圭南先生の「Three Liners]で
   よく、and とbut を取り違える。わからんなあと思いつつも、何回も音読していくと、納得がいくようにな
   る。というか、うまく言えないけど、頭で「こういうときは、こう」と割り切るのではなくて、じわじわと脳が
   自然に(自然にというのは、誇張かな?)受け入れていく感じ。

   回転は教材を一つに絞って、密度を濃くするほうがいいのかなと思いつつ、「これも、あれもやりたい」でてん
   こ盛りになった。それもいいんやないかって思う。それぞれの教材がからんで、同じような表現が出てきたりす
   ると、「出た〜」と感歎の叫びを発するわたし。

   おっしょはんの労作の「1000」ね?おかげさまで、疑問なしに音読できるざんすよ。できんくせに、えらそ
   うに自分で「??」と思うような文章に出会うと、「音読して大丈夫かいな」とびびってたけど、その心配がな
   くなった。それと、語数順ってことで、文法事項があちこちに飛ぶので、やりにくいかなと思ってたけど、何回
   も文法を確認できていい。

   「ぜったい音読入門編」も、子分を従えてやってるよ。「わたしで直せる音だけ直す。LとRは私自身、気をつけ
   れば音が出てるらしい。でも、わたしゃ聞いてもわからんから、音の出し方だけ言うから、みんな、気をつけて
   や!」と無茶苦茶を言ってきたわ。B型1名、あれが一番続くか疑問だわ。おっしょもB,ごめんごめん。

   えらい長くなりました。



【8339】
【タイトル】失礼、行が乱れた
【 日時 】04/01/17 1:12
【 発言者 】根石吉久

回転 投稿者:Rosey  投稿日: 1月15日(木)12時49分24秒

おっしょはん

>やればやるほど、外国語の自学自習にはこれしかないやろ〜、と思う。

全く同感。ほんとに、巷のわけのわからん英会話学校に行く人の気が知れんな?まだ、回転をしたからといって著しい進歩を実感しているわけではない。回転を 始める前は、同じ文章を10回音読するということさへ、というより、そう聞いただけで「ああ、しんど」と反応するのみだった。

1年強続けて、音読が楽になり、ちょい楽しくなった。それと、英語の語順そのままで理解する習慣がつきつつあるのじゃないかと思う。

「文法1000」と「ぜったい音読挑戦編」はすでに回転したものを引き続きやってるのだけど、ま、これがものの見事に忘却のかなたにすっとんでる。とく に、単文の「1000」にそれが、顕著だわさ。「挑戦編」は筋があるので、「ああ、やったな」という認識はある。いずれも、初見よりはまし程度か・・ぐぐ ぐ。

でもさ、今年も引き続きやるとして、そのあと間をおくとまた、忘却の彼方にいってしまうのやろか?いつまで、やり続けないといけないのやろと思うと不安に なる。脳裏にきちんと残る絶対音読回数ってどないなものなんやろ?そりゃ、なまやさしい回数やおまへんな?そや、まだ回数が足りんねん。

回転をするということは、仮想磁場を構築することやないかって気がするな。圭南先生の「Three Liners]でよく、and とbut を取り違え る。わからんなあと思いつつも、何回も音読していくと、納得がいくようになる。というか、うまく言えないけど、頭で「こういうときは、こう」と割り切るの ではなくて、じわじわと脳が自然に(自然にというのは、誇張かな?)受け入れていく感じ。

回転は教材を一つに絞って、密度を濃くするほうがいいのかなと思いつつ、「これも、あれもやりたい」でてんこ盛りになった。それもいいんやないかって思う。それぞれの教材がからんで、同じような表現が出てきたりすると、「出た〜」と感歎の叫びを発するわたし。

おっしょはんの労作の「1000」ね?おかげさまで、疑問なしに音読できるざんすよ。できんくせに、えらそうに自分で「??」と思うような文章に出会う と、「音読して大丈夫かいな」とびびってたけど、その心配がなくなった。それと、語数順ってことで、文法事項があちこちに飛ぶので、やりにくいかなと思っ てたけど、何回も文法を確認できていい。

「ぜったい音読入門編」も、子分を従えてやってるよ。「わたしで直せる音だけ直す。LとRは私自身、気をつければ音が出てるらしい。でも、わたしゃ聞いて もわからんから、音の出し方だけ言うから、みんな、気をつけてや!」と無茶苦茶を言ってきたわ。B型1名、あれが一番続くか疑問だわ。おっしょもB,ごめ んごめん。

えらい長くなりました。



【8340】
【タイトル】「鬼」から
【 日時 】04/01/17 1:14
【 発言者 】根石吉久

つづき 投稿者:Naima  投稿日: 1月16日(金)01時26分14秒

今夜、高槻のいっちゃんに会って来た。 中年になってから某一流私大に社会人入学し、成績優秀なので奨学金をもらって学業を続けた。 その後、某有名私大 の大学院に入学。 今年は超一流大学大学院に留学が決まった。 子連れ留学。 専攻は政治学で英語教授法とか英米文学ではない。 
 
生活の為に某時事英語の講師を長年やってたんやけど、この人はあれやこれやと手を広げる人ではない。 手を広げている暇があったためしがない。 もちろん教室においてあるタイムを休憩時間に読む程度の事はするけれど、多読や多聴、速読などには手をつけた事がない。 けど英語力は私の知っている上級 者と言われる人達をはるかに抜いている。

「何故そんなに英語が出来るのか」と聞いたら、生徒の教材を生徒の立場にたって隅から隅まで丹念にやって来た事しか、思い当たらないと言ってた。 サイマ ルで一緒のクラスだった時も、宿題以外の余計な事は一つもしていなかったと記憶してる。そのかわり予習復習は綿密やったと覚えている。 女手ひとつで2人 の子供をかかえてるから、そんな暇などなかったん。 その頃は「高卒やし海外に行った事もない」と言って、留学経験者がいっぱいいる学校で小さくなって た。 にも係わらず、卒業時には、留学経験者や帰国子女を押さえて堂々のトップの成績やった。 他人事やけど、やけに小気味よいかった。

彼女が激しい音読をやったと言う気配はないけれど、10年以上も一つの教材をじっくり腰をすえて骨の髄まで食い尽くすって事は、繰返しの連続やったわけでもあるよね。 語法や語彙の用法が身に染み付くって事やないやろかな...

と言うわけで、勇気凛々、元気もらって帰って来ました。 



【8341】
【タイトル】Oさん、Mさん
【 日時 】04/01/17 1:17
【 発言者 】根石吉久

こちらにメール下さい。

ax9y-nis@asahi-net.or.jp



【8342】
【タイトル】言葉足らず
【 日時 】04/01/17 15:18
【 発言者 】ミッフィー

「新しい範囲」というのは新しい復習範囲のことです。たぶんその意味で根石さんも書いていらっしゃると思いますが・・・。でも遙か昔の復習範囲もそれくらい読めばものすごく体に染みるんですよねえ。ああ練習不足だ。口惜しい。



【8343】
【タイトル】ミッフィーさん
【 日時 】04/01/20 13:35
【 発言者 】根石吉久

「新しい復習範囲」」っていうのは、10+10+10のうち、最後の10、つまり、「最新部分
に貼り付いている10」のことでしょうか。それだとよくわかります。

私は、「その日初めてやるところ」の意味で受け取っておりました。



【8344】
【タイトル】I 村さん
【 日時 】04/01/20 13:53
【 発言者 】根石吉久

 先日のレッスンの時、10+10+10のすべてを50回〜100回の回転読みで練習している人がいるのですか、と私におたずねになりましたが、ミッ フィーさんもそれをやられているのではないらしく思われます。実際問題として、勤めを持っている人がそれをやるのは、ほぼ不可能に近いとも思います。やれ ばなまじな時間ではないですから。
 練習していて、口の動きにひっかかりがあるようなところだけを集中してやるというのでいいと思います。あるいは、ミッフィーさんのように、「最新部分に貼り付いた10」を集中してやるというやり方もいいやり方だと思います。
 私のレッスンは、時間をかけて國弘の言う500回・1000回を実現してしまおうというものです。これなら、勤めを持っている方でもやれます。

 大学生などで、十分に時間がある人には、全復習範囲にわたって、50〜100回の回転を是非奨めたいです。これをやれば、比較的短時間に確実に成果は現れてくるだろうと思います。心当たりがありましたら、まともに英語をやる気のある大学生をご紹介下さい。

 そういう練習をしておいて、テキスト一冊片づけたあたりで、少なくとも一年ほどは英語圏で暮らして、人々と交わってきて欲しい。「磁場」においても、帰国後も、テキスト一冊に錆を寄せないことを継続して欲しい。

 そんなふうに若い人たちに期待しています。

 勤めをお持ちの方は、もう少しゆっくりと進められるので結構です。



【8345】
【タイトル】メール転写
【 日時 】04/01/20 13:59
【 発言者 】根石吉久

 メールで失礼します。

 ていねいなお手紙をありがとうございます。
 「英語どんでんがえしのやっつけ方」を昨日お送りしました。ご感
想を「大風呂敷」の方に書いていただけたら幸いです。

http://8100.teacup.com/ooburoshiki/bbs

 学校英語のていたらくを作ってしまったのは、文部省の責任であり、
個々の先生の責任ではありませんが、文部省指導下のテストに間に合
わせるだけの授業から抜け出そうとしないことは個々の先生の責任で
あると考えています。Aさんのように悩んでおられる方は実はたくさ
んおられるのだと思っておりますが、学校の先生達はみなさん閉じて
おられるらしく、なかなか「大風呂敷」に書いてくださいません。そ
の意味では、Aさんから連絡いただいたことをとてもうれしく思って
います。

 柴田武史さんの授業は、現在の学校における最高峰を示していると
思いますが、柴田さん自身が管理職の人たちと闘って勝ち取った授業
です。また、柴田さんの職場が、私立の学校であり、中学入試を経た
成績優秀な生徒ばかりを集めた学校であるという点も見逃せないと思
っています。一般の公立の中学・高校で、柴田さんと同じことをやろ
うとしたら、柴田さんよりもはるかに困難な闘いになるだろうと思い
ます。柴田さんは最高峰を示されましたが、その方法を無媒介に現在
の公立の中学・高校に当てはめるには非常な困難があると私は見てい
ます。
 私は、公立の中学・高校の先生たちには、「5分間音づくり」を提
唱しています。5分でも10分でも構わないのですが、5〜10分を
「音づくり」に使ったらどうかという提唱です。訳読式をやめ、教科
書ガイドを生徒に買わせれば、説明や訳読に使っている時間を「音読」
に使うことはできるはずです。(ただし、「音づくり」をするための
技術を持つ必要があります。)
 また、「音づくり」とはいうものの、これでインプットを兼ねてし
まえば、受験校の授業でも十分に使えるだろうとも思っています。
 「5分間音づくり」は、ミッフィーさんのお名前で書かれているS
県の高校の先生に宛てて、現在「大風呂敷」でお奨めしているのです
が、Aさんにも是非試してみていただきたいと願っています。
 ミッフィーさんは、公立の進学校の高校三年生を受け持っておられ、
今この時期に「5分間音づくり」に着手することはできないが、四月
からやってみたいとおっしゃっています。私が提唱する「5分間音づ
くり」をそのままやられるのか、独自に方法を工夫なさるのかはわか
りませんが、とにかく「音づくり」に着手されるとのことです。
 ミッフィーさんと私との掲示板のやりとりに是非、Aさんも参加し
て下さるようにお願い致します。私の方法が確かに成果をもたらすも
のであるなら、もっと多くの学校の先生が掲示板に参加してくれるも
のと思っています。私の「音づくり」の方法を試していただいて、
「大風呂敷」にご報告をいただきたいと願っています。
 それをしていただけば、日本の学校英語を変える大きなきっかけを
提供していただくことになると考えています。実際は少しずつじわじ
わとやっていくしかありませんが。



【8346】
【タイトル】メール転写
【 日時 】04/01/20 14:00
【 発言者 】根石吉久

A様(2)

 「音読による音づくり=文まるごとのインプット」という点は私と
柴田さんとでまったく共通しています。
 「音」の扱いだけに限定すれば、柴田さんと私の方法にはいくつか
の共通点と相違点があります。私は、「音づくり」をする場合に触れ
るべきポイントは少ないほどいいという考えです。それでも、15〜
20程度のポイント数にはなってしまいますが、それだけのポイント
を徹底的にやれば、日本人の英語は使えるレベルの音を確保できると
思っています。私自身もこれだけのわずかなポイントだけを守って自
分の音を作ってきたにすぎません。
 私の自慢は、生徒の方が私よりも発音が上手になってしまうことな
ので、「私の生徒は私よりも発音がよくて・・・」と言うと人々は笑
います。しかし、これは実際にそうなのです。私の提唱する15〜2
0程度の発音のポイントをきっちり確保してから、CD教材などの複
製音声を媒介にすれば、生徒は私より発音がよくなってしまいます。
私はCD教材などをほとんど媒介にしませんので・・・。

 最初から複製音声をあてがい、さて「この通りに真似しろ」では駄
目なのです。これだと、英語フリークなどの一部の生徒以外には音が
できません。特に私が「ア系列」と呼んでいる音に関しては、コーチ
による「音づくり」は必須だと思います。
 その意味で、できることなら、私の「電話でレッスン」も是非ご検
討願いたいものだと思っておりますが、現在、レッスン枠が埋まって
おりますので、新しい生徒さんが現れた場合は、掲示板に Naima さん
のお名前で書かれている方に、生徒さんを預かってもらってレッスン
していただくことになっています。Naima さん自身も私の生徒さんで
すが、私の提唱している「回転読み」をドイツ在住の間にドイツ語で
試してくださって、その効果を実証してくださった方です。英語の方
では、ドイツに渡る前に英会話学校の講師などをなさっていた方で、
非常に熱心な練習をなさいます。私の生徒さんになってくださるより
もずっと前に英検1級をおとりになったのですが、なおも研鑽を続け
ておられます。
 この方に、生徒さんをお預けして、私の方に空き枠ができましたら、
私の生徒さんとして戻ってきていただくということで、現在はやって
おります。
 是非、「電話でレッスン」の方もご検討下さい。「音づくり」をや
る場合に、生徒に指示する「手短な決まり文句」というものを、オリ
ジナルに作ってきており、これを学校の先生が生徒さんになってくれ
た場合に習っていただいています。これは、そのまますぐに学校の教
室での「音づくり」に使っていただけるものです。
 これまでに文書の形にまとめたものはありますが、再度書き直して
改訂する予定でおります。分量的にはわずかな文書ですので、書き直
したら「大風呂敷」に掲載いたします。

 では、「大風呂敷」でお待ちいたしております。

根石吉久



【8347】
【タイトル】ミッフィーさん
【 日時 】04/01/20 21:54
【 発言者 】I村

 初めまして。I村と申します。
 根石さんが、先日のレッスン時の質問について投稿されておりますので、
私も少し投稿させて頂きます。

 私のテストは現在10+10+10で、復習範囲は20〜30pといった
ところです。それで、実際どれくらい回転しているのかというと、

1 新しく習ったところを100回
2 言いにくいと感じたところを数十回
3 問題ないところは10回

 これを1週間かけてやりますと、1日の練習時間はだいたい1時間程度と
いったところでしょうか。私にとっては無理のない時間です。もちろん、
根石さんがおっしゃるように「復習範囲も50〜100回」ができれば
一番なのでしょうが、そうするととても1時間の練習ではおいつきません。
やってやれないことはないのですが、「少しずつでも毎日継続」を心がけて
おりますので、しばらくはこのままのやり方でやろうと考えております。



【8348】
【タイトル】リスニング
【 日時 】04/01/21 10:42
【 発言者 】Jackie

大学入試のリスニング重視。
またコミュニケーションか。
ちゃんちゃらおかしい。
今の学校の授業ではすっぺらな聞き取り力しか養成できないと思う。
(中学のオープンハウスでの授業見学で感じました。)
音作りやそれを基礎にした音読すら行われていないのに
どうやってリスニングの力をつけるのだろう?

高校ではリスニングの授業がどのようにおこなわれているのだろう?
現役の先生 学校でのリスニングの養成、どのようにおこなっているのですか?
どのくらいの時間をさいているのですか?
教えてください。



【8349】
【タイトル】「鬼」から転写
【 日時 】04/01/21 23:37
【 発言者 】根石吉久

こちらにはじめてお邪魔します 投稿者:ミッフィー  投稿日: 1月19日(月)05時12分12秒

根石さんの電話でレッスンを11月から受けている者です。「鬼」もちょくちょくのぞいておりましたが、Naimaさんのお友達「高槻のいっちゃん」さんの お話を読んで、こんな時間というのに書き込みをせずにいられなくなりました。公立高校で英語を教えています。仕事柄、海外留学経験者やえらく流暢に英語を 話せる人や聞き取れる人に会うことが多く、そのような人たちにコンプレックスを抱いていました。私の英語は(もし受験英語というカテゴリーがあるとすれ ば)ばりばりの受験英語、音は日本で育てたもので…。きちんと発音できるようになりたいという思いから電話でレッスンを受けるようになりました。学生時代 にフランスに行った時もふらりとブティックに入り、"What are you looking for?"とご丁寧に英語で聞いてくれたのに、"Just looking"が言えず、"あ、…あ〜いどんのぉ〜ぅ"しか言えなかった。大学4年の頃は就職難の嵐が吹き荒れる中、各種企業の就職試験や教員採用試験 を受け、ことごとく失敗し、しかし生活のためプータローも長くできず翌年ようやく採用試験に通りました。で、教員になって8年が過ぎようとしている今感じ ること。私の英語は確実に学生時代より上達している。電話でレッスンをする前やっていたことは,とにかく日々の授業の予習。(上は入試問題から下は高校一 年のNew Horizonレベル)どんなに簡単なテキストでも、予習をばちっとしていないと不安で仕方がないので一生懸命せざるを得なかった。自分があやふやな状態 で教えていると、必ず生徒にばれてしまうので。あとはteam teachingのためのALTとの打ち合わせ。JETプログラムの狙いは、本当は生徒にではなく、現職の英語教員に無理矢理でもネイティブスピーカーと しゃべらせて、ちょっとはやれよ、とハッパをかけるためのプログラムではないかとにらんでいる。育児休業を取っている間、2ヶ月TOEICの勉強をし、受 験したら学生時代よりスコアが80ほど伸びた。たぶん授業の予習やらの貯金があったからでしょう。先に書いたコンプレックスについては今はほとんど感じる ことはありません。なぜか。日本で英語を作った自分だからこそ、日本人に教えるのに向いているだろうという自信がでてきたから。もっとも根石さんとの話か ら、また電話でレッスンを受けてからのことですが。もはや私の電話でレッスンの狙いは発音のみならず、体に英語を染みこませることになっています。ここに 行き着くまで、街角の英会話学校やジ○○に金をつぎ込んできた。しかし自分の子供がいずれ英語を勉強したいと言い出したら、迷わず電話でレッスンを受けろ と言うだろう。



【8350】
【タイトル】ミッフィーさん
【 日時 】04/01/22 0:15
【 発言者 】根石吉久

>根石さんの電話でレッスンを11月から受けている者です。公立高校で英語を教えています。仕事柄、海外留学経験者やえらく流暢に英語を話せる人や聞き取 れる人に会うことが多く、そのような人たちにコンプレックスを抱いていました。(略)コンプレックスについては今はほとんど感じることはありません。なぜ か。日本で英語を作った自分だからこそ、日本人に教えるのに向いているだろうという自信がでてきたから。もっとも根石さんとの話から、また電話でレッスン を受けてからのことですが。

 ここのところをとてもうれしく思いながら読みました。
 私はこれまでに何度かここへ書きましたが、留学経験者や英語ネイティヴの人たちのほとんどが「音づくり」ができません。自分ではまともな英語の音を持っ ているが、日本人の生徒に対して「音づくり」ができないのなら、よく言って「宝の持ち腐れ」であり、悪く言えば「役立たず」です。
 また私の「磁場論」と「折り目論」によって考えれば、「えらく流暢に英語を話せる」能力は決して個人の手柄ではなく、「磁場」の手柄なのです。「磁場」の手柄を自分の手柄のような顔をする人に会ったら、私は必ずそのことは言おうと思っています。

 たとえ周りと喧嘩していても、英語の「磁場」では、個人の英語のスキルは強化されます。
 たとえ周りと和気藹々であっても(そうであればあるほど)、日本語の「磁場」では、個人の英語のスキルはむしりとられます。

 余計なコンプレッスクと余計な鼻高々をご破算にするために、私の「磁場論」と「折り目」論は必要だと自負しています。

 日本で作った英語力は、「えらく流暢に」など英語が使えなくても、絶えず激しい逆流を遡った魚の筋力を持っているのです。英語の「磁場」で流れと一緒に 泳いでいたような魚とは魚が違うのです。決して、「流暢な」スキルなどを最高価値などにしてしまってはならないと思います。そのことを、学校の教室でも明 言して欲しいと願っています。
 もう余計なコンプレックスなど脱ぎ捨てるべき時は来ていると思います。
 しかし、いまでも余計なコンプレックスにとらわれている人は多くいます。
 日本の英語に「語学論」が欠けていたためです。

 私は「日本の英語」とは「語学論を備えた英語」のことだと確信しています。「語学論を備えた英語」とは、語学論から方法を抽き出せる英語のことです。
 この一点で、「日本の英語」は「磁場」の手柄による「流暢な英語」を超えます。
 私はときどき英会話学校の英語ネイティヴに、なぜあんたたちのやり方では日本人に英語の力がつかないのかという話をします。去年の塾の忘年会でもその話 をして、一人のアメリカ人が私の話に興味を示しました。私の方法を採用してみたいという場合は、このアメリカ人を弟子にしてやろうと思っています。
 「語学論」はスキルを超えます。少なくとも、英語教育にたずさわる人々はこの道(スキルを超える道)を確実にたどる必要があると思っています。
 スキルなどが宝なのではありません。スキルとともにどれだけのイメージが動くかどうかが肝心なのです。この意味では、語学は文学と同じように一種の人間修行だとも思います。

 こう書いたからと言って、私は「磁場」仕込みの英語を否定するものではまったくありません。これからの若い人たちはどんどん「磁場」に渡ってほしいと 思っています。しかし、「磁場」に出会い、「磁場」と交わるための「準備」を整えることの意味を決して小さく見積もって欲しくありません。ここを小さく見 積もり、ただ単にうすっぺらなことをぺらぺらしゃべれるようになって帰ってくるような「流暢」は破り捨てたいと思っています。
 私のかつての塾生で、まったく流暢に英語をあやつる人がおりますが、私に向かってはあんたのお世話になった覚えはないというような顔をします。この顔を 破って捨ててやりたいと私は思っています。確かに「流暢」は、私が作ったものではない。それは英語の「磁場」が作ったものだ。(数年の在米の後に帰国した 人です。)しかし、その「流暢」に接続するまでの「準備」のために俺の方法がどう作用したのかを、しっかり計算した後でそのつらをしているのか、といつも 思うのです。
 「磁場」頼みの英語は破って捨ててやるだけの「語学論」は書いていきたいと思っています。



【8351】
【タイトル】Jackie さん
【 日時 】04/01/22 0:28
【 発言者 】根石吉久

 お久しぶりです。

>音作りやそれを基礎にした音読すら行われていないのに
 どうやってリスニングの力をつけるのだろう?

 まったくここがポイントだと思います。
 英語学習における「音読」という語は、ずいぶんと一般の人たちにもなじみができてきているとは思いますが、多くの「音読」からは、「音づくり」が欠け落ちています。

 私は、「音読」という語を使わなくても、英語を攻める攻め方は言えるとすら思っています。

 「音づくり」=「インプット」

 です。ここにはミソがあり、「復習範囲を手放さない」ということが無視されるとうまくいきません。「復習範囲を手放さない」ことによって、こなれが生 じ、「音づくり」が完成したときは、インプットなどしようとしたつもりがないにも関わらず、「インプット」が成立してしまっています。
 「ゴースト」という映画のシナリオに対して施した「文法解析」の教材があります。まだ作成途中ですが、これは「復習範囲を手放さない」という原理によっ て作ってあります。いずれ公開する予定ですが、ひとまず Jackie さんに見ていただきたいと思っています。よろしければ、
ax9y-nis@asahi-net.or.jp まで空のメールをお送り下さい。「返信」に教材を載せてお送りします。



【8352】
【タイトル】「鬼」から転写
【 日時 】04/01/22 0:43
【 発言者 】根石吉久

ミッフィーさん、今晩わ! 投稿者:Naima  投稿日: 1月20日(火)00時33分4秒

公立学校では制約が多くて指導も大変な事だろうとお察しします。 それにミッフィーさんのように、「自腹」を切って自己研鑽に励まれている先生は希有な存在だと思います。

>日本で英語を作った自分だからこそ、日本人に教えるのに向いているだろうという自信がでてきたから。

私もそう思います。 大方のポッと出のネイティブスピーカーよりは、私の授業の方がましだろうと思います。 「英語でも教えて日本でしばらく暮らそか」程 度にしか考えていないネイティブスピーカーは、かかって来んかいっ! と思います。 文句あんねんやったら、日本語で書いて来いよっ! 

冗談はさておき、

私の生徒に某私立女子大学付属高校の英語科の2年生がいます。 彼女は最近、塾に来て「今日はここで音読やってる暇ないねん。 宿題してええ?」と言いま した。 分厚い文法書を、毎週10ページつづくらいノートに纏めて清書して提出しなければならなくなっのです。 「纏める」と言っても、その文法書自体が 綺麗にまとまっているので、ほとんど丸写しに近い状態になります。 それを赤や緑のペンを使って美しくレイアウトして書き写しているのです。

「なんでそんな宿題出しはるん?」と問うと、「一応、本を開いて勉強してるって事を形にして見せなあかんねんやろと思うねん」と言うのです。 「こんな事 してても、いっこも構文が頭に入れへんわ。 無駄やわ。」と彼女も言います。 私は「せめて大声上げて読みながら書きな」と言うしか手がありませんでし た。 

音を切り離して、書く事と問題解きだけに終始させる英語学習法って何なんだろか... と思いました。 
http://www004.upp.so-net.ne.jp/pillbug-twins/contents.html



【8353】
【タイトル】Naima さん
【 日時 】04/01/22 0:53
【 発言者 】根石吉久

>私の生徒に某私立女子大学付属高校の英語科の2年生がいます。 彼女は最近、塾に来て「今日はここで音読やってる暇ないねん。 宿題してええ?」と言い ました。 分厚い文法書を、毎週10ページつづくらいノートに纏めて清書して提出しなければならなくなっのです。 「纏める」と言っても、その文法書自体 が綺麗にまとまっているので、ほとんど丸写しに近い状態になります。 それを赤や緑のペンを使って美しくレイアウトして書き写しているのです。

>「なんでそんな宿題出しはるん?」と問うと、「一応、本を開いて勉強してるって事を形にして見せなあかんねんやろと思うねん」と言うのです。 「こんな 事してても、いっこも構文が頭に入れへんわ。 無駄やわ。」と彼女も言います。 私は「せめて大声上げて読みながら書きな」と言うしか手がありませんでし た。 

 生徒を奴隷扱いしたこういう授業は、現在も多くの学校で行われていると思います。
 これ、「某私立女子大学付属高校」ということでとどめておくと、いつまでたっても根絶やしができないだろうと思うのです。

 ここからは、全国の中学生・高校生に向けて書きます。

 もちろん匿名でいいから、「こんなことやってたってどうにもなりはしないだろう」という授業があったら、自分の学校名と英語の先生の名前を明記して投稿して下さい。
 教室でどんなことが行われているのか。なぜそれが駄目だと思うのかをきちんと書いて下さい。単なる中傷記事はお断りします。「語学論」を含んでいる必要があります。

 教室は密室であってはならないはずです。
 教室の密室性を破る記事が、被害者の中学生や高校生から寄せられて当然だと考えています。



【8354】
【タイトル】某...
【 日時 】04/01/22 1:52
【 発言者 】Naima

大阪女学院高校英語科です... 言うてしもた...



【8355】
【タイトル】英語科
【 日時 】04/01/22 2:39
【 発言者 】Naima

別の高校の英語科に通っている生徒は、教科書準拠のプリントばっかりが宿題に出ます。 明けても暮れてもそればっかり。 語法と読解問題ばっかりなんです が、私の教室で音読させてみると新出単語なんかロクに読めてません。 なのに成績はトップクラスです。 最近はどの学校もリスニングに力を入れる様になっ て来たみたいですが、なんで声に出して読む事がいつまでも後回しになってるんでしょうか... 

http://8430.teacup.com/pillbugtwins/bbs



【8356】
【タイトル】おらおら、出てこんかい
【 日時 】04/01/24 0:48
【 発言者 】根石吉久

大阪女学院高校英語科の先生、生徒に参考書写させてるあんただよ。
何でそんなことしてるのか、ちょっと説明してくんないかな。
修身かな?



【8357】
【タイトル】大阪女学院高校
【 日時 】04/01/24 0:52
【 発言者 】根石吉久

って、タイトルに入れとけば、大阪女学院高校のどなたかが見てくれるかもしれないという
淡い期待あり。



【8358】
【タイトル】Naima さん
【 日時 】04/01/24 0:55
【 発言者 】根石吉久

>別の高校の英語科に通っている生徒は、教科書準拠のプリントばっかりが宿題に出ます。 明けても暮れてもそればっかり。 語法と読解問題ばっかりなんですが、私の教室で音読させてみると新出単語なんかロクに読めてません。 なのに成績はトップクラスです。

これも全国に広がった病気だと思います。特定するのは多少可哀想な気もしますが、特定した
方が、面白い。やっちゃいませんか。喧嘩売りましょうや、学校様々に。



【8359】
【タイトル】地元の学校名
【 日時 】04/01/24 1:55
【 発言者 】根石吉久

 戸倉上山田中学というところでAETをやっているAがよくうちに遊びに来るが、2カ月ほど前だったか、英語の先生たちが何かのテストを受けたようだと 言った。多分、TOEIC だろうと言ったら、テストの名前はわからないが、先生たちがとても nervous になっているとAは言った。一人だけ、nervous になっていない女の先生がいて、この人はよく英語ができるとのことだった。他の nervous になっている先生たちは、英語がよくわかっていないとのことだった。よくわかっていない先生たちが nervous になっているのだとAは言うのだった。
 英語がよくわかっていなくても、学校の先生はできる。なぜか。教室がこれまでは密室でやってこれたからだ。他に理由はない。この密室性を破り始めたのが、AET達なのである。
 一人だけ nervous になっていない女の先生が、Aの言う通り力のある先生だとして、さて問題はその先にある。
 ご本人がどれほど英語の力があろうと、どれほど発音がよかろうと、それでいい英語の先生であるという保証はどこにもないのだという問題である。いい英語 の先生とは、生徒にちゃんと英語の力をつける先生のことである。(生徒に入試で余計に点をとらせる先生ではないが、この問題に深入りする場面ではないの で、ひとまず、さて置く。)
 例えば発音の問題だけに限定して言えば、ご本人が極端に発音が悪くて、生徒にちゃんとした発音を持たせることはできない相談である。逆にご本人がどれほど発音がよかろうが、それを生徒の口の動きとして実現できないならば、役立たずのAETと何の変わりもないではないか。
 問題は実に単純なのである。自分がものごとをわかることと、他人にものごとをわかるようにさせることとは、まったく別のことであるというだけのことだ。 これは実に単純なことがらなのだが、それがわかっていない、あるいはわかろうという気のない学校の先生というのは実に多いのである。
 英語がよくわかっていないのに学校の先生をやっているというのも大いなる問題だが、自分では英語がよくわかっているのに、生徒に英語がわかるようにすることができない先生が多いのもまた問題だ。
 何が駄目なのか。文部省が駄目なのである。その教員養成課程がまるで駄目なのである。教員採用試験もまるで駄目なのである。そしてまた、先生たちが現場 の生の声をきちんと言葉にしないのがさらに重ねて駄目なのである。せっかくネットというものが成立したのに、そういう声がちっとも聞こえてこない。そのこ とが駄目なのである。
 そんなことでは、文部省とグルだと思われても仕方がないのである。馬鹿を集めた役場みたいなものにきっちりと逆らうことをしないのでは、いつまでたっても仕方がないのである。正体は保身だけだ。
 多くは知らないが、英語に関してだけはずっと私は見てきた。そして、文部科学省などというところには馬鹿しかいないと確信するようになってしまった。そ の馬鹿の元にある教育委員会などに、へいこらしたりびくびくしたりしているようでは、そんなものを知識人などと呼ぶことはできない。

 だって、知識人なんだろう? 学校の先生というのは? 違うのか? 人々は、庶民は、大衆は、そう思っているんだぜ。

 もう一度言う。自分がものごとがわかるのと、生徒にものごとがわかるようにすることとはまるで別のことだということ。
 TOEIC なんかでわかるのは、自分がものごとがどれだけわかるかということだけだ。
 そんなものにびくびくしているんだから話にならない。
 生徒にわかるようにさせる能力に対して、自省しへりくだるがいいのだ。

 これは、まるで戸倉上山田中学だけの問題ではない。埴生中学や屋代中学もそうだというだけの話ではない。日本全国津々浦々の学校の肝に関する話である。



【8360】
【タイトル】高校でのリスニングただし一般論ではない
【 日時 】04/01/24 23:57
【 発言者 】ミッフィー

 これについては学校によってかなり差があると思われるので私がやってきたことを書きます。初めての赴任校は英語コースが設置され、狭い県だが県立進学校 のトップクラス。リスニングを含むオーラル関係に費やす時間は週一コマ。これを英語コースは3年間。学校によってはこれを「オーラルコミュニケーション ○」、「LL演習」という授業でやっているだろう。この時間のうち10分〜15分を英検などのリスニング問題を解かせ、残りの時間でALTとのティーム ティーチング(T.T)をしていた。そのTTの内容は今考えるとなんと馬鹿なことをと反省するお遊びのものから、ちょっとはましなことをしたかもな、とい うものまでさまざま。あとは英語T、英語U、リーディングでその日に扱う英文を聞かせたりするくらいだった。
 今の学校は英語のセンター試験で全国平均点がそのまま学校平均点になるか、ややそれより下くらいのレベル。オーラル関係の授業があるのは1年次のみ。これも週に一コマ。
4年前に1年を担当した時は教科書(これが実に薄っぺらでくだらない)の会話を聞かせて、教科書に載ってる設問を聞き取らせ、解かせ、彼らが知らない単 語、重要表現を音読させることをやっていた。これがあまりにもくだらないので、時々自分のことについて英語で書かせ、それを声に出して読ませていた。ただ し誰もが英語に興味を持つわけでもなく、進学なんてどうでもいいやという生徒も数名いたので、単位をやらないぞと威嚇してどうにかこうにかやっていた。今 にして思えばあまりにも工夫をしていなかった。
 そして2年間の産休育休の後、去年の4月から3年を教えているが、1学期はReadingの教材のCDがあったが、別の先生が使っていて、テープにダビ ングすれば良いだけだったが、面倒でせずに、CDの音声に何もふれさせなかった。ただしその日に扱う英文を全員で、必ず音読させた。2学期から別の教材に なり、改心してダビングをし、生徒に毎時間、その日に扱う英文を聞かせた。そして単語だけだが、必ず読ませた。これを10月までやった。(11月からはセ ンター試験対策に入ったので)
 そして今の高校1年がセンター試験を受験する年度からリスニングテストが導入されるが、1年生の英語で何をやっているかは知らない。ただ、担当者は「な んとかしなくちゃ」という思いは強くある。教材を売り込みに来る業者さんも「この教材はCDがついているんですよ」とか「リスニングに対応すべく、リスニ ング問題もついていますよ」と言ってくる。
 でもさ。声に出して読めない言葉は聞き取れないよ。ということは、声に出して読まなきゃリスニングの力も伸びないよ。少なくとも私は聞いても聞いても聞 くだけではだめで、聞いて、原稿を文字で確認して、自分で聞き取れなかったところをぼそぼそとでも読まないと、聞き取れない。
 長くなったついでにはなわの歌で有名になった我が県の話。ローカル新聞の記事です。
タイトル「英語苦手な教師サポート・小学授業にCD教材」
ここからは記事の抜粋。『県教委は、小学校の総合学習で新年度から英語を学べるように、CD利用の読み出し専用メモリー(CDロム)のソフトを教材に用い た授業の研究を進めいている。(中略)「英語が苦手な教諭が操作しても授業が進められる」と効果を期待している。(中略)県教委によると、小学校では英語 科目がないため、総合学習で英語を学ばせたいという要望は現場からあっても、児童に教えられる教諭は少なかったという。ソフトは30時間分の内容。児童に 英語に慣れ親しんでもらうために、果物や動物などを英語で紹介したり、英語を使ってゲームをしたりする。(以下省略)』
 いろんな意見はあるだろうが、私は、ことばを学ぶ際に人間をかならず介在すべきと思っている。特に低年齢の場合は。総合の時間を遊びと割り切ればいいんでしょうけど…。
英語を教える以前に日本語を仕込んでくれよ、と言いたい。



【8361】
【タイトル】ミッフィーさん
【 日時 】04/01/25 2:46
【 発言者 】根石吉久

いい記事をありがとうございます。
柴田さんがお書きになった頃に思ったことでしたが、学校の先生の全部が全部駄目なわけでは
ない。しかし、やる気のない給料泥棒の先生がたくさんいることは間違いのないことです。直
接の職場でやたら喧嘩をすると体力を消耗しますので、ここで、「理論」や「実践報告」の形
で、給料泥棒たちを批判して下さることを期待します。



【8362】
【タイトル】(無題)
【 日時 】04/01/26 16:37
【 発言者 】あすみ

根石さん、お礼を言うのが遅くなってしまってすみません。「英語どんでんがえしのやっつけ方」を送っていただきありがとうございました。1回目一気に読ん で、今は熟読中です。私は現在高校の英語教師をしていますが、あの本に書かれてあったことが、語学の基本中の基本だと実感しました。自分の授業もあの本を 参考に作りなおして行こうと思います。そして授業で何をやって、その結果生徒にどのような力をつけられたのかを実験・調査してみたいと思っています。今の ところは今年4月から始まる授業の年間指導計画を立てている最中ですが、根石さんが提唱されているように、毎時間10分〜15分程度を音作りにあて、フォ ニックスを取り入れながら、つづりの読み方と発音の仕方を教え、さらに文の読み方へ、と進めて行こうかと思っています。(それまでに、はやく自分も人にお しえられるだけしっかり勉強しておかなければなりません。)また、和文英訳はなるべくしないつもりです。絶対にしない!と、柴田さんみたいに気合いを入れ た方がいいかもしれませんが、途中で息切れしてはこまるので、少しずつできることをやっていきます。今後授業作りに関していろいろ疑問がわいてきたら、質 問させてください。

話は変わりますが、リスニング指導に関してですが、うちの学校に限ってはまだ、全くなんにも対策を立てていません。生徒たちは一応オーラルコミュニケー ションのクラスが週1回あるので、そこでALTとのティームティーチングを受けている程度です。今後どうするか次回の教科会議で話し合おうといった実にの んびりした感じです。

また、お便りします。



【8363】
【タイトル】今日のレッスンについて
【 日時 】04/01/27 15:46
【 発言者 】もっこり

今夜のレッスンですが、
所用によりお休みさせてください。
よろしくおねがいします。



【8364】
【タイトル】もっこりさん
【 日時 】04/01/27 19:02
【 発言者 】根石吉久

承知しました。



【8365】
【タイトル】あすみさん
【 日時 】04/01/27 19:03
【 発言者 】根石吉久

「電話でレッスン」の仕込みのさなかですので、後ほどコメントさせて下さい。



【8366】
【タイトル】あらかじめ死んでいる言語
【 日時 】04/01/28 3:01
【 発言者 】根石吉久

 語学を長いことやってきたので、語学のことを考えることがよくある。語学の言語のことを考えていると、語学の言語以外の言語が気になり、語学の言語とそれ以外の言語を対照させて考えたりするような癖もできた。
 語学から見たら生活言語がどう見えるかとか、逆に生活言語から見たら語学の言語がどう見えるかというようなことが気になるのである。
 語学の言語と対照させるために、生活言語と言ってみたり、ネイティヴ言語と言ってみたり、自然言語と言ってみたりしたいろいろな言語があるが、これらの 言語は生きている。書き言葉や、書かれた文学のテキストの問題を持ち出すと、非常に面倒なことになるが、少なくとも、話し言葉としての生活言語、ネイティ ヴ言語、自然言語というものは生きて動くなまものである。人間の意識の動きと分離しがたいものだから雑多であったり、流動状態であったり、整理されていな かったり、断片ばかりだったり、衝動的だったりするが、みんな生きて動いている。
 語学の言語は死んでいる。ある人に、語学の言語というものは死んでいるのだと言ったら、変なことを言う人だという感じの反応が返ってきた。不気味なこと を言う人だというような感じでもあった。あからさまな言葉ではなかったものの激しく反発されたので、むしろこちらがびっくりしたのだった。
 語学の言語が死んだ言語だというのは、異様な考えなのだろうか。私にはしごく当然のことに思われるのだが、私に反発した人は、「生きた表現」というようなものを信じている人だったということなのだろうか。
 私は「電話でレッスン」という英語のレッスンで映画のシナリオを使っているが、テキストには気の利いた言い回しが載っていることがある。また、ことわざ 集のようなものには、ツボにはまった言い回しがたくさんあったりする。比喩に面白いものがあったりもする。そういうものを「生きた表現」と呼ぶことに反対 はしないが、語学の対象になったとたんに、それらは全部死んでしまう。「生きた表現」は「生きた表現」のままに死んでしまう。語学の対象になったとたん に、言葉がかさぶたのようなものになり、客体化されるのだと言えばいいのか、飛び回る昆虫ではなくピンで止められた標本となるのだと言えばいいのか。



【8367】
【タイトル】あらかじめ死んでいる言語(続)
【 日時 】04/01/28 3:02
【 発言者 】根石吉久

 死んでいる言語の一番わかりやすい例は、英語を習い始めたばかりの中学1年生が、「習う learn 習う learn」などとぶつぶつと唱えて自分に言い聞かせるような場面にみつかる。これは、一見、対応する日本語と英語を単に並列させているように見えるが、 実は「音」と「意味」を一体化させようとしているのである。「習う」という日本語から意味を取りだし、「learn 」という「意味のない音」に意味を込めようとしているのである。「音」と「意味」が別々のものとして分離しているから、それらを一体化させようとして呪文 のようなぶつぶつを唱えるのである。
 「意味」と「音」の分離、あるいは、「音」だけがあり「意味」がそれに伴わないことは、語学の対象としての言語が死んでいることの証拠の一つである。生きて動いている言語において、「音」と「意味」がばらばらであるなどということはない。
 言語として死んでいるから、それを生き返らせようとして中学一年生は呪文を唱えるのである。この呪術がうまくいき、「音」と「意味」が合体し、「 learn 」という音に対して、「習う」という日本語の訳語を必要とせずに、「意味そのもの= learn という語のイメージの核」がただちに生じるようになれば、learn という語は生き返ったのだと考えていいだろう。そこに至る呪術の途中では、語学の机上において、ミイラが踊りを踊っているだけなのである。
 こんなことは、生活言語では起こらない。いや、「音」というものひとつだけとりあげても、生活言語には「声」はあるが、「音」というものはないのだと 言ったほうがいい。誰も皆、生活では「声」を聞いているのであり、「音」などを聞いているわけではない。例えば、言葉を覚え始めた幼児に母親が話しかけて いるとき、幼児が聞いているのは、「音」ではなく「声」である。
 (私は最近孫を持ったが、孫の顔をみていてわからなくなったことがある。生まれたばかりの赤ん坊が持つ意識の白紙状態は、「声」を聞いているのか、 「音」を聞いているのか。それがわからない。この時点では、無機物が有機的であり、有機物が無機的であり、相互に交流しているみたいなのだ。)
 なにはともあれ、赤ん坊が母親の言葉に反応するようになった時からは、赤ん坊が聞いているのは母親の気持ちや感情と分離しがたい「声」である。もちろ ん、この「声」も録音できるので、録音されてしまえば「音」であるだろうが、それでも、言葉が母親から発せられているその時に、話しかけられている幼児に とって、言葉は必ず「声」であって「音」ではない。つまり、自分に直接に話しかけられているという関係が、幼児を言葉の当事者にしているということであ る。生活言語においては、大人と大人の話でもそうである。話す人もそれを聞く人も言葉の当事者である。
 この当事者性とでも言うべきものも、語学にはない。当事者性もなく、言葉は「声」ではなく「音」に過ぎず、そしてそれに意味が伴わないというような事態において、言葉はすでにあらかじめびっしりと死んでいるのである。単純な事実であり、何も気持ち悪がられる必要はない。



【8368】
【タイトル】sb さん
【 日時 】04/01/28 3:08
【 発言者 】根石吉久

今でも素読のレッスンをご希望であれば、岡倉天心「茶の本」をやりませんか。
素読をするのは、英語部分です。
岡倉が英語で書いたものを日本語に対訳してあります。
日本語部分の素読をやりたければ、自分で勝手にやって下さい。



【8369】
【タイトル】あすみ さん
【 日時 】04/01/28 3:10
【 発言者 】根石吉久

済みません。
今日、女と喧嘩したら、疲れてしまいました。
後日。



【8370】
【タイトル】根石さん
【 日時 】04/01/28 16:57
【 発言者 】あすみ

最近寒い日が続きますが、そちらは雪もたくさん降っているのでしょうか。無理せずご自愛ください。

ところで、最近授業で音読の練習を多く取り入れるようにしてはいるのですが、なかなか生徒は面倒臭がって積極的ではありません。工夫の必要性を感じています。めげずにがんばります。



【8371】
【タイトル】リンクさせていただきました。
【 日時 】04/01/28 18:05
【 発言者 】ザンビア河野

ことばのページのところに根石さんとこのトップとここをリンクしときました。
正月から全力疾走でやっていらっしゃるようで感服です。

http://sky.zero.ad.jp/toku/zambia/zkkotoba/index.htm

mailto:zambia@sky.zero.ad.jp



【8372】
【タイトル】講演会の前 3
【 日時 】04/01/29 17:11
【 発言者 】村田

根石さん「だいたい、世間に出回っている発音関係の本は、欧米人用の発音の解説本の直輸入ばかりだ。今までに俺がいいと思ったのは宇田さんの30音ぐらい だよ。よくある、頭の側面の解剖図を見たところで、それが日本人にとって役に立つとは思えない。以前、話題になったearとyearの発音の違いがあった ろ?」
村田「/j/の音の出し方についてですね?」
根石さん「earとyearの違いを、舌の動きが違うという説明をしていた人がいるけれど、俺はその時、全然ピンとこなかったな。村田君は/j/をのどちんこと舌の付け根をくっつける感じと言ってたな。」
村田「そういう感じですね。」
根石さん「あれから俺も試行錯誤してみたんだが、あの音はは喉の方に関係あるな。舌の動きや唇の動きには関係ない。それから/r/に関してだが、あれもいろいろな説明があるだろ。」
村田「舌を後へもっていってどこにもつけないとか…。」
根石さん「まあいろいろあるわけだが、/r/の本質は『舌をどこにもつけない』ということだな。解剖図なんか見ていても、余計なところに目が行って、本質的なところを見逃してしまう。」
村田「なるほど。」
根石さん「欧米人はあの解剖図でもわかるかもしれないが、日本人に英語の音を出させるには、まずは日本語の音をもとにして一言で簡潔に説明できないと役に立たない。そしてそういう説明をしてきた人は今までほぼいない。」
(つづく)



【8373】
【タイトル】講演会の前 4
【 日時 】04/01/29 17:12
【 発言者 】村田

根石さん「しかし、大事なことは、母音だな。単語の最後についてしまう母音は回転読みで激しく回転させればそのうちに消えていく。」
村田「そうですね。」
根石さん「それよりも大事なことは、apple, shut, park の母音の違いを出すことだ。これがそれぞれまず違う音だとということを気付かなければならない。」
村田「自分で音を出す時に、違う音だということを意識するんですね。」

と、ここに来て、村田は「やっと」気付いたのでした。素読舎で「ア系列」と言っている時の「ア」はまぎれもなく日本語の「ア」ではないか、ということに。
(つづく)



【8374】
【タイトル】メールから(1)
【 日時 】04/01/30 18:15
【 発言者 】根石吉久

お返事が大変遅くなりました。体調がよくなく、
コンピュータに触らない日が続きました。ご容赦
下さい。

「英語どんでん返しのやっつけ方」は、現在版元
で品切れの様子です。私の手元にわずかながら、
著者取り分が残っておりますので、よろしければ、
お送り致します。小学館の文庫部門に再版するつ
もりはないことがはっきりしておりますが、今で
も私の方に問い合わせがあり、どこかで出してく
れるところはないものかと思案しております。
 この文庫の種本となった「英語のやっつけ方」
は、手元に在庫があります。
 両方お求めいただけるようなら、郵便小為替で
1000円分を下記にお送り下さい。文庫のみお
求めいただく場合は、600円分を同じく郵便小
為替でお送り下さい。

387−0015
千曲市鋳物師屋642−3 根石吉久

 ホームページ作成ソフトを立ち上げるたびにコ
ンピュータがフリーズし、原因がわからないため、
ホームページの更新は現在まったくストップして
しまっております。そのため、古い記事がそのま
まに放置されており、時々、読んでくださった方
にご迷惑をおかけしております。
 「回転読み」「技法グラウンド」実演テープは、
現在、お送りするのを止めてしまっております。
理由は、掲示板「大風呂敷」に最近書きましたの
で、そちらをお読みいただけたらと思います。
http://8100.teacup.com/ooburoshiki/bbs
 テープだけでは伝わらないものがあるというこ
とです。テープの方はせっかくお申し込みいただ
いたのに、お送りできず申しわけありません。

 私のやっている「電話でレッスン」も是非ご検
討いただきたいと思いました。
 掲示板「大風呂敷」を始めたころに、「電話で
レッスン」というものを始めました。順調に生徒
さんが増えてくれて、ここ半年ほどは空き枠がな
かったのですが、今年になって、空き枠が生じて
います。空き枠が埋まって以後は、現在私の生徒
さんの一人で英検1級をお持ちで、「回転読み」
をドイツ在住の間にドイツ語で試してくださった
上級者の方にお願いして、私の生徒さんを預かっ
ていただく予定にしています。ひとまず預かって
いただいて、私の方に空き枠ができたら、私の生
徒として戻ってきていただくという方針です。で
すから、たとえ私の方に空き枠がない場合でも、
受け皿はできております。

 コーチをお願いしているのは、奈良県の方で、
「大風呂敷」に Naima という名前で書き込んでお
られます。また、「回転読み」を試してくれてい
る方々のために、「鬼」という掲示板を開設して
主宰してくださっています。
http://8430.teacup.com/pillbugtwins/bbs



【8375】
【タイトル】メールから(2)
【 日時 】04/01/30 18:16
【 発言者 】根石吉久

 私の現在の空き枠は、
日曜夜、11時40分〜0時10分
火曜夜、11時〜11時30分
です。
 また、火曜夜9時40分〜10時10分も、近
いうちに空く予定ですが、こちらはすでに予約が
入っております。

 私のレッスンをもっとも簡単な形で言えば、
「音づくり=インプット」です。絶えず文まるご
とを「音づくり」の対象として、単音処理だけで
なく、連音処理も行います。この「音づくり」が
完成したときは、覚えるつもりでやっていたわけ
ではないが、文がまるごとでインプットされます。
「暗記」というものとは違います。めがけている
ものはあくまでも「音づくり」であり、それが完
成すれば、結果的には暗記したのと同様に覚えて
しまっているというだけです。学校英語、受験英
語では、「音づくり」は行われておりませんし、
英会話学校でさえ、「音づくり」は行われていま
せん。英語ネイティヴには、日本語で育った日本
人の口をどう動かさせるべきかがわからないので
す。外人を売り物にする英会話学校に通う人々に
は、英語が風邪がうつるかのようにうつるものだ
という期待(幻想)がありますが、これはいつも
裏切られます。英会話学校に通ったことで英語を
しゃべるようになった人には、私はこれまでにお
目にかかったことがありません。
 「音づくり」こそが眼目です。これをいい加減
にしておいて、他のことをやっても英語が実を結
ぶことはありません。読むことや書くことにも、
実は「音づくり」が必要です。英語のリズムでそ
の語順通り読むためには、英語という言語のイン
トネーションやリズムが身についていないとうま
くいきません。黙読する場合でさえ、英語のリズ
ムが身についていないと、うまく読み進めること
ができないのです。
 私の言う、「音づくり」とはリズムやイントネ
ーションまで含めた音づくりです。だからこそ、
絶えず文まるごとを単位に行う必要があります。

 本屋に行けば、CD付きの独学書があふれてい
ますが、英語大好き人間ででもないかぎり、こう
いう種類の教材では、リズムやイントネーション
を根付かせるのは難しいことです。英語の音は、
聞けばそのまま真似できるという性質のものでは
ないからです。

 絶えず文まるごとで「音づくり」するという私
の方法は、「音づくり」ということの中に、イン
トネーションやリズムまでも含めてある点で、単
なる単語単位の発音練習とは違うものです。
 始めていただく時点のでの実力は問題にしませ
ん。その後の練習と持続力がはるかに大事です。

「音づくり=インプット」に、途中で文法理解を
媒介にします。このための教材を自作しており、
文法をやり直す必要のある生徒さんに、これを使
っていただいています。このメールに続けて、こ
れまで作ったところをお送りしますので、ご覧に
なって下さい。どうしてこんな作り方をしてある
のかと思われるかもしれません。「電話でレッス
ン」用に特化してあるため、一般の書籍の文法書
とはかなり違ったところがあります。
 初心者・中級者には、この自作教材でレッスン
しています。いただいたメールから判断する限り
では、この教材を使ったレッスンが最適かと思い
ました。

ご不明の点は再度お問い合わせ下さい。



【8376】
【タイトル】あすみさん
【 日時 】04/02/01 2:25
【 発言者 】根石吉久

「鬼」http://8430.teacup.com/pillbugtwins/bbs
で Naima さんに書いたものが参考になると思いましたので、こちらに転写します。
ご質問があれば、遠慮せずお書き下さい。



【8377】
【タイトル】「鬼」から
【 日時 】04/02/01 2:26
【 発言者 】根石吉久

Naima さん(1)

 「1000」のタイトルでお書きになったことに非常に興味を持っています。
 欲張らずに、「1000」だけでやったらどうかと思っています。國弘さんの「只管朗読」だと読み物を対象にするのが基本であり、学校の教科書の本文が適 するかと思いますが、「回転読み」は、「1000」みたいなものに相性がいい。生徒がどの高校に通っていても共通の教材として使えるのも利点です。
 どうやるかですが、要するに「音づくり=インプット」だと思います。「音読」というものは、「音づくり=インプット」のために媒介にすべき方法にすぎませんので、「音読」そのものに盲目的な価値を見ては駄目だと思います。
 暗記をさせようとしているのではなく、「音づくり」をめがけているんだと最初に生徒に宣言して下さい。「音づくり」ができてこなれれば、覚えようとしな くても覚えてしまうから、家でもどんどんやるようにと言っておくのがいいと思います。語法・文法については、あの「1000」はよくポイントを押さえてあ ると思うので、本の説明を読め、でいいと思います。わからなかったところがあれば、質問しろと言っておくのでいい。

 テキストに、語数別に分類したやつが使えると思います。
 4語、5語程度から始めるとして、生徒を一人指名して、「音づくり」をやります。つまり、「技法グラウンド」です。Naima コーチが、一回読んで、指名した生徒に5回程度繰り返させ、問題があったら、英単語を書いて、「一瞬般若」とか、「顎をさげる・明るい」とか、「狭い」な どと要点を板書します。「上の歯茎の裏」とか、「下唇を上の歯に」とか、ごく短くその音が他とまぎれなくするためのポイントを板書します。その間、「技法 グランド」は中断していますが、ポイントを書いたら、また指名してあった生徒を相手に最初から「技法グラウンド」をやります。うん、いいんじゃないかとい う質の音が穫れたら、教室全員に同じ文を使って各自で練習する時間を与えます。

 必ず、文まるごとで「音づくり」をすること。
 「ae」「a:r」「逆さ e(逆さ v)から手がけること。

 この二つがポイントだと思います。文まるごとを最小単位として「音づくり」をする必要があるのは、「連音処理」「イントネーション」「リズム」までも「音づくり」に含める必要があるからです。
 「ア系列」は、日本語の「ア」を基準としています。日本語の「ア」より、口の両端を斜め上にひっぱる、日本語の「ア」より狭い、日本語の「ア」より顎が 大きく下がり明るい音になる、という具合に、私の「ア系列」は日本語の「ア」を元にしています。日本語の「ア」を元にするという考えが、大学の音声学など から払底していて、アメリカの音声学の教科書をそのまま使うか、その翻訳書を使うかの違いはあっても、日本語の「ア」をゲテモノ扱いしているところが日本 の大学の英語音声学が徹底的に駄目なところです。が、ここではこの問題には深入りしません。

 この「ア」系列を最初に扱い、個々の子音を扱いながらも、「ア系列」は絶えず扱うべきだと思っています。一年を通じて絶えず扱うべきであり、それほどに日本語の「ア」そのものへの先祖帰りが強いのが、三つの「ア系列」の音です。
 
 で、語数別分類をどう扱うかですが、生徒の名簿を手元に用意しておいて、5語の文がうまくできた生徒は、6語の文を扱ってよいというように進級させるの です。あんたは、今は6語レベルだよとか、13語レベルだよとか、語数をそのまま生徒の練習レベルとして、生徒に奮起させるための数字として使用します。 明るく宣言するのがいいでしょう。
 ミソは、落第もあるというところです。例えば、17語レベルの生徒が練習不足で、うまい調子の「音づくり」ができなかった場合は、「落第」と宣告し、16語レベルに戻します。
 つまり、「技法グラウンド」をやって、その出来次第で、○△×を判断し、○の場合は進級。△の場合は同じ語数に留まる。(「留年」とでもしますか?)×の場合は、落第(逆戻り)とします。

 この、進級、留年、落第の判断は、初発の文で判断します。そうすれば、生徒は自分で自宅で練習するようになると思います。予習だろうが、復習だろうが好きなように好きなだけやれと言っておけばいいでしょう。



【8378】
【タイトル】「鬼」から(続)
【 日時 】04/02/01 2:27
【 発言者 】根石吉久

Naima さん(2)

 復習範囲を絶えずやり直すことは、是非行って下さい。60分あれば、30分を古層の復習に、20分を新しい層の復習に、10分を新しい文の獲得に、とい うくらいの時間配分でいいのではないでしょうか。10分でどれほどの新しい文もできはしないと思われるかもしれませんが、要は生徒が自宅でどれだけの練習 をやるようになるかです。そっちの方がはるかに実質部分なので、自分でどんどん進めるなら、教室で実際に進める分量が少なくても気にする必要はありませ ん。復習を厚くして、「こなれ」を作ることと、押さえるべき「音づくり」のポイントをきっちり押さえることさえしてあげれば、やる気のある生徒はがしがし とやるだろうと思うのです。

 生徒が家で自分でやる練習に使えるだけのコツをきちんと持たせてやることが最大の眼目になると思います。週1回1時間でも、効果は出てくると思いますよ。

 ここまで書いた分は、「大風呂敷」でのあすみさんへコメントしたかったことと大いに重なりますので、こちらに投稿後、「大風呂敷」へ転写します。



【8379】
【タイトル】ザンビア河野さん
【 日時 】04/02/01 2:28
【 発言者 】根石吉久

リンクしていただきありがとうございました。
今後ともよろしくお願い致します。



【8380】
【タイトル】Naima さん
【 日時 】04/02/01 3:47
【 発言者 】根石吉久

古層、新しい層、あたらしく当日やるところに、それぞれ20分ずつでもいいと思います。
受験を意識する場合はこの方がいいかもしれません。



【8381】
【タイトル】「1000」
【 日時 】04/02/05 0:07
【 発言者 】Naima

根石さん、

アドバイスありがとうございます。 今週、生徒に語数別にやって行くと伝えた所、「やさしい所から段々に難しくして行くんやね。 それって何か新しくない?」と言ってました。 とても新鮮な文法の学習法だと思った様です。 

http://8430.teacup.com/pillbugtwins/bbs



【8382】
【タイトル】倉庫番
【 日時 】04/02/07 14:38
【 発言者 】村田

過去ログ倉庫「大風呂敷から」
http://nagano.cool.ne.jp/ha98000/

過去ログ倉庫を更新しました。
1月10日までの記事が収録されています。


http://nagano.cool.ne.jp/ha98000/



【8383】
【タイトル】ヒアリングが課題
【 日時 】04/02/09 0:33
【 発言者 】いくこ

私は、英語のヒアリングがかなりダメです。

根石のおっしゃんに相談したところ、克服するには「回転読み」につきるとのことでした。
それから根石のおばちゃんからは、「回転読みするときに、はっきりと発音すること、f・v、th、ae、a:r、逆さe:rなどの音を、はっきり発音することを心がけるようになって、音が聞こえるようになってきた」というアドバイスをいただきました。

概念として、身体化されてない音はきこえない、というのはわかっていたつもりでした。が、実際のところ、あまりに音を捉えることができなくて、は〜っとため息が出ます。
もっと、地道に回転読みをしようと思っています。



【8384】
【タイトル】おそらく
【 日時 】04/02/09 0:49
【 発言者 】根石吉久

お手紙を下さった方は私に腹を立てることはないと思うので、ここにいただいたお手紙を転写い
たします。
----------------------------------------------------

根石様

自衛隊のイラク派兵反対署名へのご協力をありがとうございました。
1月19日までにお寄せいただいた分は、その日、国会に提出してきました。
2548筆でした。その後返送いただいているものも随時提出していきます。
1月30日現在で3360筆です。
「戦争への道は歩かない」
なんとしても小泉政権の暴走を阻止しましょう。

たくさんの署名をありがとうございました。戦争への道を歩かせようとする者を許したくない
です。

2004年1月30日  渡辺一枝



【8385】
【タイトル】メール転写
【 日時 】04/02/09 1:18
【 発言者 】根石吉久

申しわけありません。土曜日に郵便局に行った
ところ、郵便局が閉まっておりました。どうも
世間の動きがよくわからず、まだ郵送すべきも
のは手元にあります。明日、月曜日ですので、
必ずお送りします。

T> しかし、過去に、英会話学校に数ヶ月、メールで定
T> 期配信される独習の教材も長続きせず...。
T> 英語の指南書のたぐいは、本棚に山。ネットの英語
T> サイトを見るのも好き(素読舎には巡り会うのは遅
T> かったのですが)で、女房に「10年来の筋金入り
T> の英語の勉強の方法マニア」と暖かく笑われる日々。

 全部でどのくらいのお金を使われたのか、私はとても興味があり
ます。私の方法が、「マニア」の方の目にとまったのでしたら、是
非、「電話でレッスン」をやってみられることをお奨めしたいです。
「筋金入りのマニア」が本当でしたら、2,3ヶ月で私の方法が駄
目なものか、いけるものか、おわかりになるはずだと思います。

 現在、火曜日の9時半から一時間の枠が空く予定ですが、名古屋
の高校生で、大学受験で忙しくなるから、「電話でレッスン」を一
年休ませて欲しいとのことで、休んでいた生徒がおりました。
 この高校生が、大学に受かったにせよ、浪人するにせよ、レッス
ンを再開して欲しいということでしたので、この一時間枠は予約済
みとしました。

 つい先日、日曜日に空き枠が生じましたが、こちらは、中学3年
生の生徒で翌日埋まりました。

 奈良の方で、私の空き枠がない場合に生徒を預かっていただく予
定の方は O さんとおっしゃいます。このことはすでに書いたよう
な覚えがありますが、再度書かせて下さい。
 この方は、単に一級品の英語力をお持ちであるだけでなく、日本
語にびっしりと囲まれて英語をやることがどういうことなのかの認
識をお持ちです。それを持たない方に、私はコーチをお願いするこ
とはありません。今のところ、「電話でレッスン」の生徒さんを預
けられる唯一の私の生徒です。

 「電話でレッスン」ご検討願います。

根石吉久



【8386】
【タイトル】根石さんの
【 日時 】04/02/09 18:08
【 発言者 】tiny sand

「ゴースト文法解析」はすごいです。
このテキストで3回程、レッスンを受けましたが、
すでに例文の「音作りとインプット」を済ませているので、
文法が頭にスッーと入ってきます。最初のレッスンの時は、
例文が立体的に浮かび上がってくるような、人込みで知っている人に会ったような
不思議な感じでした。「音作りが大切」という事が実感できました。

根石さんは「このやり方は新しいというわけではないんですよ。うちの塾生に使っている
ものです」と、おっしゃっていましたが、私も中学生からこの方法で学びたかったなあと、
思いました。私たちのために大変な労力と時間を使っていただき、本当に有難うございます。

娘がかたことを話すようになった頃、ラジカセで童謡を聞かせていましたが、
自分から一緒に歌うという事はありませんでした。ところが、私が口移しで
「さいた」  ちゃいた
「さいた」  ちゃいた
「チューリップの」  ちゅういっぷの
「はなが」  はあが
と、アッという間に覚えてびっくりした事があります。それと同時に「生の声」というのは、
すごいなあと感激したものでした。 雨音、風の音、波の音・・・
どんなにすぐれたオーディオでも、自然に勝るものはありません。

最近の小学校では、テープのピアノ伴奏で歌ったりするそうですが、私たちの世代には
ちょっと違和感がありますね。私が小学生の頃、女の先生はオルガンを弾くのが上手でしたが、
男の先生はあまり上手ではありませんでした。それで授業中に間違ったら、「あっ ちょっと
待って」と言って、しばらく練習しておられました。
でも、私たちはお利口さんにじっと待って、先生が上手く弾けるようになったら、
一段と声を張り上げて歌ったものでした。遠い昔のセピア色の大切な思い出です。

そういうほのぼのとした空気を吸いながら成長した私たちの子供時代は、物はなくても
幸せだったように思います。



【8387】
【タイトル】電話レッスン
【 日時 】04/02/09 23:07
【 発言者 】Naima

根石さん、

明日のレッスンは、自宅へ電話お願いいたします。



【8388】
【タイトル】Naima さん
【 日時 】04/02/10 0:42
【 発言者 】根石吉久

承知しました。



【8389】
【タイトル】tiny sand さん
【 日時 】04/02/10 1:04
【 発言者 】根石吉久

 教材を評価していただいてうれしいです。
 「音づくり = インプット」をやってあるところの文法は、非常に楽に受け取れるものになるはずです。この原理は、本来、学校の中になければいけないは ずです。ほとんどの学校は税金によって成り立っているのだから、原理を外したら駄目なのですが、原理を外したような授業ばかりですから、駄目です。
 文法そのものを考えることは、非常に面白いことだろうと思うのですが、文法そのものと「語学に役立つ文法」とは別物です。ひとまずは、「語学に役立つ文 法」が私らには必要であり、私も教材を作るときは、それだけを考えて教材を作ります。すでに、8千行を越えましたが、多分、あの教材の中で「仮定法」とい う語は一度も使ってないのではないかと思います。(使っていたらごめんなさい。)学校でやっている文法は、しかつめらしいのがきにくわない。文法なんて書 きようで、ずっと分かりやすく書けるものだと思っていて、「雑な言い方では、be動詞はすっとぶ」みたいな、説明自体が雑な言い方で作っています。わか りゃいいのです。

 ネットが普及してよかったと思うのは、こういう文法解析を生徒さんにメールで渡せることです。塾は、プリントアウト、印刷、帳合い、綴じの手間が大変でした。

>根石さんは「このやり方は新しいというわけではないんですよ。うちの塾生に使っているものです」と、おっしゃっていましたが、私も中学生からこの方法で学びたかったなあと、思いました。私たちのために大変な労力と時間を使っていただき、本当に有難うございます。

 是非とも、近所の中学生の生徒さんを集めて、塾をやってみて下さい。tiny sand さんの音は、「音づくり」をやっていただける音です。生徒の口に英語の音を実現する時には、是非、「一瞬般若」(吊り上げ音)、顎が大きく下がる(明るい 音)、狭い音などのコツをそのまま使用されることをお奨めします。この三つは、日本人は苦手ですが、この三つを「音づくり」ではまず手がけるべきだと考え ています。tiny sand さんのレッスンを始めた時も、そうだったと思います。
 それと、私の考案した「アイウエオ・フォニックス」も是非使っていただきたいと思います。これは今のところ本気で評価してくれる人がいませんが、実際に使ってみ ると、抜群の効果があります。

a i u e o とローマ字であいうえおを書き、そのそれぞれに r をつけ、

ar ir ur er or

として、ar だけを「顎の下がる明るい音」だと区別する。後の四つはグループで、「狭い音」だと指示します。これをやると、生徒さんの以後の「音づくり」はぐっとよくなります。

 娘さんの「さいた さいた」の話、小学校のオルガンの話、楽しく読ませてもらいました。こういうものをもっとどんどん書いて掲載して下さい。



【8390】
【タイトル】文法の説明なんかしてもらわなくていい
【 日時 】04/02/10 11:51
【 発言者 】根石吉久

 生徒に英文を日本語に訳させ、生徒の日本語をもっといい先生の日本語に直すということをやっている授業は、翻訳学校の授業ならそれでいいのだが、一般の 中学生・高校生のための授業においては、まるで駄目である。「音づくり=インプット」をやらないで、英語を日本語に直させ、その日本語を直している先生が いたら、中学生や高校生は、「こんな授業は駄目だ」と声をあげてほしい。少なくとも、そんなものは駄目なのだと言っている掲示板(ここ「大風呂敷」)があ ると、先生にここのURLを教えるくらいはして欲しい。訳読式の授業をやっている先生というのは、税金泥棒なのだから、そうすることは必要なことです。
 この訳読という授業形態とともに腐った主流を作っているのが、文法の説明です。
 「音づくり=インプット」が行われるなら、文法なんてものは、それほど難しいものではないのだが、肝心な「音づくり=インプット」が欠落しているので、 文法を難しいもののように思いこんでしまう生徒は多い。もし、まともに「音づくり=インプット」が行われるなら、教室での文法の説明などは不用なものにな るはずです。生徒が説明を媒介にする必要がなくなるということではなくて、生徒が自分で解説書を読めばほとんどのことが片づいてしまうということです。解 説書を読んでも生徒がわからないということがあれば、解説書の出来が悪いか、生徒の日本語の読解力がないかという問題であって、英語の文法をめぐる問題で はない。生徒の日本語の読解力がないことは、根が深く小学校の国語の授業形態にまでつながっています。ここでは、この問題に深入りしませんが、学校が素読 をやらないのが駄目なのです。特に、英語に使おうが日本語に使おうがどっちでもいいという性質の授業時間は、現況では日本語の素読に使ってもらいたい。日 本語がぼろぼろで、英語どころではないという生徒はおおぜいいるのですから。

 これは、柴田さんがすでに先駆的に実行されたことですが、英語の文法に関しては、中学生の生徒に「教科書ガイド」を買わせ、「説明は自分で読め、わからないところは質問しろ」でやられました。それでまったくいいのだと思います。

 訳読なんかさっさとやめるがいい。そうでないと、先生は税金泥棒になるだけだ。
 文法の説明なんかさっさとやめるがいい。そんなもの本に書いてある。

 という具合に、訳読と文法説明をやめてしまったら、日本の英語の授業に何が残るでしょうか。ほとんど何も残らない。カスしか残らないというか、訳読と文 法説明というものがそもそもカスだったので、カスを除いてみたらカラッポであるというのが、日本の英語の授業の主流を成しています。

 訳読をやめ、文法説明をやめ、「音づくり=インプット」に多くの時間を使うべきです。そうでないと、本当に税金の無駄づかいなのです。
 「音づくり=インプット」に関しては、素読舎に方法があります。お問い合わせください。



【8391】
【タイトル】恥じを忍んで...
【 日時 】04/02/10 23:07
【 発言者 】Naima

今夜の電話レッスンの報告です。

母が階段半ばから落ちて腰を痛めたせいもあって、家事の分担をしてもらえず、週に5クラスも受講している英会話学校も今週は1回取っただけ。 いつもだ と、宿題を最低でも4〜5回は音読して授業に臨むんですが、端から「休む」と決め込んでいるので、それもせず。 英語塾の仕事も代講をお願いして、休み。

家事以外に何をする事もなく、のほほんモード。 時間が充分にあったにもかかわらず、ゴーストの回転読みもまったくしない1週間でした。 こころのどこかで「まあ、なんとか出来るやろ」とたかをくくって、自分の英語力を過信していました。

今朝、家事をすませてやっとゴーストのシナリオを開いて読みはじめて、口がまわらないのに驚きました。 W音が一番きつく感じました。... What should we do. がきつい。 L音も、hold、spellbound などの様に、b, d, t などとくっついた語がきつい。

小1時間ほどやって、「午後にもう数時間やれば戻るやろ」とまだ楽観的。 センテンスの順番も「あれだけやって来たんやから、最初のフレーズが口に乗れば後は自動的に出てくるやろし...」とお気楽に構えていました。

なんやかやと、どうでも良い様な他の雑事を済ませてから、6時30ぷん頃に再びシナリオを開きました。 1時間ほどやっても、なかなか口が英語口にもどりません。 焦り始めたけれど時すでに遅し、です。 

食事の仕度もそこそこにして、8時20分ぎりぎりまでもう小1時間回転させましたが、完全に「アウト」です。 根石さんに、「今週は練習不足です。」と告 白せざるを得ませんでした。 練習不足どころか、全然英語にかかわらなかった1週間のブランクは、3時間やそこらでは取り戻しが効かない事が良くわかりま した。

案の定、結果はテストを3単位(?)残して、次回に持込みです。 m(__)m  

http://8430.teacup.com/pillbugtwins/bbs



【8392】
【タイトル】Naima さん
【 日時 】04/02/11 0:32
【 発言者 】根石吉久

お書きいただいたことは、日本語の磁場が、どれほどすみやかに英語を錆び付かせるかというこ
となのだと思いました。私も、盆や正月に1週間くらい英語を離れるだけで、いやはやというく
らいに錆が寄っているのを体験します。
英検一級の方でも、英語を離れればすぐに錆びつきが始まるということ。これは貴重な知識だと
思います。



【8393】
【タイトル】いただいたメール転写
【 日時 】04/02/11 0:35
【 発言者 】根石吉久

根石吉久 様

東京のTです。
本日送っていただけたのでしょうか?
昨日まで、休日でしたが出張だったので、今度の
11日の祝日は子供から遊びのアテにされているの
で、充分時間はとれないのですが、本を拝見する
のを楽しみにしています。
実は、この出張に持参したく、先週の月曜日(2
/2)に女房に宛先と1,000円を渡して当日郵
送するよう頼んでおいたのですが封筒を持参せず、
翌日になってしまい、残念で口論していました。
11日休みたいので、本日は嫌いな徹夜をしていま
す。

ちなみに、電話でレッスンは本を読んでからの検
討ですが、

>現在、火曜日の9時半から一時間の枠が空く予
>・・・・・ の高校生で、・・・・・一時間枠は
予約済・・・

とありますが、その名古屋の高校生が休みに入ら
れたらその後私をに入れていただき、その方が復
帰された時に私がもし続いていたら他の時間もし
くは、奈良のOさんという方の枠に異動させて
いただくということは可能でしょうか?
参考にお聞かせ下さい。

また、「筋金入り」は本物ではなく、私の勉強法
にいつも触れてみては本当の勉強は長続きせず、
いつも計画を立てて、取り組む決心ばかりしてい
るダメ人間ぶりを女房が呆れていっているだけで
す。



【8394】
【タイトル】メール転写
【 日時 】04/02/11 0:42
【 発言者 】根石吉久

メールありがとうございました。
本は、速達便でなく、普通便でお送りしましたので、また着かないかもしれません。少しお待ち下さい。

>その名古屋の高校生が休みに入られたらその後
私をに入れていただき、その方が復帰された時に
私がもし続いていたら他の時間もしくは、奈良の
Oさんという方の枠に異動させていただくという
ことは可能でしょうか?
参考にお聞かせ下さい。

 名古屋の高校生は、昨年の春にレッスンを中断し、今年の春から復帰する予定です。名古屋大学をねらっていますので、試験が割と遅いので、受かったにせよ落ちたにせよ、レッスン開始は4月からになるだろうと思っています。
 2月から3月にかけて、一ヶ月分(4回)、試しにレッスンを受けてみられるのはどうでしょうか。その後、大学生(もしくは浪人生)が、復帰しましたら、Oさんのレッスン枠に移っていただくか、私の枠が空きましたら、私の生徒さんとして継続していただくことになります。
 あくまでも、レッスンを継続する価値があるものと認めていただいた場合の話ですが・・・。

 レッスンは「音づくり」と「熟成」が柱になっています。「音づくり」に関しては、一ヶ月のレッスンでも何をどうするのかはわかっていただけます。「熟成」に関しては、一ヶ月でわかっていただくのは無理だと思います。
 私の地元の高校の英語の先生が、私のレッスンを受けておられますが、「復習範囲を手放さない」という原理について、「レッスンを始めた当初は、なんでこ んなに同じことばかりやらせられるのかと不審に思っていたが、ようやくわかりました」とおっしゃっいました。レッスンを2年近くやってからのことでした。 「熟成」過程をわかっていただくには時間がかかります。

 ひとまず、「音づくり」に関して知っていただくだけでも十分に意味はあるものと思います。

>また、「筋金入り」は本物ではなく、私の勉強法
にいつも触れてみては本当の勉強は長続きせず、
いつも計画を立てて、取り組む決心ばかりしてい
るダメ人間ぶりを女房が呆れていっているだけで
す。

 仕事を持ちながら、英語の練習を継続するのは至難の業であるというのはおおげさではないと思います。私のレッスンはペースメーカーとしての機能、一度到達したレベルを維持する機能もあります。お金がかかるのが難点ですが・・・。
 初級者はわずかなことをやるにも大きな時間を必要とし、上級者は大量のことをわずかな時間でこなします。圧倒的に上級者の方が得のように見えますが、そ うでもないのです。初級者は比較的少量の練習で大きく伸びます。上級者は、大量の練習をしても、「これっぽっちか」という程度にしか英語力が変化しませ ん。
 こういう相反する性質が、初級者と上級者の間にはあり、そのどちらにとっても、仕事を持ちながら英語の練習を継続するのは難しいことです。

 ひとまずは、本のご感想をお待ちしております。



【8395】
【タイトル】Jさんのメール転写
【 日時 】04/02/11 0:59
【 発言者 】根石吉久

ねいしさま

辞めたのにのこのこすみません。
せっかく1年半続けてきたのだからこの一年半を振り返り、感謝の意を込めて感想を述べさせていただきたくメールいたしました。

始めた頃と比較して、私の英語はどうでしょうか?
自分では結構進歩したのではないかと思っているのですけど。。
最初は緊張もあって、新しい文章になじむのにも時間がかかっていたのですけど今はそれが以前より楽にできるようになったような気がします。
あら?進歩したのかな??と自覚したのは英語の文がすっと頭に入ってくるようになったこと。
そして無意識のうちに英語らしく(?)発音できるようになったことです。

結婚し、仕事も続けていますので、練習時間の捻出にはちょっと苦労しました。
時間がないというのは言い訳でしかないのですが、やはり時間が足りなかったのが残念です。
というのは課題に間に合わせるための勉強以外、することができなかったからです。

要は文法を掘り下げたり、疑問に思ったところを調べてみたりとかそういうことがおざなりになり、よどみなく回転読みができるための訓練のみを行ってしまっ たということです。結果、読むのは上手になったけど、話すのはまだまだうまくなっていない、、というような感じ? ですかね。。。怠慢な生徒ですみませ ん、、、。

次回始めるときはちゃんと掘り下げて練習したいです。
そのために文法解析もお送りいただいたわけですからね。あれを利用しない手はないですね。
前にも申しましたけど、こんなに長く続いた英語の学校(?)ははじめてですし、身を入れてやったのも初めてではないかと思います。
そういった意味でも私には合っている方法であったのではないかと思います。

少しの間中断しますが、またそのうち勉強は再開させるつもりです。
音読ももちろん取り入れようと思っていますし、またお世話になるや知れません。そのときはまたご連絡させてください。
加えて、主人が元気になりましたら、ぜひ遊びに行かせてください。

ではでは、季節がらご自愛くださいますよう。。





【8396】
【タイトル】メール転写
【 日時 】04/02/11 1:04
【 発言者 】根石吉久

レッスンの感想、ありがとうございました。
進歩した、と私ははっきりと感じていました。
文法解析は、現在も作成途中です。ある程度分量が追加されたら、掲示板「大風呂敷」に通知をしますので、空のメールをお送り下さい。折り返し新規追加分を加えてお送りします。

旦那様のご看病をよろしくお願いいたします。
旦那様は顔も見たこともない方ですが、レッスンを通じて、「ああ、この人は大したもんだ」と思った人の一人です。
退院されてからも、体に気を付けて仕事をなさるように私が言っていたことをお伝え願います。

> 要は文法を掘り下げたり、疑問に思ったところを調べてみたりとかそういうことがおざなりになり、よどみなく回転読みができるための訓練のみを行ってしまっ たということです。結果、読むのは上手になったけど、話すのはまだまだうまくなっていない、、というような感じ? ですかね。。。怠慢な生徒ですみません、、、。

 それでいいんです。話すのがうまくなるというより、話すことに中身が備わることの方が大事なんで、レッスンでこなれた部分に関しては、そのうちに話して いるうちにひょいと語法が使えたりするようになります。そのためにも、レッスンで終えた範囲を錆び付かせないようにだけはしていていただきたくお願い致し ます。

> 少しの間中断しますが、またそのうち勉強は再開させるつもりです。
> 音読ももちろん取り入れようと思っていますし、
> またお世話になるや知れません。そのときはまたご連絡させてください。
> 加えて、主人が元気になりましたら、ぜひ遊びに行かせてください。

 是非、練習は再開させて下さい。それと、是非遊びにおいで下さい。

根石吉久



【8397】
【タイトル】リンク
【 日時 】04/02/11 3:08
【 発言者 】Naima

根石さん、

今、私のホームページを更新している最中なんですが、素読舎のトップページから大風呂敷へ来ようとしたら、リンクが切れてたみたいです。

ちょっと調べてみて下さい。 

http://8430.teacup.com/pillbugtwins/bbs



【8398】
【タイトル】文法の説明なんかしてもらわなくていい
【 日時 】04/02/12 8:58
【 発言者 】あすみ

全くその通りですよね。私も授業をしながらそう思っています。私が勤務している高校は3月から特別時間割になり、生徒が自分で受けたい授業を選びます。英 語科として次のような授業を用意しています。就職英語・英文読解・英会話(ALTとのティームティーチング)そして英文法(英語T・英語U)。この英文法 という授業は参考書とそれに付随する問題集を使っての授業ですが、だいたいまず教師が黒板を使って文法事項を説明し、生徒はただひたすら黙ってノートをと り、そのあと問題集をやらせ、生徒に当てたりしながら解答・解説していく、という旧態依然とした授業です。
それなのに、強制ではないにもかかわらず、生徒の受講希望はこの文法のクラスが圧倒的に多いのです。可愛そうに生徒たちも洗脳されてしまっているんです ね。英語力をつけたいならまず、文法をしっかりやっておかなければ駄目だ!というふうに。実際そう明言されておられる同僚の先生もいます。で、私としては この文法の授業は担当したくなかったんですが、時間割作成上担当することになり、困ってます。3人の教師で分割して担当し、項目は仮定法と話法を中心に教 えることになっています。うーん。さて、どう授業をしようか・・・・根石さんは音作りによるインプットだと、おっしゃっていますね。授業時間は70分ひと コマで、週2回です。合計8回。
今のところ頭にあるのは、まず例文を沢山与えて読む練習(回転読みなど)をし、次の授業までに完全に覚えてくるように支持し、その後沢山英作文をやらせて、そのときに必要なら文法を説明したりして、最後にまとめとして問題集をさせてみようかな?と考えています。
音作りに関しては、私はまだ電話でレッスンを受けていないので、まず私が自分で受けてみた方がいいですよね。どうしたらいいでしょうか?奈良県のOさんという方に、見ていただけるように前のメールにありましたが、どうなんでしょう?



【8399】
【タイトル】文法の授業
【 日時 】04/02/12 17:53
【 発言者 】Jackie

あすみさん こんにちわ。
高校の先生なのですね。
高校の英語授業の様子がきけて嬉しいです。

>私が勤務している高校は3月から特別時間割になり、生徒が自分で受けたい授業を選びます。

3年はもう受験シーズンまっただなかですから クラスは二年生ですか?
英語科というからには 英語好き、得意の生徒がほとんどのはずです。
仮定法などの定着率、理解率は よいのでしょうか?
仮定法が使えるようになると 英語の会話の幅もひろがり受験にも英検にも役にたつので
生徒にはしっかり覚えて欲しいところですね。

>この英文法という授業は参考書とそれに付随する問題集を使っての授業ですが、だいたいまず教師が黒板を使って文法事項を説明し、生徒はただひたすら黙ってノートをとり、そのあと問題集をやらせ、生徒に当てたりしながら解答・解説していく、という旧態依然とした授業です。

英語が苦手だった私も なぜか英文法の選択授業をとっていました。
先生は問題集を宿題に出し授業で生徒をあてて答えさせ解説をしていくだけ。
普通の英文法の授業も教科書をつかって文法説明をして すぐさま穴埋め問題、そのあと英作文をした記憶があります。文法用語につまづいて解説はちんぷんかんぶんそして英語もちんぷんかんぷん。
授業の前には友達のやった宿題をみせてもらっていたありさまでした。

仮定法現在、 
仮定法過去If+主語+動詞b(e動詞、一般動詞)の過去〜主語+助動詞の過去形 +動詞の原型
などの文法用語につまづき その公式に一生懸命動詞や言葉をあてはめていって
まるでパズルのようで ちっとも定着しませんでした。



【8400】
【タイトル】私の仮定法のティーチングプラン。
【 日時 】04/02/12 18:02
【 発言者 】Jackie

まず仮定法現在、過去、過去完了という文法用語はおいておいておくこと(もしくは こういう言葉を使うが気にするな)が必要におもいます。
私がつまづいたのは なんじゃ 仮定法過去って??ってところでしたから。

まず 仮定法現在(条件)を しっかり定着させる。
If the weather is good, we'll probably go to the beach.
If the weather is bad, we'll probably stay home.
(旧side by side P60より引用) そのページの例をやったあと 考える時間を与えずにどんどんあてて 答え合わせ、音読。 理解しているか確認するために英作を2,3。

そのあと 仮定法のもしなになにだったら何々なのに。に入る。
楽しい文章をつかって導入。 
宝くじがあたったら(当たりそう)ポルシェをかうぞお!! (条件)
宝くじがあたるわけないけどあたったら ポルシェをかうのに(仮定法過去)、
などの文章を絵なども使い 面白く導入したあと
黒板に公式(英語と日本語)を書く。例文を何回か素読。そのあと感情をいれて音読(独り言でつぶやくように感情をいれてもよし、ペアにして伝えるように話してなど。)

その後2、3例英文を提示して 公式をIf+主語+動詞の過去〜主語+助動詞の過去形 +動詞の原型をこくばんに書き 英語の単語の活用を提示しながら説明
何回か音読。

そして(パスポートを探している絵と文章I've lost my passport)(I want to go to the game,but I can't get the ticket.)
などの 状況の絵や英文の大カードを黒板にはり
その文章を元に仮定法過去の文章をつくらせる。

そのあと 確認 音読 公式をみて単語がどのようにかわるのか確認させながら音読させる。
宿題は授業で学習した文章の音読と筆写。問題集の仮定法の単元をやってくる。自分で答え合わせもしてくること。参考書は勝手に読んでくること。
問題集、参考書のわからないところは次回質問すること。 
次回は前回授業でやったところを絵カードや元の英文をみてこたえさせる事からはじめる。
そして問題集のわからなかったところを言わせて
説明 疑問点をクリアにしたあと文章音読。
その後小テスト、前回やった例文や問題 たった今答え合わせして音読した問題集の問題、
そしていくつかの新しい問題もまぜて。

そして仮定法過去完了を導入。
これまた仮定法過去完了などというわけのわからない文法用語はおいておいて

宝くじがあたったら(当たりそう)ポルシェをかうぞお!! (条件)
宝くじがあたるわけないけどあたったら ポルシェをかうのに(仮定法過去)、
そして今回のテーマ、
もしあの時宝くじがあたっていたらあ!(一番違いだったんだそお。)ポルシェを買ったのにぃ。
仮定法過去完了を導入。
以下 授業の流れは前回と同じ。

宿題も前回と同様に。 +英作文宿題。宝くじがあたったら、時間があったら 英語がペラペラだったら 彼女の電話番号をしっていたら などなどのテーマ文(英語でも日本語でもOK)
を使った英作文と 各自自由に5つぐらい英作を宿題にだす。
次回は 前回の確認と小テストと 英作の発表会。

てな具合かな。お恥ずかしいまでですが
さらして ご批判 助言をいただけれれば
私のレッスンに生かしていきていとおもっています。
文章間違い説明間違いもあるかも。 失礼。

学校では小さな塾と違い大人数なので レベルや理解の差をまとめて踏まえながら教えていくのは大変なことだろうと思います。 私は小人数なもので 楽をさせてもらってます。